お前なぁ・・・こんな所で無防備に・・・俺の腕の中で寝るなよ。

 俺の気持ち・・解かってるのか?
 解かってないよな。

 俺だって男だ。
 このままお前を抱きしめて、kissする事だって出来るんだぞ。
 それが出来たら・・どんなに幸せだろう・・・。

 お前にとって俺は何だ?
 俺にとってお前は・・・。

 お前が愛夢さんって本当なのか?
 あの“初恋(はじこい)”の愛夢さんって。
 メル友の愛夢さんって本当なのか?
 お前のことで苦しくなると、いつも相談してた愛夢さんって、お前だったのか?

 お前に俺の気持ちを伝えたくても出来なくて・・・。
 だってそうだろ?
 お前は、俺の事を解かってない。

 俺がどんなにお前の事を想っているかなんて。

 確かに、お前に会うまでの俺は、女性に対してひどい男だったと思う。
 でも、お前に会ってからは、お前の事しか目に入らない、お前の事しか考えられない。

 お前に特訓していた毎日が、どんなに充実した日々だったか解かるか?
 今は、こうしてお前も喋れるようになったから、特訓の必要もなくなってしまった。

 会社で顔を合わせ、時々食事をし、メールや電話でやり取りする友達。
 それだけでもいいと思っていた。
 だが、心はどんどん欲張りになって、毎日、胸が苦しくて、苦しくて・・・。

 告白したくても、お前はきっと断るだろう?

 お前は俺に、負い目を感じている、そうだろう?
 「そんな事は、関係ない!」
 そう言っても、お前はきっと、それを理由に俺の申し出を断る。
 そうだろう?

 そしたら俺は、友達も好きな人も一度に失う。
 そう思うと、勇気が出ない。

 そんな俺に、愛夢さんは言ったんだ。

 “そんなの簡単な事じゃない?彼女が負い目を忘れる位、温かい心で包んであげて、彼女があなたの愛を信じられるように、心から彼女だけを愛すればいいことなんじゃない?”って。

 そんな事なら、俺はいくらでも出来る。

 それがすべてだから。

 そう思うと勇気が出て、お前が帰って来たら告白するつもりだったんだ。

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