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社会保険労務士田村事務所        事務所便り  『のぞみ』        平成21年9月号


「高額介護・高額介護合算療養費制度」の申請受付開始

 

◆申請受付がスタート

平成20年4月から、「後期高齢者医療制度」(長寿医療制度)とともに、

「高額医療・高額介護合算療養費制度」(以下、「合算制度」という)が施行されました。

このうち、「合算制度」については、この8月(加入している医療保険や介護保険により

受付開始日が異なる)から順次申請受付が始まりました。

 

◆「合算制度」の内容

「合算制度」は、公的医療保険・介護保険の両方を利用している世帯の

自己負担額が重くなり過ぎないように、自己負担額の合計が一定の上限額

(年額56万円をベースとして、世帯員の年齢構成や所得区分に応じて設定

されている)を超えた場合に、超過分が還付される制度です。


費用の負担については、医療保険者・介護保険者の双方が、自己負担額の

比率に応じて負担し合うことになっています。

 


◆具体的なケース

想定されるのは、高齢の妻の介護により出費が大きくなっていたところ、

夫が病気で倒れてしまいさらに高額な医療費がかかってしまうというような

ケースです。このようなケースにおいて、できるだけ世帯の負担を少なくして

あげようというのが、本制度創設の趣旨です。


例えば夫婦2人の世帯(ともに75歳で市町村民税非課税)が、

1年間(8月1日〜7月31日の間)で、夫が医療保険で30万円、

妻が介護保険で30万円を支払った場合、世帯としての年間の負担は

合計60万円となりますが、支給申請を行うことにより、

この場合の上限額(31万円)を超えた金額である29万円が還付されます。


なお、この「合算制度」の詳細については、

厚生労働省のホームページ(http://www.mhlw.go.jp/za/0724/a10/a10.html)にも

掲載されていますので、ご参照ください。



 

「多重派遣」をめぐる労働局による命令事例

 

◆「二重派遣」で業務停止命令

7月16日、福島労働局は、人材派遣会社から派遣された労働者を別の会社に

派遣していたなどとして、福島県の製造業「アルファ電子」に対し、

同社の派遣業について1カ月間業務を停止するよう命令を出しました。

また、二重派遣となることを知っていながら同社に労働者を派遣していた

同県の人材派遣会社(4社)に対しても、事業改善命令を出しました。



 

 

◆なんと「三重派遣」の事例も!

また、7月23日、東京労働局などは、東京都の派遣会社「辰星技研」が

無届けの派遣会社などから派遣されてきた労働者を二重・三重の派遣状態で

日本原燃の使用済み核燃料再処理工場(青森県)に派遣していたとして、

事業停止命令を出しました。



厚生労働省の発表によれば、三重派遣による事業停止命令は初めての

ことだそうです。

 

◆禁止されている「多重派遣」

法律上、労働者供給事業のうち、労働者派遣に該当するものだけが例外的に

許されていますが、それ以外のものは職業安定法44条により禁止されています。


「二重派遣」は、A社がその雇用する労働者をB社に派遣し、

B社が当該労働者をさらにC社に派遣するケースをいいます。

この場合において、B社は、自社が雇用していない労働者を他社

(C社)のために労働に従事させていることから、労働者派遣の定義には

当てはまらず、こうした行為は職業安定法44条により禁止されます。


二重派遣と判断された場合には、指導や検査等の行政処分がなされるほか、

1年以下の懲役または100万円以下の罰金を受ける可能性もあります。

 


利用が増える「遺言信託」のメリット

 

◆伸びる利用件数

社団法人信託協会(http://www.shintaku-kyokai.or.jp/)のまとめによれば、

今年3月末時点における「遺言信託」の利用件数が、6万5,612件(前年同月末比6.4%増)と

なったそうです。

この遺言信託については、大手の信託銀行だけでなく地方銀行なども取扱いを行っており、

サービスを拡充していることから、利用件数はこの5年間で約1.5倍となっているそうです。


◆「遺言信託」とはどんなものか?

「遺言信託」は、信託銀行などが、遺言書作成の助言・保管・執行などを一括して顧客から

請け負うものです。顧客に対して、法的に有効な遺言書の作成方法を助言し、作成した遺言書を

保管し、死亡後に執行(遺言書に従った遺産の処理、口座の名義書換など)を行うサービスを

提供します。

この遺言信託には、一般的に、

遺言書の保管だけを行う契約形態と、


執行までをまとめて行う契約形態がある

そうです。

 

◆「遺言信託」利用増加の背景

遺言書は、公証役場の公証人に作成を依頼したり、弁護士に執行を依頼したりすることも

できますが、

(1)作成のアドバイスをもらえること、

(2)遺言内容の定期的な見直しなどのアフターフォローがあること、

(3)執行の際の手際が良いことなどから、

主に富裕層や企業オーナーなどが信託銀行に依頼するケースが増えているようです。


また、相続に関しての権利意識が高まっていることなども、

この「遺言信託」の利用件数拡大に繋がっているようです。

 

 

最低賃金、今年は据置きが大勢か?

 

◆引上げ額の目安は全国平均7〜9円

厚生労働大臣の諮問機関である中央最低賃金審議会(小委員会)は、

2009年度の最低賃金の改定額の目安を決定しました。35県については

現状維持とし、最低賃金額が生活保護支給額を下回る12都道府県に限って引上げの

方針を打ち出しています。その結果、引上げ額は全国平均で7〜9円となり、

昨年度実績(16円)を下回る見込みです。

最低賃金は、企業が従業員に支払う義務のある最低限の賃金で、

都道府県ごとに決まっています。現在は、最も高いのが東京都、神奈川県などの「766円」、

最も低いのが宮崎県、鹿児島県、沖縄県などの「627円」となっており、

全国平均は「703円」(いずれも自給換算)です。


今回の目安を反映すると、2009年度には最低賃金額は710712円となる見通しです。



 

◆景気後退の影響は

今回の審議においては、生活保護の支給額が最低賃金の額を上回る地域の

解消と、昨秋以降の景気後退の影響をどうみるかが焦点です。昨年は47都道府県

すべてで引上げが示されましたが、昨秋以降の急速な景気後退に配慮し、今回は

35県を現状維持としました。



引上げを示したのは12都道府県にとどまりました。それも、最低賃金の額が

生活保護の支給額を下回る状況を解消するのが狙いで、最も引上げ額が大きいのは

東京の2030円、最も低いのは秋田の2円でした。



 

◆賃金の底上げは小幅となる見通し

2007年度・2008年度は賃金底上げを狙い、10円を上回る大幅な引上げ額の

目安が示され、2009年度で引上げ実績は7年連続ですが、賃金の底上げは小幅に

なりそうです。

前述の小委員会は中央最低賃金審議会に結果を報告し、これを受け、

審議会が厚生労働大臣へ答申する見通しです。

その後、都道府県ごとの最低賃金審議会で議論され、各地域の引上げ額が

決められます。今秋には新しい最低賃金が適用される見込みです。








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