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Chusk Berry
Little Richard
The Ronnets
The Coasters
Ben E. King
Chubby Checker
本作はシリーズでリリースされ、全部で10本あり日本語字幕付きによるVHSテープで発売されていました。のちにDVD5枚組(1枚に2本分収録)のボックスセットとして再リリースされました。タイム誌の編集によるロック史で、ここで紹介するのはビデオ・シリーズでいう第2弾です。収録当時活躍中(とはいえ故人が多くなってきました、悲しい)のアーティストのコメントと、当時の映像で構成されてます。R&B系からはChuck Berry・Little RIchard・The Ronettes・The Coasters・Ben E King・Chubby Checkerなどが出演しています。Chuck BerryはRoll over Beethovenをスタジオライブから。かなりきれいな画質でイギリスのTV局なのかもしれませんね~。Little RIchardはLucilleを歌います。これはグラナダTV(イギリス)でのスタジオライブからで、わりとよく見るフィルムです。実はこのライブにはThe Shirellesも出演しているんですが、彼とちがって彼女達の映像はなかなか見れません。Will you still love meとEverybody loves a loverをオリジナルの4人編成で、しかも生で歌っています!どうです見たいでしょ。Roy Orbisonの映像は珍しくサングラスをしてません。こう言っちゃ失礼なのですが、なるほどサエない顔です。とてもスターには見えませんけど、歌声は素晴しいんですねこの人。当時のロックンロールに対する世間の見方とかも取り上げれられてますが、今見るとバカバカしいくらいですが、やはりかなり批判的に言われてたんですね~。あと、当時の不良(これももはや死語か)のスタイルとかの解説(?)なんかもあったりして。これはこれでなかなか笑えます。ヒストリーものでは必ず取り上げられるペイオラスキャンダルですが、当然本作でも映像とともに登場します。しかしAlan Freedもこういった暗い面ばかり強調されてかわいそうです。彼がミュージックシーンに貢献した面ももっと取り上げてもいいと思うのですが。これに続くインタビューでは当時の著作権についてHank Balladが「10代だった俺達はビジネスなんて無縁だったんだ。舞台に上がりたかっただけさ。マイクの前で歌って、その晩の女を探すんだ。それしかなかった。ビジネスなんて知るかよ、ハイスクールも出てないんだぜ。版権や著作権なんて全く知らなかった。隠してたのさ。でも怒っちゃいない」と語り、The CoastersのCarl Gardnerも「知らなかったんだ。会社に『帳簿を見せろ』なんて言えなかった。そんなこと恐くてな。クビにされたらレコードが作れなくなるだろ。だまされたんだ。金を取り戻したいよ、65歳になった今もらっても楽しめないけどな…。俺や過去の先駆者たちへの借金は精算してほしいんだ」と当時から不満に思っていたことをそれぞれ話してます。たぶん当時のほとんどのアーティストがこのような状況だったと想像できます。全く不幸なことです。このあたりの裏面史ともいうべきものももうちょっと知らなくては…なんて思っております。Alan Freedの失墜で一気にR&Rが下降線をたどっていくあたりの話は興味深いです。R&RやR&Bが金になると気づいた大手レコード会社は人畜無害な白人の若者をスターに仕立てて盛んにカバー作品をリリースしていきます。本作ではこうして出てきた白人ポップスの紹介とそれに対抗するブラック勢力としてBe my babyを歌うThe Ronettesらを対照させていきます。彼女達はいつ見てもオシャレですねー。同じブラックでもサウンドのせいなのか、Motown系のほうがいくぶん泥臭く見えますな。続いてSearchin'を歌うはThe Coastersです。公式な映像としては本作のほかにもコマギレで収録されているビデオがいくつかありましたが今では完全版も観れるようになりました。この横っちょにはAbolph Jacobs(ギタリスト)もいるんですよ。残念ながら本作は途切れ途切れの映像ですが、それでさえ興奮しませんか。続いてBen E KingがStand by meを歌います、しかもカラーです。あ~やっぱりあるんですね~、この手のフィルム。最後はThe Twistです。もちろんChubby Checkerの登場です。以上で第2集はおしまい。どの曲もノーカットで収録ちゅうのはありませんが、このあたりの歴史というか、流れがわかりやすく編集されているので、なかなか面白かったです。そういった方面がお好きな方には、よろしいのではないでしょうか。