ピコ真核プランクトン・・・真核生物の起源?
参考 : ユーグレノゾア、ハテナ、一次植物、二次植物
真核生物は、どのようにして誕生したのでしょうか?
真核生物は、細胞核を持ちます。
細胞核以外にも、ミトコンドリア等、様々な細胞小器官をもちますが、
これは、融合?等により、大型化しないと取り込めないと思います。
細胞の大きさは、一般的には、
原核細胞は、1 - 10 μm、
真核細胞は、5 - 100 μmのようです。
真核生物は、原核生物に比べて大きいですが、
O. tauri (プラシノ藻)は、直径0.8μmと原核生物並みの大きさですね。
しかし、細胞核に加えて、ミトコンドリア、クロロプラスト(色素体)、ゴルジ装置を各1個持ち、自由生活をしています・・・
寄生に特化して、小さくなったのではなさそうなので、元々小さいのでしょうか。
また、細胞壁や鞭毛はありません・・・細胞壁がない点は、動物細胞に似ていますが・・・
ミトコンドリア、クロロプラストは、もともと原核生物とされていますから、
これらを持たない、真核生物の祖先?はもっと小さいと思います・・・
尚、最小の原核生物は、ARMANで、0.2×0.06 μmです。
現在知られている、最小クラスの真核生物は、藻類ですが・・・
プラシノ藻は、鞭毛をもつものがあります・・・藻類も運動可能ですね。
尚、ユーグレノゾアも、鞭毛と葉緑体を持ちますが、これは二次植物です。
渦鞭毛藻等で、盗葉緑体現象という現象があるので、先に葉緑体がない真核生物が登場した気がします・・・
盗ミトコンドリア現象は、聞いたことがありませんが、あるのでしょうか?
メス親の形質が伝わるようです・・・オス親のものは、排除されるようですね。
真核藻類の中で、灰色植物(原始紅藻という説もあります)が、最も古く分岐したようです。
尚、プラシノ藻は、緑藻植物です。
灰色植物のプラスチド(シアネレ)には、細胞壁が残っています。
一方、シアネレのゲノムサイズは127kbで、他の葉緑体と同程度に縮小しています。
やはり、遊泳細胞があるものもあり、運動可能です・・・余談ですが、シアノバクテリアも、線毛を持ち、運動します。
細胞壁も、あるものとないものがあります・・・
動物と植物細胞の境界は、一体何でしょう・・・
大型化に成功し、他の生物を捕食するようになったものや、
真核動物の祖先でしょうか?(詳細不明)
また、分裂後、ミトコンドリアがない真核生物は知りませんが、
ミトコンドリアは分配されないと、エネルギー不足で細胞を維持できないのでしょうか?
尚、エクスカバータに属す、メタモナス類のように、寄生に特化して、二次的にミトコンドリアを失った生物はいます。
後、真核単細胞生物には、SARというグループがありますが、大きさは、
ストラメノパイルのタイヨウチュウは、直径が40 - 50 μm、
アルベオラータのゾウリムシは、細胞長が90 - 150μm、幅 40μm 、
リザリアの有孔虫は、1000μm以下です・・・
ピコプランクトン(0.2 - 2 μm)に比べると、巨大ですね。
細胞の中に、細胞核を持つ生物です。
国際原生動物学会 ( ISOP ) の分類( 2012年 )では、
オピストコンタ(動物や菌類等)、
アメーボゾア(アメーバや変形菌等)、
アーケプラスチダ(植物や藻類等)、
SAR、
の5つのスーパーグループに分類されます。
ただし、スーパーグループが不明な小さな系統も多数あります。
更に、
オピストコンタとアメーボゾア、
アーケプラスチダとSARは、
それぞれクラスターにまとめられます。
真核生物は、20億年前(先カンブリア時代)までには、登場したと考えられています。
最も古い真核生物の化石は、27億年前の地層から検出されたステランという真核生物に由来する有機物質です。
また、真核生物の化石そのものも、21億年前の地層から発見されています。
ただし、これらの化石が、本当に真核生物由来かどうかは不明です。
真核生物の細胞は、一般的に原核生物の細胞よりも大きく、1000倍以上の体積を持つこともあります。
細胞内には様々な細胞小器官があります。
細胞核は、核膜という穴の開いた二重の膜で覆われており、核液と DNA を含みます。
細胞のその他の部分は細胞質と呼ばれ、細胞骨格によって支えられています。
核の周囲に、小胞体があります。
小胞体には、滑面小胞体と粗面小胞体があります。
粗面小胞体にはリボソームがあり、タンパク質が合成されます。
リボソーム内で合成されたタンパク質は、ゴルジ体に輸送されます。
更に、ミトコンドリアや、
植物や藻では、葉緑体も含まれています。
多くは細胞表面に、鞭毛や繊毛があります。
細胞径が0.2 - 2 μmのプランクトンです。
酸素発生型光合成を行う植物プランクトン(藻類、ピコ植物プランクトン)と、
それ以外の栄養形式の細菌類に分けられます。
海洋におけるピコプランクトンは現在の所、
シネココッカス、プロクロロコッカス、→ 藍藻
ピコ真核プランクトン、
従属栄養性細菌(バクテリア)の4群に大別されます。
また、古細菌(アーキア)の報告も増えています。
ピコ真核プランクトン
真核性のピコプランクトンで、
緑藻類やプラシノ藻類等が含まれます。
ピコ真核植物プランクトンは、細胞径が1 - 3 μm程度のクラスターを形成します(ウルトラ植物プランクトン)。
ほぼ全世界の海洋の有光層(下層部)に分布します。
海洋におけるピコプランクトンの増殖速度は、非常に低い(1週間から1ヶ月に1分裂)と見積もられていましたが、
後に、分裂は1日1回であり、しかも高度に同期している事が明らかとなりました。
ピコプランクトンの動態は、非常にダイナミックで、
体長数μmの小さな捕食者が、増殖するピコプランクトンを摂食していきます(→ 微生物環)。
この捕食者-被食者の関係が、ピコプランクトンの生物量をほぼ一定に保っています。
緑藻植物門に含まれる、単細胞の微細藻類です。
海水・淡水域ともに広く分布します。
原始的な形態の緑色植物をまとめた多系統群であり、最古の化石は14億年前のものとされます。
オストレオコッカス属のO. tauri(英)は、直径が0.8μmと最小クラスの真核生物です。 トップ
これは、細胞壁や鞭毛がなく、
ミトコンドリア、クロロプラスト、ゴルジ装置を各1個持ちます。
ゲノムサイズは、12.56Mb(染色体数14、核ゲノムのみ)と非常に小さく、
自由生活性を送る真核生物のゲノムの中では最小です。
プラシノ藻は全て、生活環を通して単細胞性です。
細胞は小型で、直径数μmのものから、1μm未満のピコプランクトンに分類される種もあります。
細胞の形状は、球形等、多様です。
細胞内に1個の葉緑体を持ち、光合成を行ってエネルギーを得る独立栄養生物です。
光合成色素はクロロフィル a / b であり、他にカロテノイドを持ちます。
カロテノイドの組成は、プラシノ藻綱の分類形質でもあります。
細胞核、ゴルジ体、眼点は、細胞内に各1つ存在します。
ミトコンドリアは数個が分散します。
細胞壁はありません。
ゴルジ体では鱗片が作られ、細胞表面に配置されます。
光感知に関わる赤色の眼点を、葉緑体の内側に持ちます。
鞭毛は、細胞前端の陥入部から生じます。
本数は、0から8本以上まで様々です。
鞭毛装置も多様で、プラシノ藻内で属を区別する形態形質にもなっています。
プラシノ藻の細胞表面と鞭毛表面は、有機質の鱗片に覆われています。
鱗片はゴルジ体で形成され、エキソサイトーシスにより鞭毛装置近傍から細胞外に排出されます。
増殖法は、主に無性生殖で、単純な二分裂です。
他に、ファイコーマという大型の不動細胞が形成され、
内部で多数の遊走細胞が作られて放出される場合もあります。
有性生殖に関する知見は少数です。
真核生物のうち、ストラメノパイル、アルベオラータ、リザリアを含みます。
それぞれのグループの頭文字を取って、SARと呼ばれます。
主に、単細胞生物です。
鞭毛に中空の小毛を持つ真核生物です。
共有派生形質が、鞭毛に備わった管状小毛(管状マスチゴネマ)です。
管状小毛は、軸部の太さが数十nm、全体の長さは最長でも数μmで、軸部が中空になっています。
前鞭毛と後鞭毛の2本の鞭毛を持ち、前鞭毛(細胞の進行方向に伸ばした鞭毛)に小毛があります。
ストラメノパイルには、多細胞生物も多いオクロ植物(不等毛植物)が含まれます。
その他、太陽虫の一部(ケルコゾアに含まれるものもあります)や、
卵菌・サカゲツボカビ類を含む、多様なグループです。
大きさは、
タイヨウチュウでは、直径40 - 50 μmで、核が一つあります。
オオタイヨウチュウは、直径200 - 1000 μmと大きく、多核です。
ストラメノパイルの鞭毛小毛には、細胞の推進力を逆転するという特異な機能があります。
不等毛植物である褐藻や珪藻は、普段は鞭毛を持ちませんが、
生活環の一部で遊走細胞を生じ、この時小毛のある鞭毛を備えます。
鞭毛を持つ遊走細胞の形態は共通性が高いですが、
タイヨウチュウ等、生活環を通して遊走細胞期を持たず、管状小毛を持たないもあります。
3つの系統に分類されます。
ビギラ、
偽菌、
オクロ植物(不等毛植物)
尚、ビギラが系統的に離れており、偽菌とオクロ植物が互いに近縁です。
オクロ植物の多くは葉緑体を持つのに対し、
ビギラと偽菌は、葉緑体がない無色ストラメノパイルです。
最も重要な共有形質は、細胞表層のアルべオール(泡室)です。
アルべオールは、細胞膜を裏打ちするような層を作っている平らな小胞で、普通は柔軟な外被があります。
渦鞭毛虫は、この中に鎧板という固い殻状の板が作られます。
大きさは、
ゾウリムシでは、細胞の長さが90 - 150μm、幅は 40μm 程度です。大小2つの細胞核があります。
3つのグループに大別されます。
繊毛虫 : 表面に多くの短い繊毛が並ぶ原生動物です。ゾウリムシ・ツリガネムシ等。
アピコンプレクサ : 配偶子の時を除いて、運動器官を持たない寄生性原虫です。マラリア原虫等。
渦鞭毛虫(渦鞭毛藻) : 海や淡水に広く分布する鞭毛虫で、葉緑体を持つ種もあります。ヤコウチュウ等。
その他、これらと特徴を共有するプロトアベオラータがあり、Perkinsus や Chronema 等が属します。
アルベオラータ類のミトコンドリアには、管状のクリステがあり、鞭毛または繊毛にも特徴的な構造があります。
アピコンプレクサと渦鞭毛虫は、繊毛虫よりも互いに近縁であるようです。
どちらもプラスチドを持ちます。
渦鞭毛藻類では、約半数が葉緑体を持ち、
アピコンプレクサは、葉緑体起源とされるアピコプラストを持ちます。
細胞の頭頂部に微小管の束か円錐を持ちます。
アピコンプレクサでは、これが宿主細胞へ侵入する際に使われる複合体の一部になっていますが、
一部の無色渦鞭毛虫類では、餌を摂取する際に使う外被になります。
アルベオラータ類におけるプラスチド(葉緑体等)の獲得については詳細不明です。
葉緑体として機能しているプラスチドを持つのは、渦鞭毛藻の約半数と、サンゴの共生藻 Chromera のみです。
アピコンプレクサでは、アピコプラストという、痕跡的なプラスチドを持ちます。
Chromera は、系統的にアピコンプレクサに近いことから、
アピコンプレクサの祖先は、 Chromera のような光合成性生物であった可能性もあるようです。
しかし、プラスチドは比較的進化したグループにしかみられないため、
アルベオラータ類は、元々プラスチドを持たず、渦鞭毛藻とアピコンプレクサは別々にプラスチドを獲得した、という説もあります。
更に、渦鞭毛藻では約半数が葉緑体を持たない他、珪藻やクリプト藻を起源とする葉緑体を持つものもあります。
糸状、網状、微小管が通った仮足を持つアメーバ様生物です。
殻や、複雑な形態の骨格を持つものが多く、
原生動物化石として発見されます。
管状クリステのミトコンドリアを持っています。
大きさは、
有孔虫では、1mm以下ですが、大きいものでは5cm、化石では最大で19cmのものがあります。
3つのグループに大別されます。遺伝学的類似性に基づき、ケルコゾアの拡張とされます。
ケルコゾア : 様々なアメーバや鞭毛虫で、糸状仮足を持ち、土壌中でみられます。
アメーバは、アメーボゾアに含まれるものもあります。
有孔虫 : 網状仮足を持つアメーバ様生物で、海洋底生生物です。
放散虫 : 軸足を持つアメーバ様生物で、海洋プランクトンです。
その他、
それぞれ植物と動物に寄生する、ネコブカビ類とアセトスポラ類や、
特異なアメーバである、グロミアがあります。
ユーグレナ植物門(ミドリムシ等)と、 二次植物
キネトプラスト類(トリパノソーマ等)をまとめた分類群です。
多くの自由生活性の鞭毛虫と、少数の寄生虫を含むグループです。
大部分は小型で、体長15-40μm程度ですが、
ユーグレナ植物の中には500μmに達するものもいます。
ユーグレノゾアの大部分は、細胞前部の窪み ( apical pocket ) から生じる二本の鞭毛を持ちます。
鞭毛の一方は前方に伸ばし、
もう一方は後方に引きずるか、退化的です。
窪みの近傍には捕食装置 ( cytostome ) があり、鞭毛基部から伸びる鞭毛根の一つに支持されています。
この構造は、ユーグレノゾア共通の特徴の一つです。
多くは、バクテリア等の小さな獲物を捕食するか、吸収栄養を行います。
吸収栄養は寄生性の種に限らず、自由遊泳性で捕食と併用する種もあります。
ユーグレナ植物の大部分は葉緑体を持っており、独立栄養生活を営みます。
光合成を行う種では、光に応答するための眼点を備える場合が多いです。
光合成色素組成は陸上植物に近く、葉緑体が緑藻の二次共生由来である事を示唆します。
盤状クリステ類共通の、団扇型(盤状)のミトコンドリアクリステを持ちます。
鞭毛軸糸に沿ってパラキシアルロッドが存在します。
鞭毛に非常に細い非管状小毛を持つものがあります。
核膜残存型(完全閉鎖型)の核分裂を行います。
中期赤道板は形成されません。
カタブレファリス類(二次植物)の鞭毛虫です。
ハテナの葉緑体は、プラシノ藻類の細胞内共生由来です。
ハテナの葉緑体は、元の藻類と比べ、
ミトコンドリアやゴルジ体は貧弱になり、基底小体は消失する等、多くの構造が退化的であるのに対して、
葉緑体は大きくなり、ピレノイドは数を増しており、独立の藻類から、葉緑体化が起きています。 盗葉緑体現象
更に、細胞分裂をすると、葉緑体をもつ細胞と、持たない細胞に分かれてしまいます。
無色になった細胞は、捕食のための構造が形成されて、新たに藻類を取り込み、
次第に葉緑体の形になって行く可能性があります(詳細不明です)。
一次植物(アーケプラスチダ)
陸上植物、緑藻、紅藻と、灰色植物からなります。
プラスチドが、2枚の膜に囲まれており、
細胞内共生したシアノバクテリア(藍藻。原核生物です。)から直接派生したと考えられています。
共生が一回だけの植物群という意味で、一次植物ともいいます。
これ以外のグループでは、プラスチドは3または4枚の膜に囲まれています(二次植物)。
細胞には中心体がなく、
クリステが平板状のミトコンドリアを持ちます。
セルロースを含む細胞壁があり、養分はデンプン(α-1,4グルカン)の形で貯蔵されます。
更に、分子系統学によると、プラスチドは単一起源であるようです。
紅藻は、シアノバクテリアと同様に、色素としてクロロフィルaとフィコビリンを持っています。
緑色植物(プラシノ藻等の緑藻と、陸上植物)は、クロロフィルaとbを持ち、フィコビリンは持ちません。
灰色植物は、シアノバクテリアの標準的な色素を持ち、プラスチド(シアネレ)に細胞壁が残っています。
シアネレのゲノムサイズは127kb程度で、他の植物の葉緑体と同程度に縮小しているため、オルガネラとされます。
灰色植物の遊泳細胞には、二本の鞭毛があり、鞭毛装置に多層構造体が存在し、これは緑藻類にも多くみられます。
不動性のものもあります。
細胞壁も、あるものとないものがあります。
細胞核分裂は、核膜が消失する開放型の分裂です。
灰色植物が、真核藻類の中で最も古く分岐したと考えられていますが、
系統樹によっては、原始紅藻の方が古く分岐したとするものもあります。
二回以上の細胞内共生に由来する葉緑体を持つ植物です。
真核生物の葉緑体は、全て細胞内共生由来ですが、
原核生物である藍藻を取り込んだものと、
藍藻を取り込んだ真核生物を取り込んだものに大別されます。
前者が一次植物、後者が二次植物です。
一次植物の緑色植物と紅色植物は、様々な生物に取り込まれ、
細胞内共生して二次植物の葉緑体となっています。
灰色植物を取り込んだ二次植物は知られていません。
二次植物は、6群に大別されます。
ユーグレナ植物(葉緑体膜は3重膜で、緑藻由来で、光合成色素はクロロフィルa / b。ユーグレノゾア)、
クロララクニオン植物(葉緑体膜は4重膜。緑藻由来で、色素はクロロフィルa / b。ヌクレオモルフを持ちます。リザリア)、
クリプト植物(体長3 - 50μm。葉緑体は1つで、葉緑体膜は4重膜。最外膜は核膜と連絡します。紅藻由来で、色素はクロロフィルa / c。ヌクレオモルフを持ちます。
尚、クリプト植物門は、カタブレファリス類を独立門とした場合、上位分類としてクリプチスタが置かれます)、アルベオラータ
ハプト植物(直径5 - 50μm。葉緑体は2つあり、葉緑体膜は4重膜。最外膜は核膜と連絡します。紅藻由来で、色素はクロロフィルa / c。)
不等毛植物(葉緑体は2つあり、葉緑体膜は4重膜。最外膜は核膜と連絡します。紅藻由来で、色素はクロロフィル a / c。コンブや珪藻等。ストラメノパイル)、
渦鞭毛植物(約半分が葉緑体を持ちます。残りは従属栄養性で、他の原生動物を捕食して生活します。アルベオラータ)
尚、ハテナという、奇妙な細胞分裂を行う鞭毛虫があります。
これは、細胞分裂時、葉緑体が均等に分配されません(他の藻類が細胞分裂する時は、葉緑体も分裂します)。
また、盗葉緑体現象という、餌藻類の葉緑体を細胞内に取り込み、一次的に保持する現象があり、
軟体動物の嚢舌目や繊毛虫・有孔虫・渦鞭毛藻でみられます。
無色のハテナも、藻類を取り込みますね。 トップ
しかし、葉緑体が本来は別の生物であったことを考えれば、うまく葉緑体が配分される方が不思議であるため、
いかにして、分裂が同期するようになったのか?
更に、単独生活の藻類が、ごく短い時間に、世代を経る事なく形態変化を起こしているメカニズムは?
等、の問題も生じます。
尚、灰色植物のシアネレは、藍藻の特徴が非常に残っている原始的な葉緑体です。
葉緑体の分裂では、2枚の包膜のうち、内包膜の内側への陥入と、外包膜のくびれは別々に進行します。
この特徴は、通常の葉緑体の外側からのくびれ込みと、藍藻の細胞分裂が平行して進行している、とみることもできます。
また、葉の斑入りという現象はよくみられます。
あと、植物の葉緑体は細胞質遺伝を行い、ミトコンドリアと同様、メス親の形質が伝わるようです。