laveru

 「もう"For You"は続けられない。"Love Dream"もやめる」と言い出した。

 "For You"は彼女の小さな本。
 "Love Dream"は彼女のペンネームだ。

 「どうして?」

 「"For You"は誰かに宛てたメッセージではないけれど、もし今、私があれを読んだら、あの中の“あなた”は、すべて社長になる。これから私が、言ったり書いたりする事は、すべて社長に宛てたラブレターになってしまう。ラブレターはいっぱい書けると思うのよ。でも、ラブレターは人に見せるものじゃないでしょ?」
 
 「いいよ」
 俺はとても幸せな気持ちになった。



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