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  「報恩講@ 色づく季」

 境内にある黄色い銀杏の葉が散り始める11月は、「報恩講」のシーズンです。わたしたちの本山であります、京都の真宗本廟・東本願寺では、毎年11月21日の音楽法要・初逮夜から28日の御満座(ごまんざ)まで一七ヶ日(いちしちかにち)の間、報恩講が勤修(ごんしゅう)されます。全国各地から多くのお参りで賑わいます。 また、門徒の家庭においても「お取越」あるいは「ご引上」といって報恩講をお勤めするのが真宗の伝統となっています。
 報恩講とは「恩に報いるつどい」。宗祖親鸞聖人の遺徳をしのぶとともに感謝し、仏恩に報いるために真宗門徒が集う講習会であります。本願念仏の教えを学ぶととともに、自らの生活の上に信心を確かめる大切な機縁として仏事に参加してきたのです。 
 その報恩講という御仏事の場において、わたしたちは、仏さまから私たちにかけられている願いを知らせていただくのであります。
 欲(煩悩イコール私の願い)に生きるものから、願い(仏様の願いイコール本願)に生きるものとなっていく、紅葉の季節のごとく美しく色づく人となっていくのです。

合 掌。






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