股関節の関節包の緩め方の講義と実技


                ※詳細は研究会にて説明いたします

股関節の関節包(前壁・後壁・外側壁・内側壁)を弛めることにより股部、大腿部、膝部、
下腿部、足部などの下肢の症状の改善がみられます。

※いずれも前処置として触圧覚刺激法が必要で
  該当筋をゆるめてからアプローチすることになります。

股 関 節

◎前   壁
股関節伸展操作、腹直筋(3方向から)を触圧覚刺激法で操作してから
大腿直筋と大腿動脈を目安に腸腰筋・大腰筋にアプローチ。

◎後   壁
腰仙棘筋と仙結節靭帯を緩めてから→梨状筋の起始・停止部にアプローチ。

 

◎内 側 壁
長内転筋と薄筋の間を触圧覚刺激法でスパズムをおとしてそのままアプローチ。

 
◎外 側 壁
体幹法で棘筋、最長筋、腰方形筋、(大腰筋)、
大・中・小臀筋を触圧覚刺激法でおとしてから
多くは、小殿筋と中殿筋の筋移行部とまれに中殿筋と大殿筋の移行部を用いる。

 



受講生に股関節の痛みを持った方が(MRI異常無し)おられましたのでデモを兼ねて講義と実技をして頂きました。

  

@まず股関節の動きで痛みが出る場所を特定します。
Aこの方は外側壁に痛みを感じましたのでその部分の治療に入ります。
B上記の内容どおりの治療で外側壁の痛みは消失しました。
結合織(コネクティブティッシュ)に対する手技

神経や血管を皮膚ごとつまんでスキンロールします。
肩の痛み、膝の痛み、下腿部の痛みや顔面部三叉神経経路にも使用。

  
                図 森田
臨床実技

モデル患者T50代女性
6月より左肩が痛み始め屈曲可動域は90度を僅かに越える程度。
洗髪動作痛、衣服脱着痛、重い荷物を持つ時の痛み(肩甲骨外側)左上腕骨の前・上・後に安静時痛・夜間痛出現。

治療
@体幹操作(腰部、僧帽筋、肩甲間部筋、胸椎3〜5、臀筋群、腰方形筋触圧覚)
A肋骨操作
B股関節触圧覚伸展操作
※ここまでの処置は、
 肩甲骨が固定され肩関節が挙上しやすい状態をつくることを目的としました。

次に腹臥位。
C第3〜5胸椎自律神経反射
D棘下筋、大円筋触圧覚
E頭頚部法及び中斜角筋、後斜角筋の伸張また第5〜6頚椎神経出口の筋の伸張
F肩関節触圧覚伸展操作及びルフィニを使った肩関節の関節包調整
G内旋・伸展・外旋触圧覚操作  
H結合織のスキンロール(三角筋中部線維・肩峰部)
I手背を持っての筋膜ストレッチ
これらの処置で肩関節可動域の増大が認められました。

 


モデル患者U50代男性
バイクで転倒され鎖骨と足趾の骨折を伴った方(発症後約2ヶ月経過)で歩行時の足関節の可動域制限と疼痛。また下肢への放散痛。
治療:@腰仙棘筋A仙結節靭帯B梨状筋の処置で症状緩和。


モデル患者V40代男性
バイクを約2km押して歩いてその後に発症。(発症後約2ヶ月経過)
足関節外果前下部の荷重痛。背屈時の第3腓骨筋の短縮痛と蹲踞不能。
底屈時の後脛骨筋短縮痛。
歩行痛および小走りができない。平地歩行での脱力感。
治療:@仙結節靭帯A梨状筋B第3腓骨筋の伸張C足関節の触圧覚D足趾の触圧覚で症状緩和。

 


今回の臨床実技も即効性があり改善されました。
明日からの臨床にぜひ覚えておきたいテクニックです。
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