10 The best of Tip Top records

Relic-5026

GG10レーベル:Tip Top
設立地:ニューヨーク州・ニューヨーク
創設者:Leo Rogers
活動期間:1956年~1959年
創設:1950年代中頃
関連レーベル:Lido・Bruce・Bayfront・Power・All Star・Lo Fi・Andrea

01. I'll make you understand - The Performers
02. Baby I'll cry - The Three Friends
03. Embraceble you - The Jumping Jacks
04. Poor humpty dumpty - The Emblems
05. Tell me - The Matertones
06. A girl like you - Eddie Robbins
07. Bila - The Versatones
08. Too young - The Emblems
09. There goes the girl I love - The Creations

10. Chapel bells - The Mistakes
11. Give me your heart - The Performers
12. Would you still be mine - The Emblems
13. Right now - The Five Vets
14. What'll you do - The Matertones
15. Blanche - The Three Friends
16. Bang bang shoot em daddy - The Emblems
17. I got fired - The Mistakes
18. Every nite I pray - The Creations

故 Leo Rogers(本名 Leo Levinson)の伝説的レーベルはニューヨークのブロードウェイ(1950)にあったビルの11階と12階にオフィスを構え忘れ難いR&B・R&Rのレコードをリリースした。彼の絶頂期(1956年から1959年にかけて)、彼とともに多くのパートナーによって作り出されたほぼすべてのレコードは、もう1つの(彼ら自身がデザインした)新しいレーベルに移行した。本アルバムに収録した18曲ののうち Leo Rogers 自身(単独運営した)のレーベルは少なくとも7つがある。それは Tip Top・Lido・Bruce・Bayfront・Power・All Star・Lo Fi である。いくつかの曲は異なったレーベル(The Performers の I'll make you understand は All Star と Tip Top からリリースされた)から同時リリースされた。他の作品(The Mistakes の I got fired は Lo Fi)は特定のレーベルから公表された唯一のレコードである。Leo Rogers は、彼同様の多くの無名なパートナーと無数の取り引きをかわし、たゆまない起業家であった。彼はまさに若いグループの助力となることを望み、まるで経験豊かなギャンブラーのように次から次へとシングルレコードに自身のチャンスをも賭け続けた。Leo Rogers は The Royal Teens(ヒット作 Short shorts は Leo Rogers 自身が管理したが、Lee Silver の Power からリリースされた)とともに順調にスタートした。そして彼は Short shorts を ABC-Paramount へ売却し(1958年頃のことで売却額は15,000ドル)大きな利益を得た。この資金を元に大ヒットした Jan and Dean の Baby talk の出版権を手に入れた。また The Three Friends の Blanche を設立したばかりの Lido レーベルから1956年秋にリリースし、イーストコーストを中心にかなり大ヒットを放った。本アルバムに収録された作品のの多くはグループファンによく知られているが、その多くはリリース当初はほんのわずかだけしか売れなかった。契約時に交わされた「常にくり返され、うんざりする長ったらしい説明」にもかかわらず、彼らの素晴らしいオールディーズに対して、決して著作料は支払われなかった。これらのレコードの多くがほとんど売れなかったために、セッションやプロモートにかかった費用を取り返すことができなかった。 彼らの売り上げ(Leo Rogers の場合、ボストン・ニューヨーク・フラデルフィア・バルチモア・ワシントンが販売の中心だった)は非常に限定された範囲で、ほとんど全米チャートを作ることはなかった。私が1960年に Leo Rogers に対し、なぜ彼のレコードはキャッシュボックスやビルボード誌でレビューされることがめったになかったのかを尋ねた時、彼はそれらの記事は分別を持って本当に良いレビューを書いていたとは思わない。もし取引によって彼の製作したレコードがヒットしたとしてら、オンエアやセールスはさらに難しくなっただろうと答えた。本アルバムにおける最も初期のレコーディングは The Mastertones(1954年秋にリリースされた Bruce-111)と The Jumping Jacks(1954年12月にリリースされた Bruce-115)である。ともにスタンダードなハーモニー(Tell me や Embraceable you)であったが、これらのレコードは、成功した Bruce 在籍のグループ(Relic LP-5001・5003を聴いてください。The Harptones' Greatest Hits vol.1 and 2)に比べてセールスはかんばしくなかった。Leo Rogers は1955年5月にこの Bruce(Monte Bruce 設立)を、Morty Craft の株を購入することで手に入れた。そして The Harptones と The Jumping Jacks を売り出すために Sid Arky とともに急遽 Andrea レーベルを設立した(Andrea と契約した Danny Lamego 在籍の The Jumping Jacks は、Hickory dickory dock で BIlly Haley スタイルのサウンドで、Bruce 在籍時の The Jumping Jacks のようには聞こえない)。Embraceable you のバッキングには Danny Lamego のグループが参加している。Sid Arky・Leo Rogers は Tip Top・Lido におけるパートナーシップを続けたが、彼らのビジネス協定は紛らわしいものであった。I'll make you understand・Give me your heart は1956年9月に All Star から、まもなくTip Top からもリリースされた。オリジナルの著作者は、I'll make you understand が Fred Johnson(当時 247 West 131st Street・ニューヨークに在住)の作品で、Give me your heart は Joseph 'Rocky' Washington(ハーレム在住)と Perry Heyward(ブルックリン在住)によって書かれた。Joseph Washington・Perry Heyward は Jay Dee レーベル(Joe Davis 設立)に在籍した The Sparrows のメンバーであった。歌に関する著作権は Acme Music(Leo Rogers・Sid Arky 設立)と ADT Music が持ち、これらを担当した弁護士の Warren Troob は WINS局のDJであった Alan Freed の隠れみのになった人物である。I'll make you understand は数週間にわたりコンスタントに Alan Freed(WINS 局の夜の人気 Rock and Rool Party)によってオンエアされ、ブロードウェイにある Colony レコード店の店員によれば(この放送期間中のほとんどすべての夜は店をオープンしていたという)彼一人でカウンターにあった1500以上のシングル(45・78ともに)を売りつくしたという。The Creations のバラード Every night I pray は、Mommy and daddy の続編として1956年初秋に Tip Top からリリースされた。Danny Stiles(WNJRのカットマン・ニュージャージ州)はこのグループの次のシングル There goes the girl I love が大のお気に入りで両面をよくオンエアしたが、これは Lido-501として前作から数カ月以上遅れてリリースされたものである。The Three Friends の Blanche は、1956年9月下旬に Lido-500としてリリースされ、Aran Freed が好んでオンエアした。このシングルは裏面の Baby I'll cry がイーストコーストを中心にヒットし、Lido にとっての思いがけないヒット作になった。ブルックリン出身の3人のティーンエージャーであった Tony Grochowsky・Joe Villa・Frank Stropoli は明らかに Teddy Randazzo(Blanche のアレンジを担当した)の影響を受け、The Chuckles としてのハーモニーを仕上げた。彼らは Lido で2枚、Brunswick(Lido からのマスターを使用)から1枚をリリースし、1956年にブルックリンのパラマウント劇場で開催された Alan Freed Christmas に出演したが、この頃はグループが解散する直前であった。The Five Vets の Right now はおそらく1957年初頭に All Star-713 としてリリースされた。この作品は A-Barksdale の作品(The Sparks of Rhythm あるいは The Solitaires の Fred か?)として記されたが、(これには Ron Italiano とクレジットしているが)The Whirlers の John Barnes がリードを担当し、このベテラングループの作品ではないかと推察している。いずれにしても Right now はニューヨークでは余りヒットせずに、50年代にニューヨークのラジオからオンエアされたことがない、このアルバムの唯一の歌である(Eddie Robbin の A girl like you もまた同様にほとんど流れていなかった)。このマスターは1958年に Power から Dot へ売却された。The Versatones は1958年3月に Bila から All Star に移籍し、50代と60代にフラデルフィア・ピッツバーグでカルト的にヒットしている。Bila は1960年に Nick Cenci・Herb Cohen がピッツバーグを拠点としていた Fenway レーベル上に設立され、1962年頃に Lost Nite へ、そして最終的には Jerry Blavat がフィラデルフィアで一世を風靡した(特に情報通のフィラデルフィア南部の子供たちが熱中した)あとの1963年10月に Atlantic に買収されている。The Mistakes の I got fired と Chapel bells は、60代初期の Suquare Record(Slim Rose 設立)に頻繁に足を運んだコレクターたちに人気を得た素晴しいニューヨークドゥーワップサウンドでる。これらのシングルはおそらく1959年にリリースされた。Leo Rogers は私に対して Lo Fi におけるパートナーが誰であったか、またこのグループ(可能性としては彼がすでに彼らの事を忘れていた!)については何も話さなかった。レコード業界を引退した Mike Shepherd はこの疑わしい一発レーベルでの協力関係を認めるように思われる。The Emblems の4つの作品すべては1962年早くに Bayfront レーベルからリリースされた。Jay and The Americans の She cried・The Beach Boys の Surfin・The Drifters の When my little girl is smiling が同時にリリースされたが、The Young Marines は幾分時代錯誤に思われる。それでも Bayfront-107(Poor humpty dumpty と Would you still be mine ?)は Leo Rogers の新しい Allnew レーベル からの The Royalteens の Short short twist と同じ週にリリースされた。Bayfront と The Emblems との契約によると、メンバーは William Johnson(ニューヨーク州ホワイトオリンズ出身)・Harvey Hardy(ニュージャージ州パターソン出身)・Anderson Gilchrist(ブルックリン出身)・Sylvester Kinney(ボストン出身)・T.Stauch(ニュアーク州マーデル出身)となっている。Leo Rogers 物語はさらに続くが、それは私達のアルバム「Best of Tip Top : Volume Two」のリリースを待っていただければならない。レコードエクスチェンジャーナンバー19と Fernando Gonzalez の貴重な「ディスコファイル」を提供してくれた Jim Hunt に感謝します。
by Donn Fileti

Pelican's impression

実は今回の訳はあまり自信がありません。どうも数カ所意味の分からない所もあってもう少し調べないといけません。さて、本作はなかなかいい作品が揃っています。最初からいい感じのスタートです。ベースシンガーがはりきっています!The Three Friendsもなかなかいい曲を歌ってくれています。Embraceble youを歌うThe Jumpin Jacksですが、同名のグループはいくつかあってこのコーナーが終わったら(いつ終わるの?)本編に追加したいと思います。The Emblemsは単独リイシュー物があってもよさそうなグループです。Too young・Would you still be mineといったバラード作品もいいのですがそれよりもメディアムテンポあたりの作品が私は好きです。The Mastertonesはかなりオーソドックスなコーラスで、逆にオーソドックスに歌えば歌うほど本来の実力が見えてきたりします。リードのファルセットシンガーはやはりスローに合ってるみたいですね。Eddie Robbins・The stakesあたりのキッズシンガーを聴いているといつも思うんですがやっぱりFlankie Lymonというシンガーは抜きん出て歌の上手いシンガーでした。彼に勝てるキッズシンガーってそうはいないでしょうね。The Creationsはかなり若いメンバーのような感じですが、バリトンやベースシンガーがリードを歌う曲ってのも私の好みのひとつです。The MoonglowsのBobby Lesterさんがその代表格でしょう。The Five Vetsはおススメのナイスグループです。たった1曲しか収録されていませんがこれもお気に入りのグループになりました。