三田市民歩こう会

(平成24年3月)


 3月18日、朝起きて窓のカーテンを開ける。雲は低く垂れこめているが、雨は降っていない。ハイキング途中に雨に遭遇する確率は決して低くないが、本日のコースの特性(起伏の全くない、宝塚から伊丹の平野部を歩く)から、決行と判断した。市役所に8時40分に行くと、何人かの参加者が待っておられた。前日に電話で問い合わせのあったYさんご夫婦もおられた。このような悪天候にもかかわれず、Yさんご夫婦を始め初参加の方が6人もおられた。どこで今日の「歩こう会」を知りましたかと尋ねると、キッピーや市民センターで知られた方ばかりでした。また、キッピーの職員は、親切に「チラシ」をコピーしてくれたそうです。
 本日の参加者は15名です。JR中山寺駅の駅舎を出ると、やっぱり雨が降ってきた。傘を広げて、中山寺に参拝する。さすがに安産・子授けの寺だけあって、若い女性や赤ちゃん連れの方々が多かった。私たちが本堂にお参りしていると、傘をさした紫袈裟の僧侶十名が読経を唱えながら庫裏から本堂に歩いてこられた。毎月18日は、特別な僧侶読経日との説明を受けた。思わず「ラッキー」と心の中で叫んだ。僧侶の読経がスピーカーから流れる中、中山寺梅林を一巡して紅梅白梅の香りを満喫させてもらった。
 中山寺から南下して、荒牧バラ園を横目に見て(今の時期は枝と幹だけで殺風景だから)伊丹スポーツセンターに11時30分ごろ到着した。雨を避け、椅子に腰かけて昼食を食べることができるので、昼食場所に決定した。体育館では、近畿車椅子バスケットボール大会が行われていた。
12時30分、昼食を終え体育館から外に出ると、雨は止んでいた。「参加者の日ごろの行いが良いからだ」との声が参加者から出る。昆陽池の鴨や白鳥そしてサギを観察して、瑞ヶ池から緑ヶ丘梅林へと進む。赤やピンクや白など、今を盛りと咲き誇る、50種400本の梅に参加者は声を失った。隣接する伊丹市の迎賓館である「鴻臚館」で水琴窟の音を聞き、庭園の白や赤紫のアセビを見ながら、「三田ではゼニコメと言うんやで」等の声を聞く。
 国道171号線を横切り、伊丹緑地の小道を歩いて行くと、三田にゆかりの深い白洲次郎の実家屋敷跡などが表示されていた。緑地の終点である「猪名野神社」を通り抜け、重要文化財である「岡田家」に入り、天井のススで黒くなった太い梁が交差し、大黒柱やタタキの土間を見学する。そして、JR伊丹駅から三田へと帰路に着く。余談ながら、三田に帰って15分位たった頃、突然の雨(夕立のような)で、改めてラッキーな一日だったことを実感させられた。