20 Years of Rock'n'Roll volume 1 & 2

20years of R&R

1975年制作
Drew Cummings Produstions
各約60分(VHSビデオテープ)

・The Coasters
・The Blooklyn Bridge
・The Skyliners
・The Five Satins
・The Drifters
・Chuck Berry
・The Shirelles

The Coasters

The Coasters

The Skyliners

The Skyliners

The Blooklyn Bridge

The Blooklyn Bridge

The FIve Satins

The Five Satins

The Drifters

The Drifters

司会はClay Cole氏です。タイトル通り1975年にマジソンスクェアガーデンで開催されたコンサートを収録したライブ映像です。アメリカでTV用として放送された番組をビデオ化し、2巻にわけてリリースされました。ちなみにvolume2ではChuck Berry・The Shirelles等が出演しています。70年代といえば当然Doo Wopなんて時代遅れの音楽だったでしょうが、あちこちでリバイバル・ショウ公演が行なわれた時代でもありました。こちらに登場するグループはいずれも時代の波に乗ろうと孤軍(?)奮闘してなんとか息を繋いだ人たちばかりです。その多くが、後年UGHAで殿堂入りを果たしています。そんな事を思いながら観てみるのも一趣。さて本作はベテラングループのThe Coastersから始まります。Poizon Ivey・Charlry Brownを歌ってくれます。リードシンガーのCarl Gardnerは、あのDoo Wop 51ライブではもはやバッキングにまわっていた感がありましたが、こちらではしっかりリードを歌ってくれます。Bobby Nunnのベースも健在で、楽しいステージとなっています。ギタリストのAbolph Jacobsさんもちゃんと出席されているのもうれしいところです。後期のCoastersに在籍したEarl Carollさんももちろん一緒です。彼はもうお馴染みのThe Cadillacsのリードシンガーとしてはあまりにも有名で、さらに亡くなる直前までThe Cadillacsの一員としても第一線で活躍されていました。この人がニコッと笑うだけでなぜにこんなに楽しくなるんでしょうね~不思議です。まさにDoo Wopマジックでしょうか。続いてThe Skylinersです。彼等の人気も、日本ではそれほどではないのですが本国アメリカでは絶大です。This I swear・Since I don't have Youとこれまたヒット曲の連発です。彼らもDoo Wop 50ショウに出演していましたが、さすがにこちらの映像ではずいぶん若いですね。次はBrookllyn Bridgeが登場します。リーダーのJohnny MaestroはThe Crestsのリードシンガー(作曲も担当しています)だった人です。Trouble in paradise・Sixteen candlesなど往年の名曲が聞けます。このグループも息の長いバンドです。この当時のスタイルで全員が楽器を持って歌います。必要にかられてこのスタイルをせざるを得なかったかつてのDoo-Wopグループも多く、特に70年代にはいってからはこのスタイルで公演するようになりました。Johnny Maestroもベースを弾きながらの熱唱です。このグループも同じくDoo Wop 50に出演しています。次は私が最も心ときめかせるThe Five Satinsの登場です。もちろんIn the still of the nightを熱唱してくれます。彼等の映像は新旧を問わずかなり少ないので、本作も貴重なフィルムといえます。もちろんリードはFred Pariss。心して聞け!であります。もうまったく声も衰えていません、というか彼もまたBlack Satinというグループ(後年Satinsになったりします)をもってアルバムもリリースするなどずっと現役で活躍しています。同じ頃の記録映画にLet The Good Times Rollという作品(本コーナーでも紹介しています)がありますが、それと並んで70年代の記録映像です。もう一曲は、アンコールのI'll be seeing youで、アカペラで歌ってくれます。前出の映画のコンサートと、ステージ構成が似ているので、かなり時期的に近いのではないかと思われます。さてお次はThe Driftersです。日本で開催されたJapan Doo Wop Carnivalにも出演していました(私は未見です…トホホ)。Charlie Thomasがリードをとった頃の編成で、やはりその頃のヒット曲Dance with me・Save the last dance for me・On broadwayをうたって踊ります。最後の曲はちょっとファンキーな感じで、当時のブラックミュージックシーンがファンク全盛だった状況を考えるとなるほど、これもアリかな…というところでしょうか。彼もDoo Wop 51に出演していましたが、実はそこにけっこう貴重な写真がチラッと写っていたりします、見つけられましたか? 以上でVol.1はおしまいです。70年代のフィルムらしく構成もちょっと荒っぽいのがまた雰囲気あってヨロシイのではないかと思いました。いずれにしれも、当時の貴重な記録であります。なお、コンサートの続きを収めたVol.2も同時にリリースされましたが未見なので、入手できたらここで紹介します。なお本作は日本版もなく、またDVDといった形でもリリースされたというものは今の所見当たりません。70年代から80年代にかけてのリバイバルショウは、アメリカ各地でも行われていましたが、その後あまり開催されなくなったようです。20世紀の終わり頃にあの「Doo Wop 50」でちょっとしたブームが再び起こり最近まで何度か公演も行われました。近年Youtubeなどで7〜80年代の映像もアップロードされているようなので、そちらでどんなグループが登場していたのかを見ることができます。なかにはかなりマニア好みのグループなんかもあったりするので、結構面白かったり、驚いたりで楽しいですよ。