「何階だ?」
 「えーと、あれ?鍵・・?いけない。鍵を持たずに出かけたんだ。どうしよう・・?仕方ない。Wさんには悪いけどチャイムを鳴らすわ」
 「待てよ。この時間に起こしてシャワーとかしてたら、Wさんに悪いだろ?とりあえず、俺の部屋で考えよう」


 「さあ、入って」
 「凄い部屋だね・・」
 「先にシャワーするか?」
 「いいよ、そんなの」
 「じゃぁ、先に済ませるから、その辺に座ってろ」

 シャワーを浴びて出てくると、まだ入り口に立っていた。

 「そんな所で何やってるんだ?座ってろって言っただろ?」
 「だって、砂まみれだし」
 「だから先にシャワーしろって言っただろ?」
 「だって、着替えも無いし」
 「俺ので良かったら貸してやるよ。そんな所にいたら、話も出来ないだろ?とにかく先にシャワーしろ」

 「解かった。覗かないでよ」
 「誰が覗くか」
 「着替え置いとくぞ」


 「やっぱり少し大きかったか」
 「だいぶね。でもスッキリした。シャワーもしたし、フロントで鍵を頼むわ。そっと入ったら、Wさんも起こさないで済むでしょ」
 「その格好で?」
 「おかしい?」
 「かなりね。ここで寝ればいいさ。お前はベッド、俺はソファーに寝る」
 「そんな事出来ないよ」
 「今は、それがベストだろ?明日Wさんには、俺が謝ってやるから」

 「じゃぁ、私の方が小さいし、私がソファーに寝るから、ベッドで寝て」
 「いいからベッドで寝ろ。俺も眠いからもう寝る」
 「解かった。おやすみ」

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