一週間後、約束どおり「次の連休に行く」と連絡が入った。
駅まで迎えに行った。
彼女は、顔の腫れもすっかり良くなっている感じだった。
「ご心配おかけしました。ごめんなさい」と頭を下げておどけて見せた。
「本当に心配ばかりさせて頂いて・・」と返した。
ちょうど今日は、彼女へのプレゼントが出来上がったので、仁希も誘って食事に行った。
帰りに事務所によって、出来上がったプレゼントを見せる事にした。
そう、ずっと連絡を取り合って作った彼女へのプレゼント、“小さな本”が出来上がってきていた。
彼女は言葉をなくし、涙ぐんでいたが、悟られまいと横を向いた。
「社長、ありがとう。一冊目は、いつもお世話になっている社長に。二冊目は、大ファンのLuijiさんに」と本を差し出した。
仁希は
「一番が兄貴で、僕は二番目か」と言って
「頑張れよ、兄貴」と耳打ちし
「僕はモテモテで忙しいので帰ります」と帰って行った。
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