宅建試験の試験科目、出題形式・出題数、受験資格、試験日程、試験会場、合格率・難易度、受験者数などの概要をご紹介します!

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宅建士(宅地建物取引士)の試験概要
宅建試験の概要(試験科目、試験日程、合格率・難易度等)

更新日:2020年6月18日

 宅建士の試験は非常に人気があり、例年、受験者数が20万人を超える国内最大級の国家資格で、マンモス資格とも言われています。

 この宅建試験に合格し、都道府県知事の登録と宅地建物取引士証の交付を受ければ、宅地建物取引士として活躍することができるようになります。

 宅建士は、法律の規定により、宅地建物取引業者(宅建業者)の事務所ごとに、従業員5人に1人以上の割合で設置が義務付けられており、不動産取引の際には宅建士にしかできない3つの独占業務(@重要事項の説明、A重要事項説明書への記名・押印、B37条書面への記名・押印)があるため、不動産取引において非常に重要な役割を担っています。

 なお、宅地建物取引士の資格は、平成27年4月に、「宅地建物取引主任者」(この頃は、宅建主任者とも呼ばれていましたね。)から「宅地建物取引士」に変更され、現在は、「宅建」のほか「宅建士」とも呼ばれるようになっています。

 それでは、この宅建試験の概要(試験科目、試験日程、合格率・難易度等)について、ご紹介していきたいと思います。

執筆者 大西雅明
市役所に22年間勤めた元公務員。在職中に、宅建士、行政書士、マンション管理士、土地家屋調査士などの資格試験に合格し、10年以上にわたって当サイトで情報発信している。

執筆者 大西雅明のプロフィール写真(宅建士、行政書士、マンション管理士、土地家屋調査士などの合格証書)
執筆者紹介

宅建試験の内容(試験科目)

 宅建試験は、宅地建物取引業に関する実用的な知識を有するかどうかを判定することに基準が置かれており、その試験内容は、おおむね次のとおりと公表されています。

  1. 土地形質、地積、地目及び種別並びに建物形質、構造及び種別に関すること。
  2. 土地及び建物についての権利及び権利の変動に関する法令に関すること。
  3. 土地及び建物についての法令上の制限に関すること。
  4. 宅地及び建物についての税に関する法令に関すること。
  5. 宅地及び建物需給に関する法令及び実務に関すること。
  6. 宅地及び建物価格の評定に関すること。
  7. 宅地建物取引業法及び同法の関係法令に関すること。

 公表されている試験内容は上記のとおりですが、実際に試験に出題される試験科目は、大きく分けて、@宅建業法 A権利関係(民法等) B法令上の制限 C税・その他 の4つの科目に分類することができます。

試験科目 出題内容

宅建業法

宅建業法(宅地建物取引業法)は、宅地や建物の取引に関するルールを定めた法律であり、重要事項説明や37条書面(契約書)など、宅建士となってからの実務において直接的に必要となる法律からの出題です。

出題範囲が狭いわりに出題数が最も多いため、最重要科目として得点源にすべき科目です。

権利関係

民法、借地借家法、区分所有法、不動産登記法から出題されますが、14問のうち10問が民法からの出題となっています。

民法は、他の法律系や不動産系の資格試験においても必ずといっていいほど試験科目に含まれる科目であり、日常生活にも深く関わる分野ですが、出題範囲が広く、苦手とする受験生が多い試験科目になっています。このため、いかに効率的に学習し、最低限の得点を稼げるかがポイントとなります。

法令上の制限

土地や建物に関する権利を制限する法令からの出題です。都市計画法や建築基準法、国土利用計画法、農地法など様々な法令から出題されます。

出題範囲を絞り込みやすく、暗記ものが多い科目ですので、ポイントを絞って暗記事項をしっかりと暗記すれば、得点源となる科目です。

税・その他

税金に関する知識や地価公示法、不動産鑑定評価基準など、幅広い知識が問われます。

出題範囲が広く、難易度の差が大きいため、誰でも正解できるような基本的な問題を落とさず正解できるように、ポイントを絞って学習することが重要です。

宅建試験の出題形式・出題数

 宅建試験は、四肢択一式(マークシート方式)で50問が出題される筆記試験です。

 ただし、登録講習修了者は試験の一部が免除され、45問のみの出題となります。

 全ての出題がマークシート方式となっており記述式問題はありませんので、比較的試験対策をしやすい出題方式といえます。

 試験科目ごとの出題数は、次の表のとおりとなっています。

試験科目 出題数
宅建業法 20問
権利関係 14問
法令上の制限 8問
税・その他 8問

宅建試験の一部免除(登録講習修了者)について

 宅地建物取引業に従事し、「従業者証明書」を持っている方は、登録講習機関が実施する「登録講習」を受け、登録講習修了試験に合格して登録講習修了者証明書の交付を受けた場合は、修了試験に合格した日から3年以内に実施される宅建試験において、一部免除(5問免除)を受けることができます。

 この登録講習というのは、2ヶ月程度の通信教育と、スクーリング(2日間で計10時間の講義+修了試験)を受講する内容になっており、LEC、TAC、大原などの登録講習機関で受講することができます。(登録講習機関一覧(国交省ホームページ)。※受講料として、1〜2万円程度の費用がかかります。

 免除される5問は、試験科目の「その他」の部分で、問46〜問50で出題される5問です。

宅建試験の受験資格

 宅建試験の受験には、年齢、性別、学歴等の制約はありません

 国家試験の中には、実務経験が必要なものなどもありますが、宅建試験にはそのような制約、条件等は一切ありませんので、どなたでも受験することができるようになっています。

宅建試験の試験日程

 宅建試験は、以下の日程で、年に1度だけ実施されます。

 チャンスは年に1度しかありませんので、十分な準備をして試験に臨む必要があります。

毎年1回、10月の第3日曜日

令和2年度(2020年度)
申込期間 <インターネット>
令和2年7月1日(水)9時30分〜7月15日(水)21時59分
<郵送>
令和2年7月1日(水)〜7月31日(金)
試験日時 令和2年10月18日(日)
13時〜15時(2時間)
※ただし、登録講習修了者(5問免除者)は、13時10分〜15時(1時間50分)
合格発表 令和2年12月2日(水)

宅建試験の申込方法

 宅建試験は、「郵送」又は「インターネット」のいずれかで申し込むことができます。

<郵送>

  • 「顔写真」を用意し、「受験申込書」に必要事項を記入
  • 「受験手数料(7,000円)」を所定の用紙により郵便局又は銀行で払込み
  • 「顔写真」と「受験手数料を払い込んだ証明書」を貼った「受験申込書」を、申込期間内に「簡易書留郵便」で郵送
    ※登録講習修了者は登録講習修了者証明書(原本)を添付

<インターネット>

  • 顔写真のデータを用意し、宅建試験実施団体(一般財団法人 不動産適正取引推進機構)のホームページから申し込み
  • クレジットカード決済又はコンビニ決済で受験手数料(7,000円)の支払い

宅建試験当日の持ち物

  宅建試験当日の持ち物は、次のとおりです。
  • 受験票
  • BかHBの黒鉛筆又はシャープペンシル(この筆記具以外で解答すると無効)
  • プラスチック製の消しゴム
  • 鉛筆削り(任意)
  • 腕時計(置き時計などは不可。時計機能のみに限る。)

※ スマートフォン・携帯電話等は電源を切って、配布された封筒に封入しないといけません。

※ 法令集、電卓等の計算機類を机上に置くことや使用することは禁止されています。

宅建試験の合格発表の方法

 宅建試験の合格発表は、合格発表日に以下の方法で発表されます。

  • 掲示板等への掲示
  • ホームページへの掲載
  • 携帯電話による確認(受験票に記載されているQRコードから)
  • 合格者に対し、合格証書等の送付(簡易書留郵便) ※不合格者には結果通知は行われません。

宅建試験の試験会場

 宅建試験は、全国の各都道府県ごとに実施され、原則として、申込時点で居住している(住民票を置いている)都道府県での受験となります。

※ ただし、学生や単身赴任等の事情で、住民票とは別のところに居住している場合は、現に居住している都道府県で受験することも可能です。

※ 合格後の宅建士の資格登録も、当該試験地の都道府県知事に申請することとなります。

 試験会場は、都道府県ごとに1ヶ所以上が設けられ、1ヶ所のみの県もありますし、東京都なら30ヶ所以上あるなど、受験者数や立地等に応じて設けられています。

 試験会場の多くは、高校や大学のキャンパスなど、教室型の部屋が確保できる施設になっています。

 なお、居住地の都道府県内に複数の会場が設けられている場合は、受験したい会場を第3希望まで希望できるようになっていますが、先着順となっているため、定員に達したときは希望に沿えない場合もあるようです。

※ インターネットで申し込む場合は、申込時点で空きのある会場を先着順で選択することができます。

 そして、決定された試験会場は、受験票発送前に発送される「試験会場通知(ハガキ)」により通知されます。

宅建試験の受験手数料

 宅建試験の受験手数料は、次のとおりです。

 7,000円

宅建試験の合格率・難易度、合格基準点、受験者数(過去20年間)

宅建試験の合格率・難易度

 宅建試験の合格率は、下表のとおり、おおむね15%程度で推移しており、他の資格試験の合格率と比べると、例えば、

不動産系の国家資格では、

  • マンション管理士試験: 8〜9%
  • 土地家屋調査士試験: 8〜9%
  • 管理業務主任者試験: 20%

法律系の国家資格では、

  • 司法書士試験: 3〜4%
  • 社会保険労務士試験: 5%前後
  • 行政書士試験: 10%前後

のような合格率になっていますので、他の国家資格と比較した場合は、やや易しい難易度といえますが、ただし、15%という合格率自体は、100人受験しても15人しか通らないわけですから、決して易しいとは言えませんので、十分な試験対策をする必要があります。

年度 受験者数 合格者数 合格率 合格基準点
H11
(1999)
178,384 28,277 15.9% 30点
H12
(2000)
168,094 25,928 15.4% 30点
H13
(2001)
165,104 25,203 15.3% 34点
H14
(2002)
169,657 29,423 17.3% 36点
H15
(2003)
169,625 25,942 15.3% 35点
H16
(2004)
173,457 27,639 15.9% 32点
H17
(2005)
181,880 31,520 17.3% 33点
H18
(2006)
193,573 33,191 17.1% 34点
H19
(2007)
209,684 36,203 17.3% 35点
H20
(2008)
209,415 33,946 16.2% 33点
H21
(2009)
195,515 34,918 17.9% 33点
H22
(2010)
186,542 28,311 15.2% 36点
H23
(2011)
188,572 30,391 16.1% 36点
H24
(2012)
191,169 32,000 16.7% 33点
H25
(2013)
186,304 28,470 15.3% 33点
H26
(2014)
192,029 33,670 17.5% 32点
H27
(2015)
194,926 30,028 15.4% 31点
H28
(2016)
198,463 30,589 15.4% 35点
H29
(2017)
209,354 32,644 15.6% 35点
H30
(2018)
213,993 33,360 15.6% 37点
R1
(2019)
220,797 37,481 17.0% 35点

宅建試験の合格基準点(合格ライン)

 宅建試験の過去20年間の合格基準点は、上表のとおり、30点〜37点と幅があります。

 これは、宅建試験は、何点取れば合格するといった絶対評価方式ではなく、相対評価方式が採用されているからです。

 合否の判定基準は公表されていませんが、おおむね15%程度の合格率になるように合格ラインが決められていると考えられています。

 多くの国家試験は、宅建試験と同様に相対評価方式が採用されていますので、宅建試験が特別なわけではありません。

 ちなみに、絶対評価方式が採用されている試験として有名なのは、行政書士試験ですね。

 いずれにしても、宅建試験では、おおむね7割前後の正答率が合格ラインとなっていますので、そのあたりを目処に想定しておけばよいかと思います。

宅建試験の受験者数

 宅建試験の受験者数は20万人を超えており、さらに、ここにきて益々増加を続けるというマンモス資格となっています。他の資格試験と比べてみると、例えば、

不動産系の国家資格では、過去5年の平均値で見ると、

  • 管理業務主任者試験: 約16,000人
  • マンション管理士試験: 約13,000人
  • 土地家屋調査士試験: 約4,500人

法律系の国家資格では、

  • 行政書士試験: 約40,000人
  • 社会保険労務士試験: 約39,000人
  • 司法書士試験: 約15,000人

のようになっており、いかに宅建試験の受験者数が多いかがわかると思います。

 人気の高い行政書士や社労士でも4万人の受験者数ですから、宅建はその5倍もの受験者数ということになりますので、とんでもないマンモス資格ですね。

宅建試験の実施団体/公式サイト

 宅建試験は、都道府県知事が国土交通省令の定めるところにより行うこととされており、昭和63年度から、指定試験機関として国土交通大臣の指定を受けた「一般財団法人 不動産適正取引推進機構」が、都道府県知事の委任を受けて実施しています。

一般財団法人 不動産適正取引推進機構
〒 105-0001
東京都港区虎ノ門3丁目8番21号第33森ビル3階
試験部 TEL 03(3435)8181
公式サイト(一般財団法人 不動産適正取引推進機構)外部リンク

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