The Cadets

1954年・カリフォルニア州・ロサンゼルス 
Aron Collins(lead・tenor・30.09.3~)・Will 'Dub' Jones(lead・bass・28.05.14~00.01.16)・Willie Davis(tenor・40.~)・Lloyd McCraw(baritone)・Ted Taylor(aka Austin Taylor・tenor・34.02.16~87.11.22)

■Don't be angry・I cry(Modern-956)55
■Rollin' stone・Fine lookin' baby(Modern-960)55
■Fine lookn' baby・I cry(Modern-963)55
■Annie met Henry・So will I(Modern-969)56
■Do you wanna rock・If it is wrong(Modern-971)56
■Church bells may ring・Heartbreak hotel(Modern-985)56.02
■Strand in the jungle・I want you(Modern-994)56.06
■I got loaded・Dancin' Dan(Modern-1000)56.09
■I'll be spinning・Fools rush in(Modern-1006)56
■Love bandit・Heaven help me(Modern-1012)57
■You belong tome・Heaven help me(Modern-1017)57
■Pretty every・Run Jamaica run(Modern-1019)57
■Love can do most everything・Hands across the table(Modern-1024)57
■Ring chimes・Baby ya know(Modern-1026)57.12
LP
■Rockin' and Reelin'(Modern-)57.02

The Cadets
LP Rockin' and Reelin'
Clown CLP-5015
1957年
LP Rockin' and Reelin'
Modern 
CLP-5370/CST-370
1963年

こちらはModernからの再発盤で内容は同じもの。よく見るとポーズが違うのがわかりますね。リリース年は全く違いますが、写真は同時期に撮られたものと推察できます。

このグループの歴史はなかなかユニークである。55~57年にかけてThe CadetsとThe Jacksという2つの名前を持っていた。55年にModernレコードとThe Jacksとして契約する。ModernはグループをThe Cadetsと命名しカバー専門グループとして使った。55年4月にDon't be angry(Nappy Browns・Savoy)がグループとして最初のシングルで、オリジナルバージョンは3週間前に発売されていたが、The Cadetsバージョンもヒットした。続くシングルはRolling stone(The Marigolds・Excello)をカバーしてオリジナルを上回るセールスを記録した。3枚目のシングルI cried(Dolly Cooper)はオリジナルによるヒットには及ばなかった。Hank Ballad and The MidnightersがWork with me Annieの大ヒットでAnnieブームが起き55年夏、The CadetsはAnnie met Henryをレコーディングするが発表のタイミングがおそすぎ、Annie had a baby・Annie's aunt Fannie(共にThe Midnighters)・Annie kicked the bucket(The Nutones)といったAnnieモノ(ブームから約16カ月後)としては12番目だったために話題にもならなかった。さらにWhatcha gonna do(The Drifters・55年にR&Bチャート第2位)もセールス的には失敗であった。56年にHeartbreak hotel(Elvis Presley)・Church bells may ring(The Willows) を発表。ビルボード誌(3月31日付)で好評を得てエルビスには遠く及ばなかったものの好評なセールスであった。この頃メンバーのAaron CollinsはRosieとBetty(ともに彼の姉妹)をModernレコードに紹介している。彼女たちはThe Teen Queensとして、ModernからEddie my loveを発表し全米ポップチャート第14位・R&Bチャート第2位を記録している。56年にStranded in the jungle(The Jayhawks)がポップチャート第4位・R&Bチャート第15位にチャートインした。この直後、Ted TaylorとLloyd McCrawが脱退(The FlairsのバリトンシンガーThomas 'Pete' Foxの変わりとして誘われていた)し、Prentice Morelandが加入。56年I got loaded(Peppermint Harris・Alladin・51年)・Dancin' Dan(The Dominoes・Federal・51年)、そしてI'll be spinning(Johnnie and Joe・57年)・Fools rush in(Glenn Miller・40年)を発表。56年末にLove banditというシングルを発表するがいずれも大きなヒットにはならなかった。Modernレコードは57年2月にRockin and ReelinというオムニバスLP(最も初期のR&BグループのLPの1つとなる)をリリース。彼らのナンバーがレコードの大部分であった。57年、グループ最後のModernからのシングルRing chimesを発表。翌58年にDub Jonesはグループを去りThe Coastersへ加入した。Willie DavisとAron CollinsはThomas Miller・George Hollisを加えて新たにThe Cadetsを結成した。メンバーの半分がThe Cadets、残りのがThe Flairsという構成だった。この新生The Cadetsは60年に2枚のシングルをリリース後、George Hollisが抜けRandolph Jonesが加入し61年にThe Peppersと改名してOne more chanceを発表。間もなくGeorge Hollisがグループに再復帰しFelstedレコードへ移籍したのちにThe Flaresに改名しグループとして3枚目のシングルFoot stomping-part Iをリリース。R&Bチャート第20位となる大ヒットだったがこれがグループ最後のヒットとなった。のちにPressレコードで7枚のシングルを出しているがいずれもヒットしていない。一方The Flairsに加入していたTed Taylorは56年にソロに転向しいくつかのレーベルを転々とし、65年11月にOkehレコードからStay away from my babyをヒットさせたが88年にルイジアナで、妻とともに自動車事故によりこの世を去った。