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琵琶周遊ウオーキング



西大津から堅田
西大津周辺 第1日目 2002年6月21日(金)

数年前、椎間板ヘルニアの手術をしたものの多少の痛みと痺れは残ったままであった。
なんとかしたいとウオーキングを始める。その結果改善に向かいつつあったが風邪で体調を崩し休む。以来理由をつけさぼっている。気がつけばバンド穴は変わるし体重も3kアップ。
西大津駅前 ある日太陽が燦々と照り琵琶湖上はきらきらと輝いている。自宅に閉篭っているのは勿体ない天気である。突如、以前からぼんやり思っていた琵琶湖一周ウオーキングを始める気になる。ウオーキングの再開である。日程、ルート、持物など準備できていないが自宅近くで道に迷うこともなかろうと家を飛び出す。朝9時20分のことだ。
JR西大津駅前から右回りに周回するのである。
比叡山 比叡山の緑豊かな山並みに加えこんなところにマーケットがあるなど街中の景色を楽しみながら快調に歩く。だが日差し強い。比叡山坂本駅の売店でお茶を求める。すごく冷えていて胃袋にダダダーと入って身体が一気に目覚めたようだ。もうひと頑張りしよう。雄琴の旅館街を抜け堅田の街に入る。初日なので無理はできないからとJR堅田駅までにする。11時55分着で2時間35分のウオーキングであった。急いで自宅を出たので歩数計を持参してない。本日は歩行時間から歩数を推計する。

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堅田から近江高島
自転車道の案内標識 第2日目 2002年6月23日(日)

体調を考慮し中1日おいて出発する。今日は用意万端でカメラ、雨具、携帯電話、着替えなどをザックに積めサングラス、帽子、歩数計、携帯ラジオなど装備する。
7時に堅田駅前から北へ向って出発する。琵琶湖大橋取付け道路を横切り真野川で国道161号線に出る。国道は車が多い。500mほど進んだ小野駅手前で「ぐるとびわ湖サイクルライン」という標識が目についた。この標識を辿って歩くことにする。
和邇浜から湖東を望む 坂道を登ると小野駅前にでる。街を過ぎると立派なサイクリング専用道路に出会う。カラー舗装である。新しい道で直線が多く変化に乏しい。歩いていて面白くない。和邇の辺りにきて湖岸方面に古い家並みが見えるのでそちらへ向かう。湖岸沿いの小道は松林に囲まれ浜では釣り人が糸をたれ対岸の山並みはもやにかすんで気持ちも和らぐ。車はまれで快適なウオーキングロードである。気分良く歩いているとサイクリングをしている2人組みの外人男性に出会う。
白鬚神社の大鳥居 ヤアーと手をあげて挨拶してくれる。当方もヤアーと答える。励ましてくれているようで元気が出てきた。歩き始めて初めてのことだったので爽快な気分になる。
自動販売機で冷えたお茶を求め湖岸の小公園で靴を脱ぎ火照った身体を休める。透き通った水底に綺麗な小石が見える。子鮎が飛び跳ねてきそうである。15分ほど休憩し出発する。
蓬莱浜、比良浦、雄松崎、近江舞子そして北小松に至る。この間、見事な松並木、きれいな砂浜、比良山系の山並み、ぼんやりと見える湖東の山々そしてさざ波の湖面と見飽きない景色に包まれての歩きである。
白鬚神社 北小松で山側にそれて駅前にでる。お昼に早い11時過ぎだが駅前の喫茶店で食事にする。喉が渇いてたまらず生ビールと焼きそばを注文する。つきだしに自家製らしき琵琶湖産小海老の佃煮がでる。甘辛くて冷えたビールに最高のあてである。北小松駅前から直ぐ国道に出て側道を北上することになる。前方の湖上に白鬚神社の大鳥居が見える。本殿は豊臣秀頼と淀君の寄進によるという。
鵜川四十八体石仏群 神社前の国道を北進すると左手の山側に小道があり入口に「いにしえの街道西近江路」という道標がある。国道を歩くのに倦んでいたのでそれることにする。坂道の頂上付近で多くの石仏に出くわす。「鵜川四十八体石仏群」である。立派なものである。近江国守護佐々木六角義賢が母の菩提を弔うために建立したという。坂を下ると琵琶湖の内湖乙女ヶ池である。池を越えると大きな駐車場でその向こうにJR近江高島駅が見えた。13時30分である。

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近江高島から永原
高島駅前のガリバー像 第3日目 2002年6月27日(木)

近江高島駅前に建つガリバー像を見ながら6時55分出発する。駅横の標識に従って進むが最初の交差点で早くも迷う。近くに自転車専用道路が見えたのでそこを通ることにした。その道は僅かでなくなり旧国道に出たものの通勤時間帯のためかひっきりなしにスピードを上げた車が通る。怖くて歩くのが苦痛である。安曇川を過ぎ湖岸へ向かっている脇道に入ることにした。どこをどう歩いているのか不安であったが前方に湖西線の高架を見てほっとする。新旭駅前を過ぎ近江今津の辺りでやっと湖岸沿いの道にでることができた。
マキノビーチから望む海津大崎 マキノのビーチは松並木と綺麗な小石が続く浜である。近くのコンビニで親子丼とビールを買って浜辺に座り湖上を見ながらの食事である。水は澄んでいて湖底の小石が美しい。小魚が湖上を飛び跳ねている。人影は全く見えず浜辺を独占している。食後も引続き浜辺沿いを歩く。はるか前方に左記写真の海津大崎の岬が霞んでいる。湖上に目をやると国宝、重文建築で有名な宝巌寺がある竹生島が見える。小学生の団体を追抜きながら歩く。幾人も「コンニチワ」と大きな声で挨拶してくれる。実に気持ちがいい。余り挨拶をしない当方は小学生に教えられる思いであった。

JR永原駅 マキノまでと予定していたがまだ歩けそうである。しかし岬に入ればJR線から外れ途中リタイアできないことを覚悟する。岬にある海津大崎は桜並木で有名であるが今は緑真っ盛りである。浜辺には石畳の歩道があるがでこぼこで歩きにくい。幸い車の通行が少ない車道に出て歩く。岬を渡りきり大浦まで歩き応えがあった。永原駅14時17分に着くと電車は出たとこで40分ほど待たねばならなかった。待合室の壁に貼ってあるサイクリングロードマップを見ながらこれから先の行程を検討していると老人が「奥琵琶湖、西浅井マップ」を手渡してくれる。誠にありがたく謝々である。

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永原から虎姫
右回りサイクリングロードの標識第4日目 2002年6月29日(土)

先日頂いたマップを頼りに8時55分永原駅から国道303号線に出て東行する。小学生と行き交う。「おはよう!」と元気な声がする。吃驚して「おはよう。」と返す。また、恥ずかしい思いになる。左記写真は国道沿いに立つ瀬田唐橋から90Kmの標識である。裏をみると左回りで103Kmとなっていた。
左まわりサイクリングロードの標識この先にトンネルが見える。地図を見ると岩熊トンネルで長そうである。トンネルは怖い。迂回路を探すが見つからない。覚悟を決め入口に立つ。驚いたことに幅数メートルの立派な歩道が付けられている。照明も申し分ない。安心して歩ける。800mほどの長さであった。ただ、車の音は壁に反響しものすごく不気味であった。トンネルを抜けると眼下に岩熊の集落が見えその先の塩津浜を目指す。岩熊の集落を抜け塩津街道に入る。塩津神社を過ぎると国道8号線にでる。側道なく歩くのは危険だ。
塩津街道 多分脇道があるはずと探す。少し引返したところに見つかる。背丈ほど伸びた草で標識を見落としていた。しかも砂利道で工事用の道路と勘違いした。浜にでると塩津港の右岸に舗装された立派な道、多分平成8年藤ヶ崎トンネルが出来るまでは国道8号線だったのだろう。この道を辿る。道は塩津の入り江に沿っていて対岸の山並みは見飽きないし湖上のエリ(定置網)も目に優しい。しかし蒸しかえる暑さである。手持ちのお茶は既に飲み干していた。塩津港でお茶を買っておくべきだった。旧道なので店はないし自動販売機もない。我慢するしかないがアスファルトの照り返しが厳しい。
塩津海道の標識 幸い車の通行はまれでこの点助かる。脱水症状状態で飯浦のドライブインに飛び込む。急ぎ冷えたお茶を求め胃に流し込む。実に美味い。元気を取り戻し再び国道8号沿いを歩き始めると賤ヶ岳トンネルが見える。歩行は困難なようで逃げ道はないかと探す。山手に「賤ヶ岳」と「びわ湖サイクルライン」の標識が見えこの道を行く。旧国道のようである。左右に曲がりながら登りが続く。周囲は森林に覆われ薄暗く不気味な感じさえするが鳥の声が癒してくれる。登りきったところに歩道のないトンネルだ。
塩津神社脇道を探すと草に覆われた小道を見つける。ところが熊に注意という立て看板がある。これは駄目だとトンネルに突入する。350mほどであった。幸い車と遭遇することなくほっとする。トンネルを出て下ると木ノ本町である。サイクルラインは湖岸へ向かっていたがJR線から遠ざかるので8号線沿いを歩く。雨が降ってくる。車の水はねに耐えかね脇道に逸れるが道に迷ってしまう。どうもジグザグに歩いているようで気分が滅入りどっと疲労感に襲われる。通りがかりの人に虎姫駅を教えていただき今日の終点とする。14時40分であった。

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虎姫から彦根
大通寺 第5日目 2002年7月3日(水)

虎姫駅前を7時10分に出発する。湖北から湖東に入ってきた。駅前から旧街道を探すがそれらしい道を見つけることができない。やむなく県道を歩く。単調な道である。しかも車が多い。
ながはま御坊表参道 南海上にうろついている台風の影響で暑くて湿った風が押し寄せ30度を超える気温と高湿度である。全身汗まみれになる。8時を過ぎると日差し一層強く帽子の下にタオルをかけ首筋を直射日光から守る。歩き2時間でペットボトルのお茶を飲み干す。米原駅のベンチに駆け込み冷えたお茶を求め喉を潤す。このまま電車に乗ろうかと迷ったが一休みのお陰でもう少し頑張ろうとよろよろと立ち上がる。淀んだ川沿いの堤防を歩く。日陰なし、アスファルトに陽炎が立つ。歩いているのは自分のみ。なさけない!
ながはま御坊表参道 彦根に入ってきた。下校中の高校生が歩いている。多分彦根駅に行くのだろう。ついて行く。細い道へ入ったりしているが駅への近道なのだろう。正解であった。駅前に出た。11時30分だ。限界だ。ともかく食事をしようと駅前の喫茶店に入る。ともあれ“ビールー!”と注文する。と、「ビールーは置いてません」と返ってくる。えらい店に入ってしまった。仕方なく咄嗟に「かつ定食」と注文した。運ばれてきてしまったと思った。なんで高カロリー食と、後悔する。おまけに全く美味くない。ただ、氷入りの水は喉がうなるほど美味かった。何度もお代わりする。

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彦根から安土
彦根城のお堀 第6日目 2002年7月5日(金)

彦根駅前を6時45分に出発する。先ず彦根城を目指す。お堀端を迂回する。最近、昔風の家並みを再現し観光名所になった彦根夢京橋キャッスルロードに入る。以前訪れた時は大勢の観光客でごった返していたが、今日は早朝でひっそりと静まり返っている。しかし、今日も湿気強く日差しが高くなるにつれ気温急上昇の気配である。つらい!
彦根夢京橋キャッスルロード キャッスルロードを抜けるとやや広い道に出る。写真のように道の上に大きな看板「近江戦国の道」と標示してある。どんな道かと期待しながら進む。ところがいけどもいけども郊外型の店舗がぽつんぽつんとある普通の道だ。なんで近江戦国の道かと思ってしまった。歩いていて全く面白くない。きょろきょろと脇道を探すも見つからない。かといってむやみに小道へ入れば迷ってロスするのが落ちだ。仕方なく車が通る変化のない道を黙々と歩く。
近江戦国の道 能登川を過ぎると昔風の家が建つ道に入る。が直ぐに県道にでる。車が多い、おまけに歩道がない。探すとサイクリングロードがありこれに取り付く。歩いているとどうもジグザグで回り道のようで気が滅入る。やがて昔風の街道に出る。どうやら安土への道らしい。近江風土記の丘近くを通り安土駅前にたどり着く。11時40分である。今日はここまでとする。駅で汗びっしょりとなったTシャツを着替える。

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安土から栗東
安土駅前 第7日目 2002年10月3日(木)

異常ともいえる猛暑でウオーキング中断の止むなきに至る。しかし9月になり多少暑さが和らぎ早朝トレーニングを再開する。琵琶湖岸お決まり8kmコースを90分で歩く。そして今日、琵琶湖周遊の再開である。
安土駅前を7時5分に出発し南に向かう。朝鮮街道があるのではと探しながら歩くも見つからない。極力自動車道を通りたくないと小道を辿るも県道2号線を出たり入ったりとなってしまう。
今宿一里塚 近江八幡に入る頃になると日差し一層強く発汗激しい。お茶をこまめに飲み脱水症状に気を使いながら歩く。篠原辺りでやっと朝鮮街道らしき道に出会い昔風の家並みが続く。野洲に入るとさらに情緒豊かな家や遺跡など現れ気が紛れる。左記写真は守山にある今宿の一里塚である。現存しているのは珍しいという。
野洲川を渡ると守山だ。ここも僅かだが旧中山道宿場町の景観を再現しようとしているようであった。
旧中山道の守山宿 ここまで歩いて来て8月にウオーキングを中断したためか腰に違和感を覚える。ペースを落とす。休憩を兼ねて食事にしようと野洲川以後ずっと気をつけて見ているが食堂がない街道である。仕方がないので脇にそれ栗東駅を目指す。ちょうど12時に駅前のレストランに入る。生ビールと昼定食を食べているうちにほろ酔い状態になる。草津までと思っていたが栗東から南草津まで電車で行き最近開店したスーパー銭湯で疲れを癒して帰ることにしよう。よって本日の終点は栗東だ。

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栗東から西大津
草津宿前通り 第8日目 2002年10月5日(土)

栗東駅前を7時5分に出発する。駅前の大宝神社脇を通り旧中山道に出る。南に向かうと草津だ。JR線を横切る道がわかわず遠回りをしてしまった。草津駅前は大型マンションの建設が盛んである。駅前に近い商店街が旧中山道だ。商店街の中に草津宿本陣が残っている。天井川を潜ると左折東海道を示す石標が建っている。ここから京三条に至る旧東海道となる。
瀬田の唐橋 南草津辺りで国道1号線を渡り旧家の風情が残る旧東海道を歩く。平行している国道1号線の喧騒が嘘のようなのどかな街道である。大通りに出ると古戦場で有名な瀬田の唐橋である。袂に「ぐっるとびわ湖サイクルライン」の起終点標識がある。琵琶湖の南端である。ここから北西に琵琶湖沿いに作られた湖岸公園を歩く。浜大津まで続いている。日頃ウオーキングコースにしているところである。遊歩道が整備され手入れが行き届いた芝生や植栽の緑が目にやさしい。
近江八景粟津の晴嵐 かって松並木が美しく近江八景の一つに数えられた粟津の晴嵐で一休みする。現在は左記写真のように芝生公園に松が植えられている。ゴールの西大津まであと7km程度だ。思わず妻に電話を入れる。滴る汗を乾かした後歩き出す。膳所城跡、近江大橋、大津プリンスホテル、びわ湖ホール、琵琶湖文化館、琵琶湖ホテル、浜大津そしてとうとう西大津に到着する。周回達成! おめでとう! 12時30分であった。

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