治安警察の装甲車/戦車部隊(1942年〜1945年)
全般
治安警察部隊は占領地域においても通常の警察任務とともに、「高級SS及び警察指導者」による占領地域の治安維持及び防衛任務、特に東方占領地域ではパルチザン掃討作戦を主な任務としていました。さらに陸軍部隊に協力して戦線後方での予備部隊としての任務も持っており、一旦前線が危機の際には個々の警察部隊は戦闘団にまとめられ、前線での防衛戦闘にも投入されました。
パルチザン掃討作戦にしても前線での戦闘にしても、高度に自動車化された強力な部隊が常に求められており、1942年9月7日付けの通達により既存の警察連隊は警察大隊と予備警察大隊を統合して28個の新しい「警察連隊」(Polizei Regiment)として再編成されました。
警察連隊の標準編成(1942年)
連隊本部 22名
自動車化通信中隊 57名
オートバイ中隊 124名
工兵中隊 35名
第1大隊(700名):第1中隊〜第4中隊
第2大隊(700名):第5中隊〜第8中隊
第3大隊(700名):第9中隊〜第12中隊
第13(歩兵砲)中隊 163名
第14(対戦車砲)中隊 82名
第15(装甲車)中隊 194名
修理工場中隊 13名
1個警察連隊は4個中隊編成の警察大隊3個を中心に、支援部隊として通信中隊、工兵小隊、装甲車中隊、戦車猟兵中隊及び砲兵中隊から編成されました。しかし、警察部隊向けの装備は不足しており、装甲車中隊、戦車猟兵中隊及び砲兵中隊は全連隊に配属できるまでの部隊が編成できず、大部分の連隊には装甲車中隊は配属されない一方で、別の連隊には2個中隊が重点的に配属されることもありました。
警察装甲車中隊(警察戦車中隊)は警察連隊に配属された他にも独立部隊としても運用されており、ドイツ製の装甲車や戦車(警察では装軌式装甲車)のほかにドイツに併合されたオーストリアやチェコの車両を初め、各国からの捕獲装甲車や捕獲戦車を装備しており、装備車両は非常にバラエティに富んでいました。
警察装甲車/戦車部隊
・南東方面警察作戦司令部の装甲偵察小隊
・ウィーン都市防護警察の装甲車大隊
・警察装甲車大隊 2001.3.18
・第1増強警察戦車中隊 2000.12.20
・第2警察戦車中隊 2023.10.20![]()
・第3警察戦車中隊 2002.9.19
・第4警察戦車中隊 2007.5.23
・第5警察戦車中隊 2007.4.16
・第6警察戦車中隊 2007.7.1
・第7警察戦車中隊 2000.11.12
・第8警察戦車中隊 2007.7.1
・第9警察戦車中隊 2008.7.17
・第10警察戦車中隊 2020.8.12![]()
・第11警察戦車中隊 2008.8.21
・第12増強警察戦車中隊 2001.5.5
・第13増強警察戦車中隊 2001.5.15
・第14警察戦車中隊 2005.10.21
・第15警察戦車中隊 2000.11.26
・第16警察戦車中隊 2008.8.21
・第18軍管区、高級SS及び警察指導者司令部中隊の装甲偵察小隊 2005.10.21
・第3SS警察連隊の戦車中隊 2008.8.21
・戦車中隊「ミッテ」 2008.8.21
・第1SS警察連隊の装甲車小隊 2008.8.21
・第2SS警察連隊の装甲車小隊 2008.8.21
・第14SS警察連隊の装甲車小隊 2008.8.21
・第18SS警察連隊の装甲車小隊 2008.8.21
・増強警察装甲車小隊「ベルリン」 2020.8.11![]()
・SS警察連隊「ボーゼン」の装甲車小隊 2008.8.21
・第15SS警察連隊の戦車中隊 2008.8.25
・SS警察指導者「西アドリア」の戦車中隊 2002.11.3
2000.12.20 新規作成
2001.3.18 警察装甲車大隊を追加
2001.5.4 全般の項を追加
2001.5.5 第12増強警察戦車中隊を追加
2001.5.15 第13増強警察戦車中隊を追加
2002.9.19 第3警察戦車中隊を追加
2002.11.3 SS警察指導者「西アドリア」の戦車中隊を追加
2005.10.21 第11警察戦車中隊を追加
2005.10.21 第18軍管区、高級SS及び警察指導者司令部中隊の装甲偵察小隊を追加
2008.7.12 第2、第4、第5、第6、第8警察戦車中隊を追加(2007年に製作していたもの)
2008.8.21 第9、第11、第16警察戦車中隊を追加
2008.9.21 その他の戦車中隊と装甲車小隊7個を追加(2008.8.21付けのもの)