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磯竿・リールの破損と対応方法
釣りをしていると必ず発生するトラブル。初心者では特に発生することが多くなります。時間が無駄になるばかりか、最悪の場合は釣りが継続できないことも。そんなトラブル発生のメカニズムと対処法を理解して、楽しい釣りができますように。
トラブルと解決方法
磯竿の折れ
磯竿の修理
リールの破損
リールの補修・メンテナンス
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最初のうちは穂先を折るトラブルが多いと思います。状況として次ぎのようなことが考えられます。
磯竿の穂先折れ
トップガイドの糸が絡み、巻き取ったら折れた!!
糸が絡む原因は強風や竿の操作。強い横風を受けラインがたわむと絡まりやすくなります。また投入時の穂先絡みはわかっても、仕掛けを流してライン操作中の穂先絡みに気付かず、魚がかかり慌てて巻くとボキッっといきます。
ラインが緩んだ状態でむやみに竿先を振り回さない。風が強い日や穂先の確認しにくい夜釣りはインナーガイドの竿を使うなど、状況にあった工夫を。
ウキを巻き込んで折れた!!
通常のウキ下は3m程度あります。足場の低い場所で魚の取り込みに集中してリールを巻いていると、ウキを巻き込んでしまいます。メジナは足元でも強烈に引くので、ついゴリ巻きしてしまいボキッということに・・・。
波が穏やかでも釣り座は少し高いところへ。ウキが上がってきたらゴリ巻きしないなど気をつけてください。
磯竿の中間・根元の折れ
やり取りで折れた!!
大物とのやり取りでは、磯竿の角度を適切に保つことを気をつけてください。竿に『ため』を作ろうと極端に後ろに傾け、竿に『つ』のような角度が付いた場合、負荷が集中した中間部分で折れることがあります。
磯竿は立てることで弾力を発揮します。前に寝かしすぎるとラインに力が集中してラインブレイクの原因になりますし、後ろへ倒しすぎると竿の破損の原因になります。
磯竿は真上からやや後ろに倒すくらいでやり取りしてください。
取り込み・抜き上げで折れた!!
取り込むときも磯竿の角度に気をつけてください。タモ入れに夢中になり磯竿を立てると、竿先は大きく曲がり足元の魚に向きます。その結果、竿には『つ』
の角度が付いており、上と同じく破損の原因になります。
足元まで来た魚とのやり取りやタモ入れでは、竿を水平近くに倒し足元に対して90度くらいの角度を保つと竿の力を発揮した状態で操作できます。
大きな魚を抜き上げようとするときも危険です。宙に上げた魚には、水の浮力がなくなり相当な重さが竿や仕掛けにかかります。手元に引き上げようと磯竿を立てると、これも磯竿が無理な曲がりになってしまいます。
ラインが切れるくらいならましですが、最悪竿が破損する原因となります。タモを使うか、少し大物を抜き上げる場合は竿の角度に気をつけ横へ持ち上げるようにしてください。
磯竿の扱いによる破損
障害物にぶつけた!!
魚がかかって大あわせ、岩場やテトラに竿先が当たり破損。また竿を持って移動の際、突き出た岩に竿先が接触する等々・・・。
釣り座から竿を出す前に、障害物などないか周りをよく確認。移動をする際は面倒でも竿をたたむなど、少しの注意で防げる事故です。
立てかけていた磯竿が倒れた!!
不安定な状態で竿を置くと強い風に煽られ竿が倒れることもあります。しっかり安定した場所においてください。
踏んだ、または踏まれた!!
竿を地べたに置かない。人の動線を考え通行の邪魔になるところへ置かないように。
磯竿の破損のまとめ
糸絡みやウキの巻き込みは操作に不慣れなことで起こるトラブルです。竿先は特に繊細なので、ぶつけたり倒れたり、衝撃は厳禁です。
磯竿の破損は釣りの継続不可能に直結します。トラブルに備えて予備の磯竿も持っておくことをおすすめします。
予備竿の購入は、メインがアウトガイドであれば予備はインナーガイドと、異なるタイプの磯竿を持っていれば状況の対応もしやすく便利です。
大切な道具ですので、修理して使えるならそれに越したことはありません。自分で修理する方法もありますが、どうしても強度に不安があったり、更に悪化させることも考えられます。
下手に触らず、お店へ持っていくことをおすすめします。折れた部分で対応も異なりますのでまとめてみました。
磯竿の穂先の修理
穂先の修理は、先から数センチ程度で折れたなら、釣具屋からその場で修理してもらえます。折れた穂先の径に合うガイドを取り付け完了ですので、費用はガイド代と手間で2000円程度。
手持ちのガイドで対応できれば数百円くらいですので気軽に頼んで大丈夫です。
もっと内側で折れた場合、トップガイドを付けただけでは2番ガイドとトップガイドが接近しすぎますので、2番ガイドも取り替えてもらい、ガイド間のバランスを取ります。
穂先が硬くなる、バランスが悪くなる云々言われますが、最初のうちは特にこだわらず、今の磯竿を使い倒してトラブルも勉強するつもりで使いましょう。扱いに慣れてから新しい磯竿を買えばいいと思います。
磯竿の中間・根元の修理
磯竿が中間や根元で折れた場合、穂先のような対応はできません。ブランクを継ぎ足し補修用糸で固定する方法もありますが、簡単にはできませんし強度不足は否めません。お店からメーカーに送り修理してもらいましょう。
パーツカタログにあるモデルなら部品の金額がわかるので参考に。型が古くカタログになければメーカーに送り修理の見積もり金額を教えてもらえます。金額を聞いてから修理するかどうかの返事になります。
但し、竿の値段や破損部分によりますが、修理費も1万円以上かかる場合もあります。修理費に少し足したら新しい竿が買えますね・・・。買い換えるなら、折れた竿は無事な部分で短竿を作るか、杓のシャフトにするか、案外使い道はありますよ。
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最近のリールはとても丈夫になり、簡単には『糸が巻けない』という状況にはなりにくいのですが、海という苛酷な環境で使われるので様々なトラブルが発生します。
よく起こるトラブルの原因と対策、解決法を考えます。
スプールエッジに傷!!
使っているといつの間にか傷がつきやすいスプールエッジ。道具を置く時、スプールエッジが地面に触れていたり、転倒、落下で傷が付いたり。外に出ている
箇所なので傷の付きやすいパーツではあります。
スプールエッジはラインが直接接触するため、スプールエッジの傷はラインの磨耗につながり、高切れの原因にもなりますのでタックルを地面に置く時は気をつけてください。
ラインローラーが回らない!!
直接潮風を受けラインに付いた海水に触れ回転し続けるラインローラー。リールで最も過酷な部分のひとつです。
ラインローラーのメンテナンスを怠ると、塩噛みが発生してラインローラーが回らなくなります。そうなると糸ヨレが発生しやすくなりライントラブルの原因になります。毎回釣行後にオイルをひと吹きするのが効果的。また汚れがひどい場合は、分解して内部の汚れの除去と注油をすることにより、良好な状態が保てます。
もうひとつ気をつけたいのが、ラインローラーに大きな負荷を掛けること。軸がずれて回転しなくなります。例えば根掛りを切るとき。竿をまっすぐにして糸を直接引張るのですが、このときラインローラーにラインがかかった状態で引張るのは破損の原因になります。怪我をしないようタオルやグローブで保護してから手でラインを引張るようにしてください。
回転にゴリゴリ感がある!!
リール内部のギアやベアリングが、塩噛みや磨耗でスムーズに回転しなくなり、その振動がハンドルに伝わって手元に感じる現象です。
リールは機械部品が多いので、原因の特定は困難ですが、これも釣行後のメンテナンスで発生を抑えることができます。洗浄や注油はコマメに行ってください。最近のリールは錆に強いベアリングや丈夫なギアを使用しているものが多く、簡単には壊れませんが、年式の古いお下がりのリールを使っている場合は注意してください。
リールは苛酷な環境で使用されますので、転性能の維持にはメンテナンスが欠かせません。初心者でも気をつけたいメンテナンスのポイントをまとめました。
スプールエッジの傷の対処
スプールエッジの傷は浅いものであれば少しの補修して対処できます。
砂消しゴムにオイルを付けて軽くなでる方法。擦るのではなく、なでるだけ。これで傷のザラツキを取ります。傷を消すことではなく、表面に出た小さなザラザラを取るだけです。これだけでラインの滑りがよくなります。
スプール表面は滑りと防食のため、メッキが施されていますが、この層は薄いので、ゴシゴシ擦ると簡単に剥がれてしまいます。そうなると錆びやすスプール
がダメになってしまいますので気をつけてください。
深々と傷が付いた場合は、補修どころではありませんので、替えのスプールを注文してください。
ラインローラーのメンテナンス
普段のメンテナンスは、オイルをラインローラーにひと吹きして回転を確認します。注油口があるの製品は内部まで確実に注油できるので便利です。
また汚れが目立ってきた場合は、ラインローラーを分解して内部の汚れもきれいに落としてください。ラインローラーの分解は初心者でもできます。ただし、小さな部品が多いので、紛失には気をつけてください。
分解した部品を順番に並べ配置が分かりやすくしておきます。
お湯につけて汚れを浮かせ、ティッシュや綿棒で汚れをふき取ります。
オイルを付けながら順番に組み立て、ラインローラーの固定ネジをしめます。
回転を確認して良好に回ればOK。
ゴリゴリ感の回転異常の対応
リール内部のゴリゴリ感はギアやベアリングの破損や塩噛みが主に考えられますが、安易な分解は破損の原因にもなりますのでおすすめしません。メーカーに送りオーバーホールしてもらってください。メンテナンスについては、リール内部の注油ができるように注油口がありますので定期的な注油だけで十分です。
気をつけたいのがオイルとグリスの違い。注油するのがオイルなのかグリスなのか、リールの取扱説明書に書いてありますので確認してください。
○オイルとグリスの特徴(画像はシマノより)
オイル
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粘度が少なくサラサラした潤滑油。
回転が軽いので高速で回転するローラーやベアリングに向きます。油膜切れが早くコマメな注油が必要です。 |
グリス
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添加物を加えられ、粘度が増したオイル。
粘度が高いのでネバッとした回転になりますが、油膜が落ちにくく長期の潤滑性能を維持します。 |
基本的には内部のギア周りにはグリスが向きます。最近の製品は内部にもオイルを注油する指示がありますが、オイルがギア周りのグリスを落としてしまうのか、回転がザラつくことがあります。やはりギア周りにはグリスを注油したほうがいいかもしれませんね。
シマノとダイワそれぞれ専用のオイル、グリスがありますが、シマノの製品は便利に使えます。シマノのオイル(青い表示が目印)が一本あれば、ラインロー
ラーやハンドルノブなど普段のメンテナンスに必要な箇所をカバーできます。
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