宅建試験に合格後、宅建士になるための資格登録や宅地建物取引士証の交付手続の流れについて確認します。

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宅建士(宅地建物取引士)の資格登録
宅建士の資格登録(宅建士になるには)

 宅建士になるには、つまり、宅建士として業務を行うためには、宅建試験に合格した後に、都道府県知事の登録(資格登録)を受け、かつ、当該知事の発行する宅地建物取引士証の交付を受ける必要があります。

 宅建試験に合格後、宅建士の資格登録から宅地建物取引士証の交付までの流れが案外ややこしいため、ここで詳細について確認しておきたいと思います。

執筆者 大西雅明
市役所に22年間勤めた元公務員。在職中に、宅建士、行政書士、マンション管理士、土地家屋調査士などの資格試験に合格し、10年以上にわたって当サイトで情報発信している。

執筆者 大西雅明のプロフィール写真(宅建士、行政書士、マンション管理士、土地家屋調査士などの合格証書)
執筆者紹介

宅建士の資格登録の要件

 宅建士として都道府県知事の登録を受けるためには、

  • 宅建試験に合格すること
  • 過去10年以内に、宅地又は建物の取引に関し実務経験が2年以上あるか、又は、国が実施する登録実務講習を修了すること
  • 欠格事由に該当していないこと

この3つが要件とされています。

2年以上の実務経験があること

宅地建物取引業者における実務経験

 宅地又は建物の取引に関する2年以上の実務経験というのは、宅建業者に勤務し、顧客への説明や物件の調査など、具体的な宅地建物の取引に関する業務が該当します。

 この業務からは、一般管理業務は除かれていますので、仮に宅建業者に勤務していたとしても、受付、秘書、総務、人事、経理、財務のような一般管理業務は実務経験には該当しません。

 また、実務を行なっている勤務先の従業者名簿に記載されている必要もあります。

 なお、この2年以上の実務経験は、登録申請時の過去10年以内であることが必要です。

国、地方公共団体等における実務経験

 また、国、地方公共団体等において、宅地又は建物の取得又は処分の業務に2年以上従事した方も、この実務経験を満たします。

(2年以上の実務経験がない場合)登録実務講習を修了すること

 2年以上の実務経験がない場合は、国が実施する「登録実務講習」を受講し、修了することで、「2年以上の実務経験を有する者と同等以上の能力を有する者」と認められ、宅建士として資格登録することができます。

 この登録実務講習というのは、LEC、TAC、日建学院など、国土交通大臣の登録を受けた登録実務講習実施機関で受講することができます。(登録実務講習実施機関一覧(国交省ホームページ)

※ 例えば、LECならこちら⇒LEC 宅建登録実務講習

 登録実務講習では、まずはじめに「通信講座」の教材が送られてきますので、テキストを読んだり、問題を解くなど、約1か月程度の自己学習に取り組みます。

 この通信講座の終了後、2日間のスクーリング(講師による講義)がありますので、会場で物件調査の方法や重要事項説明書・契約書の作成方法などについて学習します。

 そして、2日目に実施される修了試験で80%以上を正解すれば合格となり、修了証が交付されます。

 登録実務講習の受講料は、おおむね2万円程度のところが多いようです。(LEC、TAC、日建学院は、いずれも税込21,000〜22,000円程度で実施)

 なお、登録実務講習の修了についても、申請時点で過去10年以内であることが必要です。

欠格事由に該当していないこと

 宅建試験に合格し、2年以上の実務経験がある又は登録実務講習を修了したとしても、欠格事由に該当する場合は、宅建士として資格登録を受けることができません。

 欠格事由というのは、詳しく書くとかなりのボリュームになってしまいますので、概要のみ以下に記載しておきます。

 まぁ大雑把に言うと、悪いことをして処分されたような人が中心ですので、一般的な成人の市民の方は、欠格事由には該当しないかと思います。

  • 破産者で復権を得ない者
  • 心身の故障により宅建士の事務を適正に行うことができない者
  • 一定の刑罰に処せられた者
  • 暴力団員等
  • 一定の理由で宅建業の免許取消処分を受けた者
  • 一定の理由で宅建業の登録消除処分を受けた者
  • 事務禁止処分中に自らの申請で登録が消除された者
  • 宅建業の営業に関し、成年者と同一の行為能力を有しない未成年者

宅建士の資格登録の手続

登録の申請

 宅建士の資格登録は、都道府県知事に対して申請します。

 実際の申請窓口は、県庁の場合や、県民局などの出先機関の場合、宅建業協会の場合など様々ですので、登録先の都道府県のホームページなどでご確認ください。

 登録の申請に必要な書類等は、下記のとおりです。

  • 登録申請書
  • 顔写真(6ヶ月以内に撮影した縦3cm×横2.4cmのカラー写真)
  • 登録手数料(37,000円)
  • 誓約書(欠格事由に該当しない旨の誓約書)
  • 住民票の写し(発行日から3ヶ月以内のもの)
  • 身分証明書(運転免許証などのことではなく、成年被後見人・被保佐人でないこと(及び禁治産者・準禁治産者でないこと)及び破産者でないことの証明書です。戸籍謄本の発行と同様に本籍地の市区町村で発行されます。発行日から3ヶ月以内のもの)
  • 登記されていないことの証明書(「成年被後見人、被保佐人とする記録がないこと」の証明書です。法務局で発行されます。発行日から3ヶ月以内のもの)
  • 実務経験証明書又は登録実務講習修了証明書
  • 宅建試験の合格証書(原本及びコピー。原本照合後、原本は返却)

登録の通知

 登録申請が受付されると、1〜2ヶ月程度で登録が完了します。

 登録が完了すると、登録年月日・登録番号が、登録通知ハガキにより通知されます。

宅地建物取引士証の交付

 宅建士として業務を行うためには、都道府県知事の資格登録を受けたあと、次は、当該知事から宅地建物取引士証の交付を受ける必要があります。

宅建試験の合格後1年以内の場合

 宅建試験の合格後1年以内の場合は、宅建士の資格登録を受けた都道府県知事に対し、宅地建物取引士証の交付を申請すれば、交付を受けることができます。

 申請の際に必要な書類等は以下のとおりです。

  • 宅地建物取引士証交付申請書(正・副1部)
  • 顔写真(6ヶ月以内に撮影した縦3cm×横2.4cmのカラー写真)
  • 登録通知書(ハガキ)
  • 交付手数料(4,500円)

宅建試験の合格後1年を超えている場合

 宅建試験の合格後1年を超えている場合は、宅地建物取引士証の交付を受けるために、知事が指定した法定講習の受講が必要となります。

 法定講習は、宅地建物取引業協会や全日本不動産協会などで実施していますので、申請先の都道府県にお問い合わせのうえ、申し込むようにしてください。

有効期限について(宅建試験の合格、宅建士の資格登録、宅地建物取引士証)

 なお、「宅建試験の合格」と「宅建士の資格登録」は、いずれも一生有効ですので、宅建試験に合格後、登録せずに放置していても全く問題ありませんし、資格登録まで済ませて宅地建物取引士証の交付を受けずに放置していても問題ありません。

 しかし、「宅地建物取引士証」は、有効期間が5年になっていますので、宅建士として業務を続けるためには5年ごとに更新手続き(法定講習の受講)が必要となりますので、注意が必要です。

 ちなみに、宅建試験に合格した段階では、「私は宅建試験の合格者です。」としか名乗れません。そして、資格登録をした段階でも、「私は宅建士の資格登録者です。」としか名乗れません。そして、宅建士証の交付を受けた段階で初めて「私は宅建士です。」と名乗れるようになります。

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