会長からのメッセージ

岡田会長のプロフィール

(令和2年1月)

あっという間の半世紀

 市民歩こう会も、昭和から平成そして令和と三つの元号を通過しました。

 昭和45年(1970年)万博博覧会が千里の丘で開催された年に歩こう会が発足。

 昭和48年から2年間はリーダーが進学や就職で遠隔地に去り、安全確保のために中断した。

 しかし、市民からの「年に1回でも2回でもよいから再開してほしい」との要望もあり、検討した結果隔月で開催することとした。

 ニュータウンが造成される前に丘陵地を歩いたり、ニュータウンに不可欠の水瓶である「青野ダム」で水没する田畑や民家を歩いたり・・・今は昔となりにけりですね。

 人口急増時代には、移住されたファミリーが三田を知りたい・・・との思いで50〜100人の参加者で目配りが大変でした。それに子供の歩く速さと大人の速さとは大きな差があり、隊列が長〜くなったり、分断されたりヒヤヒヤの連続でした。大きな事故が無かったことが今に至ってる源でしょうかね。

 そして時は移り、今や参加者は60代から70代の高齢者となり、時代を映し出してると感じます。参加者に見合った距離等を考慮して、歩行距離は10qくらいで急坂のない、季節を楽しめる歩こう会を企画してゆくます。どうぞよろしくお願いします。






(平成31年1月)

人生の「まさか・・・」

 昨年は人生で最大の酷暑に遭遇した年でしたが、皆さま方におかれましたは健康に悪影響はございませんでしたか?50年近く「歩こう会」を開催していますが、外出注意報で歩こう会を中止したのは初めてです。これが一つ目の「まさか」です。

 もう一つの「まさか」は、47年間の公務員生活に終止符を打ってからは晴耕雨読で、米作り野菜作り、そして森林整備に精を出そうと考えていたのですが、現実は「高平郷づくり協議会」の活動に多くの時間を費やし、米も野菜も満足な出来ではありません。

 でも郷協活動(魚掴み、有機農法講座、歌声喫茶、英会話サロン、茶道教室、主婦シェフランチ等々)で多くの地域内外の老若男女と知り合い繋がりが生まれました。まさか現役引退後にこんなに濃厚な人生が待っているとは「まさか」です。

 今年の歩こう会でも多くの嬉しいまさかを人や土地を通じて発見したいと思っていますのでよろしくお願いします。

岡田秀紀




(平成30年1月)

67,800人???

(問題)この数字は何を表しているのでしょうか?

(回答)この人数は百寿者(百歳寿命をクリアされた方)の人数です。

 1963年には153人だったのが今では約400倍になり今後も増えていくことでしょう。

 百寿者について医学的な研究はなされてはいますがコレという絶対的な秘訣は解明されていません。しかし興味をそそられる調査結果があります。過去には平均寿命日本一だった沖縄県が2000年には26位まで落ちた(男性)。これは食事に影響される一面があると言われる。もう一面としては歩かない日常生活に起因する。ある小学校がマイカー送迎から徒歩通学に変えたら、肥満が解消し体力が付き、給食を残さなくなり、集中力が高まり学力まで向上したそうです。

 私も前期高齢者の仲間入りをし高齢者の方たちと話をしてると、PPKという単語が出てくる。何かと思ったらピンピンコロリの略語です。日々元気に暮らして、ある日コロトッと死にたいという意味です。でもその為にはフレイル(虚弱状態)があまり進行していないことが重要です。

 肉を含めた良質タンパクをしっかり摂取し歩ける範囲で歩こうではありませんか。今年もあちこちに出かけて行きましょう。




(平成29年1月)

市民歩こう会に思う

 人生も第四コーナーを回ってゴール(寿命)が見えてくるとふと思うことがあります。「生は偶然、死は必然」という言葉です。少し見方を変えて言うならば、「出会いは偶然、別れは必然」かな・・・

 マスターズマラソンのボランティアで立ち番をしていた時も、一人の女性から「歩こう会で親子参加していた我が子も当時は小学生だったが、今や50歳のおじさんになりましたが、続けておられるんですね」って話しかけられました。各自歩こう会への参加動機はそれぞれで、人生の一時期を縁付かせていただきました。でも何らかの理由で縁から離れることが出てきます。離れる人があれば新たに参加し縁付く人もあります。歩こう会は来る人は拒まず、去る人は追わずが信条です。当日集合場所に来ている人たちで成り立ちます。参加者の雰囲気や歩くスピード(個人ではなく集団です)、それに歩くコースなどが貴方の気に入るんだったら一緒に歩きましょう。

岡田秀紀



(平成28年1月)

歩く人は医者知らず

 人間は何はなくとも健康が第一ですよね。(生きてゆくための最低限のお金は必要でしょうが…)しかし、健康というのは健康な時には当たり前と思って、なかなか有り難さを意識できないですよね。病気やけが等をして、当たり前の生活が出来なくなって、初めて健康の有り難さを再認識させられる人が多いのではないでしょうか。

 人間は二足歩行動物(生まれた時や、高齢者で自立困難状態は別として)で進化してきましたが、歩行は移動手段だけでなく、内臓機能を助ける働きもしています。歩行時の足の筋肉の働きは、心臓を助け血液のボンプ作用をしています。心臓から一番遠い足先まで下りた血液を、重力に逆らって押し戻すのは大変な作業ですが、歩行は血管の収縮運動となり、血液循環を助けています。また血液は酸素も一緒に運びますから、有酸素運動として身体の隅々だけでなく、脳も活性化することとなります。今年も一緒に楽しく歩き、健康な一年にしませんか。

岡田秀紀



(平成27年1月)

下肢(足)の老化防止に

筋力は下肢から衰える。というのはご存じですね。人間の全身の筋肉量の約70%は下肢(足)に集中しているので、筋力の低下によるダメージはまず足に現れます。足の筋肉が弱ると、移動や日常生活に不便が生じるのは勿論ですが、血流が悪くなって脳の働きが低下して、脳血管性認知症を引き起こす可能性が高まります。

筋肉の衰えが始まるのは30代頃からですが、徐々に低下するので40代までは自覚がありません。しかし50代に入ると衰えの度合いが一気に加速します。高齢者が要介護状態になるきっかけは、認知症や脳血管疾患を除けば、転倒や骨折、関節疾患など、運動機能の低下に起因するものがほとんどです。

筋肉の低下は運動の継続と積み重ねで予防・改善できます。「もう今さら…」ということは決してありません。実際に、60歳や70歳を過ぎてから運動を始めた方の多くが、身体の変化を実感し、筋力や体力を維持・向上させておられる結果が出ています。

先日もテレビを見てると、80歳から水泳を始めて、100歳になった女性が出ていました。1500mを泳ぎ切って世界初の百歳となりました。その方の口癖が「なせば成る」でした。年は関係ないと実感させていただきました。思った時が始める時です。自分のために、家族のために、社会(健康寿命と医療費減少)のために、歩き始めてみませんか





(平成26年1月)

病気のリスクはじっとしている人に駆け足でやってくる。

 歩こう会も、世の中と同様に高齢化しています。でも高齢化が問題とは思っていません。問題なのは、健康に年齢を重ねているかどうかです。近年話題になる平均寿命ではなく健康寿命が問題です。日本人の平均寿命は、女性が86.4歳で、男性は79.6歳です。しかし、健康寿命は、女性が73.6歳で、男性が70.4歳です。平均寿命と健康寿命の差は、女性は約13年、男性は約9年です。健康寿命を延ばして、ここの期間(寝たきりや要介護状態等の期間)を短くするのが「幸せな高齢化社会」の一つではないかと考えます。

 国(厚生労働省)も、歩数の増加や他人とのつながりを推進していく政策を表明しています。歩こう会も微力ではありますが、幸せな高齢者を増やしていると自負しています。同じ年齢でも、健康状態に差がつく高齢世代です。体を動かさない人ほど、生活習慣病が悪化しやすくなります。予防策として、生活の中で健康づくりのために、体(心も)を動かす機会を増やしましょう。健康寿命を縮める一番の原因は、年齢ではなく、体を動かさないことです。今年も歩こう会をよろしく。

岡田秀樹



(平成25年1月)

新年巳年を迎えて

 うなぎは大好物ですが、へびは大嫌いな岡田です。今年も新年がやって来ましたね。喜ばしいことではありますが、時間は正確に刻まれ、人間の都合の良いようには進んだり、止まったりはしてくれませんね。私が小学生の頃、「時間よ止まれ」と唱えたら、自分以外の全ての動きが静止してしまう番組がありました。時間を自分の自由に操れる人が羨ましい・・・と思ったり、タイムマシンが発明されたら自分の未来が分かるのに・・・と想像したりした時代が懐かしく思いだされます。

 人は誰でも楽しく嬉しい時間はユックリと進んで欲しいのに、楽しい時間ほど時間の経つのが早く、逆に苦しくシンドイ嫌な時間は早く過ぎ去って欲しいのに、そんな時ほど時間の経つのが遅く感じられます。

 歩こう会の歩みのごとく、景色や季節や、音や風を五感で感じながら、限られた残りの人生を歩んでゆきたいものです。あせらず、あわてず、あきらめず・・・



(平成24年1月)

初めての登山

〜人生の歩き方を学ぶ?〜

 昨年は、ホームページ担当の岸本さんと、歩こう会以外でも歩いておられる高尾さんと三人で四国石鎚山登山(1泊2日ですが)を実行しました。

 詳しくは、このホームページ(管理人からのメッセージ)を見ていただければ分かりますが、現地までの運転も含めて、一人じゃ出来ないことでも三人の力を合わせれば出来ることを実感させられた旅でした。目的を達成するのに必要な私の力は三分の一でした。よく言われるとおり、一人の力は知れています。二人なら二倍以上、三人ならば三倍以上の力となることが実感できた登山でした。

 また、大学時代から3千m級の山に登り、経験豊かな岸本さんの先導で、山頂まで歩いた感想は次のとおりです。平地を歩く速度の半分、いや1/3位の速度で歩き始めたので、「こんなゆっくりした歩き方で・・・」と内心思いました。でも、岸本さんの説明によると、「ゆっくりと一歩づつ、歩幅を小さくして、絶対に体が酸素を要求しないように歩く」ことが疲れずに登る登頂(目的達成)への秘訣だそうです。おかげで、一度も苦しい思いをしないで登山・下山ができました。人生もこのような歩き方をすれば(特に熟年・高齢者になれば)楽に楽しめるんだなあ…と感じた2日間でした。



(平成23年1月)

歩くことは健康の源

〜体を温めると病気を寄せ付けない〜

 1月の豚汁ハイクに始まって、11月の多田神社への紅葉ハイクで幕を閉じた2010年(平成22年)でした。昨年は一度も雨にたたられることなく、6回とも実施出来たことを嬉しく思います。今年はどんなコースを歩こうかなァ。どんな人と一緒に歩けるかなァ・・・

 新年の幕が開き、「一緒に歩くことの出来る身体の健康と、その日の天気に感謝する」という幸せを改めて感じさせていただきました。

 さて、健康と言えば「身体を温めると病気は必ず治る」の著者(石原結寛氏)によると、肥満を始め糖尿病、高血圧、心臓病、腰痛、ひざ痛、肩こりなどの痛みの病気の一因は「運動不足病」だと言われる。人間の体温の40%以上は筋肉から発生する。運動不足になると体温が充分に作れない。すると、脂肪や糖などの体内栄養物質や、尿酸などの様々な老廃物が燃焼されずに残って血液を汚し、万病の下地を作ることとなる。一日に1万歩歩くと動脈硬化を予防するHDLコレステロールが増加することは実証されている。年齢により目標とする歩数や速度が違いますので、60〜70m/分(60〜70歳代)つまり時速3〜4kmで5時間/日を限度として今年も企画していきます。どうぞよろしくお願いします。

岡田 秀紀



(平成22年1月)

おもしろい記事を見つけました

 高齢化社会に入って、「市民歩こう会」も熟年集団になりました。

 かく言う私も還暦通過点が目の前に見えてきました。

 そんな近頃は、人や物の名前が思い出せなかったり、約束や記憶を忘れてしまったりすることが多くなりました。そんな時「年だから仕方ない」と自分で自分を納得させていませんか?

 年齢とともに脳細胞は死んでいき、毎日10万個づつ減っている・・・・・

 なんてこと聞いたことありませんか。実はこれはウソらしいのです。

 脳に病気のある人は別にして、加齢に伴う脳細胞の減少数は全体個数のわずかしかないそうです。

 では何故年をとると物忘れが多くなるのか?東大の久恒准教授によると、「脳細胞数が減るのではなく、一つひとつの細胞が萎えて、全体に元気がなくなるからです。つまり年をとると、脳細胞と脳細胞との間を飛び交う信号や刺激のスピードが落ちるのです。この傾向は同じ脳の回路しか使わない人ほど顕著で、いつもと違う脳の回路を使ったり、新しい回路を作ったりすれば脳はいつまでも若くしなやかだ。」そうです。

 つまり「刺激」が必要なのです。例えば本や映画に感動する。何か新しいことを始める。変化を受け入れる「しなやかな脳」こそが物忘れしない若い脳ということです。

 「市民歩こう会」に参加し、四季折々の景色に感動し、季節の風に命を感じ、参加者との会話を楽しんで、心身ともにしなやかな「市民歩こう会」にしたいものです。


(平成21年1月)

「三田市民歩こう会」を振り返って

 市民歩こう会が歩き始めてから40年近くたちましたが、三田市が人口急増時代には新旧住民の交流や、市内のあちらこちらを歩き、自然や歴史などを知ってもらったりしました。その頃の参加者はファミリーが多く、子供たちを安全に引率するのが大変でした。

 今は、良くも悪くも子供たちの参加がほとんどなくて、熟年の方々がほとんどを占めるようになりました。そんな近年の歩こう会に参加される皆様から耳に届いた感想を記載してみました。

好評だったコース

@ 宝塚あいあいパーク〜伊丹バラ公園〜端ガ池〜昆陽池〜伊丹緑道〜猪名神社を歩く「花と池水と木々のそよぎ」の平坦で、花や池水や木々のそよぐ音を聞きながら歩くコースが一番よかったかな。

A コースの良し悪しというよりも、内容ということで寒い時期に自分たちで作って食べた豚汁の美味しかったこと、焚き火の横で青竹に注いだ清酒を燗して飲んだ味のうまさ・・・・・などが忘れられない。

B 大船山・羽束山・虚空蔵山などの頂から三田の街並みや、遠くは明石大橋などが見られたときはしんどい目をして頑張った者にしか味わえない感激の一瞬だった。

不評だったコース

@ 真夏のアスファルト路面から陽炎がメラメラと立ち昇り、頭上と地上からと焼け付くような暑さの中を歩いた、三田幹線沿いや後川から母子永沢寺へのコースは地獄だった。

A 武田尾温泉から武庫川の河原を大小さまざまな石を伝って歩く途中で、岩陰にマムシが息を潜めていたことがあった。リーダーは手前の岩場で参加者の岩渡りの補助をしており参加者の発見で事なきを得たのは肝を冷やした。

B 好評の逆ですが、六甲山・大船山・羽束山・虚空蔵山などの急勾配の山に登る時の息は切れ、心臓はパクパク肺は機能せず、足は棒のように動かなくなったときは最悪だった。

市民歩こう会のこれからは、無理をしないでのんびりと歩くことを基本に

@ 歩く距離は10〜15kmにする。

A 急勾配の山坂は出来るだけ避ける。

B 市内だけでなく近隣にも出かける。


(平成20年1月)

「三田市民歩こう会」に参加して

@ 歩くことは、身体(からだ)の健康の素(もと)

 医学的から言っても、歩くことは老若男女を問わず、手軽に実行できる健康法の一つです。血液は、心臓をポンプとして身体の隅々まで循環させていますが、歩くという行為で心肺機能がより一層向上します。

 また、「足は第二の心臓」と言われるように心臓から一番遠いところにありながら、足裏には内蔵につながっている多くのツボが存在していると言われています。

 そしてポンプを持っていないリンパ機能については、人間自身が体を動かすことでリンパ液が循環していくのです。

A 歩くことは、精神(こころ)の栄養が満たされる。

 三田は自然の宝庫です。春の花々や夏の陽炎、秋の紅葉そして冬の雪景色などの四季がはっきりと存在しており、山も河川も田畑も多く存在しており、それらが季節の移ろいと共に大きく変化していきます。同じコースを歩いても、季節によってまったく違った景色になります。

 目で見て心で感じて自分の心の引き出しに閉まっておいて下さい。しかし、一緒に歩く人に感じたことを伝えてください。会話によって遠い距離も短く感じられます。

B 歩くことは、スローライフで多くの事に気づくこと。

 私達の普段の生活は、時間に追われた生活の繰り返しです。A地点からB地点への移動手段は、ほとんどが自動車(マイカー・バスなど)や列車などです。時間短縮の効率性から言えば有効なのでしょうが、環境的側面や事故等の面から言えば多くの問題を抱えています。

 いまさら自動車生活を捨てて半世紀前の生活に戻ることは不可能でしょうが、たまには自分の生活スタイルを変えて、ゆっくリズムもいいんじゃないでしょうか。早くさっと通り過ぎていた道端にも多くの発見がありますので、良ければ一緒に歩きませんか。