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The Clovers
The Five Keys
The Trenears
Bo Diddley
Fats Domino
Little Richard
The Cadillacs
若き日のRickey NelsonがHound Dogをプレーヤーにのせるシーンから始まります。タイトル通りR&BよりもR&R系の多い作品で、Doo-Wop関係はFranky Limonのソロ映像やR&R映画からの抜粋くらいですが、R&Rの流れを知るにはいい作品です。この手のフィルムはたいてい50年代のR&R映画から引用されますが、チラチラではありますが、珍品も写し出されます。写真左上はThe Cloversですね、ギタリストもいます。オリジナルからのプリントなのかけっこうきれいな映像もあって、初見ではないもののマニアごころをくすぐりますです。やっぱオリジナルはどっかにあるんやなぁ、見たいなぁ…と思わずにはいられません(ちなみにこちらはRhythm and Blues Reviesという作品で見る事ができます)。出演は当然ながら、Little RichardやFats Domino・Bill Heylley・Chuck Berry・Jerry Lee Lewisあたりでこの手の常連さんが出演しています。それにしても当時のR&Rに対する白人の大人の敵愾心・警戒心は相当なものだったようで、えいぞうからも感じられます。いつの世も大人は若者の好むものを否定するんですけど人種問題も大きく絡んでいました。本作の出演者は多いですが、演奏シーンとなると1曲まるごと見れるというのは残念ながらありません。Ed Sallivan ShowからのBo Daidlly(これはリハーサルと本番とで曲目を勝手に変えてしまい以降出演できなくなったシーンです)などもあります。Fats Dominoは、バックにFats Domino Bandを従えての演奏シーンがあってこれが一番レコードに近い感じではないでしょうか。このシーンはこれでしか知りません。Little RichardのTutti Furutiはよく見るシーンですね。Frankie Lymonの当時のインタビューなんかもあります。「ギャラは週7ドルで、タクシー代やハンバーガーに使う」とか「キャンデーに目がない」とか、実にお子様なこと言っていて微笑ましいです。SunレコードからはElvis PreslyやCarl Perkins・Jerry Lee Lewisを紹介しています。ペイオラ事件についても触れます。Alan Freedの失脚とR&Rの衰退が見事に一致しているのは、大変興味深いですね。彼の活躍期間のほんの5~6年ほどの間にR&Rの名作が集中し、Doo Wop、特にニューヨーク系のグループの活躍した時期とがぴったり一致しているのもおもしろいです。この作品ではElvisの入隊とBoddy Hollyの飛行機事故死でR&Rが終わったと捉えています。この後は無害・無色のアメリカンポップスアイドルの台頭となっていきます。後年、ひとりChuck Berryだけががんばっていたとナレーションがはいり(そうは思いませんが)、この作品は終わります。R&Rの好きな方、その歴史に興味のある方にはおススメです。(ジャケット写真提供:アールさん)