20 The best of Valmor records

Relic-5042

GG20レーベル:Valmor
設立地:ニューヨーク州・ニューヨーク
創設者:Jody Cameron Malis・Gene夫妻
活動期間:1960年~1956年
創設:1953年9月
関連レーベル:Finasaa・Empress・Golden

01 Glory of love - The Roomates
02 My kisses for your Thoughts - The Roomates
03 I want cry anymore - The Embers
04 One summer night - The Roomates
05 I only want you - Cathy Jean & The Roomates
06 What A surprise - The Embers
07 Never knew - The Roomates
08 Make me smile again - Cathy Jean & The Roomates
09 My heart belongs to only you - The Twilights

10. Solitaire - The Embers
11. Come go with me - The Roomates
12. I wish I didn't love you so - The Embers
13. Blues no more - The Paramounts & Eddie Saxon
14. Abigail - The Embers
15. Band of gold - The Roomates
16. I was too careful - The Embers
17. Oh baby love - The Twilights
18. Please love me forever - Cathy Jean & The Roomates

ValmorレーベルはJody Cameron Malisと夫Geneが設立し、1960年から61年にかけてCathy Jean & The Roomates・The Roomates・The Embersをヒットさせ、レコード・ビジネスで成功した2人の精力的なニューヨークの企業家であった。Valmorレコードが制作しEmpressが配給した数少ないシングルは少なくとも地方では評判を得ており、ほとんどのシングルは少ないリリースのわりには幸運であったといえる。本アルバムに収録した18曲すべては、Valmorのグループが歌うバラード全般に通じる事だが、非常に明るく滑らか・もの悲しい(Cathy Jean(彼女は歌えなかった)でさえ)サウンド・フィーリングとなるよう慎重にリハーサルされて、専門的に録音された。Jody Malisは、1959年にR&Rの真価を審判することができる立場にあった。彼女はWMGM(ニューヨークのラジオ局)に勤務し、レコード管理者として強い立場にいた。彼女は局に届く何百枚ものシングル盤について、各々の最初の15秒を聴くという真面目にオーディションを受けさせていた。この方法で次の「大ヒット」(彼女はそれを「サイン(singnature)」と呼んだ)を探した。そんな時、JodyはMRBレーベルの「Please love me forever」というシングルに出会い、The Sedatesという名前の(断定できないが)黒人のグループの歌に夢中になった。彼女はこの歌にあるヒットの可能性を感じたが、シンガーの声がThe Sedatesのように成功するための十分な魅力がないと感じた。創造的な思考からこの歌が一番ヒットする方法を見つけるまで、Jodyはしばらく時間を要した。JodyはGene Malis(広告とプロモーションで成功していた)と1959年秋に力を合わせてFinasaaレコードを設立した。彼らの最初のシングルは、スタンダードナンバー「My heart belongs to only you」という優れた作品をレコーディングしたブルックリン出身の20代の黒人グループThe Twilights(のちにThe Embersと改名する・Willis Sanders and The Embersとは別グループ)で、ニューヨーク市で盛んにオンエアされた。The Malisesは全米でレコードを大ヒットさせることこそできなかったが、地元での反応にはまさに満足であった。JodyとGene Malisは1960年にThe Roomates(Relic LP 5041 "Best of the Roomates" for their complete story参照)と契約し、同年秋にグループ最初のValmor(レーベル名のValmorは、3番街にあった家具店から借用した!)シングル(#007)をリリースした。リードを歌ったのは、ブルックリン出身の若者、当時15才のCathy Jean Giordanoであった。この「Please love me forever」は発売された週のうちにWINSのDJ、Murray the Kのboss recordから瞬く間にアメリカ北東部全域でヒットとなり全米チャートに長らくとどまった末、1961年4月にようやくトップ100にランク・インした。Jodyは、本当はオペラ歌手になりたかったCathy Jeanが一発屋のアーティストであることを見抜いた上で苦難していた。彼女は次作の「Angel baby」を求め、「Thousand stars」はその時点で人気があり明らかに成功していた。Malis夫人は1枚のヒットで一挙に2人のアーティストを追い越してしまうKathy Youngの(無邪気な)能力に注目し、夫人はこの「ヒットを作り出す手法」を同レーベルに在籍する他のアーティストにも適応させた。Cathy Jeanは自身の声をオーバー・ダブ(多重録音)し、The Roomatesもバッキング・ボーカルだけをそれぞれ個別に録音した。ニューヨークで大ヒットしたThe Passionsのスタンダード「I only want you」、ポップ・ナンバーの「Make me smile again」、1958年にヒットしたThe Youngtonesの素晴らしいBrunswickシングルの「Please tell me」(「O tell me」のリメイク・The YoungtonesはThe Malisesがメネージメントを担当した最初のグループである)のリメイクを若いチームは試みた。Cathy and the RoomatesはGeneral Artists主催の大規模なサマー・ツアーに参加したが、「Please love me forever」での称賛は得られなかった。1961年9月にValmorからリリースされるコンピレーション・アルバム「At the hop」用に、The Roomatesは「Come go with me」(The Del- Vikingsの大ヒット)と「One summer night」(The Danleersのバラード)をレコーディングした。Cathy Jeanは片面(もちろんバッキングはThe Roomatesが担当した)に収録され、もう片面にはフォレストヒルズ(クイーンズ地区・ニューヨーク)出身の4人組のティーン・エイジャーによる自身の6曲が収録された。Steve Susskindの特徴ある高域バリトンを持ち味としたThe Roomatesは、Bob Minsky(ベース)・Jack Carlson(ファルセットとファースト・テナー)・Felix Alvarez(セカンド・テナー)の4人編成。また、彼らの原形で示されてここ前に、1960年11月25日(本アルバムに収録されているバージョン)に行なわれた忘れがたい夕方からのセッションでレコーディングされた「Glory of love」はグループのメジャー・ヒットとなった。同11月のセッション以前に収録した「Band of gold」と「Never knew」はこの時にリミックスされている。「My kisses for your thoughts」は1961年10月16日にマンハッタンのRegentスタジオでレコーディングされ、グループ3枚目のValmorシングルとして「My foolish heart」をB面にして発表した。GeneとJodyが契約した次の大きいグループは、ブルックリン出身のEmbersで、The Twi-lightsとして2年前からレコーディング活動を行っていた。RoomatesのFelixがBobby(The Embersのリード・ボーカル)と会いValmorで新グループを結成したので、新設するEmpressレーベルからデビューさせたことをMalis夫人は覚えている。グループの自然で純粋なサウンドに感動したJodyは、グループに見合った楽曲を探し始めた。The Embersのメンバーは誰がリードを担当するのかを全員で投票し、Bobbyがその座を手に入れた。「Solitaire」の最初のセッションでは、あまりにもクリーン過ぎたため、JodyはJohnny Mathisのような特徴的な「何か」を加える事でヒットにつなげようとした。そこでDella Reeseに似たBobbyを起用してみた。「Solitaire」(「Since you're gone」として一般に知られた)は1961年前半に地元で強力なヒットとなり、この思惑は成功した。続いて「I won't cry anymore」と「I was too careful」(1961年10月にEmpress 104としてリリースされた)、さらに「Abigail」(裏面には再度「I was too careful」が収録された)が1962年7月に続いた。本アルバムにおける秀作はThe Embersの未発表曲「Wish I didn't love you so」(1961年9月16日にレコーディングされた)で、彼らの「What a sur-prise」がリリースされた1962年10月18日まで試行錯誤されていた。The Embersの「Abigail」は多くのラジオ局でオンエアされたが、とうとう「Solitaire」を超えることが出来なかった。彼らの「Since you're gone」以降の歌は、滑らかで洗練されているものの、「Solitaire」に聴けるような見事なベースを持たなかった。The Paramounts(おそらく1960~61年にかけてCarltonとDotでレコーディングを行なったParamountsと同グループと思われる)は、彼らの最高のレコードとも言えるEddie Saxonの「Blues no more」でバッキングを勤めた白人のグループであった。残念ながらわずかにオン・エアされたがValmor在籍のグループとしては最も無名なままであった。GeneとJodyの二人三脚でValmor・Empressレーベルを運営していた短期間に、成功はしていたものの、ビジネス面では決して楽ではなかった。彼らは他のレーベル(Relic LP 5041参照)のためにThe Roomatesをマネージメントし、レコーディングすることにした。二人は60年代中頃にCanadian Americanレコードを設立、後にJodyはPeter PanとGoldenレコードを設立し、子供向けのアルバムを40枚以上プロデュースした。GeneとJody Malisは現在もチームとして仕事(信頼すべき全米の無料電話帳を出版している)をしている。しかし、Jodyはショービジネスでの夢を捨てずにブロードウェー・ミュージカル(彼女が脚本・制作)に携わっている。Malise夫妻は好みと展望を胸に設立したValmorとEmpressレーベルの多忙であった60年代前半を思い出す。そして、R&Rの歴史のなかに彼ら自身の個性有る足跡を残した。
by Donn Fileti (Jody MalisとPaul Hellerに感謝します)

Pelican's impression

今回も翻訳がうまくいっているんでしょうか。みなさんはこのThe Roomates(ルーメイツと読むんでしょうか?)をご存知でしょうか。むしろ50〜60年代のポップスファンの方が詳しいかもしれないですね。なにしろキャシー・ジーンといえば「Thousand Stars」で有名な女性シンガーで、昨今のリバイバルショウでもよく出演していますもんね。