更新日：2015/2/15　

青木裕子著『再婚トランプ・恋と夫と子どもたち』

2008/05/11

著者はＮＨＫのアナウンサーで、はっきりものを言う少し気になる存在だったので、書店で本書を見つけ、著者への興味半分でく購入した。再婚相手と出会って再婚し家庭を築くまでの数年間を、火中にいながら、冷静に正直に自分を見つめ書き切った点に、私は強い好感を持ちました。構成も文章もしっかりしており、自分史の好断片の作品だと思う。様々なタレント本が発売されているが、青木裕子さんは作家としても充分通用する力量を感じ、個人的な興味で購入したことが恥ずかしくなった。著者の家庭の一員（立場が異なるので）が、同じ期間のことを書けば、違った印象を与える内容になるだろうが、著者ほど、自分や相手のことを、そして一人の人間としての行き方を冷静に描けるかと問えば、本著の存在価値が見えてくるように思う。 1992/11　1300円　朝日新聞社 お薦め度　★★