08年度予算ゆりかごから墓場まで 値上げ値上げのラッシュ
米国のサブプライムローン危機で、原油・小麦・食用油の国際相場が高騰し、さらに、それは、日本の消費者物価の値上げに連動しました。電気代、ガス代をはじめ、食品関連業界が、値上げに踏み切ったことで、今後ますます私たちの生活への影響は顕著になってきます。また、この間の税制改革により引き上げられてきた市民税・県民税、国民健康保険料、介護保険料は、今年もまた、3年連続の負担増を押し付けてきます。さらに75歳以上の高齢者を対象とした後期高齢者医療制度のもとでの保険料の負担も生まれてきました。
敬老パスの維持、存続を!・・・・・昨日から、この厳寒の、市役所前に、「敬老パス」の維持・存続を求めて、座り込みをされている高齢者のことを、市長!ご存知でしょうか。彼らの思いは、神戸市在住の多くの高齢者の思いでもあります。「敬老パス」は、存在そのものが、介護の予防にもつながる効果を持ち、また経済波及効果にもつながるという多くの利点を持つものです。無料であってこそ、その利点が生かされるというものですが、今回の提案では、利用者の負担増は避けられません。それは、利用抑制にもつながってきます。乗り継ぎを余儀なくされる地域によっては、負担の上での格差も生まれてきます。また、利用者の収入によって仕様が様々になれば、おのずと高齢者が分断され、お互いに不信感を抱かせることにもなります。さらに、「はじめに有料化ありき」で進められた「懇話会」、バス会社との水面下での協議。まさに議会を、市民を、置き去りにしてきたと言っても過言ではありません。今回の提案は、他の政令都市の実施内容に比べても、最悪の提案なのではないか!【小林るみ子代表質疑から一部を抜粋】 敬老パス問題についての議会での審議のその一方では、熟年者ユニオンや年金者組合を中心とした高齢者が、この間、「懇話会」の傍聴をはじめ、署名活動、申し入れ、請願・陳情など、様々な手段を用いて、神戸市に対して「敬老パスの維持、存続を!」訴えてきました。予算議会の初日には、抗議集会【前頁写真】を、さらに本会議両日には、市役所1号館前で、座り込み行動【写真下】を行いました。厳寒の日、多数の高齢者が、座り込んで、神戸市に神戸市長に高齢者の思いを訴えました。 自民・公明・民主は有料化を認めた上で、激変緩和策でごまかすしかし、予算議会では、自民・公明・民主などの与党会派は、有料化を認めた上で、附帯決議として、「乗るたびに、バスは50円、電車は半額の半額」という激変緩和策を提案しました。さらに、予算議会終了後、矢田神戸市長の、「・・・バス会社と話し合い中だが、激変緩和策は、2年間限定ならば可能ではないかという連絡があった」という突然の発言。いつもながら、市長だけの考えではないかと思わせるような突然の発言。議会は騒然となり、傍聴席からヤジが飛びかう中、閉会してしまいました。 闘いは、まだまだ続きます 予算議会最終日に、市役所1号館前で、再度抗議集会がもたれました。与党会派に 学童保育所の有料化は宙に浮く子どもをつくる現在、学童保育所は、児童館・学校内余裕教室・民間施設など、神戸市内、177箇所ほど設置されています。多くの保護者が、学童保育に、子どもたちの安全な居場所を求めて、今や時代のニーズにも押され、需要が益々高まっています。当面の課題としては、未設置校区への設置はもとより、過密解消対策や低賃金・不安定雇用の指導員の待遇改善などがありますが、今回、あらたに児童館の保護者負担として、利用料4,500円徴収が提案されました。今までは、利用料無料を前提に、「おやつ代など実費のみ」となっていたものが,一気に今までの4倍以上の負担増になります。そのことから、やむを得ず退所せざるを得ない子どもが出てくることが予想されます。さらに、利用料が徴収されることで、今まで、児童館に自由に出入りしていた未登録の子どもたちとの関わりも、区別されることで薄れてしまいかねません。子どもたちに、放課後の安全な居場所を保障するためにも、宙に浮いた子どもをつくらないためにも、児童館の利用料負担で、垣根を、ハードルを高くしてはならないと質疑しました。それに対して、神戸市は、受益者負担の適正化のために、安定したサービスの提供のためにという答弁の繰り返しでした。7月実施に向け、さらに問題点を追及していきます 安心して託せない・・保育所の民間移管、老朽化
神戸市は、財政難を理由に、現在、公立保育所の民間移管を保護者や職員の反対を押し切って進めています。1箇所につき5000万円、20箇所で10億円を浮かすために進めている民間移管については、公の責任後退だとして、反対です。保育所の待機児童解消のためならば、認可保育所の新設・増設で対応しなければならないところ、安上がりな待機児童解消策に終始しているのが実状です。
静かな時限爆弾・・・危機感をもって アスベスト対策を急げ!2月末、震災当時、解体作業にかかわった人が、アスベストによる中皮種を発症し、労災認定されたということが報道されました。阪神淡路大震災の折には、大量のアスベストが飛散したと言われています。アスベストが大量に使われた頃(30年〜40年前)の建築物の瓦解、解体、瓦礫の運搬、処分、それらの作業に多くの人がかかわりました。それだけではなく、子どもを含めた多くの周辺住民が、無防備な状態にあったことからアスベストをばく露した可能性が十分にありました。「被災地の市民が恐れていたことが現実に起きた」という思いでした。それを受けて取り組んだ『ひょうご労働安全衛生センター』の3月9・10日の電話相談では、解体作業に関わった人をはじめ、地域住民やボランティア、合計100人以上の人から相談があり、今尚、続いています。さっそく、兵庫県に対して、申し入れをすることにしました。 アスベスト関連の相談は、℡078−251−1172(ひょうご労働安全衛生センター)迄に
静かな時限爆弾・・・ 「C型肝炎」患者全員の救済を第2の国民病と言われている「C型肝炎」。医原病として、国の責任、製薬会社の責任を問うてきたにもかかわらず、分厚い壁を突き破ることができずにきました。しかし、5つの地裁で始められた裁判闘争、原告団の実名を公表しての勇気ある闘いが、紆余曲折を経ながら、ようやく勝利を得ました。それを機に分厚い壁を突き破ることができました。 「肝炎をまなぶ会」の問い合わせは、℡078—802−3424(ろっこう医療生協)迄に
沖縄訪問団に参加 沖縄戦・・日本で唯一の地上戦住民を巻き込んだ壮絶な戦い当時、沖縄は、自然のガマ(洞窟)【写真上】があり、それが避難場所になっていました。 その一つ、病院として利用されていたガマを訪ねました。 避難した住民、負傷兵、医師や看護師が息を潜めて隠れすんでいたところです。 まるで当時に返っていくような錯覚に陥ります。膿と排出物の悪臭、うめき声、叫び声、まさに地獄絵そのものです。 戦争は、それだけ人を人の心を極限状態に追い込んでいき、やがてそれを失っていくのです。 それが戦争のもつ本当の怖さだと思いました。 「このガマでは生存者がいた、このガマでは38人全滅」など、生死をわけたガマが点在しており、特に沖縄南部に集中しています。戦争が激しくなると、ガマに軍人が入り込んできて住民を追い出し、盾にする、子どもが声を出せば、手をかけるように親に命じる、それでもダメなら自ら手をくだす。そして、最後には、「生きて恥をさらすより自ら・・・」という軍国教育のもと、負傷兵や住民に青酸カリや手榴弾を手渡し、軍の命令のもとに集団自決を行わせたという事実。先般の教科書検定問題では、このような歴史的事実がまるでなかったかのように塗り替えられようとしたのです。正しいことを正しく伝えていかなければ、人間は、再び同じ過ちを繰り返します。 戦後、強いられた基地との共生、共存驚きました。普天間基地【写真上】の周りは住宅地。というよりも、住宅地のど真ん中に基地があるという感じでした。騒音だけでなく、いつ墜落するかもしれないという不安の中で、日々の暮らしています。数年前には、周辺の沖縄国際大学にヘリコプターが墜落しました。全国の基地の75%が沖縄に集中していることから、このような事故は、今後も起こりえます。沖縄の人たちは、辺野古(へのこ)などへの県内移設ではなく、 すべての米軍基地【写真下:嘉手納基地】の沖縄からの撤去を求めています。 63年経った今も尚、語れないほどの辛い経験をした沖縄の人たちは、「軍隊は住民を守らない」ことを知っています。それが、現在の基地反対運動の原点だと思います。沖縄にとって、戦争は未だ終わってはいません。
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