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自然治癒力

イラスト2 (この文書は、2009年11月に会員様へ送付した内容を一部改訂したものです)

誰もが持っている力

我々の体には損傷や傷害を修復する力が備わっています。

切り傷が一週間程度で元に戻ったり、折れた骨もやがてくっつくのは、この力のおかげです。

自覚することはないと思いますが、生きていく限り欠かすことができない呼吸や食事でも、細胞レベルでの損傷を受けています。

ケガや病気・ストレスはもちろんですが、日光さえも見えないダメージがあります。(日焼けは強いダメージで、見えるレベルに達した状態です)

もしも自然治癒力がなかったならば、日々受ける損傷が蓄積されていき、何日生きておられるのだろうかと心配しなければなりません。

体力とは筋肉をはじめとする各組織が持つ力の総称ですが、自然治癒力はそれを維持しているもっと根源の力です。

強弱の差はありますが、生きている以上は、必ず自然治癒力が働いています。

低下する要因

自然治癒力の強さは体の成長と似た推移をし、成長期に増強して20歳前後でピークを迎え、後は徐々に低下していきます。

体力が成長期を過ぎた後でも、トレーニングや健康管理で維持・増強が可能なように、自然治癒力も低下を抑えることはできます。

生命維持の根源となる力ですから、多くの要因が関係しますが、特に関係が深い要因は「陽・陰」と「気」です。

ピーク後の低下速度は、これら「陽・陰・気」が受けたダメージが強くかつ多いほど速くなります。

過労・ストレス・タバコ・アルコールはダメージを与える代表ですが、テレビやスマホ等からの電磁波も低下要因になります。

回復よりも負担が大きい生活を続けていると、修復できないダメージが残ることとなり、それがさらに自然治癒力を低下させる要因になります。

これらの悪化要因を排除できれば、低下を遅らせることができますが、文明社会で生活する以上は避けられない部分もあります。

自然治癒力が間に合わず、ダメージの残存が大きくなると、やがては自力では修復できないレベルに達し、治療が必要な「病気」を引き起こすことになります。

低下による影響

やや低下した段階では、睡眠後にも疲れが残っていると感じたり、風邪をひきやすい・口内炎ができやすい・傷の治りが遅い、等の変化が現れます。

気へのダメージが大きい場合は、寝つきが悪くなったりやたらと眠いという睡眠系の障害が出やすくなります。

朝よりも夕方に体調が悪いと感じる場合は、自然治癒力が低下している可能性が大です。

一線を越えた要注意段階では、血管内に処理しきれないコレステロールが増えたり、大腸に宿便が残る等の老廃物の蓄積が起こります。

健康診断で、血圧・血糖・尿酸・中性脂肪などが少し高いですよと言われるのはこの段階です。(どの項目が変動するかは個々人で違います)

健康診断で計測する項目は、体が一定の範囲内になるように調節しているものばかりで、少しくらいの変動であれば自然治癒力が元に戻してくれます。

それが元に戻せなくなりつつあるのは、自然治癒力の対応範囲を超え始めているのです。

この段階を放置したままにすれば、やがては高血圧症・糖尿病・痛風・動脈硬化症・狭心症などの立派な病名が付く段階に入ります。

一つの病気でも自然治癒力を大きく消耗させますので、やがてはその余波が他の部位にも及んで、新たな不調を引き起こすことになります。

高齢者に持病が多いのはこのためで、メタボリックシンドロームもこの悪循環が関係しています。

回復させるには

「陽・陰・気」を補強すれば、回復は不可能ではありません。

やや低下しているレベルの人であれば、栄養・休養とストレスの除去で、一般の健康法と大差はありません。

ただ、マスコミ等で流布されている健康法が自分に合っているかが問題で、温めるべき部位を冷やしたり・水分過剰の人が水健康法をすると、かえってダメージが倍化することがあります。

要注意以上のレベルの人は、生活様式を一変させるほどの改善をしない限り、養生だけでの回復は難しいと思います。

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