講義 |
今回は「腸腰筋圧ストレッチ」という新しい手技を講演して頂きました。
1、腸腰筋圧ストレッチ 腹壁を深層と浅層にわけてアプローチ ①まず腹直筋を緩める
②大腿動脈の拍動を確認
③股関節90度近く屈曲(動脈を避けるため)
④浅層:上前腸骨棘(ASIS)に指を当て、そこから腸骨筋にむけて圧をかける。
浅層は鼠径靱帯と内転筋が刺激の目標、下腿部に放散痛が出るか確認 ⑤深層:上前腸骨棘と腸骨稜の間、腸骨稜にそって指を分け入れる。
腸腰筋をねらう。頭尾方向に。腰部に放散痛がでるか確認 ※腸腰筋圧ストレッチの前に 腰方形筋、大腰筋、殿筋に触圧覚を入れておくと内外腹斜筋も緩むのでやりやすい。
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実技 |
<モデル患者1> 60代女性
主訴:左膝後面外側に痛み階段下り痛、屈曲痛
職種:店員レジうち、品だし 患者希望正座がしたい
経過:8月に脚立を使って品出し後、膝痛発症
整形外科によりOAの診断
10月職場で作業中に体を回転させた際に膝がバッキと音がして激痛
後方半月板損傷と考えられる
MRI画像を見ての説明 治療: ①半月板の手技(下腿下垂位にて)
②腹臥位で後方の下肢筋群の状態を確認。
③外側後方半月板の付着部分のハムストリングスを緩める
④L5,S1を緩める
⑤残ったスパズムを直接骨膜リリース
⑥膝前面の骨膜リリース(前面の滑りを良くし、後方への負担を減らす)
⑦膝窩筋
右膝後方の腫瘤(時々出現)
ハムストリングスのスパズムもしくは腰痛が原因で起こる(体液の滞留による)
①浅リンパ深リンパ刺激
<胸鎖乳突筋の緊張をとる>
①前操作として
・僧帽筋への触圧覚刺激法 ・大小菱形筋への触圧覚刺激法
・頭頸部法
・中、後斜角筋への手技 ②胸鎖乳突筋の緊張をとる ・乳様突起付近への筋膜リリース
・筋腹への筋膜リリース(二頭をわける)
・鎖骨部の骨膜リリース
※肩90度挙上位で脇から第4、5肋間筋への骨膜リリース(頑固な肩こりに)
<膝> ①体幹法
②腹直筋への触圧覚
③腸腰筋圧ストレッチ
④骨盤と筋の長さ調節
⑤パテラ周辺への骨膜リリース(痛みから一番遠いところから刺激を入れ始める)
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2016/11/13 |
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