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2010. 04月号

―神戸市2010年度予算―税金の使いみち間違ってますョ

新政権が誕生してはや6カ月経ちました。多くの国民の期待をもってスタートした新政権ですが、相変わらずの“政治とカネ”問題で、支持よりも不支持が上回るようになっています。多くの課題を抱えつつも子ども手当や高校授業料無償化制度はスタートしたものの、普天間飛行場移設問題にしろ高校授業料無償化制度での朝鮮学校外しなど、新政権の姿勢が、今、問われています。
神戸市においても、2010年度の予算委員会を経てあらたな財政計画のもとに新年度が始まりました。しかし、相変わらずの財政難。それらを背景に、図書館2館や市営住宅に指定管理が導入されるほか、2010年度も公立保育所2箇所が民間移管されました。また、一昨年、敬老パスが有償化され、バスの乗客数が36.6%減になった上、今秋、倍の負担になると、さらに高齢者の社会参加と移動支援が脅かされ利用者の減少が心配されます。これら一連の施策は、正に「公」の責任後退とも言えるものです。 
その一方では、多額の累積赤字を抱えるベイ・シャトル「海上アクセス」に前年度に引き続き約1億円という経営支援をします。また、神戸空港のこの間の搭乗者数は目標に届かず、空港管理収支や空港関連土地処分問題、起債償還問題など空港関連予算は今後大きな焦点となっていきます。
私たちの大切な税金の使い途をしっかりチェックしなければなりません。

 

   抗議集会

 【神戸空港開港4年抗議集会2010年2月16日於:市役所1号館前】

 

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【議会発信】

代表質疑でこんなことを聞きました

(1)友生養護学校移転問題について

昨年の総括質疑で友生養護学校新築・移転問題を採り上げました。そして再び、このたびの代表質疑で採り上げました。「介護のために友生の近くにわざわざ転居した人たちの事も考えてほしい」「現在でも幾度となく呼び出されている。兵庫区まで、複数回、往復するのは無理だと思う。そうすると学校待機を余儀なくされ、生活も人生もめちゃくちゃになってしまう」「子どもも命がけで通っているが、親も命がけで通わせていることを知ってほしい」という保護者の切実な声が届かず、一貫して「はじめに移転ありき」の対応に終始してきており、保護者の合意を十分に得られてないと思うからです。
◆「現在、肢体不自由特別支援学校通学区域については、兵庫区を東西に分け、市内の西半分は垂水養護学校に、東半分は、友生養護学校に通うように設けられていますが、友生養護学校が移転すれば、東半分に、肢体不自由特別支援学校がなくなります。今後の特別支援学校のあり方を考える時、全市的な視野で考えて通学に配慮された学校配置が必要だと考えるがどうか」という質疑に対して、神戸市は「通学できないという声もあることから通学バスのルート変更などや新耐震基準をクリアしている北校舎を暫定的に活用して通学支援策を講じたい。現地での建て替えは考えていない」という答弁でした。あくまでも「はじめに移転ありき」でした。
◆また、「昨今、知的障害特別支援学校入学希望者が増加傾向にあります。これは全国的な傾向だと言われており。兵庫県の場合、20年前に比べ約1.5倍の増加です。青陽須磨支援学校だけでなく、新友生養護学校においても、知肢併設の理想とは程とおくそのメリットが十分にあるとは言えない中で、開校と同時に受け入れられない状況が生まれる可能性が大いにあるのではないでしょうか。そもそも、ノーマライゼーションの本来のありようは、障害のある子もない子も混ざり合って生きていくことだと考えます。特別支援学校入学希望者の増加傾向は分離教育が進められていくようで非常に残念に思います。それは、裏返せば、普通学校での障害児の受け入れ体制が十分に整備されていないということの現われではないかと考えるがどうか」と質疑しました。

 

(2)「公契約条例」制定について

官製ワーキングプアが言われていますが、入札のたびに落札できずに仕事を失うのではないか、入札しても時給が引き下げられるのではないか・・・常に事業者も労働者も不安にさらされています。そしてそのしわ寄せは、市民へのサービスの質の低下となって現れてきます。昨年、公契約のもとで働く労働者の賃金の最低額を設定することなどを盛り込んだ公契約条例が、千葉県野田市議会で全会一致で可決されました。全国初の快挙です。「一石を投じる意味もあって条例を作った」という野田市長は、全国の市長に趣旨の賛同と同様の取り組みの呼びかけをされたように聞いていますが、この呼びかけに対して神戸市としても制定を、少なくとも検討を始める時期ではないかと思うがどうか」という質疑に対して、「国の労働行政の分野で全国一律で規定するべきもので、国の方で新たな動きがあれば対応したい」という答弁でした。
受身で消極的な残念な対応です。

 

【神戸新聞朝刊2月27日】

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【議会発信】

わずか15分ですが、連日の局別審査から・・・
働く人が大切にされる施策を!

【行財政局】「ワンストップ・サービス・デイ」の継続化について

指定管理者制度での人件費確保について
民間ノウハウの活用とコスト削減を目的とした指定管理者制度の導入は約1000箇所にまで及び、様々な課題が浮き彫りになりました。労働者にとって、4年ごとに常に解雇の不安がつきまとっていきます。その上に、更新で指定管理料が減額されるたびに人件費にしわ寄せがあります。労働者が安心して働き続けてこそ、サービスの維持向上が図れるものと考えます。そのためにも、東京都で取り入れられている指定管理者制度での人件費確保が必要となってくるのではないかと思うがどうか。 

 

【企画調整局】「ワンストップ・サービス・デイ」の継続化について

「年越し派遣村」を機に、昨年末、2回に渡って「ワンストップ・サービス・デイ」が国、地方自治体等の関係機関の協力の下、縦割り行政の壁を乗り越え試行実施されました。これは離職者が職業相談や住居・生活支援の相談・手続きが一つの場所でできるようにしたものです。結果は8割以上の人から評価を得られました。さらに常設化や定期化を望む声が多いことから、緊急雇用対策事業の一環として、「ワンストップ・サービス・デイ」の常設化や定期化に取り組むことができないか。

 

【危機管理質】アスベストマスクの備蓄、企業提携について

 

震災の倒壊建物の解体作業に携わっていた労働者が、2年前、アスベストによる中皮腫を発症し、労災認定を受けたことが明らかになりました。当時、飛散したアスベストによる健康被害が、今、始まっています。“減災”の視点で、アスベストを含んだ建物の把握、除去とともに、神戸市として、アスベストマスクを備蓄、あるいは企業提携できないか。

 

【国際文化観光局】真の国際化を求めて―外国人実習生研修生問題

 

昨年、北区の縫製工場で、中国人実習生8人が昼夜を問わず月200時間を超える残業を強いられながら賃金が支払われてなかった現代版「女工哀史」とも言うべき実態が明らかになりました。これは、氷山の一角です。神戸市は、姉妹都市提携などの華やかな都市間交流を続けている一方でこのような現実にも目を向ける必要があるのではないかと思います。「神戸市国際化推進大綱」の改定を機に、もう一歩踏み込んだ施策が必要なのではないか。

 

【市民参画推進局】「ワーク・ライフ・バランス」に非正規労働者の視点を

神戸市は「ワーク・ライフ・バランス」のもと、仕事と暮らしの調和の推進を図ってきました。それは、保育所や学童保育所などの社会的資源の充実、産前・産後休暇や育児休暇、看護休暇や介護休暇などの社会的制度の充実などの裏づけがあってこそ成立するものだと言えます。しかし、現実は、仕事がない、仕事があっても、子どもを預ける場所(保育所・学童保育所)がない、仕事や制度があっても制度が使えないというのが数多くを占める非正規労働者の置かれている実態です。「ワーク・ライフ・バランス」の施策に非正規労働者の視点を盛り込むべきではないか。  

 

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【議会発信】

2010年度、こんなふうに良くなります 

◎生活保護の母子加算復活!父子家庭にも児童扶養手当が支給されます
◆「成年後見支援センター」の創設。制度を必要とする人が適格に利用できるように専門職が無料で相談に応じるとともに「市民後見人」を養成します。来年1月開設予定。
◆缶・ビン・ペットボトルが毎週回収になりました。また次年度から容器プラスティック(北区のみ先行)が全市的に新たな分別となり、毎週回収になります。

◆1981年5月以前の建築物で、住宅耐震診断と改修設計がパックで2万円でできる制度ができました。

◆休日・夜間365日の小児初期救急拠点となる「神戸子ども初期急病センター」がHAT神戸に設置され、子どもの安全・安心を守ります。12月オープン。
●ろっこう医療生協が小規模多機能センターを建設。このような施設は、今年度末に、神戸市内33箇所になります。
●中・高校生が自由に立ち寄りサークル活動や異世代間の交流が行える「居場所」が新たに開設されました。場所はJR六甲道駅南、六甲道勤労市民センター内「ユースステーション灘」です。
●次年度、灘区で保育所新設(施設整備費補助)定員90人。

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【地域発信】

『ろっこう医療生活協同組合』の取り組みから

  

詳細はろっこう医療生協迄(℡802-3424) 

 

◆現在、インフルエンザは、神戸市では65歳以上の人は一律1,000円以下で接種できますが、世代を問わず約5,000円かかる料金を行政が助成することが必要です。ろっこう医療生協は「インフルエンザワクチン公費助成の充実」の署名に取り組み、1月28日、村上理事長をはじめ組合員の皆さんが神戸市に署名を提出しました。神戸市は「財政難で助成はできない」という見解を示しましたが、議会においてもワクチンの充実に向けての意見書も上げられており、引き続き取り組みます。

◆C型肝炎の患者救済は、この間の薬害肝炎訴訟の勝利で大きな前進がありました。さらに昨年末の『肝炎対策基本法』の成立でまた一歩前進しました。しかし、高額なインターフェロン治療費助成制度についても全ての患者の救済には至っていません。毎年、「肝炎友の会」が国会要請行動を行っていますが、それに向けての署名運動を「ろっこう医療生協」も現在協力しています(4月20日迄)。各診療所の窓口に置いています。ご協力をお願いします。


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【地域発信】

フツーに働きフツーに生きたい!

◆賃下げパワハラホットライン3月5・6日

 

年に2回、労働相談を行っている「神戸ワーカーズユニオン」のお手伝いを今回も行いました。

今や、非正規の方の相談だけでなく正社員の方からも、しかも労働相談のみならず生活保護などの生活相談まで様々です。まずはご相談ください。あなたの、あなたのお子さんの職場での悩み事、心配事を一緒に解決しましょう。        (TEL232-1838・FAX078-232-1839)

 

◆たたかう仲間の集会 3月14日

 

兵庫県下の様々な職場での争議や裁判の報告がありました。昨年は、中国人実習生の未
払い賃金の闘いがとても印象に残った集いで

す。「一人はみんなのためにみんなは一人のために」の思いをもった仲間が集まり、そのあと元町から三宮までデモ行進をしました。

◆賃金引上げ総決起集会 3月28日

 

東遊園地の会場で「3.28賃金引上げ総決起集会」が開かれました。これは大工さんや左官さんなどでつくる神戸土建や兵庫土建、甲南土建などの皆さんの春闘です。集会の後、組合員の皆さんは元町に向かってデモ行進をしました。私は拍手で送り出し激励しました。
◆パートフォーラム 3月28日
これも毎年の取り組みですが、兵庫県下のパート労働者を中心としたユニオンが、同じ東遊園地に集まり、簡単な報告・交流をした後、市民にアピールしながらデモ行進をしました。

 

◆被災地メーデー 5月1日
・日時 5月1日(土)11時半~15時   
・場所 長田区若松公園多目的広場
ご参加を!(鉄人28号横)

 

【地域発信】

原和美さん、参議院全国比例区に!

今夏の参議院選挙に、社民党公認、新社会党推薦で、原和美さんが立候補します。憲法第9条、25条が脅かされている今、民主党にお任せでなく、平和と暮らしを守るために憲法をしっかり守る議席を一つでも多くという皆さんの後押しで、このたび手をつなぐことができました。原和美さんへのご支援、宜しくお願いします。同封のリーフレットでの知人・親せきの方々のご紹介、宜しくお願いします。

 


【福島みずほ社民党党首と街頭行動 4月3日、於:神戸】

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【倶楽部発信 】

小林るみ子の議会報告

2月7日、灘区民ホールで、30人ほどのご参加のもと、「小林るみ子の議会報告」が開かれました。議会報告の後、会場から様々な意見や質問が出されました。とりわけ中央市民病院をめぐる医療問題について積極的な意見交換がなされました。『たんぽぽ通信』を送付したり、街頭でチラシを撒きながらマイクで報告するだけでなく、このような場をもっと頻繁に持ち、皆さんに様々な意見をいただくこともしなければと思いました。今回ご参加されなかった方はぜひ次回ご参加ください。

 

大盛況、春のリサイクルバザー

恒例の「春のリサイクルバザー」が行われました。『たんぽぽ通信』を見て準備をしていた方々から連絡をいただき、事前に集めて回るようなこともできるようになりました。品物を提供していただいた方、また当日、覗いていただいた方、ご協力ありがとうございました。売上金は活動費に使わせていただきます。次回「秋のリサイクルバザー」は、9月下旬です。

 

初夏の一日、「食」と「農」を楽しみませんか

皆さん!西区の兵庫楽農生活センターに行きませんか。ちょっぴり「農」を体験し、ちょっぴり「農」を学び、楽農レストラン「かんでかんで」でしっかり食事をし、農産物直売所でしっかり野菜を買い・・・楽しい一日を過ごしたいと思います。
★ 日 時  6月13日(日)9時集合(灘区民ホール前)
★ 行き先 兵庫楽農生活センター(西区神出町)
★ 会 費  3,500円(当日いただきます)
★ 先着50人。申込は4月19日から。お早めにお申込ください
    申込先:たんぽぽ倶楽部 TEL802-1125
月・水・金の13~17時

 

 

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【編集後記】

1月はいく、2月はにげる、3月はさる・・・早いもので、春たけなわです。

いかがお過ごしでいらっしゃいますか。

春・・・市役所前にこぶしの木が植えられていますが、それに接木されているのが、

このもくれんの木【写真】です。

 

こぶしの花の可憐さともくれんの花の清々しさが大好きです。
さて、今年は普天間飛行場移設問題にはじまり、非核神戸方式、平和祈念館創設・・・平和をめぐる課題がドッサリです。
前号でお願い致しました『一万人共同意見広告』の運動に、たくさんの方にご協力いただきました。紙面を通じてお礼を申し上げます。ありがとうございました。5月3日の神戸新聞の朝刊が楽しみです。小さくともまずは私たちができることから一つひとつ取り組んでいきましょう。(小林るみ子)

 

小林るみ子

   

ブログアドレスは「http://www.tanpopo-club.net/

もしくは「小林るみ子たんぽぽ倶楽部」でみることが可能です。

ご意見やご感想がございましたらお聞かせください。


   

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