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- ちからぬの[力布] 衣服の縫い目や裁目などで補強を必要とする箇所に適切な方法で付ける布のこと。単仕立の長着や羽織などの衿肩明きは、縫代が少なくほつれやすいため、ハート形、櫛形、斜布などの形の布をもう一枚縫付ける。
- ちち ち[乳] 小さい布を輪にして紐等を通すために付ける紐付。男女で付け方が異なる。作り方は@バイヤスにしてまつる。Aバイヤスにしてループ返しでひっくり返すBくける の三つの方法がある。「ちち」又は略して「ち」という。
- ちゃばおり[茶羽織] 腰辺りまでの丈の短い羽織。脇に襠をいれず、羽織紐を使わずに共布で縫った紐をつける。前下がりのないものもある。丈が短いため、正座しても裾が皺にならないので茶人に愛用された。一反で2枚の茶羽織を仕立てる事が出来る。戦後の物資不足から用尺が少なくてすむ羽織として家庭着に着られた。丈は身長の2分の1から2〜3cm引いたぐらい。袖丈は羽織丈の2分の1に8cmほど加えた寸法。半径15cmほどの大き目の丸みをつけた元禄袖。身八ツ口止りで後幅を1cm広くし、裾口で長着と同寸にする。以上のように縫製すると格好がよい。
- ちゅうぶりそで[中振袖] 鯨尺2尺〜2尺7寸までの袖丈の振袖。大振袖と小振袖の中間の長着。未婚女性の晴着。礼服としては略式のもの。紋付でなくてよい。丸帯又は袋帯をしめる。
- ちゅうやおび[昼夜帯] 丸帯や本袋帯は両面が1枚の同じ裂で出来たものに対して、表裏に違った裂地を縫い合わせて作った袷帯のこと。鯨帯又は腹合せ帯ともいう。広く用いられたのは江戸時代中期から後期にかけて。一方に黒の襦子やビロード、他方に白襦子などを用いたのでこのように名づけられたといわれる。必ず白と黒とは限らない。
- ちゅうせん[注染] 染色法の1つ。染液を布に注ぎ込んで染める方法。布の下には真空ポンプが設置され、たっぷり注いだ染料を下から吸引することで染料を染み込ませる。現在では最も一般的なゆかたの染色法である。
- ちょっかくばり[直角針] 運針技術の1つ。布面に対して直角に縫針が入る、理想的な手縫の方法。左右の手の角度が直角にならないと直角針にならず、ながれ針といわれる縫い目やくけ目になる。
- ちりめん[縮緬] 代表的な絹織物の1種。一般的には白生地として染下生地に用いられている。緯糸に縮緬緯といわれる強撚糸を用いて、これを右撚りと左撚りの交互に織り込み、製織後に温湯の中で揉みながら糊を抜くと、撚りが戻ろうとする力が発生し、右撚りの糸は左、左撚りの糸は右にわかれて表面に「しぼ」とよばれるしわが現れる。このしぼを自在に織り分け、さまざまな名称、用途に分かれる。一越縮緬、二越縮緬、三越縮緬、紋意匠縮緬、絽縮緬、等などが挙げられる。
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