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司法書士試験2023|試験日・申し込み・試験科目などの概要

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司法書士試験|試験日・申し込み・受験資格・試験科目などの概要

更新日:2023年4月28日

司法書士の試験日【2023年度】

2023年度(令和5年度)の司法書士試験の実施日程が公表されました。試験日は下記のとおりです。

  • 【申込期間】令和5年5月8日(月)〜5月19日(金)
  • 【試験日】令和5年7月2日(日)
     (午前の部)9:30〜11:30
     (午後の部)13:00〜16:00

※ 日程の詳細は、当ページ内の「試験日程(2023年度)」をご参照ください。

 司法書士試験をこれから受験しようとお考えの皆さんは、試験はいつ実施されるの?どうやって申し込むの?誰でも受験できるの?どんな試験科目が出題されるの?など、気になっているのではないでしょうか。

 そこで、このページでは、司法書士試験の試験日や申し込み方法、受験資格、試験内容などの概要について、ご紹介していきたいと思います。

【執筆者】
㈱モアライセンス代表 大西雅明

市役所に22年間勤めた元公務員。宅建士、行政書士、司法書士、土地家屋調査士などの国家資格に合格し、15年以上にわたって当サイトで情報発信している。
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執筆者紹介

司法書士試験とは

 司法書士試験とは、司法書士法第6条の規定に基づき、法務大臣が、筆記及び口述の方法により、毎年1回以上行うこととされている試験です。

 つまり、司法書士試験は、法律に基づき実施される試験ですので、まさしく”国家試験”ですね。

 しかも、試験の実施については、宅建や行政書士試験などのように民間に委託することなく、法務省が直接実施することになっています。⇒法務省(司法書士試験)外部リンク

 そして、この司法書士試験に合格すれば、”司法書士となる資格”を取得することができます。

 ”司法書士となる資格”というのは、試験に合格しただけでは、まだ司法書士になったわけではないことを意味します。

 司法書士になるには必要な手続を経る必要がありますので、詳しくは下記の関連記事をご参照ください。

 それでは以下で、具体的な試験日や申込方法、試験内容など、司法書士試験の概要について、順にご紹介していきます。

司法書士試験の日程

司法書士試験の日程・スケジュール

 司法書士試験の日程・スケジュールについては、以下のとおりです。

試験日は年に1回・7月の第1日曜日

 司法書士試験には、筆記試験と口述試験があり、それぞれ以下の日程で、年に1回だけ実施されます。

筆記試験

 毎年1回、7月第1日曜日に実施

口述試験

 (筆記試験合格者のみ)10月後半の平日に実施

 チャンスは年に1度しかありませんので、十分な準備をして試験に臨む必要がありますね。

試験日程(申し込み・試験日・合格発表)【2023年度】

 2023年度(令和5年度)の司法書士試験は、以下の試験日程で実施されます。

司法書士の試験日程【2023年度】
申し込み期間 令和5年5月8日(月)〜5月19日(金) ※消印有効
法務省(司法書士試験)外部リンク
※願書の取寄せは、受験案内が公表された日(4月3日)から可能です。
筆記試験 試験日時 令和5年7月2日(日)
午前の部:9時30分〜11時30分(2時間)
午後の部:13時〜16時(3時間)
基準点発表 令和5年8月14日(月)16時
合格発表 令和5年10月10日(火)16時
 口述試験 試験日 令和5年10月23日(月)
 最終合格発表 令和5年11月10日(金)16時
官報公告 令和5年11月29日(水)
受験料 8,000円

申し込み方法

 司法書士試験の申し込み方法は、「@受験案内・願書の入手」と「A願書の提出」の2段階のステップがあります。

@受験案内・願書を窓口又は郵送で入手する

受験案内・願書の入手方法

 司法書士試験の「受験案内(実施要領)」は、法務省(司法書士試験)外部リンクのページからダウンロードできますが、受験の申し込みはインターネットではできませんので、まずは「受験申請書(願書)」を入手する必要があります。

 願書は、法務局又は地方法務局の総務課で、次のいずれかの方法により入手することができます。(法務局・地方法務局の所在地や連絡先は、受験案内の最後のページに記載されています。)

  1. 窓口で入手
  2. 封筒の表に「司法書士請求」と朱書きしたうえで、返信用封筒〔自身の宛名を書き、120円切手を貼った角形2号(A4サイズ)の封筒〕を同封して、郵送

 私はいつも、長形3号(A4三つ折りサイズ)の封筒に、角形2号(A4サイズ)を小さく折って入れて、郵送で請求していました(上記の写真参照)。

 送付用の切手は、普通の茶封筒なら25g以内に収まると思いますので、84円切手でOKなはずです。(念のため、重さを量ってから発送してください。)

A願書を窓口又は郵送で提出する

 受験申請書(願書)を入手したあとは、下記のとおり準備し、「窓口に持参」又は「郵送」すれば、申し込みが完了です。

 なお、郵送の場合でも、申込期間が始まる前は受け付けてもらえませんので、申込期間の開始後に届くように郵送してください。

  1. 「パスポートサイズの顔写真(縦4.5cm×横3.5cm)」を貼り付け、必要事項を記入する。
    ※2022年度までは縦5cm×横5cmでしたが、2023年度からパスポートサイズ(縦4.5cm×横3.5cm)に変更されましたので、ご注意ください。
  2. 「受験手数料(8,000円)」を収入印紙で納付し(郵便局で納付できます)、受験申請書に貼り付ける。
  3. 「受験申請書(願書)」を法務局又は地方法務局の総務課に提出する。
    ※ 郵送する場合は、受験票に自身の宛名と63円切手を貼り、封筒の表に「司法書士受験」と朱書きしたうえで、書留郵便(簡易書留)で郵送する。

司法書士試験の会場

 次は、司法書士試験が実施される試験会場についてご紹介します。

全国15か所で実施

 司法書士試験(筆記試験)の試験会場は、2019年度試験までは全国の各都道府県で実施されていましたが、受験者数の減少や他の国家試験の実施状況を踏まえ、2020年度試験以降、次の15か所でのみ実施することに変更されています。

【実施場所(筆記試験)】東京、横浜、さいたま、千葉、静岡、大阪、京都、神戸、名古屋、広島、福岡、那覇、仙台、札幌、高松

 試験会場は、受験者の住所地にかかわらず、全国どこの会場でも受験することができます。

 なお、試験会場の多くは、大学や専門学校など、教室型の部屋が確保できる施設になっています。

試験会場一覧【2023年度】

 司法書士試験の具体的な試験会場は、下表のとおり、各法務局又は地方法務局のホームページで公表されています。

受験地 試験会場(2023年度
(法務局ホームページ)
東京 早稲田大学早稲田キャンパス(8号館・14号館・15号館・16号館)
東京法務局(令和5年度司法書士試験)
横浜 慶應義塾大学日吉キャンパス 第4校舎独立館
横浜地方法務局(令和5年度司法書士試験)
さいたま 獨協大学(東棟)
さいたま地方法務局(令和5年度司法書士試験)
千葉 千葉工業大学 津田沼キャンパス
千葉地方法務局(令和5年度司法書士試験)
静岡 ホテルグランヒルズ静岡 5階センチュリールーム
静岡地方法務局(令和5年度司法書士試験)
大阪 大阪商業大学
大阪法務局(令和5年度司法書士試験)
京都 立命館大学 衣笠キャンパス
京都地方法務局(令和5年度司法書士試験)
神戸 甲南大学
神戸地方法務局(令和5年度司法書士試験)
名古屋 愛知大学名古屋キャンパス 講義棟(8階から11階)
名古屋法務局(令和5年度司法書士試験)
広島 広島工業大学専門学校
広島法務局(令和5年度司法書士試験)
福岡 @西南学院大学(1号館)(受験番号1番〜1200番)
Aリファレンス駅東ビル(受験番号1201番〜最終番号)
福岡法務局(令和5年度司法書士試験)
那覇 沖縄県青年会館
那覇地方法務局(令和5年度司法書士試験PDF)
仙台 サンフェスタ
仙台法務局(令和5年度司法書士試験PDF)
札幌 TKP札幌駅カンファレンスセンター
札幌法務局(令和5年度司法書士試験)
高松 香川大学 幸町南キャンパス
《総合教育棟(経済学部)・幸町南6号館(法学部)》
高松法務局(令和5年度司法書士試験)

司法書士試験の受験資格その他概要

 次に、司法書士試験の受験資格や受験者数などの概要について、ご紹介します。

受験資格に制約はない

 司法書士試験は、年齢、性別、学歴等の制約はありません

 国家試験の中には、実務経験が必要など受験資格が設けられているものもありますが、司法書士試験にはそのような制約、条件等は一切ありませんので、どなたでも受験することができます。

合格発表は掲示・HP掲載・通知にて実施

司法書士試験の合格発表

 司法書士試験の筆記試験及び口述試験の合格発表は、それぞれ以下のとおり行われます。

筆記試験

  • 合格発表日に法務局又は地方法務局の掲示板に掲示受験番号
  • 合格発表日に法務省ホームページ外部リンクに掲載受験番号
  • 合格発表の数日後に、口述試験受験票により合格者へ通知

口述試験(最終合格)

  • 合格発表日に法務局又は地方法務局の掲示板に掲示受験番号
  • 合格発表日に法務省ホームページ外部リンクに掲載受験番号
  • 合格発表の2〜3週間後に官報で公告受験番号及び氏名
  • 司法書士試験合格証書を交付

※ 最終合格発表で掲示・掲載される番号は、「筆記試験」の受験番号です。

受験者数・合格率・難易度など統計データ(過去10年間)

 司法書士試験の統計データ(受験者数、合格者数、合格率)は、下表のとおりとなっています。

年度 受験者数 合格者数 合格率
平成24年
(2012年)
24,048 838 3.5%
平成25年
(2013年)
22,494 796 3.5%
平成26年
(2014年)
20,130 759 3.8%
平成27年
(2015年)
17,920 707 3.9%
平成28年
(2016年)
16,725 660 3.9%
平成29年
(2017年)
15,440 629 4.1%
平成30年
(2018年)
14,387 621 4.3%
令和1年
(2019年)
13,683 601 4.4%
令和2年
(2020年)
11,494 595 5.2%
令和3年
(2021年)
11,925 613 5.1%
令和4年
(2022年)
12,727 660 5.2%

 受験者数は、15,000人〜10,000人程度で緩やかに減少傾向にあり、合格率は、おおむね3〜5%程度で推移しています。

 司法書士試験は、法律系の資格の中では、司法試験に次ぐ難易度の超難関試験とされています。

【関連記事】

司法書士の試験科目

 次は、司法書士試験の試験科目、出題形式・出題数、配点・基準点などの試験内容について、順にご紹介していきます。

筆記試験の出題は全11科目

 司法書士試験(筆記試験)の試験科目は、次のとおり公表されており、全部で11科目あります。

  1. 憲法民法商法(会社法その他の商法分野に関する法令を含む。)及び刑法に関する知識
  2. 不動産登記及び商業(法人)登記に関する知識(登記申請書の作成に関するものを含む。)
  3. 供託並びに民事訴訟民事執行及び民事保全に関する知識
  4. その他司法書士法第3条第1項第1号から第5号までに規定する業務を行うのに必要な知識及び能力

主要4科目で全出題数の4分の3を占める

 このなかで、主要4科目と呼ばれるのが、民法・不動産登記法・商法(会社法)・商業登記法の4科目です。

 なぜ主要科目と呼ばれるのかというと、この4科目だけで、択一式の全出題数の4分の3を占めるからです。

 さらに、記述式全2問も、主要科目である不動産登記法・商業登記法からの出題です。

マイナー科目も侮れない

 一方、残りの民事訴訟法、民事執行法、民事保全法、供託法、司法書士法、憲法、刑法の8科目は、マイナー科目と呼ばれています。

 出題数が少ないとはいえ、司法書士試験では、捨て科目を作るような余裕はありませんので、決して侮ることはできません。

科目ごとの出題形式・出題数

 司法書士試験は、「筆記試験」と「口述試験」の2段階の試験があり、筆記試験の合格者のみを対象に、口述試験が実施されます。

 ただし、口述試験は基本的にほぼ全員が合格しますので、実質的な試験は筆記試験のみと考えておいて問題ありません。

 科目ごとの出題形式・出題数は、以下のとおりです。

筆記試験

 筆記試験は、五肢択一式(マークシート方式)が70問(午前の部:35問、午後の部:35問)と、記述式2問の出題となります。

午前/午後 出題形式 試験科目 出題数 合計
午前の部
(9時30分〜11時30分)
2時間
択一式 憲法 3問 35問
民法 20問
商法(会社法) 9問
刑法 3問
午後の部
(13時〜16時)
3時間
択一式 不動産登記法 16問 35問
商業登記法 8問
供託法 3問
民事訴訟法 5問
民事執行法 1問
民事保全法 1問
司法書士法 1問
記述式 不動産登記法 1問 2問
商業登記法 1問

口述試験

 口述試験の試験範囲は、上記試験内容の2(不動産登記及び商業登記に関する知識 )と4(その他司法書士法第3条第1項第1号から第5号までに規定する業務を行うのに必要な知識及び能力)から出題されます。

 口述試験は、受験生が一人ずつ試験室に入り、面接官2名から口頭で出される質問に対して、口頭で解答する試験です。

 時間は、一人あたり10分〜15分程度で、10問程度が出題されます。

時間 出題形式 試験科目 出題数
一人あたり10分〜15分 口述 不動産登記法 10問程度
商業登記法
司法書士法

配点・基準点(足切り点)・合格点

 司法書士試験の配点は、五肢択一式は、午前の部が35問で105点(1問3点)、午後の部も35問で105点(1問3点)、記述式は2問で70点(1問35点)とされています。

 「午前の択一式」、「午後の択一式」、「記述式」のそれぞれに基準点(足切り点)が設けられ、いずれか一つでも基準点に満たない場合は、不合格となってしまいます。

 採点の流れとしては、まず、「午前の択一式」、「午後の択一式」のいずれかが基準点を下回ると、その時点で不合格となります。

 そして、「午前の択一式」、「午後の択一式」の双方の基準点をクリアした場合に、はじめて「記述式」の採点をしてもらうことができ、「記述式」の基準点もクリアすることができれば、最後に「総合得点」で合格者が決定されるという採点方式になっています。

 このような採点方式となっているため、司法書士試験では、苦手科目を作らずにバランスよく学習する必要があります。

 なお、司法書士試験の合否判定は、相対評価方式が採用されているため、何点以上取れば合格するというのがあらかじめ決まっているわけではなく、合格率が4〜5%程度になるように(又は合格者数が600人前後になるように)合格点が定められると考えられています。

【関連記事】

司法書士試験は独学でも合格できる?

 では、この超難関の司法書士試験には、独学でも合格できるのでしょうか?

 正直なところ、独学で合格するのは極めて難しいですが、不可能ではありません。

 私自身も、司法書士試験には独学で合格しました。

 ただし、独学といっても、100%の独学ではなく、必要最小限で予備校の模試・答練や単科講座などをピンポイントで利用することは必要になりますので、その点はご留意ください。

勉強時間は最低3,000時間

 司法書士試験に初心者が合格するためには、最低でも3,000時間の勉強時間が必要といわれています。

 私も、約3,000時間の勉強でようやく合格することができました。

 ただし、3,000時間というのは最低ラインですので、5,000〜10,000時間ほど勉強するのが普通だという点に注意が必要です。

 勉強時間の詳細については、司法書士の合格に必要な勉強時間のページをご参照ください。

独学におすすめの勉強法

 司法書士試験の勉強は、択一式対策・記述式対策・解答スピードアップ対策など、多岐にわたります。

 私がおすすめする独学勉強法のポイントをまとめると以下のようになります。

司法書士の独学勉強法
  1. 択一式対策
    • 基本テキストで基礎知識をおおまかに理解
    • 要点整理テキストで択一知識の総整理&叩き込み
    • 一問一答で択一知識の精度アップ・補強
  2. 記述式対策
    • 記述式テキストで基礎から応用まで問題演習
    • 記述式解法テクニックの参考書で解法をマスター
    • 雛形集で基礎固め
    • 答練・過去問で本試験形式の問題演習
  3. 解答スピードアップ・時間配分対策(直前期)
    • 戦略を立てる
    • 解答テクニックの実践練習

 上記の勉強法については司法書士の独学におすすめの勉強法のページで詳しく解説していますので、そちらをご参照ください。

 また、おすすめテキストについては司法書士の独学におすすめのテキストのページでご紹介しています。

独学が不安な方は通信講座もおすすめ

 なお、独学が不安な方や、短期合格を目指したい方には、通信講座もおすすめです。

 下記の記事では、司法書士のおすすめ通信講座・予備校を徹底的に比較してランキング形式でご紹介しています。初心者向け講座のほか、学習経験者向け講座、費用の安い講座など目的別のおすすめもご紹介していますので、参考にしてください。

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司法書士試験の実施機関/公式サイト

 司法書士試験は、法務省が実施しています。

法務省
〒100-8977 東京都千代田区霞が関1-1-1
電話:03-3580-4111(代表)

法務省の司法書士試験のページ(公式サイト)外部リンク


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