The Four Knights

1943年・ノースカロライナ州・シャーロット
Gene Alford(lead・tenor・~60)・Clint Holland・John Walace(tenor・guiter)
Clarence Dixon(baritone)・Oscar Broadway(bass)

■Just in case you change your mind・Don't be ashamed to(Decca-11003)46
■So soon・I'm falling for you(Decca-24139)47
■Funny how you get along without me・Walkin' with my shadow(Decca-48014)46
■He'll understand and say well done・Lead me to that rock(Decca-48018)47
■Just in case you change your mind・Don't be ashamed to(Decca-48026)47
■Wrapped up in a dream・Don't cry, cry baby(Coral-60046)49
■The crystal gazer・Fantastic(Coral-60072)49
■He'll understand and say well done・Lead me to that rock(Decca-14524)50
■I love the sunshine of your smile・Sentimental fool(Capitol-1587)51
■Walkin' and whistin' blues・Whom am I ?(Capitol-1707)51
■Got her off my hands・I go crazy(Capitol-1787)51
■The glory of love・Sin(Capitol-1806)51
■In the chapel in the moonlight・I want to say hello(Capitol-1840)51
■Cry・Charmaine(Capitol-1875)51
■Five foot two, eyes of blue・(Capitol-1914)51
■The way I feel・I wish I had a girl(Capitol-1930)52
■There are two sides to every heartache・Walkin' in the sunshine(Capitol-1971)52
■Doll with the sawdust heart・The more I go out with(Capitol-1998)52
■I'm the world's biggest fool・It's a sin to tell a lie(Capitol-2087)52
■Win or lose・Doo wacka doo(Capitol-2127)52
■That's the way it's gonna be・Say no more(Capitol-2195)52
■Lies・One way kisses(Capitol-2234)52
■Oh happy day・A million tears(Capitol-2315)52
■A few kind words・Anniversary song(Capitol-2403)53
■Baby doll・Tennessee train(Capitol-2517)53
■I couldn't stay away from you・I get so lonely(Capitol-2654)53
■I was mean for you・They tell me(Capitol-2782)54
■Period・How wrong can you be ?(Capitol-2847)54
■In the chapel in the moonlight・Easy street(Capitol-2894)54
■Saw your eyes・I don't wanna see you crying(Capitol-2938)54
■Honey bunch・Wright me baby(Capitol-3024)55
■Foolish yours・Inside out(Capitol-3093)55
■Me・Gratefully yours(Capitol-3155)55
■Don't sit under the apple tree・Believing you(Capitol-3192)55
■Perido・After(Capitol-3250)55
■You・Guilty(Capitol-3279)55
■I love you still・Happy birthday baby(Capitol-3339)56
■Bottle up the midnight・Mistaken(Capitol-3386)56
■Don't depend on me・You're a honey(Capitol-3494)56
■It doesn't cost money・How can you not believe me ?(Capitol-3689)57
■I love that song・Walkin' and whistin' blues(Capitol-3730)57
■When your lover has gone・Four minute mile(Coral-61936)58
LP
■The Four Nights Sing Spotlight Songs(Capitol-)53
■The Four Nights(Coral-57221)59
■Million Dollar Baby(Coral-)60

The Four Knights
45s The Four Knights
Sing Spotlight Songs
Capitol
1953年

LP The Four Knights
Coral-57221
1959年

LP Million Doller Babay
Coral
1960年

The Four Nightsは結成された40年代から20年以上にわたる活動を行ない40曲以上のヒットと3枚のアルバムをリリースした。43年にチャーロット(ノースカロライナ州)で結成された。Gene Alford・Oscar Broadway・Clarence Dixon・John Wallaceが結成したThe Southland Jubilee Singersが母体となった。このグループはヒットを出せなかったものの、ゴスペルとポップスを融合させたサウンドは地元でかなりの評判を得ていた。44年にWSOC(ラジオ局・チャーロットにあるNBCの子会社)への出演でプロとしての初舞台を経験し、まもなくグループはWBT(CBS局)のCarolina Hayrideという番組を担当するようになる。グループ最初のレコーディングはLangworthで行われ、10曲のミニアルバムが制作された。このレコードは一般には販売されず、主ににラジオ放送局へ向けて出されたもので、今で言うDJプロモ盤であった。これはリスナーに対し、放送局でライブ演奏を行っているように思わせるような制作方法をとった。このためグループが様々なラジオショウに出演しているような印象を人々に与えることに成功した。最初のLangworthでのセッションは45年5月に始まった。30曲以上の伝統的なゴスペルおよそ40曲ほどの宗教的でない作品という膨大なレコーディングを行い、グループがすでにかなり広範囲のレパートリーを持っていたことを示した。このレコーディング中にLangworthはThe Southland Jubilee Singersというゴスペル的な名前から全米でセールスできるようにとThe Four Knightsに改名させた。Langworthがリリースしたシングルのほとんどが彼らの作品となっていく。名前の変更にともないグループのレパートリーも、ゴスペル志向からよりポップスへと向いていった。45年にThe Four Knightsは活動拠点をニューヨークに移し、Arthur Godfreyのラジオ番組に出演するようになった。さらに多くの人々に知られていったグループは、やがてメジャーレーベルから誘いをうけた。46年4月にDeccaはThe Four Knightsと契約しIf you ever change your mindをリリースした。46~47年にかけてゴスペル作品Lead me to the rock・He'll understand・Say well doneの3作もリリースしている。これらはすでにLangworthでもレコーディングされていたが、Deccaで新たに収録したものであった。Hayes Laughtonのゴスペル・ディスコグラフィによると、さらにもう1枚I have heard・I'm gonna walk right inというシングルがあり、The Southland Singers名義でTrue Blueから48年にリリースされたと書かれている。48年、Deccaからの新しいリリースはなかったが、6週間のスポットに続き39週間のフルシーズン契約をRed Skeltonラジオショーと契約しレギュラー出演を行った。The Four Knightsはライブ公演と同様にラジオ出演も含め、Bill 'Bojangles' Robinsonとともに各州をツアーするという多忙であった。49年にDecca子会社であるCoralから2枚のシングルがリリースされた。名作Wrapped up in a dreamである。50年はThe Four Knightsにとってあまりいい年ではなかった。レコーディングを行わないままにRed Skeltonとの契約は打ち切られた。翌51年、グループはCapitalと契約しThe Four Knightsとして最大の成功を収めることとなる。Capitol在籍中の6年間に40枚のシングルと3枚のEP、2枚のアルバムをリリースした。グループのCapitolでの最初のシングルは51年6月にリリースされたI love the sunshine of your smileで、ポップチャート第23位の大ヒットとなった。この作品はのちに、Republican Partyのキャンペーンソングとして採用された。50年代初期に現れたテレビという新しいメディアが一般家庭にも普及しはじめる。The Four Knightsの洗練されたスタイルとプロフェッショナルな演出はこの新しいメディアによく合っていた。グループはRed Skeltonとの人脈からEd Sullivan Showに出演を果たしている。The Four Knights最大のヒットは54年の I get so lenely when I think about you (oh baby mine) で、ポップチャート第2位となった。またCapitol在籍中には、Nat King ColeのMy personal possession・That's all there is to that(ともにポップチャート・R&Bチャートにランクインした)のバッキングにも参加している。R&Rが浸透した50年代なかばでさえ、The Four Knightsのサウンドは基本的に変わらなかったが、当時はR&Rアーティストと紹介され多くのティーンエージャーもそう捕らえていたという。同じ頃Gene Alfordは健康上の問題をかかえていたためGeorge Vereenに交代、さらに間もなく元The Delta Rhythm Boysに在籍していたClifford Hollandが引き継いだ。そしてGene Alfordは60年に死去している。57年の後半にThe Four KnightsはCapitolを去り、Coralと契約し、およそ2年間にわたり4枚のシングルと2枚のアルバムをリリースした。Oh falling starが58年にポップスチャート・トップ100にチャートインした。ちなみにCoralでの2枚のアルバムは、彼らのディスコグラフィを混乱させている。アルバムThe Four Nightsは58年にリリースされ、メンバーはClifford Holland・John Wallace・Clarence Dixon・Oscar BroadwayとなっておりGene Alfordの名前はクレジットされていない。60年にリリースされたMillion Dollar Babyというアルバムにはメンバー名は書かれていないが、ライナーには「Oscar BroadwayとGene Alfordがうたうソロは最高のテナーである。AlfordはBaby face・Rosie babyでトランペットを真似た歌声を聞かせている」と書かれている。しかし、Gene Alfordがこのアルバム収録時点でグループに復帰していた可能性は低いと思われる。トラックを聞く限りGene Alfordの声には聞こえない。またこのアルバムにはbabyの歌詞を持つ歌が多く、Baby face・Pretty babyなどが収録された。その中の1つOh baby (I get so lonely) はCapitol時代初期のリリース作品である。Coralでの2回目のレコーディングののちに、The Four Knightsは2枚以上のリリースを持っている。62年にリリースされたLa la(B面はTic toc・Triode)・I need a woman(These things I hearのカバー)などである。しかしヒットすることなく60年代中ごろにThe Four Knightsは20年のキャリアを終わらせた。現在では彼らのCapitol時代の作品はCDでリリースされており、R&Bの風味を持つ洗練されたポップスを歌う最高のボーカルグループの1つとして位置付けられている。