ヒトであることの一つに、
道具を使うことが、あげられます。
人間が生きて行くための、
最低限必要な、衣、食、住は、
物を作り、加工しなければなりません。
だから
物作りから人類が出発したと、
言えるかもしれません。
資源の乏しい日本は、
物作りが、国を支えてきました。
その物作りの原点は、
個人、零細、中小であり、
常に新しい物に挑戦し開発してきました。
機械工具を扱う私は、
物作りのサポートを務(つと)めていることに、
誇りと責任を強く感じています。
個人商店の私は、
機械工具販売を通して
社会フィルターとしての自覚を持ち、
人情を重んじ、諂わず、驕らず、志高く
世間、買い手、売り手の三方善しの
健全な発展に向けて、
貢献してゆく決意です。
2000年を向かえ、
企業の提携合併、巨大化の傾向は、
益々拍車が掛かりそうです。
肥大化の行き着く先は、分裂であり、
やがてまた寄り添ってゆくことでしょう。
人類は、そんな歴史を何度も経験してきました。
今、巨大化を始めた組織、そして社会は、
何処に向かっているのでしょうか?
あなたは、答えられますか?
組織を構成しているのは、
一人ひとり、人格を持った人間です。
その人間が、組織を動かしているはずなのに、
逆に、組織に動かされているような錯覚を、
私は無性に感じます。
あなたは、人間としての尊厳を、
軽んじられていませんか?
あなたは、人間としての誇りを、
忘れていませんか?
現代社会は、
あまりにも人間が粗末に扱われているように、
感じられてなりません。
人間の力、人間の魅力、
それは、凄いものを秘めていると思います。
人生を決めてしまうのは、人との出逢いであったり、
歴史の決定的な瞬間・決断には、
人と人とのふれあいや、
その人の人間性が大きく影響することがあります。
悩みや疑問が起こらなくなったとき、
意識しなくなったとき、
人は、組織は、暴走を始めていると、思います。
『ちょっと、おかしんちゃうか?』と、
何となく感じたこと
それが、凄く大切なことだと思います。
それを、胸に閉じ込めないで、
発信してゆこうと考えて、
このホームページを開きました。
中小企業でも、零細企業でも無い、
もっとも小さな組織である個人商店は、
社会の底辺であり、 何の力もありませんが、
足を地に着け、胸を張って
自分の力で、
新しいことに挑戦しながら、
明日を模索しています。
そんな私の日々の思いを、
メッセージや随想等として、
発信してゆこうと思います。
平成12年1月12日
福井正敏
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