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mini-CNC BLACK1510で猫の顔を彫る(2009年9月)
手  順
1.CADで猫の顔の図面を引いてdxf形式で保存する
2.dxf形式で保存した1のファイルをCAMソフトに読み込む。
3.CAMソフトで適切な設定をしてNCデータ’(Gコード)を作成する。
4.3で作成したNCデータ(Gコード)をCNCソフトに読みこむ。
5.CNCソフトを使って設定したデータに従って目的のものを彫る。

試運転を兼ねていますので、なるべく金のかからない方法でトライしました。ソフトは以下のようなフリーウエアのものを使いました。
CADソフト:JWCAD
非常に高機能です。これのための書物も多数出版されています。
CAMソフト:NCVC
 舞鶴工業高等専門学校教育研究支援センターの眞柄賢一氏が作成したソフトです。
 dxfファイルからNCデータを出力できます。
CNCソフト:MACH3
CNCとは、Computer Numerical Controlの頭文字をとったものです。 Computerの部分を省いてNCと呼ばれることもあります。 工作機械の動作をコンピューター制御することを指します。このためのソフトウエアがCNCソフトです。Gコードが1000行以内 ならライセンスフリーですが、1000行を超えるとライセンスが必要(有料)です。

JWCADで猫の顔を描く




作りたいサイズを考えてこのように猫の顔を描きました。



顔の周りの矩形は大体のサイズを決めるためのものです。

3cm×10cmの大きさです。























JWCADのレイヤーです。
CAMソフトのNCVCは「CAM」というレイヤに描かれているものを切削し、「origin」というレイヤに原点情報 がある、というのが前提です。そこで「CAM」レイヤに猫の顔を描いています。「origin」レイヤは省略しました。補助線である矩形はこの二つのレイヤ 以外のレイヤに描きます。
 これをdxf形式で保存します。
NCVCでNCデータ(Gコード)を出力する
NCVCを起動して、JWCADで作成した猫のdxfファイルを開きます。
原点情報のレイヤは使っていませんので、下のようなメッセージが表示されますが気にしないで「OK」します。


NCVCに表示された猫の顔です。


メニューの<編集><原点調整>をクリックしますと原点をどこにするかの設定ができますので「左下」に設定します。










猫の顔の左下に点線で原点を示す情報が表示されます。


<ファイル><NCデータの作成><標準生成>をクリックします。


「編集」をクリックします。


ここで必要な設定をします。
切削原点をx、y、z軸を0,0,10mmにします。最初のミルの位置を切削する板から10mm上方にセットするということになります。


「深堀」での設定です。
厚さ3mmのアクリル板を使いました。完全に切り取れるように0.5mmだけ余分に設定していますので、最終切り込みが−3.5mmにしています。
切り込みステップを−0.2mmにします。0.2mmずつ切り込んでいくという設定です。

OKをクリックしてこのウィンドウから抜けます。


設定ウインドウから抜けますと切削イメージが表示されます。間違いないかを確認します。

CNCソフト(MACH3)使って彫る
このような状態で彫っています。
17インチノートパソコンとblack 1510をパラレルケーブル(プリンタケーブル)でつないでいます。
普通ノートパソコンにはパラレルポートは省かれていますが、幸いにも僕のものにはついていました。
CNCソフトであるMACHのサイトには「デスクトップパソコンを使いなさい」というアドバイスがありました。
ノートパソコンは「省電力のために何分か経過するとHDDの電源が止まる・・・・・・」があるのがその理由です。
このために、バッテリーを使わずにAC電源を使っています。
さらに上記のような設定を一切「OFF」、スクリーンセーバーも最大の時間に設定しています。





MACH3を起動して「black2-omission」の設定を選択します。

MACH3の起動画面です。


NCVCで作成したNCデータを読み込みます。 右のウインドウに猫の顔が全部表示されています。


左上のウインドウのスクロールバーを最も下に下げて読み込んだNCデータの行数を確認します。ここでは401行です。 MACH3は1000行以内ならライセンスフリーなので401行なのでこの条件をクリアしています。もし1000行を超えたなら、 切削は開始されますが1000行を超えた時点で切削作業がストップします。





スピンドルの位置を原点とみなしている板の左下に合わせます。






                            この位置をZ軸の原点にします。







画面のZ軸の座標を見ながら、スピンドルの位置を上方に10mmあげます。



MACH3の左下にある「Cycle Start」のボタンをクリックすると切削開始です。この猫の顔の場合は約9分で切削できました。






彫りあがった猫の顔です。
厚さ3mmのアクリルに彫りました。きちんと猫の顔が彫り抜かれています。