街道沿いの「蕎麦屋」 東海道五十三次 「見附」 画:葛飾北斎天竜川の東岸にあった見附宿(みつけじゅく)は、東海道五十三次の28番目の宿場である。現在の静岡県磐田市見付付近にあたる。東海道は、日本橋から京都まで120余里(約490km)あり、その間に53の宿駅が置かれ、箱根と新居には関所が設けられた。箱根、鈴鹿などの峠、大井川、天竜川などの大河川、伊勢湾の渡海などの難所もあり、決して楽な旅ではなかった。 冷たい蕎麦に醤油味の蕎麦汁を浸して食べる見附の蕎麦は、旅人たちの街道名物のひとつであった。店先の看板には「壱膳一六文」と記されている。