Why Do Fools Fall in Love ?

Why do fools fall in love

1998年制作
(DVD)116分

・Halle Berry
・Vivica A. Fox
・Lela Rochon
・Larenz Tate
・Paul Mazursky ほか
監督:Gregory Nava
脚本:Tina Andrews

title

Larenz Tate 
as Flankie Lymon

Vivica A Fox

Vivica A Fox

Harie Berry

Halie Berry 
as Zola Taylor

Leia Rochn

Leia Rochn

The Teenagers

The Teenagers

Little Richard

Little Richard

本作は伝記映画ということでグループの実写フィルムなどは一切ありません。誰の伝記映画かというと、タイトルでおわかりの方には説明不要ですが、1950年代に活躍したキッド・グループ(10代前半の子供達によるボーカルグループの総称)の代表的な存在Flankie Lymon and The TeenagersのリードボーカルFrankie Lymonのお話しです。写真の3人の女性が登場し、彼女達の回顧シーンで当時を再現するといった構成になっています。もちろんちゃんとした映画として製作されているので、このグループを詳しく知らなくても「1本の映画」として楽しめますが、いろいろ知っているともっとあちこちで味わえるようになっています。でこの3人の女性はというとみんながFrankie Lymon婦人で、昔の彼のヒットをダイアナロスがリメイクしてヒットさせる(これも実話です、80年代のことでした)ます。ヒットするという事はそこに印税が発生するということで、この印税を誰がもらうかということでこの3人が法廷で争うことになり…、というのが粗筋です。登場人物のひとりZola TaylorはThe Plattersの紅一点だった女性シンガーです。ストーリーは見てもらうとして、まず驚いたのがセットです。かなり当時の再現は綿密におこなわれたようで、本作をモノクロで見たらもう当時の映像ではないか!と驚くくらいにスゴイです。衣装はもちろんのこと劇場の雰囲気も最高の部類にはいるのではないかと思っています。当時のレコードプロデューサーがどんなのだったかもちょっとはわかっていただけそう。それにしても主人公であるFrankieという人は当時の成り上がりスターの哀れな末路をそのまま体験した人のようでした。最後はドラッグにより26年の命を絶たれてしまいますが、自殺か事故死かはよくわかっていません。68年に死去してから長い間不明だった彼のお墓が85年に発見されロニー・イタリアーノ(UGHA会長)によってお葬式が行われました。本人を演じた主演のLarenz TateはかなりFrankyを研究したようで、歌うシーン等はオーバー気味とはいえ、ソックリ。ファンは思わずニヤっとしてしまいます。法廷のシーンでは証言にLittle Richardが本人役で登場し当時を振り返りますが、彼の話す事は一応脚本はあるのかもしれませんが、彼自身の言葉と思ってもよさそう。日本ではThe Teenagersといってもほとんど知られていませんが、アメリカでは超有名なグループで、特に黒人たちには圧倒的な支持があるグループです。彼等のことを知りたい人にはぜひ見ていただきたい映画です。それからこの年代のファッションなどがお好きな方もどうぞ。日本版は未発売で映画館での上映もされなかった作品ですが、DVD(ただしアメリカ盤のみ、字幕はありません)でリリースされています。そうそうThe Plattersファンの方にも興味の持てる内容ではないかと思いますのでぜひ御覧下さい。