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2009.5月号

神戸市政・・・市民、置いてきぼり

 

 

2009年度がスタートしました。妊婦検診の公費助成拡大や子どもの入院費の中学3年生まで無料化などの乳幼児等医療費助成拡大など、少子化問題についての若干の改善は見られたものの、まだまだ多くの課題がある神戸市政です。

そのうちの一つ・・・現在、中央市民病院の移転・新築計画が進められています。中央市民病院は、神戸市の救急医療体制において、一分一秒を争う第3次重症患者を受け入れる救命救急センターでありながら南へ移転することは、「市民の生命と健康を守る」という理念からかけ離れます。また、新中央市民病院では、病床は現在より約300床減で約700床に、しかも4人部屋は約2分の一に2人部屋も約4分の一に、その一方で個室部屋は現在の約2.6倍に大幅に増加します。市民のための市民病院が、市民にとって遠い存在になってしまいます。新中央市民病院移転・新築計画は大いに問題があり、計画見直しが必要です。

神戸市は、施政方針に「協働と参画」を掲げています。市民を信頼し、市民の意見に真摯に耳を傾け、話し合いを丁寧に重ね、結論を導き出す、出された結論には、神戸市も市民も責任を持つ・・それが本来の理念ではないでしょうか。この間の神戸空港問題【写真右:神戸空港3周年抗議集会】もさることながら、公立保育所民間移管、敬老パス有料化問題【写真左:座り込み行動】、そしてこのたびの新中央市民病院移転、友生養護学校移転など、市民への十分な説明責任を怠り、市民不在のまま、強引に押し進めてきたやり方に、市民の市政への不信感がさらに募りました。神戸市政のあり方、姿勢が問われていると言えます。

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【議会発信】

09年度の予算についての審議 とても大切な定例市会でした


第1回定例市会は、2月下旬から3月下旬までの期間に行われました。4回の定例市会の中で一番長く、次年度の予算について審議をする定例市会です。その中での局別審査では、3つの分科会に別れ、連日、それぞれの会派の持ち時間で-新社会党神戸市会議員団は小会派なので、わずか15分ですー順番に質問をします。こんな質問をしました。


【第1日目】行財政局ほか

Q 民間ノウハウとコスト削減が目的の「指定管理者制度」は問題の多い制度です。身近なところでは、灘区民ホールや児童館などの運営が神戸市から指定管理者に移行されていますが、何でもかんでも移行すれば良いというものではありませんし、指定金額の低さや指定期間の短さなどで現場へのしわ寄せも大きく、それは結果として市民へのサービスの低下にもつながります。制度の見直しが必要では?

【第2日目】企画調整局ほか

Q 今、労働者は、非正規労働者だけでなく正社員も、日々、雇用と生活の不安にさらされています。雇用の拡大を積極的にやっていく必要があります。と同時に、労働者からの相談は、労働とは切り離せない生活相談へと幅広くなっています。「年越し派遣村」が提起したように縦割りの相談窓口ではなく、自立への一歩につなげるための「包括的総合相談窓口」の早急な設置が必要では?


【第3日目】教育委員会

Q 友生養護学校の急な移転計画で、子どもたちはもちろん、保護者や職員に対しても十分な説明もなされぬまま、ほぼ決定された後に示されるのは本末転倒。老朽化した校舎の建替えは必要ですが、それと移転とは全く別問題。移転については、周囲の信頼を回復するためにも、一度白紙に戻すべきでは?

Q 医療的ケアの必要な子どもたちすべてが希望する学校で教育を受けられるように、看護師資格をもつ特別支援教育支援員の確保に力を入れるべきでは?

【第4日目】市民参画推進局ほか

Q 昨今の労働環境の悪化で、職場では、セクハラなどを含むパワハラが増えています。昨年、神戸市においてもパワハラ事件が起き、被害者5人のうち3人の職員がうつ病になってしまいました。神戸市として、まずは対策のための「指針」の作成(これは作成することになりました)、第3者による相談窓口の設置、定期的実態調査が必要では?

【第5日目】危機管理室ほか

Q 阪神・淡路大震災の折に、建物の倒壊でアスベストが飛散しました。解体作業に携わった人が中皮腫を発症し、労災認定を受けたこともあり、数年~数十年後、神戸市民の中に被害者が多数出てくるのではないかと危惧します。「アスベスト防じんマスク」の備蓄の呼びかけを行っている市民団体がありますが、神戸市としても、震災の教訓を生かすためにも、備蓄に取り組むべきでは?


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【議会発信】 

【総括質疑】介護報酬改定3%引き上げ
ヘルパーの待遇改善につなげるために

介護保険制度が始まって9年、2回の介護報酬引き下げを経て、このたびはじめて介護報酬が3%引き上げられることになりました。介護報酬引き上げは、保険料引き上げ、利用料引き上げと連動しています。保険料については、神戸市の場合、準備基金取り崩しや国の特例交付金で、約54円引き下げられることになりました。わずかでもそれは朗報です。一方、利用料については、このままでは負担増になり、結果として利用者がサービスの利用を減らしてしまうのではないかと思います。神戸市は、様々な減免策があることで対応して行きたいという答弁でしたが、ますます使えない制度になってしまいます。 
本当にヘルパーの人件費アップにつながるの?
また、多くは女性であり、非正規であるヘルパーの離職率は21.6%にも上がり、3年未満で7割がやめていくというこの状況が続けば、ヘルパーは消滅、介護保険制度そのものが崩壊していく可能性があります。国もようやくこのことに危機感を抱き、このたびの改定では、「ヘルパーの処遇改善による人材確保と定着」を目的としました。しかし、問題は、介護報酬引き上げが、本来の目的のヘルパーの人件費引き上げに、人材確保に果たしてつながるかどうかです。介護報酬改定による増加分をどのように配分するかは、介護事業者の裁量に委ねられている以上、確実に人件費引き上げにつなげるための「しくみ作り」が必要なのではないかと思います。国は、事後に調査委員会を設けると言っています。兵庫県も同様で、神戸市もこれに協力するという答弁でした。

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【地域発信】

神戸学院大学で講義しました テーマは「介護とユニオン」

神戸学院大学の学生さんを前に、ろっこう医療生活協同組合の菊地ヘルパーと「介護とユニオン」と言うテーマで、お話をさせていただく機会がありました。何事も経験と、厚かましく引き受けたものの、私の子の、いや孫の世代を前にやや緊張しました。出席している学生の多くは、「介護」とは無縁のような世代に見えましたが、結構「介護」の問題には、いろいろな場で触れていることが、あとで分かりました。以下、感想文の抜粋です。
◆人の嫌がる仕事をするヘルパーの賃金は高いのだろうと勝手なイメージを持っていました。それが私たちのアルバイトの賃金とあまり変わらないのは意外でした。
◆ヘルパーの仕事の大変さや重さなどが、周囲から理解されにくいという点では、やりがいのある社会性の高い仕事であるにもかかわらず、もったいないと思いました。
◆これから高齢化が進み、介護の需要が高まる中、もっと社会や国が力を入れて「介護」を守っていくべきだと思いました。

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【地域発信】

7月28日を「子どもの命を守る日」に
ぜひ、同封の署名にご協力を!

朝、元気に家を送り出した子どもが、夕方には、もの言わない姿となって帰宅するなど、親にとって考えられないことです。抱きしめてやりたい、一緒に笑いあって、食事をしたい、その願いは二度とかなわない日々がこれから一生続いていく、こんな不条理なことが何故おこったのでしょうか。
 昨年の7月28日、突然の大雨から都賀川が急激に増水し、巻き込まれた5名の方の尊い命が失われてしまいました。私の子どもが通っていた学童保育の2人の子どもが、その事故に巻き込まれ亡くなりました。2人は障がいをもった子どもさんでした。日々成長する子どもの様子を楽しみに育てておられた家族に突然襲いかかった事故。「子どもの命を大切に考えよう」と子ども関係のボランティアを続けてきた私にとっては、身近な大事な子どもを失ったことは何にも代えがたい悲しみでした。
 今、私は友人たちと一緒に、二度とこのような悲しい出来事を起こさないために、7月28日を「子どもの命を守る日」とし、この事故を風化させることなく、子どもの命が守られるように、大人として考え続けようと署名活動を始めました。多くの方と子どもの命を守るために考えていきたいと思います。署名にご協力の程、よろしくお願いいたします。 谷口美保子(篠原中町在住)
【お願い】署名用紙は、申し訳ありませんが「たんぽぽ倶楽部」まで
お届けください。「たんぽぽ倶楽部」にも署名用紙を置いていますが、
ご連絡いただければお届けします。6月中旬迄です。

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続けてます「原和美を囲む会」・・ぜひご参加ください

◆ 5月9日(土)午後7時~
於:岩屋青年会館(阪神岩屋駅南側)
◆ 5月10日(日)午後2時~
於:摩耶会館(摩耶小学校南東)

【応援弁士】井上力(県政対策委員)
吉田俊弘(元県会議員)
小林るみ子(市会議員) ほか

 お近くの会場に、お誘いあわせの上、
ご参加ください!

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【ユニオン発信】

現代版『女工哀史』・・・中国人実習生問題

 

外国人が、日本の様々な技術を学び、帰国後、その技術を継承していくための制度を実習・研修制度と言います。北区の川上縫製工場にも中国人実習生が働いていました。
昨年末、3年前から働いていた8人の中国人女性が、過酷な労働を強いられていた上に、残業代未払いであることが発覚しました。午前9時から午後5時45分まで懸命に働き、15分間の夕食休憩の後、午後6時から毎日4時間から8時間の残業を強いられていました。月、約200時間の残業です。その上に、残業単価は、1年目は(時給)285円、2年目は351.5円、3年目は440円。兵庫県の最低賃金は712円です。残業割増分の890円に比べても半分以下の手当てでした。彼女たちは、滞在期間を延ばしてまでも、ユニオンといっしょに、一人当たり約400万円(3年間分)を川上縫製工場に求めましたが、「金がない」の一言で、未だに支払おうとしていません。
3月末に、既に彼女たちは大阪南港から帰国しました。これはその時の写真です。今後は、ユニオンが闘いを引き継いでいきます。彼女たちが懸命に働いた労働に相当する賃金を渡すためにユニオンは頑張ります。私も応援します。皆さんもご支援ください。

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―定額給付金をワーキングプアの支援にー
「働く仲間のたすけ愛基金」創設へ

世界的金融危機のもと、会社や企業は経営努力も十分にせず、「はじめに労働者解雇ありき」で真っ先に非正規労働者の解雇を強引に推し進めてきました。さらにその矛先は正社員へと向けられています。職を失い、住まいをも失う・・・まさに「貧困」がすぐそこにある時代になりました。働く人が安心して働き続けられる、生きつづけられるための仕組みつくりに、もう一度力を注がなければなりません。その一つが「働く仲間のたすけ愛基金」です。
今、定額給付金の申請がはじまっています。生活が大変な人は、いざというときのために、そうでない人は、みんなのために、ぜひご協力ください。
詳細は、「神戸ワーカーズユニオン」(℡078-232-1838)迄


労働相談は・・・・・神戸ワーカーズユニオン ℡232-1838


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【事務所発信】

春のリサイクルバザー

3月21・22日の2日間、恒例の「春のリサイクルバザー」を開きました。事前に、リサイクル用の品物も受け付けていましたので、品物も豊富でした。当日、買い物がてらたくさんの方に立ち寄っていただきました。ありがとうございました。尚、収益は「たんぽぽ倶楽部」の活動資金などに使わせていただきます。

次回「秋のリサイクルバザー」は、9月末に予定しています。

 

「幼児~小学校1・2年生」の絵本
ご自宅に眠っている「絵本」おゆずりください

 

『たんぽぽ倶楽部』では、今、絵本を集めています。幼児から小学校低学年を対象にした絵本です。わざわざ事務所に持ってきていただいた方、連絡していただいた方、皆さんのご協力で少しずつ集まっています。でも『たんぽぽ文庫』にはまだまだ不足です。
ぜひおゆずりください。ご連絡いただければいただきにお伺いします。ぼちぼち絵本の貸し出しもはじめようと思っています。

 

事務所がモッタイナイ、もったいない・・・

今、『たんぽぽ倶楽部』は、毎週、月・水・金曜日の午後1時~5時に開いています。そのほかのときは閉まったままです。常々、『たんぽぽ倶楽部』は、たくさんの人が集まる場所であることを願っています。集まれば会話が生まれます。会話が生まれれば元気が出ます。話し合い、趣味、展示会、バザー、班会・・・などなどに、ぜひご利用ください。決して広い場所ではありませんが、商店街の中で、市場も近く、とても便利なところにあります。


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【編集後記】

3度目の春がやってきました。本当に早いものです。6月6日の「総会&懇親会」(別紙)にはぜひご参加ください。また、このたび、念願のホームページができました。その都度、報告を書き込むブログ方式です。機会がございましたら、ぜひのぞいてみてください。アドレスは「http://www.tanpopo-club.net/」もしくは「小林るみ子たんぽぽ倶楽部」でみることが可能です。ご意見やご感想がございましたらお聞かせください。
季節の変わりめです。お身体に十分ご自愛ください。(小林るみ子)


   

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