当然の事だが、俺は、眠れなかった。

 しばらくして、寝室のドアが開いたが、寝たふりをしていた。


 「やっぱりここで寝るのは辛いから、行くね。ブリザードさんとの約束も守れそうにないし・・。やっぱり、忘れる事にするわ。でも忘れる前に一度だけ、言わせてね・・。“チョアヘヨ(好きです)”」


 「何処へ行く?」
 「起こしちゃった?やっぱり部屋に帰るわ」
 「帰らなくていい」
 「はい、はい。ここで寝ればいいんでしょ。解かったわよ」


 「忘れるなんて言うなよ」
 「聞いてたの?あっあれはその・・。予行演習、そう、予行演習よ」


 「なぁ・・お前も・・リセットボタンを押さないか?」
 「リセット・・?どうしてそれを・・?それを知ってるのは・・ブリザード・・さん・・?」

 俺はうなずいた。


 「お前が押せないんなら、俺が押してやる。俺は、もうとっくに押してる。“サランヘ(愛してる)”」




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