公務員が宅建の資格を取得するとどのように役立つのか、その疑問に体験談をもってお答えします!メリットばかり!

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公務員が宅建士を取得するとこんなに役立ちました!【体験談】

 市役所や県庁に勤める公務員の方で、自己啓発やキャリアアップのために宅建士の資格でも取ってみようかと考えている方がいらっしゃるかもしれません。

 また、宅建業法や都市計画法、建築基準法などに携わる部署に配属されて、宅建士の資格取得を考えている公務員の方もいらっしゃるかもしれません。

 このような皆さんは、公務員が宅建士の資格を取得すると、どんな部署でどのように役に立つのか、また、公務員としてのキャリアにどのようなメリットがあるのか気になっているかと思います。

 そこで、このページでは、宅建士の資格を取得し、宅建士の知識が実務でどのように役に立つのか、その後の公務員生活にどのようなメリットがあるのかについて、実際に市役所に22年間勤めた私の体験談をご紹介したいと思います。

執筆者 大西雅明
市役所に22年間勤めた元公務員。在職中に、宅建士、行政書士、マンション管理士、土地家屋調査士などの資格試験に合格し、10年以上にわたって当サイトで情報発信している。

執筆者 大西雅明のプロフィール写真(宅建士、行政書士、マンション管理士、土地家屋調査士などの合格証書)
執筆者紹介

公務員の私が宅建士を取得しようと思ったきっかけは建築指導課への配属

 私は事務職の公務員として市役所に勤めていましたが、ある年の人事異動で突然、建築行政の部署に異動することが決まりました。

 そこは、建築指導課という部署で、建築確認や建築許可を下ろしたり、建築基準法上の道路に該当するかどうか道路判定をしたり、要綱に基づいて行政指導をしたりするような部署です。

 私以外の職員全員が、建築職や土木職といった技術職の方ばかりでした。

 もちろん私は事務職ですので、事務的・庶務的な業務をメインに担当するわけですが、最低限の窓口業務や電話応対は、こなさないといけません。

 異動した初日から、やる気を出して、電話に出たり、窓口に出たりしましたが、お客さん(不動産業者や建築士の方々)が何を言っているのかさっぱりわかりません。。

 先輩職員にその都度聞きながら、なんとか1日を過ごしましたが、あまりにも基礎知識・予備知識がなさ過ぎて、逐一教えてもらうにも限界があると感じました。

 そこで、このままではいけないと思い、個人的に勉強しよう!と思い立ちました。

 建築行政に関連する資格としては、「建築士」というのが最も関連性が高い資格ですが、建築士の資格は、受験資格が必要ですし、そう簡単に取れるものではありません。

 その次に関連性の高い資格として、「宅建士」という資格を見つけました。

 宅建士の試験科目は、

  • 宅建業法
  • 権利関係(民法、借地借家法、区分所有法、不動産登記法)
  • 法令上の制限(都市計画法や建築基準法、国土利用計画法、農地法など)
  • 税・その他(税金に関する知識や地価公示法、不動産鑑定評価基準など)

となっており、業務で携わっている建築基準法や都市計画法も含まれています。

 また、実際、建築指導課の窓口に来たり電話をかけてくる業者は、不動産屋、つまり宅建業者が多いということでしたので、宅建業法も学ぶことができます。

 ちょうど宅建士の試験も半年後の10月にあるということで、私は、宅建士の勉強をすることに決めました。

公務員の私が宅建士を取得するために独学で勉強を開始!

 私は早速、宅建士の勉強をするために、ネットで市販テキストを探して購入し、独学で宅建士の勉強を始めました。

 すると、その数ヶ月後(7月頃)に、同僚の1人(同じ年に他部署から異動してきた建築職の職員)から、みんなで宅建士の試験を受けてみないか?という提案がありました。

 私は既に勉強を始めていましたので、ちょうどよかったと話し、もう1人の職員(建築指導課の先輩職員で建築職)と一緒に3人で宅建士の試験を受けに行こうということで、話が決まりました。

 こうなってくると、試験に合格しないと!という気持ちが高まり、さらに勉強に熱が入ってきました。

 そして10月になり、3人で一緒に宅建試験を受験し、私は半年間の勉強の結果、他の2人はその半分以下の期間の勉強の結果、私ひとりが合格を果たすという結果になりました。ちょっと気まずかったですが。。

公務員が宅建士を取得するとこんなに役立ちました!【建築行政編】

公務員が宅建士を取得すると周りの見る目が変わる

 私は、建築職の職員2人が不合格になった宅建試験に、見事ひとりだけ合格しました。

 その結果、課内での私を見る目が変わったように思います。こいつは、ただものではないぞ、ただの事務屋じゃないぞ、と。

 こうして噂も広がり、建築職・土木職ばかりの職場内で、地位が認められるようになってきました。

公務員が宅建士を取得すると窓口・電話で業者から信頼される

 また、当然、実務のうえでも変化がありました。

 これは宅建試験に合格したからというわけではなく、宅建試験の勉強をしながら知識を習得していった結果になりますが。

 まず、建築基準法や都市計画法の知識を身につけたことで、窓口業務や電話応対がこなせるようになってきました。

 そして、業者からも信頼されるようになりました。それもそのはず、単に、公務員として知っておくべき建築行政としての知識だけでなく、宅建業法や税法などの知識まで身につけているわけですから。

公務員が宅建士を取得すると条例制定の事務を任される

 さらに、宅建士の資格を取得し、法律知識を身につけたことで、新たに条例制定の業務を任されることになりました。

 公務員にとって、新規条例を制定するような機会は滅多にないことですから、ビッグチャンスです!とても大きな経験をさせてもらうことができました。

 私自身、事務職とはいえ、これまでに法律など学んだことは一度もありませんでしたので、今回、宅建士の勉強を通じて法律の勉強をした経験が、条例制定の事務に物凄く役に立ちました。

公務員が宅建士を取得するとこんなに役立ちました!【固定資産税編】

 地方公務員は、おおむね3年〜5年ごとに人事異動というものがあり、その度に、まったく異なる業種の仕事をすることになります。

 私も、建築行政に5年間勤めたあと、次は税務部の資産税課に異動になりました。

 資産税課というのは、土地や家屋といった固定資産を評価し、固定資産税という税金を賦課する部署です。

公務員の宅建士の知識は固定資産税業務で直接発揮できる!

 この部署においても、宅建士の知識を、いかんなく発揮することができました。

 というか、私が宅建士の資格を持っているから、その部署に異動したのかもしれませんが。

 まずは、税法ですね。宅建士の試験科目には、地方税法や所得税法などの税法が含まれていますので、まさしくこれは、固定資産税を賦課する部署にとっては、直接的な知識になります。

 また、鑑定評価の知識も、固定資産の評価に直接的に役立ちました。これも宅建士の試験科目に、不動産鑑定評価基準や地価公示法などが含まれていますから。

 そして、建築基準法や都市計画法などの法令上の制限に関する知識も直接的に役立ちます。

 家屋評価において建築基準法の知識が役立つというのは明らかですし、土地評価においても、法令上の制限を受けることで補正をかけますので、その知識が役立ちます。

 また、民法などを学習することで身につけた法的な思考は、日常的に市民に説明する場面において、法律や基準に基づき確かな説明ができるようになるといった好影響を与えます。

 さらに、このような法的な思考は、異議申立てや審査申出といった不服申立てを受けた際にも、当然のごとく役に立ちました。

 とにかく、公務員にとって、資産税課という部署は、宅建士の知識が役に立ちまくりでした!

公務員が宅建士を取得したするとこんなに役立ちました!【都市計画/住宅政策編】

 その後、いくつかの異動を経て、都市計画部の部署に配属されました。

 この段階では、建築行政や都市計画行政に詳しく、かつ、法律知識も備えた職員として、確固たる地位を築いていました。

公務員の宅建士の知識は住宅政策業務においても直接発揮できる!

 都市計画部の住宅政策課という部署は、空き家対策や住生活基本計画、公営住宅などを所管していました。

 特に、空き家対策では、空き家バンクという、まさに不動産業者(宅建業者)そのものの事務を担当しました。

 空き家を売却したい(賃貸したい)という所有者から相談を受け、その物件を市ホームページに掲載し、空き家を探している人に向けて情報発信するという業務です。

 そして、実際の売買や賃貸の契約は、宅建業者に仲介をしてもらって契約を締結するという流れになりますので、宅建業協会の役員の方々と協議をしながら、制度を運営していきます。

 ここでも当然、宅建士の知識は大活躍です。まさに宅建試験の試験科目である宅建業法の話を宅建協会の方々とするわけですから。

 また、空き家の所有者や購入希望者と話をする際にも、このような知識は役立ちます。

 また、公営住宅の事務も、民間の賃貸住宅の管理業務に類似する部分が多分にありますので、宅建士の知識は役立ちます。

 というように、私の場合、とにかく宅建士の知識が役立つ部署ばかりに配属されたと言っても過言ではないと思います。

 というか、宅建士の資格を持っているからこそ、そういう部署にばかり配属されたと言えるかもしれません。

 とにかく、私の公務員人生において、宅建士の資格を取得したことは大成功だったと思います。

そもそも公務員にとって宅建士の知識はあらゆる業務で役に立つ!メリットばかり!

 以上は、公務員として、宅建士の知識が特定の部署において直接的に役立ったという事例ですが、そのほかにも、管財用地買収などにおいても直接役立つと思います。

 ただ、そもそも公務員の業務というのは、すべてにおいて法令に基づき行われるべきものです。

 ですので、宅建士の勉強を通じて学んだ法令知識は、どこの部署でもすべての業務において役に立つと考えていただいて結構かと思います。

 特に、宅建士の試験科目「権利関係」のメインとなる民法の知識というのは、本当にあらゆる場面で登場してきます。

 契約事務をするにしても、契約の成立や意思表示、代理権、債務不履行、危険負担、契約不適合責任(旧:瑕疵担保責任)など、これらすべてに民法の知識が必要となってきます。

 また、申請を受け付けるにしても、未成年者や成年後見人などの代理手続であったり、任意代理人からの委任状による代理申請であったり、相続人からの申請であったり、これらにも本来、民法の知識が必要となります。

 これら公務員の事務は、民法を学ぶことなく漫然とこなすことができてしまうのも事実です。

 しかし、しっかりと民法を学べば、これらの事務のもつ意味を認識することができ、事務の見直しに繋げることもできますし、イレギュラーな事例が発生した場合でも、自身の判断で、これは法的にこうだから、こう対応すれば大丈夫、といった判断をすることができます。

 そしてそれを上司に的確に説明することで、上司や同僚からの信頼を得ていくことに繋がります。

 このように、公務員が宅建士の勉強を通じて法律知識を身につけることは、とにかく”役に立つことばかり””メリットばかり”だと思います!

その他宅建士の知識が日常生活で役立つ場面

 次は、公務員として、というわけではなく、日常生活で役立った場面について、ご紹介しておきたいと思います。

家の新築で役に立つ!

 私が宅建士の資格を取得したあとに経験したのは、まずは家の新築です。

 工務店の方と新築計画について協議しながら計画を立てていきます。その際にも、宅建士の勉強で身につけた建築基準法や都市計画法の知識が役に立ちました。

賃貸マンションの契約で役に立つ!

 私は、家を新築しましたが、諸事情により賃貸マンションに引っ越しました。

 この賃貸マンションの賃貸借契約をする際にも、宅建士から重要事項説明書に基づき説明を受け、接道状況が、、都市計画法の制限が、、、といった記載も、宅建士の勉強をしていれば、なんなく理解できてしまいます。

月極駐車場の契約で役に立つ!

 駅前に月極駐車場の契約をした際にも、その賃貸借契約で、宅建士から重要事項説明書に基づき説明を受けましたが、これも同様です。

公務員が宅建士を取得すれば転職できる?

 公務員という職業は安定しているため、一般的に、転職など考える人などいないと思われるかもしれませんが、実は、早く辞めたい!転職したい!と考える人がたくさんいるのが実状です。

 その理由は、民間企業と同様、人間関係や自分が望む仕事ができないといったこともありますが、公務員特有の理由としては、「やりがいを感じられない。」というのも多いのではないでしょうか。

 いくら仕事を頑張っても成果が目に見えないことや、仕事を頑張ろうが頑張らまいが同じ給料しかもらえないといったことが、公務員がモチベーションを高められない理由にあると思います。

 そんなこんなで転職を考える人が多いわけですが、では、公務員が宅建士の資格を取った場合に、どのような転職先が考えられるでしょうか。

不動産会社(宅建業者)

 まず考えられるのは、不動産会社(宅建業者)ですね。

 宅建業者では、その事務所ごとに、従業員5人に1人以上の割合で宅建士を設置することが義務付けられています。

 また、不動産取引の際に、宅建士にしかできない3つの独占業務があるため、不動産取引において宅建士はとても重要な役割を担っています。

 このように、宅建士にとって不動産会社が主な活躍の場であることは言うまでもありませんが、それ以外に、以下のような業界においても活躍の場が広がっています。

建築会社(工務店)

 自社で建築した物件を販売する際に宅建の資格が必要となるため、建築会社においても宅建士の資格が必要とされています。

金融機関

 銀行などの金融機関では、不動産の担保価値を評価して融資する機会が多いため、宅建士の知識が有効とされています。

 また、都市銀行の多くはグループ会社に不動産販売会社を有しているため、宅建士の資格が重視されています。

不動産管理会社

 不動産管理会社では、不動産分譲の仲介を行い、管理までも自社で行う会社が多くなっているため、宅建の資格は有益とされています。

 このように、宅建士の活躍の場は数多く用意されていますので、宅建士の資格をとっておけば、いざというときに公務員から転職することも可能だと思います。

公務員が宅建士を取得するとこんなに役立ちました!【まとめ】

 公務員が宅建士の資格を取得すると、建築指導課などの建築行政、都市計画課などの都市計画行政、空き家対策や公営住宅などの住宅政策行政、資産税課などの税務事務、そしてまた、管財用地買収などにおいて、直接的に役立つ知識を身につけることができます。

 これらは、宅建士の知識が直接的に役立つ部署ですが、そもそも公務員の事務は、すべて法令に基づき行われるべきものですので、宅建士の試験勉強を通じて学んだ法律知識は、どの部署に行っても役立つものと思います。

 とにかく、公務員が宅建士の勉強をすることは、メリットばかりです!

 公務員の皆さん、宅建士の資格取得に向けて、がんばってください!

 以上、宅建士を取得した公務員の体験談でした。

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