「ああ、おやすみ・・・」
 (何をしてるんだ?僕は・・)

 頭を冷やすのにシャワーを浴び、酒の勢いでそのままソファーで眠ってしまったらしい。

 急に寒気がし、身体の震えが止まらなくなった。
 しばらく我慢していたが、ますます身体が震え出した。


 「濡れたままこんな所で寝てるからよ。早く脱いで」
 異常に気付いた愛が、濡れたバスローブを脱がせ、新しいのを着せ、「歩ける?」そう言って僕をベッドに寝かせてくれた。
 暖かいものに包まれた気がしたが、震えは止まらなかった。
 どうやら熱が出ているみたいだ。
 「こんな夜中に申し訳ないのですが、熱が出たみたいで。体温計と氷まくらとスポーツ飲料かレモンがあれば、お願い出来ませんか?」
 
 「すみません、お世話おかけして」
 頼んだものを受け取り、熱を測り、頭や脇を冷やし、水を飲ませようとしたが飲まないので、口に含み無理矢理に飲ませた。


 どの位経ったのだろう?薬が効いてきたのか、社長は汗をかき始め、熱も下がり、目を覚ました。
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