24 The best of Bruce records

Relic-5046

GG24レーベル:Bruce
設立地:ニューヨーク
創設者:Leo Rogers
活動期間:1954年~1960年
創設:1954年
関連レーベル:Tip Top・Lido・Power・All Star・Bayfront・Lo-Fi

01 Baby talk - The Laurels
02 We made a vow - The Corvells
03 Starlight - Johnny Angel
04 Jolene - The Premires 05 Dear parents - Eddie Robbins 06 You left me - The Laurels
07 Loving a girl like you - The Four of Us
08 Oh theresa - The Premires
09 A lovers quarrel - The Shy-Tones
10 Just for you - The Shy-Tones
*

11 Tight skirt and sweater - The Versatones
12 Guardian angel - Van Dykes
13 You're in love - The Five Vets
14 No more trouble - Herb Lance
15 Papaya baby - The Jamping Jacks
16 Gift of love - Van Dykes
17 I'm your love man - The Kingsman
18 Mommy and daddy - The Creations
19 You are my darling - The Creations
20 Miss Jones - The Corvells

1954年から1960年にかけて故Leo Rogersは、現在R&Bコレクターに最もなじみのある様々なレーベルの数々のシングル盤をリリースした。Leoは50年代のティン・パン・アリーでよく知られた華やかなオペレータであった。彼は1940年代末期に七番街でWhirlin' Discレコード店を始め、ブロードウェーで有名なColonyレコード店に関心を寄せ、ニューアークでBranfordレコードを設立した。レコード製造の彼の最初の冒険の1つはRobin Hoodレーベルであった。ここでは1950年代前半にLouis Primaでいくつかのヒットを出した後閉鎖した。日々多くの独立した企業家が現れたように、RogersもまたThe Harptones・Three Friends・Royal Teensをマネージメントした。Leo・Morty Craft・Monte BruceがレコーディングしたThe Harptonesの古典的なR&Bバラードは、我々が編集した「The Harptones' Greatest Hits, Vol. 1 and 2」(Relic 5001と5003)に収録している。LeoがTip Top・Lido・Bruce・Power・All Star・Bayfront・Lo-Fiレーベルでリリースした18曲の偉大なジャンプ・ナンバーとスロー作品は「Golden Groups: Best of Tip Top Records」(Relic 5026)に収録している。Leo Rogersは常に新しい若い才能を探し出しては自身のレーベルから発表した。それがヒットし、そしてまとまった金額が得られた時は新しいレーベルを立ち上げてはさらに新人をリリースした。Rogersは商業的に成功するであろうものを聴く良い耳を持っていた。Teenerama and Lidoのようなうわべだけの10代のための歌を自身のレーベルからリリース、新曲「Short shorts」と「Baby talk」は大成功を彼にもたらした。このようなタイプの曲の多くは300枚ほどが最初にテストとして配給された(そして彼らのようなグループは本LPの概念に合わない)ものの、これらのシングル盤はほとんど成功しなかった。Rajah LeoやMickey Callanを聞くことから、あなたは幸いにも助かったともいえる。Leo Rogersの本当の遺産は、R&BとR&Rグループである。彼は決してブロードウェー1650にあった彼の事務所から離れず、ニューヨークの50年代のサウンドを求めるコレクターによって現在も重んじられる多くの「小さな」レコード(ローカル・ヒット)を製作した。本アルバムには、10の異なるレーベルの20曲を含んでいる(冒頭にBruceを選んだのは、それが最初に世に出たものであり、FonscaやGoodspinよりもかなり知られたレーベルだからであ)。これらのレーベルは長く忘れられていたが、互いに協力関係にあった。握手をしてから急いでタイプした覚え書き(Leoは第11階の小さなオフィスで仕事をしたが、秘書はいなかった)を作成し、とりあえず正式のものとした。The Laurelsの「Baby talk」はSpringからリリースされヒット、しかしJan and DeanがDoreからリリースしたカバー・バージョンがあっという間にオリジナルを抜き去り大ヒットした。LeoとSpringとAdmiration Music(Lee Silver)の彼のパートナーは、歌の価値ある出版版権を保持した。Silver(SpringおよびPowerレーベルでLeoのパートナーとなった人物)はロサンゼルスから西海岸にかけてを拠点とし、これらのレーベルでニューヨークとロサンゼルスで同時にリリースした。The CreationsやThe Kingsmenの場合ではないが、Looがヒットするかどうかの判断を、2~3の重要な東部の都市でテスト的に販売したりした。The Laurelsが1959年にABC-Paramountからリリースした「Picture of Love」はそういた方法がとられたはずである。彼らは良いグループであったが、このシングル以降音沙汰のないのは残念である。Leoが設立したLidoレーベルは、ニューヨーク・サウンド好きなオールディーズ・ファン(Relic-5026参照)の間では最も有名であるが、Lidoには他にも1ダーズ以上の素晴らしいニューヨークR&Rが残されている。The Creationsの「You are my darling」がLido-501(Tip Top-501としてもリリースされた)のシングルとして1957年に発表後間もなくLido-509として「We made a vow」とジャンプ・ナンバー「Miss Jones」を歌うThe Corvellsがリリースされた。The Creationsの「Mommy and daddy」は、1956年秋にTip Topからリリース、すぐさま多くのニューヨークのラジオからオン・エアされ、ストリート・サウンドとは少し違う目新しさもあって成功した曲の素晴らしい例とも言える。それは全体的なサウンドが、磨き抜かれたリハーサルから生じたハーモニーよりも大切な何かがあった。オリジナリティのあるこの魅力的なアマチュアっぽいこれらのグループ達は、皆都会的なサウンドを持っていたにもかかわらず、現代音楽から消えたことは残念である。しかしこれらの中には2~3の例外をラップやレゲエで見つけられる。1958年冬の週末の夜にWINS局のAlan Freedは自身のラジオ・ショウでThe Versatonesの「Tight Skirt and sweater」を盛んに流し、次第に人気を集めた。Freedが休暇から戻ったある夜に「Tight Skirt」を流し始めたときPaul Sherman(FreedがCrown Princeと呼んだDJ)から「WINSの経営陣がこのレコードの放送を禁止した」とAlanに話した。私はFreedが「あまりにひどく、それはすばらしいレコードだ」とのコメントを思い出す。彼のFigure Musicがこの著作権を所有した時から、パワフルなDJにとって特に悲しむべきことであった。25年後の今、The Versatonesのこの歌が(猥褻であるという理由で)なぜ禁止されたかを実感するのは難しい。しかし、経営陣はこのAll Starレーベルのシングルが明らかに売れるものと判断した可能性はある。Herb Lanceの「No more trouble」は、1954年にBruce-114としてリリースされた。HerbはKing-Deluxeレコードに在籍し多くのシングルをレコーディングしたが、Bruce作品は彼が男性グループと競演した唯一の作品ではないかと私は思う。The Harptonesが同じBruceレーベルで絶頂期を迎えていた1954年12月に「Papaya baby」がリリースされた。The Jumping JacksによるシングルでB面は「Embraceable you」である。BruceはRogersが最後に世に送り出したレーベルで、その多くがR&Bであった。二年後に訪れるR&Rブームへの橋渡しを行なった。彼の行なったほとんどのセッションは、黒人レコード購入層よりむしろ東部のティーンエイジャー市場を狙った。Neil ― 「One foolish mistake」と「Stranded love」(ニューヨークのラジオ局で盛んに流されたにもかかわらず決して成功しなかった)のために、The Kingsmenは2~3曲の口当たりの良いキリスト教的なシングルをレコーディングした。彼らの「I'm your lover man」は、「Guardian angel」のB面として、All Star 500として1957年にリリースされた。The Eive Vetsの「You're in love」も同年に出たもう一つのAll Starのシングルである。The Van Dykesは、Springレーベルから「Gift of love」と「Guardian angel」をリリース、このマスターは、成功しないままのちにロサンゼルスのDonna-Del Fiにリースされることになる。Johnny Angelの「Starlight」は、今では見つけることが困難なPowerというレーベルからリリースされた。「Starlight」とB面の「Story of love」の作者のひとりはブルックリンに住むBen Goldmanとベイサイド(クイーンズ地区)に住むArthur Liebmanの二人であった。Arthurは今では忘れ去られたJohnny Angelであると確信している。Paul SimonがJerry Landisになることができるなら、BenかArthurは10代のアイドルJohnny Angelになることができるだろう。Eddie Robbinsの「Dear parents」はPowerレーベルからリリース、そして捉えどころのない「Four of us」は、短命レーベルAdoreからThe Harptonesの「Loving a girl like you」のカバー・バージョンを出した。The Shy-TonesあるいはHy-Tones(本レーベルのシングル盤では、同じグループにこの2つの名前を交互に使った)というグループがわずかに知られている。「Just for you」で聞けるリード・シンガーはThe ElegantsのVito Piconeだと確信をもって聞こえ、メンバーはFred Alvarez・Graham L. True・Peter and Albert Scavuzzo(全員ブルックリン出身)である。彼らのシングルはGoodspin 401としてThe Shy Tones名義でリリースする。のちにFonscaレーベルからThe Hy-Tonesとして活躍したと思われる。彼らは素晴らしい歌を持ったが、これらのシングルがラジオから放送されたことは私のい記憶にはない。Ed Engelの著書「White and still all right」ではRoger Koobと彼の手がけたグループの複雑な歴史をたどっている。Roger KoobのPremiersレーベルは1958年にAlertと契約、そして「Oh Theresa」(B面は「Jolene」)は地元のニュー・ヘヴンでトップ10を獲得した。「Oh Theresa」はリード・シンガーのBilly KoobのバックにRoger Koob(バリトン)・Frank Polimus(ファースト・テナー)・Gus Delcos(セカンド・テナー)というメンバー。「Jolene」は白人グループによる「車を題材にしたR&R」の最初の1曲で、おそらくその目新しさと独創性でLeoに印象づけたのだろう。Vinnie Catalano(Rogersの会社でA&Rとして働いていた)はThe Premiersを制作、歌を創り、そして音響効果は実はライムロックのサーキットで行いテープにレコーディングされた。The Premiersは(1〜2枚のレコードを作った多くのグループがそうであるように)何度かメンバーを変えたが、RogerとBillyのKoob兄弟はFury(I pray)・Rust(She gives me fever)でThe Premiersとして活動を続けた。のちにPhilipsへ移籍後The Frontiersとして活動する。その後もRoger and The Travelersとして「You're daddy's little girl」をレコーディングした(Golden Groups:Best of Ember Records Vol. 2参照)。
by Donn Fileti

Pelican's impression

非常に多くのレーベルを設立し比較的長期間にわたり活動し、当然ながらいまではコレクターズ・アイテムとなったシングルも制作しています。文中にPaul Simonという聞き慣れた名前が登場します。じつは彼はこの頃のソングライターとしてもかなりの活躍をしており、かれの作品を歌ったアーティストのなかには皆さんもご存知のグループやシンガーが一人や二人はいると思います。この辺りはいずれコーナーを設けてみたいと思っています。