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司法書士の答案開示請求の方法(やり方)と結果をご紹介します!

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司法書士試験の答案開示請求の方法

更新日:2023年10月3日

司法書士試験の答案開示請求の方法

 司法書士試験では、本試験で自分が提出した答案の開示請求をすることが認められています。

※ 開示請求すると、採点前の状態の答案用紙のコピーがもらえます。

 私は、司法書士試験の受験後、その結果がどうであれ、合格した場合はその記念に、不合格だった場合は原因分析のために、答案開示請求をしようと考えていました。

 結果的に合格することができましたので(令和3年度)、その”記念に”ということで、答案開示請求をしてみました。

 このページでは、司法書士筆記試験の答案開示請求の方法と、その結果についてご紹介したいと思います。

【執筆者】
㈱モアライセンス代表 大西雅明

市役所に22年間勤めた元公務員。宅建士、行政書士、司法書士、土地家屋調査士などの国家資格に合格し、15年以上にわたって当サイトで情報発信している。
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司法書士試験の答案開示請求の方法

 では、司法書士試験の答案開示請求の方法について、紹介していきます。

 開示請求の請求書の様式請求方法については、法務省の公式サイト内の『法務省の個人情報保護について』のページに具体的に掲載されています。

 そのページやリンク先の内容から、請求時期・必要書類・請求方法など必要な情報を整理すると、以下のようになります。

 なお、法務省の情報に加えて、私自身が感じた注意点なども書き足しています。

請求時期

 答案開示請求は、筆記試験の合格発表後から可能になります。

 ただし、試験実施日からおおむね1年が保存期間とされていますので、それまでに請求する必要があります。

 私は、ちょうど合格発表当日の夜に、ポストに投函しました。

 基本的には、30日以内に開示決定がなされる(場合によっては延長される可能性あり)とのことですので、1ヶ月程度かかると考えておけばいいかと思います。

開示請求の時期
  • 筆記試験の合格発表後から可能(ただし、試験実施日からおおむね1年以内)
  • 基本的に、30日以内に開示決定される

必要書類

 開示請求に必要な書類は、下記のとおりです。

開示請求の必要書類
  1. 保有個人情報開示請求書
    • 法務省の個人情報保護についてのページに司法書士試験用の開示請求書が用意されていますので、その様式を使用してください。
      ※ 下記の記入例は、法務省の作成ではなく私が作成したものです。この書き方で問題なく開示が決定されましたので、特に問題ないかと思います。
      ※ クリックすれば拡大表示できます。

      開示請求書の記入例
  2. 300円の収入印紙
    • 上記請求書の所定の欄に貼り付ける。
    • 収入印紙は郵便局で入手できます。コンビニでは200円の収入印紙は売っていますが300円は売っていない可能性が高いです。
  3. 本人確認書類
    • 運転免許証やマイナンバーカードなどのコピー  ※マイナンバーカードの場合は表面のみをコピー
  4. 住民票の写し
    • 原本を提出すること(コピー不可)
    • 30日以内に発行されたもの
    • 個人番号の記載がないもの(本人のみor世帯全員、世帯主・続柄の有無、本籍・筆頭者の有無については指定なし⇒本人のみ、世帯主・続柄なし、本籍なしでOK
  5. 返信用封筒
    • 長形3号 (A4用紙3つ折りが入るサイズ)
    • 自分の住所と宛名を記入する。
  6. 94円分の切手
    • 上記の返信用封筒に貼り付ける。

請求方法

答案開示請求の方法

 上記の必要書類を同封した発送用の封筒(長形3号)下記の宛先を記入して郵送します。

開示請求の宛先

〒100-8977 東京都千代田区霞が関1-1-1
法務省大臣官房秘書課公文書監理室個人情報保護係

※ 発送用の封筒に貼る切手は、25gを超えるかどうかで84円か94円か変わってきます。用紙や封筒の紙質によって重さは変わりますので、私の場合、25gをわずかに超えてしまったため、94円切手を貼りました。

※ 宛先は、法務省の開示請求先一覧のページに、封筒貼付用の宛名ラベル的なものが掲載されていますので、そのページを印刷して切り貼りすると便利です。

答案開示請求とは?

 ここで改めて、司法書士試験の答案開示請求とは何なのか、確認しておきたいと思います。

 答案開示請求というのは、『個人情報の保護に関する法律』に基づく「保有個人情報開示請求」という手続です。

 この手続は、つまり、行政機関が保有している個人情報について、その情報の本人が、「それは私自身の情報なんだから私には見る権利がある。だから見せてください。」と行政機関に請求することですね。

 司法書士試験でいうと、「法務省が保有している私の答案は、私自身が提出した私の情報なんだから、その本人である私に見せてください。」ということになります。

 私自身、これまで市役所に勤めていましたので、いつもは開示請求を受ける立場でしたが、今回初めて請求する立場になりました。

答案開示請求の結果

 司法書士試験の結果発表があった日の夜に開示請求書をポストに投函し、その16日後に、開示決定書「保有個人情報の開示をする旨の決定について(通知)」と、答案の写し(コピー)が届きました。

 1ヶ月以上かかるのかと思っていましたが、2週間ちょっとで届きましたね。

※ 合格発表の当日すぐに投函したのが良かったようです。1週間ほど経って開示請求が増える時期に投函した人は、1ヶ月ほどかかったようです。

 では、開示された私の答案を下記に晒したいと思います。これが、基準点スレスレの答案です。

※ 記述式の基準点:34点 ⇒ 私の得点:35点(不登法15点+商登法20点)

開示請求した答案(不動産登記法記述式)

 まず、こちらが不動産登記法記述式の答案です。(35点満点中15点)

 第2欄が枠ズレで崩壊しているのと、第4欄が空欄のため、大幅な減点になっています。

 ちなみに、LECの記述式再現答案 無料添削サービスの採点結果とピタリ一致でしたので、LECの採点方式はかなり精度が高いようですね。

※ クリックすれば拡大表示できます。

開示請求した答案(不動産登記法の表面)

開示請求した答案(不動産登記法の裏面)

 それにしても、想像以上に汚い字でビックリしました。。とにかく時間がなく、焦りに焦りまくって最後まで書き切ることに全力を注いだ結果、こんな字になってしまいました。まさしく、みみずが這ったような字・・・

 よくこんな汚い字を解読してもらえたもんだなぁ、とちょっと感動です・・・。採点者の方に感謝。

 ちなみに、保身のため申し添えると、普段はこんな感じの字を書いている者です。↓あんまり変わらないか。。

開示請求した答案(商業登記法記述式)

 次に、こちらが商業登記法記述式の答案です。(35点満点中20点)

 商業登記法の方が、さらに文字の汚さが酷いです。。「登記できない事項」の判断ミスで、登記事由・登記事項・登録免許税などが連鎖的に減点されました。

 LECの添削サービスでは、25.5点でしたが実際には20点。この差は、私の再現ミスや採点基準の微妙な違いでしょうかね。

※ クリックすれば拡大表示できます。

開示請求した答案(商業登記法の表面)

開示請求した答案(商業登記法の裏面)

開示請求した答案の活用法(辰巳への送付)

 開示請求した答案は、自己分析に利用する以外にも活用する方法があります。

 資格予備校「辰巳法律研究所」の松本講師が、開示請求答案を使って、記述式試験の採点基準(採点方法や配点など)を研究しており、受験生の開示請求答案を募集しています。

 ですので、辰巳に答案を郵送すれば、ブラックボックスと言われている記述式試験の採点基準の解明に役立てることができるほか、協力者は以下の特典を受けることができます。

  • 合格者】簡裁訴訟代理等能力認定考査試験の過去問のWEB閲覧特典
  • 合格者以外で択一基準点突破者】推測採点基準・採点方法レポートのWEB閲覧特典

 もちろん私も送付しました。詳しくは下記リンクからどうぞ。

辰巳法律研究所 開示請求答案募集のご案内 ←毎年ページのURLが変わるため、リンク先が「NOT FOUND」となった場合は、一旦「ホーム」に戻ってから、「開示請求答案募集のご案内」を探してみてください。例年、10月上旬に新ページが公開されます。

司法書士の答案開示請求まとめ

 以上、司法書士試験の答案開示請求の方法と、その結果について、私の体験に基づきご紹介してきました。

 司法書士試験を受験し、答案開示請求を検討されている方は、ぜひ当ページを参考に請求してみてください。

 また、どれぐらい汚い字まで採点してもらえるのか、という点についても、これだけ汚くても採点してもらえたというのは、ひとつの安心材料になるのではないかと思います。

 ただし、汚い字は採点者の方に大きな負担をかけることになると思いますので、できる限り丁寧に書くよう努めないといけませんね。

 最後に、答案開示請求の方法について、まとめておきます。

司法書士の開示請求まとめ
  • 請求書の様式や請求方法については、法務省の個人情報保護についてのページを参照する。
  • 請求は、筆記試験の合格発表後から可能(ただし、試験実施日からおおむね1年以内)
  • 基本的に、30日以内に開示決定される(早ければ2週間程度で届く。逆に1ヶ月以上かかる場合もある)
  • 必要書類は、@保有個人情報開示請求書 A300円の収入印紙 B本人確認書類 C住民票の写し D返信用封筒 E94円分の切手
  • 上記必要書類を封筒に入れて法務省の担当窓口に郵送する。

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