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ルミンA

イラスト2 (この文書は、2017年7月に会員様へ送付した内容を一部改訂したものです)

ルミンAはクリプトシアニンと呼ばれる特殊な成分を含有する医薬品です。

第二次世界大戦当時に軍の秘匿薬として記録が残っている歴史の長い薬で、昔は抗生物質の代わりとして使用されていたようです。

最近の研究によって、他の薬にはないユニークな作用が次々と確認されています。

今まで断片的に紹介してきた情報ですが、今回まとめて紹介いたします。

なお、研究中や学会で報告された情報を含んでおり、医薬品としての承認を受けた範囲から逸脱する部分もありますことを念頭に置いてお読みください。

抗アレルギー作用

我々の体には病原体が侵入してきた時に撃退する機構「免疫」が備わっています。

この仕組みは非常に優れているのですが、時として無害なものまで攻撃の対象としてしまうことがあります。

これがアレルギー疾患の直接的な原因です。

攻撃対象を選別するのにマクロファージと呼ばれる免疫担当細胞が関与しておいり、この細胞の不調がアレルギー疾患の引き金になります。

ルミンAにはマクロファージの機能を正常化する作用があり、アレルギー疾患を根本から是正します。

花粉症・アトピー性皮膚炎・気管支喘息などの外からの異物に起因するアレルギー疾患はもちろんですが、リウマチやクローン病などの体内組織を異物として認識してしまう自己免疫性疾患にも、原理的には有効です。

異物としての記憶はメモリー細胞と呼ばれる免疫細胞が一定期間保持しており、マクロファージが正常化してもメモリー細胞が記憶している期間は、免疫機能が自動的に発動します。

免疫記憶は対象によって数カ月のものから非常に長く続くものまであり、短期間で症状が消えるわけではありません。

しかし、ステロイド薬や抗アレルギー薬のように、一時的に免疫機能を抑えて症状を緩和するのとは違い、回復へ向かう可能性を持っています。

抗癌作用

癌細胞は増殖調節に不調を来した細胞で、正常細胞から毎日少しずつですが生まれています。

これが直ちに癌とならないのは、アポトーシスと呼ばれる細胞死を誘導する免疫機能のおかげです。

しかし、処理が可能な数よりも多くの癌細胞が誕生したり、免疫機能が大きく低すると、増殖が進行して癌となります。

逆に、免疫機能を高めれば、正常細胞にダメージを与えることなく癌を縮小できる可能性があります。

実際、インターフェロン・インターロイキンやオブジーボという免疫増強薬が癌治療に使われています。

少し昔になりますが、丸山ワクチンという薬が癌の特効薬として話題になりました。

この薬も免疫力を高めて癌を撃退する薬でした。

残念ながら、複雑な理由によって、医薬品として日の目を見ることはありませんでした。

ルミンAも免疫力を高める作用があり、特性が似ていることから「飲む丸山ワクチン」と呼称されたこともあります。

動物実験ではありますが、癌の縮小効果が確認されています。

ただし、強力な抗癌作用ではないために、増殖力が強い転移性の癌には効果が及ばないようです。

また、強力な抗癌剤を使用した後では、免疫担当細胞もダメージを受けているために効果が大きく減じます。

認知症改善作用

認知機能が低下する原因はまだ特定されていませんが、脳内の刺激伝達物質であるアセチルコリンの減少と、βアミロイドの蓄積過程における神経毒性が有力視されています。

前者に対応した薬がドネペジル・ガランタミン・リバスチグミンなどの中枢性コリンエステラーゼ阻害薬で、進行予防を目的として多くの人に使用されています。

後者に対応する薬は、今のところ医療用には登場していません。

ルミンAには、脳内アセチルコリンを増やす作用に加えて、βアミロイドの毒性から神経細胞を保護する効果が確認されました。

アルツハイマー病モデルマウスを用いた動物実験でも、有意な認知機能改善も確認されています。

マウスに比べれば人間の脳は大きくて複雑ですので、同等の治療効果が得られるのかは不明ですが、発症を予防するのに少しは役立つと思われます。

高い安全性と服用しやすさ

ルミンAには細胞や組織にダメージを与える作用は確認されていません。

また、1錠に含まれる量は0.1mgという超微量であり、誤って1瓶(120錠)を服用してもお腹が少し緩くなる程度だと言われています。

剤形は非常に小さく、仁丹を少し大きくした程度で、服用に苦労する心配はありません。

口腔粘膜からでも吸収されますので、口の中で溶かしてもかまいません。

苦味はなく、わずかに塩味を感じる程度の味で、幼児でも服用可能です。

最初にも言及しましたが、医薬品として承認を受けている適応は、抗アレルギーであり、抗癌作用や認知症改善作用を目的に使用することは適応外使用になります。

抗癌で使用する場合は、免疫賦活によって微熱を感じる量を服用することが必要で、1日5~10錠を要すると言われています。

むしろ、ルミンAは治療よりも予防に適した薬だと思います。

1日1錠80円程度の費用で、アレルギーだけでなく癌や認知症を予防できる可能性を示唆しています。

根拠が不確かなサプリメントなどよりも、遥かに有益だと感じるのは私だけではないと思います。

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