司法書士試験に独学で合格を目指すためのおすすめ問題集をご紹介します!

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司法書士の問題集
司法書士の独学におすすめの問題集(過去問)

更新日:2021年4月11日

司法書士試験の問題集18冊の写真

 司法書士の受験勉強を『独学』で進めようとしたときに一番悩むのが、テキストや問題集(過去問)などの教材とその使用方法だと思います。

 私自身、これまでに様々な問題集などを購入して試してきましたので、このページでは、その中でおすすめの問題集について、ご紹介したいと思います。

 なお、このページでは、問題集ではありませんが、「要点整理テキスト」や「書式雛形集」などもご紹介しています。

※ テキストについてはこちら⇒「司法書士の独学におすすめのテキスト

※ 六法についてはこちら⇒「司法書士の独学におすすめの六法

執筆者 大西雅明
市役所に22年間勤めた元公務員。在職中に、土地家屋調査士、宅建士、行政書士、マンション管理士などの資格試験に合格し、10年以上にわたって当サイトで情報発信している。現在、司法書士の猛勉強中。

執筆者 大西雅明のプロフィール写真(宅建士、行政書士、マンション管理士、土地家屋調査士などの合格証書)
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司法書士の独学におすすめの問題集(択一対策)

 司法書士の問題集(過去問)としては、平成元年以降(科目によっては昭和57年等以降)の全過去問を収録したLECの「合格ゾーン」が定評があります。また、Wセミナーの「パーフェクト過去問題集(平成26年度版から「択一式過去問集」から改題)」も同様の収録内容となっており、この2つの過去問が、司法書士試験の定番の過去問となっています。

 LECとWセミナーの過去問の違いは、その解説にあります。LECの解説は、図表を使ったりしながら非常に丁寧に記載されていますが、Wセミナーの解説は、簡潔にまとめられているという特徴があります。

司法書士過去問 伊藤塾セレクション(伊藤塾)

 しかし、わたしは、これらよりも後発(2007年創刊)の過去問ですが、問題数が絞られており、お値段もお手頃な伊藤塾の「伊藤塾セレクション」を選びました。

「伊藤塾セレクション」の2021年版の出版が見送られているようです。(2020年の司法書士試験の実施時期が遅れた関係かもしれません)

その代わりに、伊藤塾セレクションの2021年版に相当するものとして、「司法書士厳選過去問集」が、伊藤塾から直販されています。

 この伊藤塾の過去問は、過去に出題された問題の中から、合格に必要な全論点を網羅できるよう厳選し、体系的に整理された問題集です。

 学習を始めて2年目に、LECの合格ゾーンも全巻購入し使用してみましたが、たしかに解説は非常に明快でわかりやすかったのですが、その問題数の多さから、1年間ではとても解ききれないことが判明したため、合格ゾーンは諦めて、3年目にまた伊藤塾に戻しました。(Wセミナーのパーフェクト過去問題集(旧:択一式過去問集)についても、私にとっては問題量が多すぎるため、対象から除きました。)

 伊藤塾の過去問は、「過去問」とはいいながらも、過去問の問題数が少ない科目(会社法、憲法)については、オリジナル問題を掲載することにより対応していることも、ひとつの特徴です。ただ、LECの合格ゾーンに比べると、解答の解説が若干弱いかなという印象があります。

【LEC・Wセミナー・伊藤塾の過去問集の分量比較

   分冊 ページ
合計
価格
合計
LEC(合格ゾーン)(2021年版) 9分冊 6,518p 32,120円
Wセミナー(パーフェクト過去問題集)(2021年版) 10分冊 5,744p 30,140円
伊藤塾(伊藤塾セレクション)(第12版)2020年版相当 4分冊 2,412p 17,490円

※画像・書籍タイトルは、Amazonへリンクしています。
司法書士過去問 司法書士過去問 民法―改正民法対応版 (伊藤塾セレクション)第12版

著者: 伊藤塾
出版社: 法学書院
発売日: 2019/5/1
サイズ: 20.9 x 15.2 x 3.3 cm
ページ数: 603ページ

価格:
4,400円 (送料無料)
司法書士過去問 司法書士過去問 不動産登記法 (伊藤塾セレクション)第12版

著者: 伊藤塾
出版社: 法学書院
発売日: 2019/11/1
ページ数: 604ページ

価格:
4,290円 (送料無料)
司法書士過去問 司法書士過去問 会社法・商法・商業登記法 (伊藤塾セレクション)第12版

著者: 伊藤塾
出版社: 法学書院
発売日: 2019/10/1
ページ数: 615ページ

価格:
4,400円 (送料無料)
司法書士過去問 司法書士過去問 憲法・刑法・民訴法・民執法・民保法・供託法・司書法 (伊藤塾セレクション)第12版

著者: 伊藤塾
出版社: 法学書院
発売日: 2019/11/1
サイズ: 21 x 15 x 2.8 cm
ページ数: 590ページ

価格:
4,400円 (送料無料)

司法書士の独学におすすめの問題集(兼 要点整理テキスト・まとめ本・暗記本)

うかる!司法書士 必出3300選(伊藤塾)

 その後、「伊藤塾セレクション」を解く時間さえも確保できないような状況になってきたため、さらにコンパクトで要点のみを凝縮したような問題集、もしくは暗記本(要点整理本)のようなものはないかと探していたところ、伊藤塾の「必出3300選」というものを見つけました(見つけた初版の2011年当時は「必出3000選」という名称でしたが、著者の向田恭平講師が伊藤塾講師を退任され、2015年から「必出3300選」に変更されました)。

 これは、見開きの左ページアウトプット用の一問一答式の問題があり、右ページインプット用のポイント整理が表形式を主体として記載されているというものです。そして、択一の全11科目が4冊にまとめられているというコンパクトさです。

 書籍タイトルからは、問題集という分類に入りそうですが、実質的には、まとめ本(要点整理本)の要素の方が強いように思います。

 非常にコンパクトでありながら、覚えるべきポイントが網羅されており、また、コンパクトであるがゆえに反復学習が可能となり、知識の定着を図ることができるようになっています。

 択一対策としては、まずは基本書(山本浩司著の「オートマシステム司法書士の独学におすすめのテキストのページ参照により、各種の制度や規定の趣旨や理由づけ等を、おおまかに理解した後に、この「必出3300選」で覚えるべきポイントのみをしっかりと頭に叩き込み、高速で反復学習をするというのが非常に効率が良いように思います(この場合、過去問等の問題集は、知識の定着度を確認する程度の最小限の使用のみになります)
(この「必出3300選」は、伊藤塾の「択一クイックマスター総整理講座(伊藤塾)(旧「択一ハイブリッド講座」←旧「択一クライマックス総整理講座」←必出3000選の著者である伝説の「向田恭平」講師が作り上げた講座でしたが、その向田講師がH26年度向け講座を最後に伊藤塾講師を退任され、講座がリニューアルされました。)という講座のテキストをベースに作成されています。)

 私の場合、ものすごく遠回りをしながら、ブランクを空けながら現在に至っていますが、しっかりと毎日2〜3時間の学習時間を確保できる人であれば、択一対策に関しては、上記のとおり、@「オートマシステムでおおまかな理解」A「必出3300選でポイント整理・記憶の反復学習」 を行えば、1年間の学習でも十分合格ラインに達することができるのではないかと思います。

(私の場合、H24受験時点で学習を始めて5年目。ただし、2〜4年目の1日の勉強時間は平均すると10分程度。→ 5年目のラスト3ヶ月に「必出3000選」でスパートをかけ、4年ぶりに受験した平成24年度の本試験で8割の正答ができましたので、この学習方法で間違いないと思っています。)

※画像・書籍タイトルは、Amazonへリンクしています。
司法書士まとめ本 改正民法に対応した待望の改訂版の発売です!
うかる! 司法書士 必出3300選 [1] 民法編(第2版)

著者: 伊藤塾
出版社: 日本経済新聞出版社
発売日: 2019/12/19
サイズ: 21 x 15 x 1.6 cm
ページ数: 286ページ

価格:
3,080円(送料無料)
司法書士まとめ本 うかる! 司法書士 必出3300選/全11科目 [2] 不動産登記法編(第2版)

著者: 伊藤塾
出版社: 日本経済新聞出版
発売日: 2020/4/25
サイズ: 21 x 14.8 x 1.3 cm
ページ数: 232ページ

価格:
2,530円(送料無料)
司法書士まとめ本 うかる! 司法書士 必出3300選/全11科目 [3] 会社法・商法・商業登記法編(第2版)

著者: 伊藤塾
出版社: 日本経済新聞出版
発売日: 2020/4/25
サイズ: 21 x 15 x 1.5 cm
ページ数: 304ページ

価格:
3,080円(送料無料)
司法書士まとめ本 うかる! 司法書士 必出3300選/全11科目 [4] 憲法・刑法・民訴・民執・民保・書士・供託法編(第2版)

著者: 伊藤塾
出版社: 日本経済新聞出版
発売日: 2020/6/25
サイズ: 21 x 15 x 2 cm
ページ数: 316ページ

価格:
3,080円(送料無料)

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ケータイ司法書士(LEC)

 その後、「必出3300選」とコンセプトが類似する、LEC講師の森山和正著の「ケータイ司法書士(初版2013年)というものを見つけましたので、簡単に紹介しておきたいと思います。

ケータイ司法書士

 これは、必出3300選とは逆に、左ページに要点整理があり、右ページに一問一答形式の問題が配置されています。

 そして、必出3300選と決定的に違うのは、必出3300選は、要点整理が表形式を中心にまとめられていることに対し、ケータイ司法書士は、すべて文章でまとめられているという点です。

 また、一問一答の問題は、1ページ当たりの問題数が、必出3300選は6〜8問ほどあるのに対し、ケータイ司法書士は、5〜6問程度と少なくなっています。

 しかし、赤シート(目隠しシート)に対応しているというのは、必出3300選にはない大きなメリットですね。要点整理ページでは重要語句を目隠しして暗記することができますし、一問一答ページでは、答えを隠しながら問題を解くことができるようになっています。

 ただ、私としては、必出3300選の「表形式で整理されている」というところに惹かれていますので、ケータイ司法書士に心変わりすることはありません。

新・でるトコ一問一答+要点整理 (Wセミナー)

 それともうひとつ、おすすめのテキストで強くおすすめしている「オートマシステム」シリーズの一問一答式問題集「でるトコ一問一答」に、新たに要点整理ページが加わり、「新・でるトコ一問一答+要点整理(初版2015年)というものになりました。こちらも「必出3300選」と類似コンセプトのものに変化してきたため、ここで簡単にご紹介しておきたいと思います。

新・でるトコ一問一答+要点整理

 こちらは基本的に、一問一答式の問題集です。このため、問題量は、必出3300選やケータイ司法書士よりも断然多いです。その一方で、要点整理部分は、おおむね章ごとに見開きのページで配置されているのみですので、少なくなっています。

 例えば、「民法」でページ数を数えてみると、本文499ページ中、要点整理は62ページとなっており、約12パーセントの比率です。これは、必出3300選やケータイ司法書士が約50%の比率なのに比べると、大きな違いです。

 また、「民訴その他」に至っては、全体約560ページに対し、たったの4ページしか要点整理が収録されていませんので、やはり、でるトコ一問一答は、一問一答問題集です

「必出3300選(伊藤塾)」+「でるトコ一問一答(Wセミナー)」の組み合わせが最強!

 令和2年度の司法書士試験を、8年ぶりに受験しました!(2020.9.27)

 その結果、午前択一:35問中32問(91%正解)、午後択一:35問中32問(91%正解)と、合格間違いなし!かと思いきや、記述:26.5点という結果になり、合計得点では合格点を13点上回りましたが記述の足切り点を超えることができませんでした。。

 という状況なのですが、今回の試験対策で、はっきりしたことがあります。

 それは、「必出3300選」+「でるトコ一問一答」の組み合わせが、最強だということです。

 実際には、必出3300選の改訂版の出版時期が遅かったため、必出3300選のベースとなっている伊藤塾の「択一クイックマスター総整理講座(伊藤塾)」の通信講座を申し込み、その教材を使用しました(講義は聴きませんでした)。※以下、クイックマスター総整理講座の教材についても、「必出3300選」と表記します。

 そして、8年前に受験した際は、択一知識があと一歩及ばなかったため、それを補えるように、「オートマシステムでるトコ一問一答」も使用しました。

最強である理由@

 でるトコ一問一答は、必出3300選で、漫然と覚えていた知識に気づきを与えてくれるものでした。そういう問われ方をするのか。そんなところを聞いてくるのか。と。

 確かに、必出3300選に掲載されている内容ではあるのですが、それを読んだり、左ページの問題を解いているだけでは、絶対に認識できないような部分です。そういう意味で、「必出3300選」と「でるトコ一問一答」の組み合わせが最強なのです。

最強である理由A

 また、最強だと感じるのには、もうひとつ理由があります。でるトコ一問一答は、オートマシステムのテキストに準拠したものです。オートマシステムのテキストは、構成(テーマの掲載順)が独特なものになっているため、他社の問題集とは順序がバラバラで相性が悪いと言われています。

 このため、必出3300選の掲載順と、でるトコ一問一答の掲載順も、まったく異なっています。しかし、これが良いんです。

 テキストに載っている順番どおりに問題を解くよりも、バラバラに問題を解く方が、知識を出し入れする訓練になります。これは、頭の中にある知識がどのテーマに関する知識なのかきちんと整理できていない場合にとても有効です。

 テキストの順序どおりに解いていると、どのテーマの知識なのか意識することなく解けてしまうため、よく似た知識で別のテーマと混同していることがよくありますよね。

 これが、でるトコ一問一答を使うことで、きちんと区別して、認識して、頭に整理していくことができるというわけです。

 実際のところ、令和2年度の司法書士試験では、択一対策として、「必出3300選」と「でるトコ一問一答」の知識だけで、なんと9割の問題を正解することができました(午前:35問中32問/午後:35問中32問)。

 ですから、択一対策の問題集としては、「必出3300選」と「でるトコ一問一答」以外は、する必要はないと言えます。過去問題集も不要です。

※画像・書籍名は、Amazonへリンクしています。
司法書士問題集 司法書士 山本浩司のオートマシステム 新・でるトコ一問一答+要点整理 (1) 民法(第3版)新刊!

著者: 山本 浩司
出版社: 早稲田経営出版
発売日: 2020/12/20
ページ数: 544ページ
サイズ: 21 x 21 x 14.8 cm

価格:
3,080円
司法書士問題集 司法書士 山本浩司のオートマシステム 新・でるトコ一問一答+要点整理 (2) 不動産登記法(第4版)新刊!

著者: 山本 浩司
出版社: 早稲田経営出版
発売日: 2020/12/20
ページ数: 392ページ
サイズ: 21 x 21 x 14.8 cm

価格:
2,750円
司法書士問題集 司法書士 山本浩司のオートマシステム 新・でるトコ一問一答+要点整理 (3) 会社法・商法・商業登記法(第4版)新刊!

著者: 山本 浩司
出版社: 早稲田経営出版
発売日: 2021/3/19
ページ数: 600ページ
サイズ: 21 x 14.8 x 2.5 cm

価格:
3,080円
司法書士問題集 司法書士 山本浩司のオートマシステム 新・でるトコ一問一答+要点整理 (4) 民事訴訟法・民事執行法・民事保全法・供託法・司法書士法・刑法・憲法(第4版)新刊!

著者: 山本 浩司 (著), 西垣 哲也 (著)
出版社: 早稲田経営出版
発売日: 2020/11/22
ページ数: 596ページ
サイズ: 21 x 14.8 x 2.5 cm

価格:
3,080円

司法書士の独学におすすめの本試験予想問題集

 以上のように、択一対策に関しては、「オートマシステム」 → 「必出3300選」&「でるトコ一問一答」のみで、問題集は基本的には不要と考えていますが、本試験の5肢択一の問題に慣れることや時間配分に慣れるという意味合いから、試験直前期に入った頃には、本試験形式の問題も必ず解くようにしてください。「必ず時間を計りながら」解いてください。

試験問題を解くスピード(時間配分)について

 司法書士試験では、本試験の時間配分については、特に注意を要します。合格に必要な知識を身につけた後に、問題を解くスピードというのが、「最後の壁」になってきますので、くれぐれも、ご注意ください。

 一般に、午後の択一1問2分で解いて70分間で解き終わり、記述のために110分確保する必要があると言われています。

 午前の択一(35問120分)は、1問3分で解けば105分で、残り15分間の見直し時間まで確保できますが、午後の部(択一35問+記述2問で180分)をそのペースで解いてしまうと、記述に割く時間が全く足りなくなってしまうというわけです。

 令和2年に受験した私は、午後の択一については、結果的に1問2.5分かかり、90分を費やしてしまいました。このため、記述を最後まで解き切ることができず、商業登記法の2回目の登記申請を丸々ほぼ空欄にしてしまうという、恐ろしい結果になってしまいました。。

 1問3分というのは、そこまで気を遣わなくてもクリアできるレベルかと思いますが、1問2分というのは、よほどの注意を払わない限りクリアできるものではないと思います。

 ですので、午後の択一試験を解くスピードについては、くれぐれもご注意ください。

無敵の司法書士 本試験予想問題集(Wセミナー)

 通常であれば、どこかの受験指導校の答練(答案練習会)や模試(模擬試験)を受講するのが一般的かと思いますが、受講するにはそれなりに費用がかかりますので、その代わりに、以下のような予想問題集を解くことで対応するのもひとつの方法かと思います。

 ただし、このような市販の予想問題集はほとんど出版されていませんので、やはり、予備校の答練や模試を活用せざるを得ないかもしれません。

 私も、令和2年に司法書士試験を受験するために、予備校の答練を初めて受講しました。


※画像・書籍タイトルは、Amazonへリンクしています。
司法書士 予想問題集 無敵の司法書士 本試験予想問題集(2021年)新刊!

著者: 早稲田経営出版編集部
出版社: 早稲田経営出版
発売日: 2021/3/20
サイズ: 25.7 x 18.2 x 2 cm
ページ数: 256ページ
(本試験形式×1回分)

価格:
1,980円

司法書士の独学におすすめの問題集(記述対策/基礎固め)

 記述対策については、司法書士の独学におすすめのテキストの中で紹介した「オートマシステム<記述式>」で学習すれば、基礎から応用まで、ある程度の力をつけることはできると思いますが、しっかりとした「基礎固め」という部分と、「本試験レベルの問題への対応」という2点については、やはり不足があるように感じます。

新・基本問題集<記述式>(Wセミナー)

 そこでまず、雛形の一つひとつを確実に覚えられるような問題集がないか、ネットの口コミ等を調べてみたところ、Wセミナーの「新・基本問題集<記述式>」の評判がよかったため、これを試してみました。

司法書士新・基本問題集<記述式>

 確かに、基本的な論点が網羅的に掲載されており、解説も丁寧で、まさに「基本問題集」という名に相応しいものでしたが、1問あたりの問題文が長く複数の論点が含まれているものもあることや、解説が丁寧すぎることなどから、応用問題を解くのと変わらないぐらいの時間がかかってしまい、効率的ではありませんでした。

 この問題集は、書式の学習を始める人が一番最初に取り組むのに適したもののように思います。
★掲載問題数:不登法(初版) 69問(487p)、商登法(第2版) 43問(567p)

まる覚え司法書士 書式(週刊住宅新聞社)

 次に、いわゆる雛形集といわれるタイプのものを使ってみようと思い、探してみたところ、「まる覚え司法書士 書式」というものがシンプルで使いやすそうだったため、これを試してみました。

まる覚え司法書士 書式

 これは、登記の申請パターンごとに見開きで左ページ申請書の雛形が記載され、右ページ申請書作成上の注意事項や論点が記載されています。

 そして、左右いずれのページにも、その登記申請上のポイントとなる箇所が赤字(暗記シートで隠せば見えなくなる印刷)で印刷されており、その赤い暗記シートも付属しています。

 確かに、雛形のチェックには最適な形式といえますが、場面設定が1〜2行の簡潔な記載になっており、解説も重要事項のみをピンポイントで指摘するような記述となっているため、各申請パターンの学習をひととおり終えた人が最終チェックに使用したり、ちょっとした調べ物に使用したりする場合に適したもののように思います(目次にすべての雛形の名称が載っているため、調べやすいです)
★掲載雛形数:不登法(初版) 139件(301p)、商登法(初版) 117件(245p)

MODEL NOTES(モデルノート)(Wセミナー)

 なお、同様に、雛形集のタイプで、Wセミナーの姫野講師の「MODEL NOTES(モデルノート)」という申請情報集があります。

司法書士MODEL NOTES(モデルノート)

 これも気になったので見てみたところ、Wセミナーの竹下講師の「ブリッジ(理論編)」と似た雰囲気のものでした。つまり、教科書的な記述で、なかなか通読しようという気持ちになれないというか、、、まあ、これは好みの問題かと思いますが。。。

 構成は、場面設定が2〜3行で書いてあり、その下に申請書の雛形が記載され、その次に登記の目的や添付情報などの項目ごとに、解説が記載されています。上記の「まる覚え司法書士 書式」と比べると、ページ数も多く、文字もぎっしりと詰まっており、雛形ごとの解説や関連情報(先例等)の量はかなり多いと思います。

 使用方法としては、辞書的に調べ物をする際に使うのがよいかと思います。ただし、雛形の1件ごとの目次がついておらず、章(節)ごとの目次となっているため、ちょっと探しにくそうなのが残念です。。
★掲載雛形数:不登法(第2版) 約120件(307p)、商登法(第4版) 約130件(340p)〕 ※件数は、雛形ごとの目次や連番がついていないため、ざっくりと数えただけですので正確な数字ではありません。

うかる!司法書士 解法パターンで学ぶ書式80(伊藤塾)

 以上のように、基本問題集では時間がかかり過ぎて効率的でないため、雛形の一つひとつを高速で反復するような形で覚えたい、、、かといって、単なる雛形集では設問の前提条件の記載も少ないため、答案を考え出す訓練ができないし、、、何かいいものはないものか・・・と探していたところ、伊藤塾(蛭町浩講師・・・「書式の神様」と呼ばれています。)から2012年9月に刊行された「解法パターンで学ぶ書式80」というものを発見しました。
★掲載雛形数:不登法(初版) 80件(373p)、商登法(初版) 80件(391p)

 これは、単なる雛形集とは異なり、約1ページの問題文で問題設定がされ(見開きの左ページに問題文、右ページに解答欄)、それに対する解答例及び解説が約2ページで記述される構成となっており(原則、4ページで1申請パターン)、非常にコンパクト(A5版)でありながら、単なる雛形集では不足しがちな解説も十分かつ簡潔になされています。そして何よりも、問題を解きながら雛形を覚えることができるようになっているという点が特徴的です。

 また、必要に応じて、総論的な詳細な解説も随所に挿入されており(約2ページ×約10ヶ所)、書式の基礎固めに最適な一冊だと思います。

 なお、申請パターン80に絞られているため、雛形集(120〜140件前後)に比べると、数に不足があるように思うかもしれませんが、本書では、類似する申請パターンについては、解説の中で「発展知識」「関連知識」として掲載されているため、試験に必要な申請パターンが欠落しているのではないかという心配の必要はなさそうです。

※ 蛭町講師の書籍は、くどくて理屈っぽい解説のため、個人的には好みではなかったのですが、本書に限っていえば、無駄と感じるような解説は一切なく、非常にすっきりとした記述になっています(本書の「はしがき」によると、蛭町講師の講座テキスト(中上級者向けの「記述式スキルアップ講座」のCASE&FORM集)をベースにして、蛭町講師以外の2名の方が編集作業を行ったため、このような見やすくわかりやすい仕上がりになったとのことです。)

 ただし、目次が概括的なものになっているため、調べものをするには適さないというのが残念なところです。。

 その後、記述式対策のメインテキストとして使用しているオートマシステムのラインナップに、ひながた集が加わったこともあり(2014年)、現時点では、オートマシステムのひながた集(後述)を、おススメしています。

※画像・書籍タイトルは、Amazonへリンクしています。
司法書士書式雛形集 うかる! 司法書士 解法パターンで学ぶ書式80 不動産登記編(第2版)

著者: 蛭町 浩/伊藤塾
出版社: 日本経済新聞出版社
発売日: 2015/4/22
サイズ: 18.8 x 13 x 2.4 cm
ページ数: 376ページ

価格:
3,080円 (送料無料)
司法書士書式雛形集 うかる! 司法書士 解法パターンで学ぶ書式80 商業登記編(第2版)

著者: 蛭町 浩/伊藤塾
出版社: 日本経済新聞出版社
発売日: 2015/4/22
サイズ: 18.8 x 13 x 2.6 cm
ページ数: 392ページ

価格:
3,080円 (送料無料)

ケータイ司法書士 記述式(LEC)

 次に、要点整理テキストのところでもご紹介しましたが、LECの森山和正講師の「ケータイ司法書士」のシリーズ(初版は2013年)にも雛形集があるのを見つけましたので、ご紹介します
★掲載雛形数:不登法(3版) 121件(249p)、商登法(3版) 119件(249p)

 これは、左ページの上半分に、場面設定として「登記記録」を簡潔に記載したものと「事実関係」が数行で記載されており、下半分に、申請書の雛形が記載されています。

 そして、右ページには、「森山のカリスマ講義」として、申請情報の作成にあたって受験生が間違えやすいポイントや見落としやすいポイントが解説されています。

 左ページの雛形部分も、右ページの講義部分も、それぞれ重要なポイントは赤シートで隠せるようになっています。また、目次にすべての雛形の名称が載っているため、調べものの雛形集としては、かなり使いやすいものだと思います。

※画像・書籍タイトルは、Amazonへリンクしています。
司法書士書式雛形集 ケータイ司法書士V 記述式・不動産登記(第4版)

著者:森山 和正
出版社: 三省堂
発売日: 2019/7/9
ページ数: 272ページ

価格:
1,760円
司法書士書式雛形集 ケータイ司法書士VI 記述式・商業登記(第4版)

著者: 森山 和正
出版社: 三省堂
発売日: 2019/7/9
ページ数: 280ページ

価格:
1,760円

オートマシステム 試験に出るひながた集(Wセミナー)

 次に、8年ぶりに令和2年度の司法書士試験を受験する際に、新たに購入した「オートマシステム 試験に出るひながた集」について、ご紹介したいと思います。

 この雛形集は、2014年に新たに発刊されたものですので、上記でご紹介したなかでは一番新しい雛形集になります。

 この雛形集の大きな特徴は、登記完了後の「登記記録」が掲載されているという点です。

 申請した登記が、どのような形で登記記録に記録されるのか、というのを理解することができます。これを理解しておくことは、記述式試験において大きな意味を持ちます。

 記述式試験では、登記の申請書を書いたあと、さらにその登記に対して変更を申請したりしていきますから、自分が申請した登記がどのような形で登記されるのかを理解しておくことは、とても役立つと思います。

 ただ、解説については、他社の雛形集に比べると、かなり省略されているという点が残念なところです。。これは、オートマシステムのシリーズとして見た場合には、「オートマシステム〈記述式〉」などに既に記載しているため、敢えて省略しているということのようです。

 ということで、以前は、「解法パターンで学ぶ書式80」を最もおススメの雛形集としてご紹介していましたが、2020年現在においては、この「オートマシステム 試験に出るひながた集」が最もおススメです。

 ただし、上記のとおり解説が少ないというのが難点ですので、上記の「ケータイ司法書士 記述式」と併用するのがよいのではないかと思います。

※画像・書籍タイトルは、Amazonへリンクしています。
司法書士書式ひながた集 司法書士 山本浩司のオートマシステム 試験に出るひながた集 不動産登記法(第3版)

著者: 山本 浩司
出版社: 早稲田経営出版
発売日: 2019/11/21
ページ数: 316ページ
サイズ: 21 x 14.8 x 2.5 cm

価格:
2,640円
司法書士書式ひながた集 司法書士 山本浩司のオートマシステム 試験に出るひながた集 商業登記法(第3版)

著者: 山本 浩司
出版社: 早稲田経営出版
発売日: 2019/11/21
ページ数: 260ページ
サイズ: 21 x 14.8 x 2.5 cm

価格:
2,200円

司法書士の独学におすすめの問題集(記述対策/本試験レベルの問題への対応)

司法書士 ハイレベル問題集(Wセミナー)

 次に、本試験レベルの問題を解けるようになるには、本試験レベルの問題が掲載されている問題集が必要となりますが、過去問以外では選択肢はあまり多くありませんので、Wセミナーの問題集「司法書士 ハイレベル問題集」を選びました。この問題集は、Wセミナーで実施された答練の問題の中からセレクトされた問題集となっています。

 ただし、ここ数年、改訂版が出版されていませんので、もう市販で本試験レベルの問題集を手に入れることは難しいのかもしれません。

 LECにも答練の問題を収録した「ベストセレクト問題集(不動産登記法商業登記法)」がありますが、市販されていないため、LECオンラインサイトでのレジュメ販売となります。

 やはり、本試験レベルの問題演習をするには、予備校の模試・答練を利用した方が賢明かと思います。「司法書士試験の模試、答練」のページでご紹介していますので、そちらをご参照ください。

※画像・書籍タイトルは、Amazonへリンクしています。
司法書士記述式問題集 司法書士 ハイレベル問題集 (5) 記述式 不動産登記法 2018年度

著者: Wセミナー/司法書士講座
出版社: 早稲田経営出版
発売日: 2017/7/26
サイズ: 21 x 14.8 x 2.5 cm
ページ数: 384ページ

価格:
2,592円 (送料無料)
司法書士記述式問題集 司法書士 ハイレベル問題集 (6) 記述式 商業登記法 2018年度

著者: Wセミナー/司法書士講座
出版社: 早稲田経営出版
発売日: 2017/7/26
サイズ: 21 x 14.8 x 2.5 cm
ページ数: 324ページ

価格:
2,592円 (送料無料)

司法書士の独学におすすめの問題集【まとめ】

 それでは最後に、司法書士試験の独学におすすめの問題集について、整理しておきたいと思います。

 なお、テキストについては「司法書士の独学におすすめのテキスト」のページで、六法については「司法書士の独学におすすめの六法」のページで、それぞれご紹介していますが、それらも含めて、ここにまとめて掲載しておきます。

※ 下記に掲載している価格は、2020.9.29現在の価格です。

基本テキスト(基本知識のインプット)

六法

問題集(択一知識の総整理&叩き込み→精度アップ)

記述対策(雛形集→問題演習→解法テクニック→答練)

本試験対策(解答テクニック&実践演習)

まとめ

 以上、これで完璧だと思います。この合計金額は、およそ17万円となります。

 市販教材で大部分をカバーできていますが、答練・模試については、予備校に頼らざるを得ないのではないかと思います。この答練と模試を除けば、約9万円ですので、お手頃な価格になってきます。

 ですので、学習を始めた初年度は、とりあえずは完全な独学で挑戦してみて、成功すればラッキーですし、失敗すれば次年度に向けて答練・模試を活用してみる、というスタンスでもよいかもしれませんね。

 なお、完全な独学で挑戦する場合であっても、最低限、一度は模試を受験しておいた方がよいと思います。司法書士試験は、とにかく時間との戦いですので、時間内に試験問題を解き切れるかどうかが勝負です。この時間配分は、模試を受験してみないとわからない部分が多いと思いますので、模試の受験をおススメします。

⇒ 伊藤塾の模試(2回分)が最も安く、5,000円で受講が可能です。詳しくは、「司法書士のおすすめの模試・答練」のページでご紹介していますので、そちらをご参照ください。



※ テキストについてはこちら⇒「司法書士の独学におすすめのテキスト

※ 六法についてはこちら⇒「司法書士の独学におすすめの六法

独学の学習が不安な方は、司法書士のおすすめ通信講座【予備校10社比較ランキング!】のページをご参照ください。
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