Suntreader



Zin-Zin

    1.Zin-Zin
    2.Stardance
    3.Orinoco
    4.From The Region Of Capricorn

    Morris Pert:drums, percussion
    Peter Robinson:piano
    Alyn Ross:bass
    (guest)
    Robin Thompson:sax (2,3,4)

 モーリス・パート率いるサントレーダーが1973年に発表した1stアルバム。結成当初は、Quatermassのピーター・ロビンソン(kb)、ツトム・ヤマシタのThe Red Buddha Theatreにモーリス・パートと共に参加していたアリン・ロス(b)及びロビン・トンプソン(sax)の4人編成であったが、このアルバム製作時にはロビン・トンプソンはゲスト扱いになっている。
 内容の方は炸裂するリズムセクションというジャスロックに有りがちなパターンではなく、堅実でどちらかというと地味なベースと正体のつかみ難いパーカッションという組み合わせである。とは言うものの、現代音楽的ではあるが難解さはほとんど無く、モーリス・パートの叩き出す面白い拍子とそれに乗っかるピーター・ロビンソンのエレピの音色が心地よい作品である。大きな括りでは紛れもないジャズロックの音であるが、いわゆる英国ジャズ系やカンタベリー系のバンドとは違った色合いのサウンドである。どちらかというとBrand Xに近い気もするが、それは後にモーリス・パートとピーター・ロビンソンがBrand Xに参加したからであり、因果関係は逆だと思う。少なくともモーリス・パート加入前であるBrand Xの1stアルバムとは違う感じだ。モーリス・パートはクラシックの教育を受け、現代音楽やアバンギャルド系の活動も経ており、ロックのドラマーではない打楽器奏者が作ったジャズロック作品として他のバンドとは異なる面白味が反映されている好作品だと思う。

 

 

The Voyage

    1.Eclipse and after
    2.Kuikuru Part I
    3.Kuikuru Part II
    4.Sirian Blue

    recorded in London in the mid-1970s (released 2001)

    Morris Pert:drums, percussion, electronics
    Peter Robinson:keyboards
    Neville Whitehead:bass

 近年になってモーリス・パート自身が発掘した未発表音源。レコーディングが70年代半ばとなっているが、75年ぐらいだろうか? ちなみに4曲目は近年に録音されたモーリス・パートのソロ演奏である。
 蔵出し音源といってもデモ集とかいうレベルではなく、2ndアルバム用に録音されたものであり、20数年を経てやっと陽の目を見たというところか。軽快かつ躍動感に満ちたサウンド+思わずニンマリしてしまう変なパーカッションという、1stアルバム同様の申し分ない内容である。ちなみにベースが交代しており、ネヴィル・ホワイトヘッドはもう少し自己主張した感のあるベースを聞かせてくれる。

 

 

The Music of Morris Pert / Luminos, Chromosphere, 4 Japanes Verses

    1.Luminos
    2.Chromosphere
    3.4 Japanes Verses

    Morris Pert:percussion
    Paul Buckmaster:cello
    Georgia Dobree:horns
    Martyn Ford:horns
    Veronica Hayward:vocals
    Peter Robinson:keyboards
    Neville Whitehead:bass, percussion

 75年に発表されたモーリス・パートのソロアルバム。(未聴) A面に現代音楽のソロ作品、B面にサントレーダーのライブが収められているらしい。ポール・バックマスターやマーティン・フォードやネヴィル・ホワイトヘッドの名前がクレジットされているので興味津々。是非聞いてみたいのだが、これも未CD化なのが残念。

 

 

Quatermass / Pteranodon in Paradise

    1.Black Sheep of The Family
    2.Band Introduction
    3.One Blind Mice
    4.Zin-Zin
    5.Stardance
    6.Orinoco
    7.Rita B
    8.Down to You
    9.Understand It
    10.Bound For Glory
    11.Sinister Minister
    12.Monster In Paradise
    13.Mr. Longevity - R.I.P.

    track1~3:Quatermass
    track4~6:Suntreader
    track7~10:Strapps
    track11~13:Hard Stuff

 これはQuatermass名義のブート盤でQuatermassのライブ演奏と、各メンバーが後に参加した3つのバンドの音源が収録されている。Quatermassは70年ストックホルムでのライブで、年代モノの鍵盤ハードロック。3曲収録で9分強と収録時間が最も短い。ピーター・ロビンソンが参加したSuntreaderは1stアルバムの盤起し。3曲で34分強。(ついでに残りの1曲も収録して欲しかった) ミック・アンダーウッド参加のStrappsは未発表曲を含む4曲で20分強。中途半端に風変わりなハードロックで結構面白い。ジョン・グスタフソン参加のHard Stuffは3曲13分弱で、王道的ハードロック。