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2013.04月号

   

ブログアドレスは「http://www.tanpopo-club.net/

もしくは「小林るみ子たんぽぽ倶楽部」でみることが可能です。

ご意見やご感想がございましたらお聞かせください。

 

東日本大震災から2年。広範囲にわたる甚大な被害や様々な規制のもとで遅々として復興は進んでいるとは言えません。一方、阪神淡路大震災から18年。何年経っても心の傷はいえるものではなく、今尚、いくつもの課題が残ったままです。
この二つの震災。被災地神戸における課題の解決こそが同じような課題が生まれている、生まれるだろう被災地東日本における課題の解決につながると、様々な人が“つながる”ことに力を注いでいます。その一つ、震災アスベストをめぐり、1月には神戸でのシンポジウム【写真右】に、3月には『ひょうご労働安全衛生センター』のメンバーと仙台・石巻を訪問、『東日本大震災から2年、これからのアスベスト対策を考える集いin仙台』【写真左】に参加しました。同じ思いを持つたくさんの人と交流でき、学ぶことができました。


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【議会発信】予算特別委員会の代表質疑から

 

 

今、大学生の過半数、134万人が何らかの奨学金を受けるようになっています。(旧)日本育英会の奨学金とは違い、今の「有利子奨学金」は、年収の数倍の借金を背負ったまま、労働市場に入る若者を急増させています。かつての安定した職場での、安定した収入の下では、奨学金返済も可能でしたが、今の労働市場は様変わりしました。
低賃金、不安定雇用の非正規労働者が、すでに35.2%。年収200万円以下の労働者が1000万人を超える中で、奨学金を「返したくても返せない」状況が蔓延しています。
神戸市には現在、高校生向けの無利子給付制の奨学金制度があります。2013年度は、すでに予約募集を行っていることから現行通りの制度で実施すると聞いていますが、2014年度以降の募集については、「神戸市事務事業外部評価」の結果及び所見を受け、所管局・教育委員会事務局は、兵庫県の貸与奨学金との役割分担等々、貸与制について検討するかのような方針を既に出しています。このような情勢下、現行の無利子給付制の奨学金制度を維持すべきではないですか。

【教育長】今後、奨学金の役割を十分踏まえつつ、他の福祉施策との整合性を検証し、真に奨学金を必要とする者に行き渡る制度となるよう検討していきたい。国も高校授業料の無償化見直しとともに給付型奨学金の創設に向け検討を行っており、動向を注視したい。

 


障がい者や認知症の高齢者の福祉施設は、大規模な施設ではなく、小規模でも地域の中にあって生活を営むことができる「地域生活」「地域移行」の流れが一般的になりつつあります。
中でも、「障がい者グループホーム」は、親亡き後対策として、障がい者が、職員の介護や援助を受けながら共同生活を営む施設とされています。既存の「住宅」を転用し活用するこのグループホームは、資金面からも、家庭的な雰囲気という環境面からも、大変好評なことから、今や、全国で約10000を超えるまでに広がりました。「地域で生きる」ことを最優先するグループホームの需要は、これからますます高まると言えます。
しかし、その一方で、この間、グループホームの火災事故が相次ぎ、尊い命が奪われています。防火設備や人員配置の不十分さが指摘されていますが、その背景にはグループホームの抱える経営難があります。また、火災事故を機に、グループホームを建築基準法上「寄宿舎」扱いにすることになり、規制が強化されたために、ホテルや旅館並みの防火対策で多額の改修費がかかることになり、新築となると、ますます手の届かないものになります。
結局、設置自体を諦めざるを得なくなり、神戸市内でも、この間、社会福祉法人やNPO法人が設置の準備を進めていましたが、今、その流れが止まってしまっているのが現状です。
障がい者の「命・安全を守る」ことと「地域で生きる」ことは、相反するものであってはならず、両立させなければなりません。阪神間の他の自治体のように、「寄宿舎」扱いを基本としながらも、個別に柔軟な弾力的な対応を検討するべきではないですか。

 

【副市長】火災事故が頻発する中で、昨年3月、グループホームは原則「寄宿舎」扱いになった。神戸市としても、命を守ることが最優先課題という観点から「寄宿舎」として取り扱うという基本的な考え方に立っているが、(小林議員から)鳥取県の独自の方針の紹介があったので、よく勉強するように職員に指導したい。


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【議会発信】連日にわたる局別審査での質疑から

行財政局
●就労相談窓口「ワンストップ・サービス」の拡充について
◎自治体職場における非正規労働者の待遇改善について

 非正規問題は、保育所・学童保育所・給食調理場・介護施設等々、自治体職場においても所謂「官製ワーキングプア」をも作り出しています。その割合は、33.1%、実に3人に一人が非正規職員。これらの背景には、この間の自治体職員の削減、つまり正規職員から非正規職員への置き換えの促進、並びに民営化があります。公共サービスの質・量の確保のために、今後は正規職員削減に歯止めをかけ、非正規職員の正規化、賃金等の処遇改善に力を入れる必要があると思うがどうか。

市民参画推進局
●見直しが進められている『神戸市地域防災計画』に積極的な女性の視点を
◎『シルバー人材センター』会員に労災保険の適用を

 シルバーの仕事は、本来の「生きがいつくり」の範囲を超えた危険な仕事にまで拡大されています。今、会員が仕事中に負傷し、「労災保険」にも「健康保険」にも適用されない隙間問題が裁判で争われてもいます。国は、会員の負傷を仕事中・仕事外の枠を外して「健康保険」で対応しようとしていますが、「労働者性」が濃いことから「労災保険」で対応するべきではないか。

教育委員会
●被災地からの避難児童・生徒の市営住宅入居を期間の定めのない入居に
◎「スクールソーシャルワーカー」の神戸

市独自の配置について
いじめ・体罰等々、子どもをめぐって様々な課題が露わになっています。背景には、格差・貧困社会が抱える深刻な問題が横たわっていることからも学校・地域・家庭をつなぐことで課題解決を図るスクールソーシャルワーカーの存在が評価されるようになっています。兵庫県に1名の(神戸市)担当者がいますが、神戸市として、スクールカウンセラーに加え、スクールソーシャルワーカーの配置を独自で行っていくべきではないか。
子ども家庭局

子ども家庭局
●治療・申請条件のハードルを低くし、誰もが使いやすい『不妊治療費助成制度』に
◎桜ヶ丘保育所周辺の保育ニーズに応える手立てを

 次年度から、八幡保育所と桜ヶ丘保育所が、旧灘県税事務所跡地に統合移転されます。しかし今、桜ヶ丘保育所周辺では保育ニーズが高まっている中で、コスト的にも早急な待機児童解消のためにも、現在の桜ヶ丘保育所の耐震化後の活用、或いは、跡地に新規の保育所整備を検討できないか。


企画調整局
●子どもたちに戦争を語り継ぐ取り組みの促進について
◎六甲・摩耶山麓地域でのコミュニティバス の運行・拡充について

「坂バス」の社会実験を経て、みなと観光バス会社が灘区北西部にコミュニティバスの運行を実施することになりました(敬老パスが通用しないことがネックですが・・・)。高齢社会、今後、坂の多い灘区の街並み、高齢者の足を保障するためにも、コミュニティバスの拡充を進めるべきではないか。


 

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【地域発信】今年度、チョコッと良くなったこと(灘区関連)

●産後うつ病、フォロー対策の充実
●乳幼児等医療費助成制度の拡充
外来一部負担金の助成対象を現行の「小学校6年生まで」を「中学校3年生まで」に拡大し、現行の2割負担を3割負担に
●保育所新設(灘区1か所80人)
●小学校・中学校・高等学校における普通教室へのエアコン設置、トイレ改修
●スクールカウンセラー配置拡充
●学童保育所への障がい児受け入れ加算の若干の増額
●灘区内の中学生を対象に
「区民こどもまちづくり会議」を開催
●被保護世帯向け学習支援
(被保護世帯の子どもや親に対する学習支援・養育相談など)
●若年認知症の方の日中活動の場の確保のため、デイサービスプログラムの開発・モデル実施
●介護保険サービス基盤の整備
(鶴甲:定員100人の介護老人保健施設)
●ミュージアムロード(兵庫県立美術館~原田の森ギャラリー)への野外彫刻の設置等
●灘区役所の窓口サービスの向上
(証明のワンストップ窓口の導入)
●JR六甲道駅周辺の駐輪場整備拡大
●シム記念摩耶登山のマラソン開催
●昨秋、試験運行を行った「坂バス」を
みなと観光バス会社により実施運行
●六甲山・摩耶山の活性化に向けた取り組みや観光振興をさらに進めると共に引き続き

「まやビューライン」の運行など支援

 

 

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ご紹介します④  NPO法人「ぐりん・どあ」

この間、この紙面を使って、灘区内の高齢者や障がい者、子どもたち、女性の「集う場」のご紹介を行っています。今回は、NPO法人「ぐりん・どあ」です。
 主に心に病を持つ人たちが地域で生き生きと暮らしていくための就労支援の場として「私の食卓ぐりん・どあ」を運営しています。厨房やホールの仕事、チラシの作成、店内外の清掃などを仕事としています。今年の2月、六甲道本店に続き灘店がオープンしました。ぜひ、皆さん!一度立ち寄ってみてください。

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【地域発信】進まない「復興」終わらない「震災」

被災地仙台・石巻を訪ねて・・・「アスベスト対策を考える集い」に参加
 6度目の訪問になります。様々な規制のもと、2年を経た今尚、家の土台ばかりの光景が延々と続くこの状況に【写真左】、遅々として進まぬ被災地の復興の現実をみました。 
以前、がれきの広域処理問題が起きました。経費面、雇用面、安全面からも現地処理がベストで、それに対して被災地外の私たちは人的技術的金銭的に支援する・・・これも一つの支援のあり方だとして広域処理を反対しました。仙台市では、5つの仮設焼却炉【写真中】でがれき等々の焼却が行われ、殆ど処理を終えたと聞きました。所謂「仙台方式」です。
その一方、津波の甚大な被害を受けた地域では、今、6mの高さまで盛り土をし【写真右】その上に、街再開発を行うと言うプロジェクトが取り組まれています。しかし、戻ろうと思っている住民と思っていない住民と意見が分かれており、まだまだ困難が続きます。


  

「入居者は被害者!」借り上げ住宅返還問題
阪神淡路大震災で、住宅を失った被災者は、避難所から仮設住宅へ、仮設住宅から復興住宅へと移り住みました。その度に人間関係が断ち切れ、その結果「孤独死」を生み出し、今また同じことを繰り返そうとしています。当時、復興住宅の不足から、兵庫県や神戸市は、民間やUR(旧公団)を借り上げました。たまたま借り上げ住宅に入った被災者が今、転居を強いられると言う理不尽なことが行われようとしています。入居者は決して優遇されているのではなくむしろ被害者だと言えます。
入居者の多くは高齢者。「ここを終の棲家に」と、この間、署名・申し入れ・座り込み【写真】を通して訴えてきました。その結果、兵庫県や神戸市は入居延長は認めたものの、あらたな方針を出してきました。年齢、要介護度・障がいの有無等々、細かな条件を付け入居者をまたバラバラにしようとするとしか思えない内容です。このままだと、市営の借り上げは約2割、県営の借り上げは約4割の入居者しか残ることができません。希望する人すべての人がこのまま居住し続けられるように今、いくつもの支援団体が一緒になってさらに運動を強めようということになりました。これは、被災地東北での課題でもあり、災害大国日本、私たちの課題でもあります。皆さん!ぜひご支援ください。
 

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【倶楽部発信】お 知 ら せ


◆春のリサイクルバザー、ご協力ありがとうございました
春のリサイクルバザーは、当初のご案内では、23日・24日にさせていただいておりましたが、事務所の都合で24日・25日に変更しました。ご迷惑をおかけしましたこと、お詫びを申し上げます。今回もたくさんの方にご協力いただき、感謝の気持ちでいっぱいです。バザーでの収益金の一部を借り上げ住宅支援団体に、『熟年者ユニオン』の被災地訪問にカンパさせていただきました。次回「秋のリサイクルバザー」にも、ご協力いただきますよう宜しくお願いします。

 

    
◆今年も『第18回被災地メーデー』にチヂミの屋台で参加します

阪神淡路大震災の翌年にスタートした「被災地メーデー」も今年で18回目になります。被害のひどかった長田区・兵庫区を中心に・・・小さな会社・企業の労働組合、障がい者団体、在日朝鮮の皆さん、地域の住民の皆さんと手をつなぐ「被災地メーデー」です。お時間があればぜひいらしてください。
・日 時 4月28日(日)11:00~15:00
・場 所 新長田若松公園グラウンド
      (JR新長田駅南西 鉄人広場横)

 

◆『小林るみ子・たんぽぽ倶楽部】の総会&懇親会にぜひご参加を!
2年に1回の懇親会を兼ねた総会を企画しました。

ぜひご参加ください。ささやかなひとときをご一緒に楽しみましょう。【別紙ご参照】
・日 時 6月8日(土)12:00~14:00(受付11:30~) 
・場 所 原田の森ギャラリー
・参加費 2000円

 

介護・子育て・労働・くらしの相談



   お急ぎの時は電話で、少し余裕のある時は、毎月第一土曜日の午前中にいらしてください。尚、都合により不在の時もあります。ご了承下さい。  

 

 

 

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編  集  後  記

満開の桜から葉桜に、そして新緑の季節になりました。
2年前の王子動物園の「夜桜通り抜け」の日は、統一地方選挙戦最終日でした。動物園前に大勢で押しかけ、最後のお願い(といっても灘区の人はあまりいないのですが・・)をしたことを思い出します。やり抜いたと言う爽快感でいっぱいでした。
今年も「夜桜通り抜け」に行きました。ちょっとの距離ですが、桜に囲まれたお月様も見え、ほっと癒されました。
今年度は、参議院・兵庫県知事・神戸市長の選挙の年です。一人ひとりが問われます。(小林るみ子)

 

   

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