司法書士の記述式試験における答案構成用紙の使い方(メモ書きの仕方)について、私なりの手法をご紹介します。

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司法書士の記述式対策(答案構成)
司法書士の独学記述式対策講座【答案構成用紙の使い方】

司法書士試験記述式 答案構成用紙の写真

 司法書士試験の受験生にとって、記述式試験の答案構成用紙の使い方メモ書きの仕方)は、とても頭を悩ませる部分だと思います。

 特に、独学者にとっては情報の収集源は限られるため、なかなか、これだ!と思えるものに辿り着くことが難しいと思います。

 私自身も、これまで市販テキストで、伊藤塾の「うかる!司法書士 記述式答案構成力」や辰巳法律研究所の「超速解 司法書士試験記述式」を読んだりしましたが、いまいちシックリくるものになりませんでした。

 伊藤塾の答案構成は、すべての事実関係を答案構成用紙にメモ書きしていきます。さらに、それに併せて、登記申請の下書きもメモ書きしていくという手法です。

 一方、辰巳の超速解は、答案構成用紙は使わずに、極力、問題用紙に印刷された情報を活用し、そこにメモ書きをしていくという手法です。

 この度、8年ぶりに令和2年度の司法書士試験を受験したのですが、その受験勉強の際に、私なりに答案構成用紙の使い方が落ち着いてきましたので、その手法について、このページでご紹介したいと思います。

 私は、「オートマシステム〈記述式〉」を記述対策のメインテキストとして使用しました。テキストに直接メモ書きしてしまうと復習の際に使えなくなってしまうと思い、自然に、「メモ用紙にメモをとる」という手法になりました。

 そのメモ書きの方法は、8年前に読んで、うっすらと記憶が残っていた超速解の手法に近いものになりました。

 しかし、「答案構成用紙にメモ書きをする」という意味では、伊藤塾の答案構成力に近いものです。

 なお、私は、司法書士試験にはまだ合格しておらず、ただの”受験生のひとり”ですので、当ページに記載の手法について、参考にされるかどうかは、ご自身でご判断くださいますようお願いします。

 それでは、令和2年度の司法書士試験の記述式問題を題材として、具体的に、不動産登記法、商業登記法の答案構成用紙の使い方(メモ書きの仕方)について、ご紹介していきたいと思います。

執筆者 大西雅明
市役所に22年間勤めた元公務員。在職中に、土地家屋調査士、宅建士、行政書士、マンション管理士などの資格試験に合格し、10年以上にわたって当サイトで情報発信している。現在、司法書士の猛勉強中。

執筆者 大西雅明のプロフィール写真(宅建士、行政書士、マンション管理士、土地家屋調査士などの合格証書)
執筆者紹介

択一式対策に関しては、知識の横断整理について、司法書士の独学択一式対策講座【知識の横断整理】のページでご紹介しています。

独学の学習が不安な方は、司法書士のおすすめ通信講座【予備校10社比較ランキング!】のページをご参照ください。

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【不動産登記法編】答案構成用紙の使い方

 では、不動産登記法の答案構成用紙の使い方から始めたいと思います。

 まず、私なりのメモ書きの流れは以下のようになります。

  1. 提示された登記記録をメモ書きする。
  2. 事実関係の中から登記事項と考えられる事項をメモ書きする。
  3. メモ書きした登記事項のうち、申請が必要なものを〇(1回目)又は△(2回目)で囲み、申請順に番号を振る。

 といった手順になります。

1−1.登記記録をメモ書きする。

@ 別紙1として、甲土地の登記事項証明書が提示されていますので、これを簡略化して答案構成用紙にメモ書きする。

【答案構成メモ】[甲]土 1040-4 1<所>A(相) 2<所>B(相) 3<所>1/2 C  1/2 D

1−2.事実関係からメモ書きする。

A 事実関係1・2より、相続関係説明図をメモ書きし、法定相続分、遺贈内容をメモ書きする。

【答案構成メモ】A=B │ C D 1/2 1/2 1040-1 1040-4

B 事実関係1・4・9より、遺言書の内容に更正するために、更正登記をメモ書きする。また、事実関係4より、Dに登記識別情報なしを追記する。

【答案構成メモ】→所 更正 錯誤 D 識なし

C 事実関係8・9より、根抵当権設定をメモ書きする。

【答案構成メモ】→根設定 2.11.29設定 ムD 根(カ)E

1−3.申請が必要なものを〇で囲み、申請順に番号を振る。

D 以上が第1回目の申請分となりますので、申請が必要なものを〇で囲み、申請順に番号を振る。

【答案構成メモ】所更正を〇で囲み、1とする。根設定を〇で囲み、2とする。

2−1.登記記録をメモ書きする。

E 次は、第2回目の申請分です。事実関係10より、別紙5で示された甲建物の登記記録をメモ書きする。

【答案構成メモ】[乙]建 1010-4

2−2.事実関係からメモ書きする。

F 事実関係11・12より、Dの住所変更をメモ書きする。

【答案構成メモ】→2.6.1住変(住居表示)→2.6.1住変(住居表示)

G 事実関係13より、乙建物への共同根抵当権設定と、その前提となる保存登記をメモ書きする。

【答案構成メモ】→所保存 D →根設定 ムD 根 (カ)E

2−3.申請が必要なものを△で囲み、申請順に番号を振る。

H 以上が第2回目の申請分となりますので、申請が必要なものを△で囲み、申請順に番号を振る。

【答案構成メモ】住変を△で囲み、3・4とする。所保存と根設定を△で囲み、5・6とする。

 以上、これで答案構成用紙へのメモ書きは完了です。

 登記の申請人、登記権利者、登記義務者を間違えないように注意しながら答案用紙に書き込んでいきます。また、根抵当権の追加設定は、「共同」と「(追加)」も忘れてはいけませんね。

 ちなみに、私は本試験で、登記識別情報の有無をしっかりとメモ書きしておいたにもかかわらず、最初の更正登記の際に、あれ?Dに登記識別情報がなくても何も問題ないじゃないか、おかしいな〜、と思いながら、次の根抵当権設定の際に論点となっていることに気づかず、ミスってしまいました。。

 それと、時間がなかったため、添付情報はすべて空欄で飛ばしました。。

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【商業登記法編】答案構成用紙の使い方

 それでは次は、私なりの商業登記法の答案構成用紙の使い方についてご紹介したいと思います。

 まず、全体の流れとしては、

  1. 登記記録をメモ書きする。
  2. 役員をメモ書きする。
  3. 株主総会議事録、取締役会議事録、聴取記録等から登記事項をメモ書きする。
  4. 役員について検討する。

 といった手順になります。

1−1.登記記録をメモ書きする。

@ 別紙1で提示された登記記録の中から、重要な事項をメモ書きする。

【答案構成メモ】(カ) 9000万 中小 <非公開> 役会

1−2.役員をメモ書きする。

A 別紙1の登記記録の中から、役員に関する事項をメモ書きする。

※ 縦の実線は、定時株主総会のタイミングで引いています。

【答案構成メモ】<取>A B C D <代>D <監>E

1−3.議事録等から登記事項をメモ書きする。

B 別紙3 定時株主総会議事録からは登記事項なし

【答案構成メモ】[2.2.18 定] <なし>

C 別紙5 辞任届より、監査役Eの辞任を書き込む。

【答案構成メモ】<監>E 2.4.1辞 

D 別紙6 臨時株主総会議事録、聴取記録より、メモ書きする。

 メモ書きの際は、「登記の事由」に相当する部分を〇で囲むようにし、その横に効力発生日をメモ書きし、その下に「登記すべき事項」に相当する内容をメモ書きするようにしています。

【答案構成メモ】[2.4.10臨] <役会廃止> <会計限定設定> <発行>2.4.20 普60株×6万=360万 ×1/2=180万 9000万+180万=9180万 普1600株+60株=1660株 甲 200株 計 1860株 <資本組入れ> 1億80万円

※ ここは、一度メモ書きした後、募集株式の発行と資本組入れとの順序が逆になったり、聴取記録によって払込み金額に修正が必要となったりしたため、何度も修正しました。

1−4.役員について検討する。

E 役員の変更を検討してメモ書きし、申請できる役員変更登記を〇で囲む。

【答案構成メモ】<取>A、Bを任期満了で×とし、〇で囲む。<代>Cの代表権付与を〇で囲む。

 ここまでが、第1回目の申請分です。私は、商業登記法については、1回目の申請分だけで、まずは答案用紙を作成してしまいます。2回目まで一気に答案構成しようとすると、時間がなくなってしまう危険性があるためです。

 また、役員の変更についても、2回目申請分を書き込んでいくと、ごちゃごちゃしてきますので、一旦、解答を作成してしまった方がよいのではないかと思います。

 では次は、第2回目の申請分に移っていきます。

2−3・4.議事録等から登記事項をメモ書きし、役員についても検討する。

F 別紙8、別紙9 臨時株主総会議事録、取締役の互選書より、メモ書きする。役員についても検討し、登記できる役員変更登記を△で囲む。

【答案構成メモ】[2.6.15 臨]<株式併合>2.7.5 甲 200株×1/2=100株 可能 7500株 普 1660株 甲 100株 計 1760株 <可能種類・内容変更>2.6.15 普 7500株 甲 250株 残余財産 ×責任免除 <監>F選任 E辞任 <代>C退任

  これで、2回目申請分の答案構成が完了です。これに基づいて、答案用紙に解答を書きこんでいきます。

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答案構成用紙の使い方【まとめ】

 いかがでしたでしょうか。答案構成用紙を使ったメモ書きの仕方は、人それぞれ、自分がやりやすいと思う方法で、自分が間違えやすい部分をいかに間違えないようにメモ書きするか、ということを考えながら、少しずつ身についてくるものだと思います。

 上記でご紹介した答案構成用紙の使い方が、皆さんの参考になったかどうかわかりませんが、それぞれご自身で自分に合ったメモ書きの仕方を練り上げてみてください。

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