『神は賽を振らない』
ダイス不要の新感覚TRPGミソロギアへようこそ!
目次
【1】キャラクター
【2】各種判定
【3】戦闘方法
【4】ワールドビルド
【1】
キャラクター
概要:
ここではあなたの分身となるキャラクターについて解説する。
CL:
キャラクターレベルの略称。CLはキャラクターの強さの目安となる。
CLは最も優れた能力値が200の倍数に達すると上昇する。
CL1点増加すると最大SP(スキルポイント)3点を獲得する。
全ての能力値が200未満の場合は一般人(CL0)として扱われる。
能力値:
能力値は(体格/技術/反応/知性/魅力)5種のこと。
能力値は直接何かの判定に使うわけではない。
主に戦闘値や副能力値を算出するときに使用する。
スキルの習得条件や装備品の着用条件としても使われる。
成長率:
成長率は能力値が1回の成長で上昇する値のこと。
能力値ごとに成長率が設定されている。
成長率は種族の基本成長率にクラスの追加成長率と食事効果を合わせた値を使う。
スキル:
キャラクターが使える特殊能力のこと。
スキルはSP(スキルポイント)を使って習得する。
クラスごとに習得可能なスキルが決まっている。
スキルごとに習得条件として一定値以上の能力値が必要になる。
一度習得したスキルは別のクラスにクラスチェンジしても使用できる。
習得済みのスキルを忘却することでSPを回収することができる。
最大SPはCLの上昇と共に増加する。
種族:
キャラクターの人種のこと。
種族によって(初期能力値/基本成長率/初期知識)が決まる。
キャラクター作成時に選択した内容を変更することはできない。
クラス:
キャラクターの職業のこと。
クラスによって(追加成長率/クラス特性/習得可能スキル)が決まる。
必要条件を満たしている場合はクラスチェンジできる。
必要条件として知識や能力値、収集品などが要求されることがある。
装備品:
キャラクターの使用する武具のこと。
装備品は合計で5個まで着用できる。
また着用部位(右手/左手/胴体/頭部/腕部/脚部)はそれぞれ独立しており、
同じ部位に複数の装備品を着用することはできない。
ただし着用部位(その他)は重複して着用できる。
戦闘値:
主に戦闘時に使用する値のこと。
戦闘値は能力値や装備品から計算する。
あらかじめ算出することで戦闘を円滑に進めることができる。
最大HP:
(式)最大HP = 100+(体格)+(CL*200)+装備品
最大HPはHPの上限値のこと。
HPは体力のことで攻撃を受けて怪我をすると低下する。
HPが0以下になると戦闘不能状態になる。
最大HPを越えてHPを回復することはできない。
24時間経過すると最大HP10%に相当するHPが自然回復する。
最大MP:
(式)最大MP = 10+(知性÷200)+(魅力÷200)+装備品
最大MPはMPの上限値のこと。
MPは精神力のことで精神攻撃を受けたり魔法を使用すると低下する。
MPが0以下になると戦闘不能状態になる。
最大MPを越えてMPを回復することはできない。
6時間以上の十分な休息をとることで最大MPまで自然回復する。
最大ST:
(式)最大ST = 100+(CL*10)+装備品+住居
最大STはSTの上限値のこと。
STはスタミナのことで全ての行動のコストになっている。
非戦闘時にスキルの使用や判定を行うときは最大STまでのSTを使うことができる。
戦闘時はラウンドの開始時に最大STまで自然回復する。
最大DP:
(式)最大DP = 3 + (CL÷20) + スキル
DPは運命点(DestinyPoint)または魔性点(DevilishPoint)のこと。
DPは判定の達成値を倍化するときや強力なスキルを使用するときに消費する。
DPはスキルの影響がなければセッション開始時に最大値まで溜まった状態から始まる。
魔性スキルを持つキャラクターはセッション開始時にDP0点から始まる。
魔性スキルはセッション中の行動でDPを増加させる効果が備わっている。
攻撃力:
(式)攻撃力 = (体格÷20)+(技術÷40)+装備品
攻撃力は物理攻撃のダメージ量に影響する。
魔法力:
(式)魔法力 = (知性÷20)+(技術÷40)+装備品
魔法力は魔法のダメージ量や回復量に影響する。
物理防御:
(式)物理防御 = (体格÷20)+(反応÷40)+装備品
物理防御は攻撃を受けたときに物理ダメージを軽減する。
ただし精神攻撃を軽減することはできない。
魔法防御:
(式)魔法防御 = (魅力÷20)+(反応÷40)+装備品
魔法防御は攻撃を受けたときに魔法ダメージを軽減する。
ただし精神攻撃を軽減することはできない。
命中力:
(式)命中力 = 10+(技術÷200)+装備品
命中力はスキルを物理的に当てるための命中判定に使う。
近接攻撃と遠隔攻撃のどちらにも使用する。
また射撃タイプの魔法攻撃も命中判定を行う。
詠唱力:
(式)詠唱力 = 10+(知性÷200)+装備品
詠唱力はスキルを魔法的に当てるための魔術判定に使う。
射撃タイプの魔法攻撃はこちらではなく命中力を使うこともある。
回避力:
(式)回避力 = 10+(反応÷200)+装備品
回避力はスキルを回避して無効化するための回避判定に使う。
物理攻撃と魔法攻撃のどちらにも使える。
ただし精神攻撃を防ぐことはできない。
行動速度:
(式)行動速度 = 10+(反応÷500)+(魅力÷500)+装備品
行動速度は戦闘中の行動順を決めるときに使う。
威圧力:
(式)威圧力 = 1+(体格÷500)+(魅力÷500)+装備品
敵対者を足止めするときに使う。
副能力値:
副能力値は主に非戦闘時の判定に使用する値のこと。
副能力値は能力値や装備品から計算する。
あらかじめ算出することでセッションを円滑に進めることができる。
探索力:
(式)探索力 = 10+(技術÷400)+(反応÷400)+装備品
探索力は探索判定に使う。
探索判定は隠された物を探すだけでなく、罠の解除や物陰に隠れるなど
盗賊技能と呼ばれる行動に使う。
交渉力:
(式)交渉力 = 10+(知性÷400)+(魅力÷400)+装備品
交渉力は交渉判定に使う。
交渉判定は大衆から情報収集したり演説を行うときに使う。
言葉の通じない相手と意思疎通を図るための手段でもある。
知識:
知識はキャラクターが常識として知っている情報をあらわす。
知識は5つの項目(文化/宗教/自然/科学/魔法)に分かれている。
それぞれの項目について0から5の6段階の評価がされる。
初期知識は出身地(世界)の文明レベルを元に種族ごとの補正を加えた値になる。
知識はキャラクターの育成に多大な影響を与える。
知識が不足するクラスや装備は使用できない。
街で売られている商品にも影響がある。
魔物を識別するときにも使う。
知識は意図的に高めることが難しい。
キャラクターの持つ知識を超える知識環境と遭遇してそこで生活することで身に付く。
セッションを通じてGMが認めた場合にかぎって知識の増加を認められる。
またそれも環境を越えることはできない。
各知識の詳細は【4】ワールドビルドに記載している。
キャラクターの成長:
このルールは能力値が徐々に増加することでキャラクターが成長する。
成長のタイミング
基本的にセッション終了後、セッションの合間にまとめて行う。
GMはセッション報酬として経験値を渡す。
経験値1点を使って成長処理1回できる。
経験値10点を使ってクラスチェンジ1回できる。
クラスチェンジする場合は未使用の経験値が全て破棄されてしまう。
SPを使ってスキルを習得できるのは現在のクラスのスキルのみ。
また習得条件を満たしていないスキルは習得できない。
習得済みスキルを忘却してSPを回収できる。
成長処理の方法
能力値を成長率の値だけ増加させる。
最も優れた能力値が200の倍数に達するとCL1点増加する。
CL1点増加すると最大SP3点を獲得する。
(
目次に戻る)
【2】
各種判定
概要
ここではセッション中に行う各種判定について説明する。判定にダイスは使用しない。
判定方法 行動の成否を決定する判定はGMが設定した目標値に対してキャラクターの達成値を比べて行う。
達成値は判定に使用する判定値がそのまま適用される。
また判定に費やすコストを増やすことで達成値を倍化することができる。
判定値を倍化する方法は2つある。達成値は片方だけなら2倍に、両方なら3倍になる。
1つ目の方法はスキル毎に設定されている追加コストを支払う。追加コストのないスキルでは使えない。
2つ目の方法はDP1点を支払う。自動成功以外のすべての判定に使える。
達成値を倍化するときの計算方法は全ての修正値を適用したあと最後に2倍、3倍にする。
対決
能動側と受動側が両者ともに判定を行うことを対決と呼ぶ。
対決では必ず能動側が先に達成値を算出する。
受動側は能動側の達成値を目標値として判定を行う。
対決の達成値が同値の場合は受動側が成功となる。
このことを受動側優勢の法則と呼ぶ。
クリティカル成功
特定のスキルを使うことで判定の結果をクリティカル成功させることができる。
クリティカル成功は目標値や判定値に関係なく判定を成功させる。
対決の場合も同様だが能動側と受動側の両者がクリティカル成功した場合、
受動側優勢の法則により受動側が成功する。
具体的な各種判定について
命中判定
使用する判定値(命中力)
物理的なスキルを動く対象に命中させるための判定。
対象が回避しないときは必ず命中する(防御系のリアクション時も命中する)
魔術判定
使用する判定値(詠唱力)
魔法的なスキルを動く対象に命中させるための判定。
対象が回避しないときは必ず命中する(防御系のリアクション時も命中する)
回避判定
使用する判定値(回避力)
物理攻撃と魔法攻撃を避けて無効化する判定。
命中判定や魔術判定と対決するとき使われる。
探索判定
使用する判定値(探索力)
隠された物を探すときなどはGMが設定した難易度を目標値として判定する。
物陰に隠れて他人に見つからないようにするときなどは相手と探索判定の対決を行う。
非戦闘時でも1度に使えるコストは最大STに依存する。
同時に複数の対象と対決する場合は個別に判定する必要がある。
(つまり1人の敵から隠れるのは容易でも複数の敵から隠れるのは困難になる)
交渉判定
使用する判定値(交渉力)
人々から情報収集するときはGMが設定した難易度を目標値として判定する。
他人と口論や説得するときは相手と交渉判定の対決を行う。
非戦闘時でも1度に使えるコストは最大STに依存する。
同時に複数の対象と対決する場合は1度の判定の達成値で全員と対決する。
(つまり不特定多数の大衆を相手に演説する場合でも不利にならない)
非戦闘時のスキル使用について ラウンド処理の戦闘が起こっていないシーン(場面)を非戦闘時とする。
非戦闘時はシーン中に最大STまでのSTを使うことができる。
STはシーンが切り替わるまで回復しない。
セットアップとメインプロセスの行動ができる。
『ラウンド中に〇回まで使える』のようなラウンド制限の効果はシーン制限に置き換える。
不意打ちについて
不意打ちは非戦闘時に仕掛けることができる。
代表者1名が不意打ちに挑戦して成功すれば不意打ちが成立するが、
下記(1)に参加していない味方は離れた場所から戦闘を開始することになる。
すでに戦闘が始まっているところに不意打ちを仕掛けることはできない。
不意打ちの流れは次のようになる。
(1)警戒している敵対者全員に対して(探索判定/交渉判定)の対決に勝利する
油断している相手はこの判定に参加できない。
GMは状況によって探索判定と交渉判定のどちらを使うか決める。
(例:敵の死角に隠れて近づき襲う場合などは探索判定を使う)
(酔っ払いや死体のふりをするなど演技によって近づき襲う場合は交渉判定を使う)
(2)不意打ちの一撃を当てる。
不意打ちの一撃は敵対者を対象にする全てのスキルが該当する。
対象になった者はリアクションできない。
不意打ちの一撃が発生するとその直後にシーンを変えず改めてラウンド処理の戦闘が始まる。
(シーン制限スキルを使った場合は続く戦闘シーンで使えない)
(状態変化はデバフやバフが効果時間切れにならず、DotのHP減少効果も発生しない)
(3)不意打ちを受けた側は戦闘開始後の1ラウンド目に現STが半減する。
不意打ちの一撃の対象以外の敵対者も含めて敵勢力全員の現STが半減する。
(
目次に戻る)
【3】
戦闘方法
概要
戦闘はプレイヤーの見せ場と言える。相手や状況はさまざまだが基本的な流れは次のようになる。
(1)戦闘開始の宣言
↓ GMがラウンド処理の戦闘に入ったことを宣言する。
↓
(2)新しいラウンドの開始
↓ 参加者全員のSTが最大値まで回復する。
↓
(3)セットアップ
↓ ↓ 参加者の行動速度を比べて高い順に行動する。
↓ ↓ 『タイミング:セットアップ』のスキルを使用できる。
↓ ↓ 何度でも行動できる。
↓ ↓
↓(4)セットアップ遅延
↓ ↓ 参加者の行動速度を比べて遅い順に行動する。
↓ ↓ それ以外は(3)と同じ。
↓ ↓
(5)イニシアチブ
↓ セットアップの結果を反映した行動速度を比べて参加者の行動順を最終決定する。
↓ 以降はラウンド中に行動速度の変化があったとしても行動順に変化はない。
↓
(6)メインプロセス
↓↓↓↑ 行動順にそって順番に行動する。
↓↓↓↑ 『タイミング:メインプロセス』のスキルや行動ができる。
↓↓↓↑ 何度でも行動できる。
↓↓↓↑ 行動終了を宣言すると次の行動順に参加者に処理が移る。
↓↓↓↑
↓↓(7)チェイス
↓↓ (6)の結果として発生した割り込み行動。
↓↓ チェイスを発生させたキャラクターに対して『タイミング:チェイス』のスキルを使える。
↓↓ チェイスは1回だけスキルを使用できる。
↓↓
↓(8)メインプロセス遅延
↓↓ (6)で行動遅延を選択したキャラクターのみ参加する。
↓↓ 行動順の逆順に行動する。
↓↓ それ以外は(6)および(7)と同じ。
↓↓
(9)クリンナップ
↓ 持続効果の処理を行う。処理の順番は下記の通り。
↓ トークンの自動行動→不利な効果の処理→有利な効果の処理→増援登場の処理
↓
(10)ラウンド終了
↓ 戦闘が継続する場合は(2)に戻る。戦闘が終了する場合は(11)に進む。
↓
(11)戦闘終了の宣言
GMがラウンド処理の戦闘を終了したことを宣言する。
ダメージ処理について
ダメージはリアクションの効果を加味して軽減が行われて実ダメージが決まる。
物理ダメージは物理防御によって軽減される。
魔法ダメージは魔法防御によって軽減される。
MPダメージはMPダメージを軽減する特殊効果によってのみ軽減される。
戦闘値(攻撃力/魔法力/物理防御/魔法防御)の計算方法
これらの戦闘値は装備やスキル、状態変化等の修正を全て加算した最終的な値を元に算出する。
{例:攻撃力101のキャラクターがブロンズソードを使って(攻撃強化:1)状態で大振りな一撃を使うとき}
{ブロンズソードは攻撃力80であるため最終的な攻撃力は181となる}
{(攻撃強化:1)は最終的な攻撃力が1.5倍になる(端数切捨て)になる効果であるため}
{実際の最終的な攻撃力は271.5だが端数は切り捨てられるので攻撃力271となる}
{大振りな一撃は物理ダメージ(攻撃力*2)を与える効果であるため}
{実際の物理ダメージは542となる}
戦闘中の移動について
キャラクターの移動はスキルを通じて行う。
移動は主に3種(通常移動/安全移動/ワープ移動)ある。
通常移動
指定された距離以内の移動を行う。
エンゲージから離脱するときは障害物や威圧力の影響を受ける。
エンゲージ内の術者以外の味方の合計威圧力が敵の合計威圧力を上回るとき安全に離脱できる。
逆に下回っている場合は移動を妨害される。強引に離脱するならチェイスが発生する。
このチェイスで転倒しなければ離脱に成功する。
安全移動
指定された距離以内の移動を行う。
エンゲージから離脱するときは威圧力の影響を無視して安全に離脱できる。
障害物の影響は受ける。
ワープ移動
指定された距離以内の移動を行う。
エンゲージから離脱するときは威圧力の影響を無視して安全に離脱できる。
障害物の影響を受けない。
マウントについて
キャラクターが優位な立ち位置を取ること。
そういった状況では不利な側のコストが増加する。
背後に回る
不利な側はリアクションのコストがST30増加する。
背後に回った状態になると術者の威圧力はクリンナップまで0として扱う。
背後に回った状態は有利な側が移動するか、メインプロセス終了まで継続する。
体に乗る
不利な側はリアクションのコストがST60増加する。
同時に体に乗れるのは1人まで。
体に乗った状態は有利な側が移動するか、メインプロセス終了まで継続する。
拘束
不利な側は全行動のコストがST60増加する。
拘束中は有利な側も全行動のコストがST30増加する。
拘束状態はどちらかが移動するか、不利な側がCC状態を解除するまで継続する。
トークンについて
アイテムやスキルの効果によって生み出された手駒を示す目印をトークンと呼びます。
またキャラクターではない手駒そのものをトークンと呼びます。
トークンは3種(従者/構造物)に分類されています。
トークンの共通点として耐久力があります。
耐久力はトークンのHP兼防御力です。
トークンは1回の攻撃で耐久力以上のダメージを受けると破壊されます。
従者
従者は人や馬のような生きているトークンです。
従者は移動力という値を持ちます。
従者は自発的、あるいは命令に従ってラウンド毎に(移動力)回数の戦闘移動(基本行動)を行います。
また自動行動の能力はラウンド毎に1回、設定されている行動を行います。
従者が自動行動を行うのはクリンナップのタイミングです。
従者はDotによって耐久力が半減します。逆に再生を受けると耐久力が倍化します。
構造物
構造物は柵や砲台のような無生物のトークンです。
構造物は移動力を持つ場合は従者と同様に戦闘移動を行います。
移動力を持たない構造物は自発的な移動を行いません。
また自動行動の能力は従者と同じく存在します。
構造物が自動行動を行うのはクリンナップのタイミングです。
構造物は炎上によって耐久力が半減します。
戦闘不能
HPやMPが0以下になり戦闘が続行できなくなった状態のこと。
戦闘不能中はあらゆる行動ができない。
戦闘不能中はHPとMPが回復しない。
さらにダメージを与えることでとどめを刺すことができる。
戦闘不能を解除したときはST0の状態で復帰する。
状態変化
状態変化のうち悪性は行動不能状態(CC)、能力低下状態(デバフ)、継続ダメージ状態(Dot)に区別される。
状態変化のうち良性は能力増加状態(バフ)に区分される。
状態変化やそれを防ぐ耐性は強度が設定されている。
対決する状態変化が発生したときは状態変化と耐性の強度を照らし合わせて強力な効果が適用される。
同じ強度のときは受動側優勢の法則により耐性が適用される。
強度は数値であらわされる。数値が高いほど強い。強度は上限があり5まであがる。
強度は同種効果を重ねることで加算することができる。
たとえば(毒耐性:2)の防具2つと(毒耐性:1)の防具1つを同時に装着すると(毒耐性:5)と同等になる。
また状態変化は複数の耐性と対決することがある。その場合は異なる耐性であっても強度を加算できる。
たとえば転倒に対して(転倒耐性:2)と(CC耐性:1)を持つ場合は(転倒耐性:3)と同等になる。
すでに発生中の状態変化に同じ効果を重ねて発生させることで状態変化の強度を加算できる。
たとえば毒耐性を持たない相手に(猛毒:2)を3回発生させると(猛毒:5)になる。
一部の能力増加状態(バフ)は相殺する能力低下状態(デバフ)がある。
相殺する状態変化が同時に発生したときは強度に関係なく両方の効果が失われる。
状態変化解除の効果にも強度が設定されている。
状態変化解除の強度は耐性とは仕様が異なるため注意が必要になる。
状態変化解除の強度はその値だけ対象の状態変化の強度を低下させる。
その結果、状態変化の強度が0になれば状態変化が消滅する。
たとえば(攻撃強化:5)の相手に(バフ解除:2)を1回発生させても(攻撃強化:3)になって残る。
(バフ解除:2)を3回発生させれば攻撃強化の強度は0になるので完全に解除することができる。
行動不能状態(CC)
キャラクターを行動不能にする状態変化。
CCはクラウドコントロールの略
転倒
(防御/回避)スキルと転倒を解除する行動しかできない。
(防御/回避)のSTコストが20点増加する。
飛行状態だったキャラクターは墜落する。
騎乗状態だったキャラクターは落馬する。
(移動)スキルを伴うチェイスで転倒させたときはスキル発動に失敗する。
転倒と(仰け反り/打ち上げ)が同時に発生すると転倒が優先される。
転倒と吹き飛びが同時に発生したときは吹き飛びが優先される。
(転倒耐性/CC耐性/全耐性)と対決する。
仰け反り
仰け反りを解除する行動しかできない。
仰け反りと(打ち上げ/吹き飛び)が同時に発生すると、
(打ち上げ/吹き飛び)が優先される。
仰け反り中にダメージを受けると仰け反りと同じ強度の転倒に移行する。
転倒移行は耐性で防ぐことができない。
(仰け反り耐性/CC耐性/全耐性)と対決する。
吹き飛び
吹き飛びが発生したキャラクターは5メートル強制移動する。
強制移動した後に吹き飛びと同じ強度の転倒へ移行する。
転倒移行は耐性で防ぐことができない。
(吹き飛び耐性/CC耐性/全耐性)と対決する。
打ち上げ
打ち上げが発生したキャラクターは何もできない。
即座に打ち上げ状態のキャラクターに対してチェイスが発生する。
打ち上げ状態のキャラクターはチェイスが終了するまで他の行動不能状態(CC)にならない。
チェイス終了後に打ち上げと同じ強度の転倒へ移行する。
転倒移行は耐性で防ぐことができない。
(吹き飛び耐性/CC耐性/全耐性)と対決する。
能力低下状態(デバフ)
キャラクターの戦闘能力にデメリットを与える状態変化。
激昂
攻撃スキルのSTコストが10点軽減する。
(防御/回避)スキルのSTコストが20点増加する。
強度5は(防御/回避)のSTコストが20点ではなく30点増加する。
シーン終了まで継続する。
(感情耐性/デバフ耐性/全耐性)と対決する。
恐怖
(防御/回避)スキルのSTコストが10点軽減される。
攻撃スキルのSTコストが20点増加する。
強度5は(攻撃)のSTコストが20点ではなく30点増加する。
シーン終了まで継続する。
(感情耐性/デバフ耐性/全耐性)と対決する。
魅了
精神攻撃に対してリアクションできなくなる。
交渉力が5点低下する。
強度5は交渉力が10点低下する。
シーン終了まで継続する。
(感情耐性/デバフ耐性/全耐性)と対決する。
麻痺
(命中力/回避力/詠唱力)が5点低下する。
(探索力/交渉力)が5点低下する。
全行動のSTコストが10点増加する。
強度5は全行動のSTコストが10点ではなく20点増加する。
セッション終了まで継続する。
(毒耐性/デバフ耐性/全耐性)と対決する。
炎上
戦闘時はクリンナップに炎上と同じ強度の火傷を付与する。
この火傷付与は耐性で防ぐことができない。
また即座に火傷によるダメージも受ける。
設置物は炎上すると耐久力が半減する。
従者はシーン終了時に死亡する。
非戦闘時は炎上を放置するとシーン終了時に死亡する。
非戦闘時は消火活動を行うことで解除できる。
(炎耐性/デバフ耐性/全耐性)と対決する。
(水濡れ/凍結)と相殺する。
水濡れ
全行動のSTコストが10点増加する。
(炎耐性:2)の効果を得る。
強度5は全行動のSTコストが10点ではなく20点増加する。
シーン終了まで継続する。
(水耐性/デバフ耐性/全耐性)と対決する。
(炎上)と相殺する。
凍結
全行動のSTコストが20点増加する。
戦闘時はクリンナップに凍結と同じ強度の凍傷を付与する。
この凍傷付与は耐性で防ぐことができない。
また即座に凍傷によるダメージを受ける。
強度5は全行動STコストが20点ではなく30点増加する。
シーン終了まで継続する。
(水耐性/デバフ耐性/全耐性)と対決する。
(炎上)と相殺する。
感電
全行動のSTコストが10点増加する。
強度5は全行動のSTコストが10点ではなく20点増加する。
シーン終了まで継続する。
(雷耐性/デバフ耐性/全耐性)と対決する。
漏電
漏電状態のキャラクターは次に受ける(物理ダメージ/魔法ダメージ)が1.5倍になる(端数切捨て)。
強度5は(物理ダメージ/魔法ダメージ)が1.5倍ではなく2倍になる。
トークンも同様に受けるダメージが(1.5倍/2倍)になる。
(種別:精神)スキルはダメージが変化しない。
2倍ダメージが1回発生すると漏電は解除される。
シーン終了まで継続する。
(雷耐性/デバフ耐性/全耐性)と対決する。
石化
戦闘時は物理防御が2倍になり、全行動のSTコストが20点増加する。
従者はシーン終了時に死亡する。
非戦闘時は石化を放置するとシーン終了時に死亡する。
強度5は全行動のSTコストが20点ではなく30点増加する。
自然回復しない。
(呪い耐性/デバフ耐性/全耐性)と対決する。
衰弱
衰弱状態のキャラクターは全ての耐性が1点弱くなる。
この効果によりどれだけ耐性を重ねても4が最大になる。
衰弱は放置するとセッション終了時に死亡する。
強度5は全ての耐性が1点ではなく2点弱くなる。
この効果によりどれだけ耐性を重ねても3が最大になる。
自然回復しない。
(呪い耐性/デバフ耐性/全耐性)と対決する。
放心
全行動のSTコストが10点増加する。
行動速度が5点低下する。
強度5は行動速度が5点ではなく10点低下する。
シーン終了まで継続する。
(負傷耐性/デバフ耐性/全耐性)と対決する。
深手
深手状態のキャラクターはあらゆる方法でHPが回復しない。
また継続ダメージ状態(Dot)を解除できない。
セッション終了まで継続する。
(負傷耐性/デバフ耐性/全耐性)と対決する。
盲目
全ての修正値を適用した(命中力/回避力/探索力)を0.5倍にする(端数切捨て)。
自然回復しない。
(負傷耐性/デバフ耐性/全耐性)と対決する。
沈黙
全ての修正値を適用した(詠唱力/交渉力)を0.5倍にする(端数切捨て)。
自然回復しない。
(負傷耐性/デバフ耐性/全耐性)と対決する。
攻撃半減
全ての修正値を適用した攻撃力を0.5倍する(端数切捨て)。
シーン終了まで継続する。
(弱体耐性/デバフ耐性/全耐性)と対決する。
(攻撃強化)と相殺する。
魔法半減
全ての修正値を適用した魔法力を0.5倍にする(端数切捨て)。
シーン終了まで継続する。
(弱体耐性/デバフ耐性/全耐性)と対決する。
(魔法強化)と相殺する。
物防半減
全ての修正値を適用した物理防御を0.5倍にする(端数切捨て)。
シーン終了まで継続する。
(弱体耐性/デバフ耐性/全耐性)と対決する。
(物防強化)と相殺する。
魔防半減
全ての修正値を適用した魔法防御を0.5倍にする(端数切捨て)。
シーン終了まで継続する。
(弱体耐性/デバフ耐性/全耐性)と対決する。
(魔防強化)と相殺する。
継続ダメージ状態(Dot)
キャラクターが特定のタイミングでダメージを受け続ける状態変化。
猛毒
戦闘時はクリンナップに最大HP10%分のHPを失う。
従者は耐久力が半減する。
非戦闘時はシーン終了時に最大HP50%分のHPを失う。
強度5は2倍のHPを失う。
セッション終了まで継続する。
(毒耐性/Dot耐性/全耐性)と対決する。
火傷
戦闘時はクリンナップに最大HP10%分のHPを失う。
従者は耐久力が半減する。
非戦闘時はシーン終了時に最大HP50%分のHPを失う。
強度5は2倍のHPを失う。
セッション終了まで継続する。
HPが全回復したときに火傷も解除される。
(炎耐性/Dot耐性/全耐性)と対決する。
凍傷
戦闘時はクリンナップに最大HP10%分のHPを失う。
従者は耐久力が半減する。
非戦闘時はシーン終了時に最大HP50%分のHPを失う。
強度5は2倍のHPを失う。
セッション終了まで継続する。
HPが全回復したときに凍傷も解除される。
(水耐性/Dot耐性/全耐性)と対決する。
腐敗
腐敗状態のキャラクターは一時的に不死型として扱う。
戦闘時はクリンナップに最大HP10%分のHPを失う。
従者は耐久力が半減する。
非戦闘時はシーン終了時に最大HP50%分のHPを失う。
強度5は2倍のHPを失う。
腐敗は放置するとセッション終了時に死亡する。
自然回復しない。
(呪い耐性/Dot耐性/全耐性)と対決する。
(再生)と相殺する。
出血
戦闘時は全行動時に消費したSTと同等のHPを失う。
従者は耐久力が半減する。
非戦闘時はシーン終了時に最大HP50%分のHPを失う。
強度5は2倍のHPを失う。
セッション終了まで継続する。
HPが全回復したときに出血も解除される。
非戦闘時に止血処置を行うと解除される。
(負傷耐性/Dot耐性/全耐性)と対決する。
能力増加状態(バフ)
キャラクターの戦闘能力にメリットを与える状態変化。
再生
戦闘時はクリンナップに最大HP20%分のHPが回復する。
従者は耐久力が2倍になる。
非戦闘時はシーン終了時にHP全回復する。
強度5は2倍のHPが回復する。従者は耐久力が2倍ではなく3倍になる。
シーン終了まで継続する。
(腐敗)と相殺する。
加速
全行動のSTコストを20点軽減する。
ラウンド終了まで継続する。
防御専念
防御スキルのSTコストを20点軽減する。
ラウンド終了まで継続する。
回避専念
回避スキルのSTコストを20点軽減する。
ラウンド終了まで継続する。
魔力付与
物理攻撃時に物理ダメージではなく魔法ダメージを与える。
(攻撃側はダメージを求める計算式に変化はない)
(防御側は魔法防御を使ってダメージを軽減する)
シーン終了まで継続する。
憑依
憑依状態のキャラクターは最大STが100点増加する。
シーン終了まで継続する。
攻撃強化
全ての修正値を適用した攻撃力を1.5倍にする(端数切捨て)。
強度5は攻撃力を1.5倍ではなく2倍になる。
シーン終了まで継続する。
(攻撃半減)と相殺する。
魔法強化
全ての修正値を適用した魔法力を1.5倍にする(端数切捨て)。
強度5は魔法力を1.5倍ではなく2倍になる。
シーン終了まで継続する。
(魔法半減)と相殺する。
物防強化
全ての修正値を適用した物理防御を1.5倍にする(端数切捨て)。
強度5は物理防御を1.5倍ではなく2倍になる。
シーン終了まで継続する。
(物防半減)と相殺する。
魔防強化
全ての修正値を適用した魔法防御を1.5倍にする(端数切捨て)。
強度5は魔法防御を1.5倍ではなく2倍になる。
シーン終了まで継続する。
(魔防半減)と相殺する。
ダメージ倍化
攻撃スキルによる(物理ダメージ/魔法ダメージ/MPダメージ)を1.5倍にする(端数切捨て)。
強度5は(物理ダメージ/魔法ダメージ/MPダメージ)を1.5倍ではなく2倍になる。
攻撃スキル終了後にそのスキルの成否に関係なくダメージ倍化は失われる。
ダメージ倍化はクリンナップまで継続する。
回復倍化
あなたの回復スキルによる(HP回復量)を2倍にする。
また状態変化解除の強度を2倍にする。
回復スキル終了後にそのスキルの成否に関係なく回復倍化の強度が1点低下する。
回復倍化はクリンナップまで継続する。
射程倍化
あなたの武器とスキルの射程距離を2倍にする。
この効果は射程の表記がメートル(m)の場合にのみ対象となる。
対象スキル終了後にそのスキルの成否に関係なく射程倍化の強度が1点低下する。
射程倍化はクリンナップまで継続する。
ダメージ保護
あなたはリアクション後に1点以上の(HPダメージ/MPダメージ)が発生したとき
その(HPダメージ/MPダメージ)を0.5倍にする(端数切捨て)。
強度5は(HPダメージ/MPダメージ)を0.5倍ではなく0にする。
トークンも同様に受けるダメージが(0.5倍/0)になる。
この効果によってダメージ軽減後にダメージ保護は失われる
ダメージ保護はシーン終了まで継続する。
状態保護
あなたはリアクション後に状態変化(CC/デバフ/Dot)が確定したとき、その状態変化を無効化する。
この効果によって状態変化を無効化後に状態保護の強度が1点低下する。
状態保護はシーン終了まで継続する。
(
目次に戻る)
【4】
ワールドビルド
概要
ミソロギアTRPGは神話を1つの世界(ワールド)として考えています。
人智を越えたミソロギア大宇宙には数多の世界(ワールド)が存在しています。
世界(ワールド)は主神を力の根源としており神により創造された姿をしています。
GM(ゲームマスター)は新たな世界(ワールド)を設定することができます。
世界観を考えたGMはワールドマスターと呼びます。
GMは他者が作成した世界をセッションに使用できます。
このとき新たな設定の追加などは平行世界(パラレルワールド)として処理します。
世界(ワールド)は世界観だけでなくシステム的な能力もあります。
それが文明レベルです。文明レベルは人々がどの程度の文明を築いているかを示します。
文明レベルは5つの項目(文化/宗教/自然/科学/魔法)に分かれています。
それぞれの項目について0から5の6段階の評価がされます。
文明レベルは一般に普及している平均の値です。国や地域によって±1程度の差が発生します。
文明レベルはキャラクターの知識と連動しています。
キャラクター作成時の初期知識は文明レベルと同じ値を基準にします。
街で売られている商品も文明レベルの影響を受けます。
特に小さな街や村では文明レベルより-1程度の品しか手に入らないことも多いようです。
文化
人々の生活様式や常識に関する項目です。
文化0:秩序など存在しない。本能のままに生きる。
文化1:小さな集落や街が形成され独自のルールに従って生きている。
文化2:未開地が開拓され領地は法によって統治される。
文化3:国家が形成される。生活に余剰が生まれて暮らしが良くなる。
文化4:人権が尊重される。現代地球の常識が通じる。
文化5:私たちはまだ知らない。理想郷があるとすればこうあってほしい。
宗教
ミソロギアTRPGは神が存在することが前提にされています。
人々の神に対する理解を推し量るうえで宗教は重要な意味を持ちます。
宗教0:神という概念を知らない。あるいは誰も信じていない。
宗教1:神に気づいた人々は宗教を作る。誤った知識と方法で神の姿が伝えられる。
宗教2:世界的に広く知られる宗教が誕生する。また絶対的な敵である悪魔の存在を知る。
宗教3:神学が発展する。より洗練された信仰が広まる。
宗教4:神の実在が証明される。神との接触を通じて人々は精神的に豊かになる。
宗教5:私たちはまだ知らない。信仰の果てにあるのは楽園であってほしい。
自然
人々が世界をどう捉えて理解しているかをあらわします。
魔物識別に役立つことでしょう。
自然0:目の前にあるものだけを知っている。
自然1:生きることに役立つ物について理解している。
自然2:動植物を観察する。海や大地から多くの発見を得る。
自然3:世界が大きな循環によって繋がっていることを知る。
自然4:世界が1つだけではないと知る。だが今の世界すら管理できるほどではない。
自然5:私たちはまだ知らない。自然界を制して世界を恒久的に管理できると信じる。
科学
科学技術は人々に多くをもたらします。
ゲームに欠かせない装備品に影響します。
科学0:石器時代を想像してほしい。
科学1:金属の精錬ができるようになる。石を正確に切り出し大きな建築物を作れる。
科学2:より強力な金属の加工ができる。簡単な機械を使った兵器が普及する。
科学3:火薬の登場。大きな帆を持つ帆船と火を噴く火器が新たな時代を告げる。
科学4:大量生産の時代。経済は発展するが人々の心が豊かになったわけではない。
科学5:私たちはまだ知らない。この限りある世界から飛び立つ船を手にするはずだ。
魔法
魔法は大きな可能性を秘めた奇跡の産物です。
ファンタジーに欠かせない魔法を扱うクラスに影響します。
魔法0:魔法など存在しない。あるのは手品だけだ。
魔法1:魔法を発見する。供物や生贄を多用する。
魔法2:魔法は神の奇跡だと知る。魔法が戦に使われる。
魔法3:学問として体系化される。魔法金属を加工できる。
魔法4:一般化された魔法が広く普及する。
魔法5:私たちはまだ知らない。魔法の極致が大破壊ではなく救済であることを望む。
(
目次に戻る)