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社会保険労務士田村事務所        事務所便り  『のぞみ』        平成21年3月号






第2次補正予算成立により各種助成金が新設・改正

 

◆第2次補正予算が成立

「平成20年度厚生労働省第2次補正予算」が案の通り成立しました。


その主な内容は以下のものです。



(1)雇用状況の改善のための緊急対策の推進(4,048億円)

(2)介護従事者の処遇改善と人材確保等(1,680億円)

(3)出産・子育て支援の拡充(2,400億円)

(4)障害者支援の拡充(869億円)

(5)医療・年金対策の推進(1,324億円)

(6)各種施策の推進(86億円) 



ここでは、第2次補正予算の成立に伴い新設・改正された主な助成金についてご紹介します。


なお、第2次補正予算の詳しい内容につきましては、


厚生労働省ホームページ(http://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/08hosei/dl/02index01.pdf)を


ご参照ください。

 


◆「派遣労働者雇用安定化特別奨励金」の新設

6カ月を超える期間継続して労働者派遣を受け入れていた業務に派遣労働者を無期

または6カ月以上の有期(「更新有」の場合に限定)で直接雇い入れる場合で、労働者派遣の

期間が終了する前に派遣労働者を直接雇い入れる場合に、奨励金が支給されます。

支給額は、期間の定めのない労働契約の場合は最大で100万円(大企業は50万円)、

6カ月以上の期間の定めのある労働契約の場合は最大で50万円(大企業は25万円)です。

なお、この助成金は、平成21年2月6日から平成24年3月31日までと期間が限定されています。




 

◆「若年者等正規雇用化特別奨励金」の新設

年長フリーター(25歳以上40歳未満)および30代後半の不安定就労者、

または採用内定を取り消されて就職先が未決定の学生等を正規雇用する事業主が、

一定期間ごとに引き続き正規雇用している場合に、最大で100万円(大企業は50万円)の

奨励金が支給されることとなっています。なお、ここでいう「正規雇用」とは、雇用期間の定めのない雇用で


あって、1週間の所定労働時間が通常の労働者と同程度である労働契約を締結し、雇用保険の

一般被保険者として雇用する場合を指します。

 


◆その他の改正点

その他、「雇用調整助成金」、「中小企業緊急雇用安定助成金」、「特定求職者雇用開発助成金」などに


ついても、受給要件の緩和、支給額の拡充などが実施されてい
ます。

 

自治体・政府による

緊急雇用対策の効果は?

 

◆自治体が講じた雇用対策の効果は?

全日本自治団体労働組合(自治労)の調査により、緊急の雇用対策として全国149の自治体が、

解雇されたり雇止めにあったりした非正社員など計約8,500人の採用を実施していることが明らかに

なりました。これらは、臨時職員としての採用や正規職員としての前倒しでの採用が中心となっています。



しかしながら、これらの緊急雇用対策が必ずしもうまく機能していないようです。当初は応募者が

殺到するものと考えて整理券を用意するなどした自治体もあったようですが、募集人員に対して応募人数が

少ないところが多く、実際には雇用拡大に繋がっていないところもあるようです。


例えば、さいたま市(埼玉県)では100名の募集に対し応募者は11名、採用者数は2名(今年1月末時点)と

なっています。

 

◆臨時職員が中心で雇用期間も短い

自治体による緊急雇用対策がうまく機能していない原因として、主に臨時での雇用が中心であること、

雇用期間が数カ月程度と短期間のものが多いことが挙げられています。非正社員で契約を打ち切られた人は、

臨時雇いではなく、長期での安定した雇用を望む傾向にあるため、求職者の希望と求人内容にギャップが生じています。

「臨時職員は、結局は派遣と同じだ」との声も上がっており、また、賃金や仕事内容の面でも不満を漏らす人も

いるようで、今後このギャップをどう考えていくかがポイントとなってきそうです。

 


◆失業者を認可保育所で採用へ

国もいろいろと対策を講じています。厚生労働省では、今後の雇用対策の1つとして、

全国の認可保育所において、失業した人を職員として採用する制度の検討を開始したそうです。


まったく保育経験のない者の一時的な雇用を想定するとともに、保育士養成のための専門学校などに

通うための支援も行うとしています。果たして雇用対策としてうまく機能していくでしょうか。


雇用情勢の悪化により、昨年12月の失業手当の受給者数は585,619人(前年同月比9.5%増)と

なり、2002年2月以来の増加幅となっています。このような状況においては、さらなる雇用対策が


求められるところです。

 

「退職届の撤回」をめぐるトラブル

 

◆労使間の退職時トラブル

退職の際に労使間でトラブルが生じることがあります。最近では、在職中に転職先を決めていたが、

転職先の企業の経営状況悪化などの理由により、提出した退職届を撤回したいと申し出てくる労働者との

トラブルが発生することもあるようです。

 



◆退職届を撤回できるかの判断

退職届には、労働者側から一方的に労働契約を解消する解約告知としての「退職届」と、

労働契約の合意解約の申込みとしての「退職願」の2つのケースがあります。

前者の「退職届」の場合、基本的に撤回することはできませんが、


後者の「退職願」の場合は、撤回できる場合があります。

この「退職願」の場合の退職の効果については、会社の承認や承諾により発生するものとされ、

会社の承認や承諾がなされて合意退職が成立するまでの間は撤回ができるものと考えられています。



労働者が退職届を直属の上司に提出したものの、上司がそれを預かったまま人事部長など決定権のある人へ

決裁を上げていなかった場合についても、撤回できる可能性があります。

退職届を受け取った者が承認の権限を持つかどうか、

そして、それを正式に受け取ったのか、

預かりで受け取ったのかが撤回できるかどうかの決め手となります。




◆トラブルを未然に防ぐためには

労働者が退職届を提出した後、会社がそれを「承認された状態」なのか

「預かりの状態」なのかを曖昧にしておくと、すでに新たな労働者の採用を決めていたケースなどで、

労働者から「退職届を撤回したい」と申出があった場合にトラブルに発展する可能性があります。

退職届を受け取った場合、会社としては、承認や承諾をして合意退職が成立した時には、

退職届を受理し、『承認しました』という意味の通知書などを作成して労働者に渡すことによって、

退職届を撤回することはできないと労働者に示すことができます。


何事もトラブルが起こってから対応するのではなく、予測されるトラブルを未然に回避する方策を

考えておくことを、常に意識しておきたいものです。











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