1/24VehiCROSSを作ろう
ボディの下地処理
今更ながら、という感じもしますが、もともと、ガンプラ以降、プラモからずいぶん長いこと離れていた私に、プラモの意義(?)を再認識させてくれたのはやはりビークロスのプラモでした。自分の愛車、それも結構マニアックな車がスケールモデル化されている、というのはエンスーならずとも嬉しいものですし、やはり作ってみたい、飾ってみたい、というのが人情。最初に作ったのは4年ほど前だったかと思いますが、それ以後、1年に1台は作ってみて、自分がどれだけ上達したかのバロメーターにしています。今回は、何回かに分けて、最初の頃作ったヘタクソな作品と比較しながら制作のプロセスを紹介していきたいと思います。
まず、キットですが、ビークロスのプラモそのものは今は販売されていません。現在市場に出回っているものがおそらくすべてで再販は無いと思われます。発売当初の定価は1600円。パーツ数も少なく、組み立ては比較的容易な部類に入ります。
最初にボディーのパーティングラインを消します。フロントウインカー横とリア反射板横のパーティングラインを#1000くらいの耐水ペーパー(ヤスリ)で落とします。
次に脱脂をします。一般的には中性洗剤で洗いますが、私はシリコンオフ(脱脂スプレー)を使っています。水分などの拭き取りにティッシュペーパーを使う場合、ペイントの前に必ずエアでホコリを払います。ティッシュはとても重宝しますが、ホコリが多いため、塗装時にゴミが付着します。
サフ吹き
サフに限らず、スプレー缶は使う前に必ず湯煎します。湯煎することで缶内部のガス圧を高くなり、細かな噴霧が可能となります。冬場はもちろんですが、湯煎すると残量が少なくなったスプレーでも最後まで使い切ることができます。ただし、缶をゆでたり、直火であぶるのは厳禁です。
サフにもいろいろ種類がありますが、個人的にはタミヤの白サフが最もオールマイティーで使いやすいと思います。グンゼのサフは種類が豊富で、500はきめが粗いので、キズ消しだけでなく、内装や樹脂パーツの雰囲気を出すのに適しています。サフがけが終わったら、付着したホコリを紙ヤスリで軽く取り除いて、ボディのペイントとなります。ボディは空き瓶などに両面テープなどで固定し持ちやすく、安定した形でペイントします。
サフが完全に乾燥したら、いよいよボディのペイントです。ビークロスの場合、上下で全く違う材質、色の組み合わせなので、上から取りかかるか、下から取りかかるか、悩ましいところですが、私の場合は中吹きまでは通常のペイント、マスキング後中研ぎまではボディ先攻で行きます。ペイントは今回、soft99のボディペンのカラーオーダーで作ってもらった純正カラーを使います。缶からペイントを取り出し、エアブラシで吹いていきます。スプレーから取り出した塗料はガスを含んでいるため、空き瓶に移し替えるときは吹き出さないように注意します。
タッチペンから塗料を取り出す場合はエアブラシ用うすめ液で少し希釈します。自動車用塗料はプラモ用と比べて粒子が粗いという人もいますが、マイカくらいまでなら、研ぎだしさえきちんとしてやれば、十分使えます。
下地がきちんとしていれば、ボディカラーはそれほど必要ありません。ペイントが終わったら、中吹きをします。クリアをかけ、一旦
ボディカラーの層をコーティングしてやる訳です。使うクリアは文句なしにグンゼのMr.カラーGXスーパークリアーIII。これに勝るものはなし。
ウレタンクリアと比べて光沢感はやや軽い感じがありますが、光沢度が高い上、気温、湿度に左右されにくく、乾燥が安定しています。デカールへの攻撃度も低く、塗り重ねてもウレタンと遜色ない透明層を作ることができます。ただ、難点は結構入手しにくいこと。多く使う割に、品切れが多く、いざ欲しいときになかったりします。見つけたときには必ず買い占めます。
中吹きは中研ぎの絶縁体の役割を果たすので、光沢よりもまんべんなく、均一の厚さで塗布することが肝心です。
透明パーツのペイント
最近のタミヤのキットにはウインドウをペイントするためのマスキングテープが付いていて、とても重宝するのですが、ビークロスは自分でマスキングするか、筆塗りかしか方法はありません。私は後者を選びますが、今後のことを考えるとマスキングテープをカッティングプロッタなどで作ろうと思っています。で、今回は筆塗りですが、この作業は一番嫌いな作業です。透明パーツで色が塗りにくい上、パーツがバスタブ形で筆塗りがしにくい。いらつき度120%ただ、根をつめてきれいにしても、取り付けてしまうとほとんど見えなくなってしまうので、そこそこでいいでしょう。サイドとリアガラスはスモークをペイントするか、カーフィルムを貼ります。おすすめはカーフィルム。スモークはエアブラシで吹くと付着したホコリの部分が濃くなってせっかく吹いても汚くなります。カーフィルムなら、何度でもやり直しができます。ということで、さくっと仕上げて今回はここまで。
猫に壊されたり、嫁に踏まれない場所に保管します。
今回のポイント
1、ホコリは付いたらその都度取り去る。
2、塗装に最もかかる時間は乾燥。放置プレイが大切
3、作業は何でも段取りが大切。使うモノは先に用意しておく
4、焦らない、触らない、後回しにしない。
今回の「使ってはいけない」(個人的に)
1、ドライヤー(生乾きになる、マスキングテープの上に使うとクリア層を侵す)
2、温風ヒーター(ホコリ生産機)
3、ティッシュペーパー(使ったら必ずダスター!)
4、ウレタンクリア(ごめん、本当に君は信用できないんだ。今まで何度も泣かされてきたから)