The Serenaders

1956年・ニュージャージー州
George Kerr(lead)・Luke Gross(tenor)・Kenny Simon(tenor)・Victor Kerr(baritone)・Sidney Barnes・Timothy 'Andre' Wilson

■Never let me go・I wrote a letter(Chock-101)57
■Never let me go・I wrote a letter(Chock-102)57
■Never let me go・I wrote a letter(MGM-12623)58
■Dance darling dance・Give me a girl(MGM-12666)58
■How do you mend a broken heart・(Cross Country-)59
■My girl flip flop・Gotta go to school(Rae Cox-101)59
■Adios my love・Two lovers make one fool(Riverside-)63
■If your heart says yes・I'll cry tomorrow(Vip-)64

ニュージャージャー出身のグループで、最後のシングルはMotown傘下のVipレコードからリリースした。しかしこのThe Serenadersは、熱心なMotownファンにもあまり知られていない。56年に結成された。George Kerr・Sidney Barnes・Timothy 'Andre' Wilsonが主なメンバーだが、他にも数年の間には数人がメンバーとして参加した。57年にNever let me goでHit(Chock Full設立)からシングルでビューした。翌58年にこの作品がチャートに顔を出し始めた頃、MGMはマスターを買収し全米に配給し大ヒットとなった。さらにMGMはもう1枚Dance, darling danceをリリースし、ローカルヒットとなった。59年にCross Countryレコードに移籍し、How do you mend a broken heartをリリースしたが、メンバーを失望させただけであった。The Serenadersのほとんどの作品はGeorge Kerrが作曲し、いくつかはSidney Barnesらとの共作であった。59年の遅くにはRae CoxからMy girl flip flopをリリースした。この頃にはメンバーも出入りが頻繁となっていたが、中心となったメンバーは在籍している。さらにRiversideレコードに移籍し、63年にAdios my loveをリリースした。ニューヨーク・ジャージー・フィラデルフィアといった州を中心にヒットした。The Serenadersは、当時のシカゴの一大勢力レーベルとなっていたMotownのニューヨークオフィスを訪れた。George Kerr・Sidney Barnesという優秀なソングライターがいることや、Little Anthonyを彷佛とさせるTimothy Wilsonの歌声に注目したRaymond Gordyはグループとの契約を成立させた。64年にGeorge Kerr・Sidney Barnes共作のIf your heart says yesをMotown傘下のVipレーベルからリリースしたが、チャートに失敗した。B面に収録されたI'll cry tomorrowには、The TemptationsのメンバーとなるEddie Kendricks・Elbridge Bryantが参加している。 たった1枚のシングルリリースをのこして、間もなくグループは解散した。Timothy Wilson はかつてRouletteレコードに在籍したTiny Tim and The Hitsのメンバーで、のちにRaymond Gordyの姉妹のAlice と結婚した。Sidney Barnes・George Kerrはいずれもソロ活動を開始し、プロデューサーとして成功を収めたLinda Jonesの名作 HypnotizedをはじめThe Whatnauts・The O'Jays・The Moments・Lonnie Youngbloodらはすべて George Carrのプロデュースで、New TimeではLittle Anthony and The Imperialsにメンバーとして参加もしている。