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更新日 2009-05-30 | 作成日 2008-01-17

いすゞ 117クーペ(初期型ハンドメイド) その1

 制作過程を生放送するのはいろいろと問題があるので、今回はいすゞ117クーペの制作を例にどんな感じで作っているかを実況してみようと思います。
今回の犠牲車はフジミ1/24・117クーペハンドメイド初期型です。デザインは言わずと知れたジゥジアーロ。「流麗」という言葉がこれほどまでに似合う車はないと思います。「リアが美しい車は名車」というのが私の持論ですが、今回のキットは結構上手く再現しています。とはいえ、そこはフジミ製。タミヤとは違うスリリングさを味わいながら作ってみましょ。
 あ、もうひとつ。フジミ製のプラモを作るにはトラブルに対する覚悟と耐性が必要なことをお忘れ無く。ちなみにトラブルとは、「最悪のタイミングで、想定の範囲を超えた、リカバリーが困難なエラーが発生することです。(ww。)この記事を書くまでにキット2個が犠牲になっています。

じゃあ、気を取り直していきましょう。

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これが今回の犠牲車。キット構成はフジミ製らしく限りなくシンプルに。
仮組みして、相変わらずのあわせの悪さに戦意喪失しながらも、まずすることは、バンパーの穴あけ。
ボディは角目キットと共用なので、フロントバンパーの取り付け穴が開いていません。キットの指示通り
組み立てると、フロントバンパーは接着できません。フロント部分のパーツ裏を見ると丸目用バンパーの
モールドがあります。(写真黒い部分)ここにドリルで穴を開けた後、組ヤスリでバンパーが入るように穴を広げます。

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軍手をしているのは、指をけがしているためです。すみません。リアバンパーは穴があるので、そのままで良いのですが、フロント、リアともにこの穴だけではバンパーが固定されず、上下に動きます。そこで、バンパーに7ミリのピンバイスで穴を開け、銀線で串刺しにします。

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一旦、バンパーを外し、フロント、リアのパーツを接着します。この接着も合わせが悪いので、プラモ用の接着剤だけでは上手く付かないので、裏側からエポキシ接着剤で固定します。

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ここまで固定しないと、研ぎ出しの時に割れるか、最後のシャシを組み込むときの負荷に耐えられず、仕上げたボディごと割れます。

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合わせ部分は一旦、パテで埋め戻して、けがき直します。併せてボディのヒケも修正しておきます。ボンネットのヒケはメタリックボディにするとかなり目立つので、しっかりとります。このキットはボディがなぜか妙にテカテカなので、800番くらいで表面を軽く荒らした後、脱脂、サフがけをします。脱脂は洗剤で水洗いが基本ですが、私はソフ9の「シリコンオフ」を使っています。(メーカーによっては溶剤が強すぎて、ボディが溶けることがあるので注意!)ダスターでホコリを飛ばして、サフがけをします。

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サフがけの間にシャシを作ります。パーツ数が数えるほどしかないので、その気になれば、2時間で作れます。こだわる気がないので、素組です。

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サフがけが終わったら、表面のホコリを1000番くらいで整えた後、いよいよボディの塗装に入ります。
今回はソフ9のカラーオーダーで作ってもらった純正色いすゞ744(スティールブルーメタリック)を使います。タッチペンをエアブラシ用の薄め液で薄めて、ボディをペイントします。メタリックカラーはよく撹拌します。冬場のこの時期なので、乾燥機に入れて20分間隔で3回、スーパークリアGXIIIで中吹きを少し厚め(しっとりするくらい)に1回吹いて2時間乾燥させます。

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乾燥機なら2時間で指触乾燥(軽く触れても指紋などが付かない)できるので、とっととボディのデカールを貼ります。
一晩自然乾燥させた後、同じスーパークリアGXIIIで3回砂吹きをした後、乾燥機で最低2時間乾燥させ、最後に、湯煎せず、低圧のままのスーパークリア(缶スプレー)で上吹きをします。時間はかかりますが、スークリIIIで上吹きしても構いません。最初にスークリを使うのはデカールへの攻撃性がほかより低いためです。上吹きのコツはスピーディーに、まんべんなく、クリアが垂れる寸前までまったり吹くこと。ソフ9のクリアはガス圧の振れが大きいので、私は使いません。

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ペイントは外気温や湿度に左右されるので、様子を見ながら薄め液の量、空気圧、缶スプレーの圧を調整します。あとは、タダひたすら1週間、乾燥させます。完全放置プレイにします。この間絶対に触りません。