更新日:2022年6月18日
優れた教材(フルカラーテキスト&充実のeラーニング)をベースとした通信教育を提供する宅建通信講座の代表格が、フォーサイトとユーキャンです。
通信教育といえば”ユーキャン”というイメージが世間では一般的かと思いますが、実は通信教育の業界では、”フォーサイト”という会社も非常に高い実績と人気を誇っています。
宅建の通信講座は数えきれないほど存在しますが、なかでもこの2社は、私の中でとても似通った共通のイメージを持っています。
このため、宅建講座を検討する際には、この2社でどちらにしようか悩むケースも多いのではないでしょうか。
そこで、私自身が、フォーサイトとユーキャンの宅建講座を実際に受講してみましたので、その体験に基づき2社を比較しながら徹底レビューします!
【執筆者】 |
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宅建通信講座を比較したランキング記事はこちら⇒宅建のおすすめ通信講座ランキング |
フォーサイトとユーキャンの宅建講座を比較する理由
冒頭で、フォーサイトとユーキャンの宅建通信講座が、私の中では、とても似通った共通のイメージを持っていると記載しましたが、その理由について、少しご説明させていただきます。
フォーサイトは、宅建講座において、業界初のフルカラーテキストを使用したことで有名で、それに加えて、eラーニングシステムで特許を取得し、通信教育のeラーニングを牽引する存在です。
ユーキャンは、言わずと知れた通信教育の最大手であり、あらゆるジャンルの通信講座を手掛けています。そして2021年向け講座から、ついにテキストをフルカラー化し、宅建講座においても、フォーサイトに並ぶ存在になりました。
そして、フォーサイトとユーキャンの2社は、テキストやeラーニングといった「教材」をベースとした講座作りをし、そこに解説講義を付与する形の通信講座を提供しているという点で共通しています。
要するに、「講義」ではなく、「教材」がベースになっているという意味です。※あくまでも私のイメージです。
通信講座としては、通学スクールを運営する資格予備校が提供するような、「講義」をベースとした通信講座(例:LEC、TAC、大原など)と、通信教育専門の会社が提供する「教材」を中心とした通信講座(例:フォーサイト、ユーキャン)とに大きく分かれます。
なお、かつては通学スクールを運営していた会社が、通信教育に特化していくケースもあります。(例:クレアール)
また、最近では、eラーニングのみに特化したような通信講座もあります。(例:スタディング、資格スクエア、スタケン)
さらに、通信教育に特化しながらも、資格予備校のように「講義」を中心とした講座を提供する通信講座もあります。(例:アガルート)
このように、様々に分類できる通信講座が存在する中で、フォーサイトとユーキャンは、まさに同じ分類に属する通信講座というわけです。
※ 何度も言いますが、この分類は、あくまでも私の主観的なイメージによるもので、このような分類が存在しているわけではありません。
ということで、以下では、この共通するイメージを持つ2社(フォーサイト・ユーキャン)の宅建講座について、徹底的に比較していきたいと思います。
運営実績の比較【フォーサイト vs ユーキャン】
通信講座名 | フォーサイト | ユーキャン |
開講時期 | 1993年 不動産研修会社として創業し、宅建研修及び宅建通信講座開始 2002年 行政書士・社労士・FP・簿記などを開講 |
1954年 東京人形学院として設立 その後、各種講座を順次開講 1979年 宅建講座開講 |
受講者数 | 宅建講座:累計6万人突破 (全講座:累計32万人突破) |
宅建講座:累計40万人突破 (全講座:不明) |
講座数 | 20講座 | 約150講座 |
公式サイト | フォーサイト宅建講座![]() |
ユーキャン宅建講座![]() |
まず、運営実績に関しては、さすが通信教育といえば「ユーキャン」というイメージのとおり、古くからの歴史がありますね。
とはいえ、フォーサイトも約30年の運営実績がありますので、十分な実績ですね。
宅建講座の比較表【フォーサイト vs ユーキャン】
では、フォーサイトとユーキャンの宅建講座について、詳細な比較検証に入る前に、ザッと一覧表で比較しておきたいと思います。
- ※ユーキャンに関しては、「宅地建物取引士講座」についてレビューしていますが、宅建試験の6ヶ月前からは(4月〜)、「宅建士短期合格講座」が開講します。
- 短期合格講座では、基本的にテキストはほぼ同じものを使用しますが、アウトプット講義が約3分の1に圧縮され、添削課題が7回から1回(模試)に削減されます。
概要の比較
まずは、宅建講座を構成する各要素の概要に関する比較表です。
フォーサイト 宅建通信講座 |
ユーキャン 宅建通信講座 |
|
公式サイト | ![]() ⇒ フォーサイト公式サイト |
![]() ⇒ ユーキャン公式サイト |
受講料 | 宅建スピード合格講座(バリューセット3)【2022年試験向け】 (基礎+過去問+直前対策+答練+過去問一問一答演習) [Web通信] セット価格→ 69,800円 ※「不合格者」全額返金保証! |
ユーキャンの宅地建物取引士講座【2022年試験向け】 [Web通信]63,000円 |
カリキュラム | <講義:約18時間> <模試・答練:計5回> ・入門講座 ・基礎講座 ・過去問講座 ・直前対策講座 ・科目別答練講座(4回) ・模擬試験(1回) |
<講義:約60時間> <模試・答練:計7回> ・基礎テキスト ・実戦テキスト ・完成テキスト ・添削課題(7回※最後は模擬試験) |
テキスト | フルカラーテキスト ※Web版もあり |
フルカラーテキスト ※Web版もあり |
問題集 | 2色刷り 4肢択一式分野別過去問題集(約650問収録/過去13年分相当) ※Web版もあり |
2色刷り 一問一答式分野別過去問題集(約1800肢収録/過去9年分相当) ※Web版もあり |
講師 | 窪田義幸講師が一貫して講義を担当 また、バーチャル講師(萌えキャラの美少女講師)による講義も選択可能 |
5名の講師を中心に各解説動画を分担して担当 |
講義・スライド・板書 | 画面に「テキスト」を表示してマーカーしながら解説 ※1.0〜1.5倍速の2段階に調節可能 |
画面に「スライド」を表示してマーカーしながら解説 ※0.5〜2.0倍速まで4段階に調節可能 |
eラーニング | 学習スケジュール 講義視聴 テキスト参照 確認テスト 過去問演習 ※マルチデバイス(パソコン、スマホ、タブレット) |
学習スケジュール 講義視聴 テキスト参照 〇×チェック 過去問演習 ※マルチデバイス(パソコン、スマホ、タブレット) |
サポート体制(質問対応) | Eメールによる質問対応(回数制限あり⇒バリューセット3:20回、バリューセット2:15回、バリューセット1:10回) | Eメール、郵便による質問対応(回数無制限。ただし、1日3問まで) |
公式サイト | フォーサイト宅建講座![]() |
ユーキャン宅建講座![]() |
比較検証の結果表
次に、このあと詳しく比較検証していく検証結果を簡潔にまとめた表を、先に掲載しておきます。
なお、フォーサイトとユーキャンを相対的に比較し、敢えて「〇」「△」「×」をつけていますが、そもそも両社とも業界トップクラスの宅建講座ですので、業界全体で見た場合には、どの項目もトップクラスですので、その点はご容赦ください。
フォーサイト | ユーキャン | 比較コメント | |
受講料 | 〇 | △ |
いずれも6〜7万円で相場どおり。 さらに、フォーサイトには「不合格者全額返金制度」があるため、コスパは高い。 ⇒ 受講料の比較 参照 |
カリキュラム | 〇 | 〇 |
いずれもインプット・アウトプットの平行学習カリキュラムを採用し、効率的な学習が可能。 ⇒ カリキュラムの比較 参照 ※講義時間数の違いは「講義」の項目で比較 |
テキスト | △ | 〇 |
フルカラーの色使い・デザインは、フォーサイトが洗練されている。 ただし、フォーサイトは要点のみを簡潔に記載したテキストのため、暗記学習になる。 ユーキャンは「文章による解説」+「重要知識を集約したCheckPoint」で、理解と暗記のメリハリをつけて学習できる。 ⇒ テキストの比較 参照 |
問題集 | △ | 〇 |
問題量は、フォーサイトは13年分の過去問相当で、ユーキャンは9年分相当という違いがあるが、フォーサイトは4肢択一で、ユーキャンは一問一答で重要な肢のみに編集済み。 このため、ユーキャンの一問一答の方が無駄なく効率的。 さらに、ユーキャンは重要知識を集約し尽くした「CheckPoint」を再掲してあるため学習効果も高まる。 ⇒ 問題集の比較 参照 |
講師 | 〇 | △ |
フォーサイトの窪田講師の人柄や受講生への語り掛けによるモチベーションアップなどのフォローがしっかりしている。 さらに、バーチャル講師の講義も受講できる。 ユーキャンは、講師の個性や人柄は一切出さず、淡々と解説に徹する。 ⇒ 講師の比較 参照 |
インプット講義 | × | 〇 | フォーサイトは、そもそも結論しか書いていないコンパクトなテキストを、なぞるだけの講義(約12時間)。
ユーキャンは、しっかりと解説のあるテキストについて、さらに理解を深められる講義(約30時間)。 ⇒ インプット講義の比較 参照 |
アウトプット講義 | 〇 | 〇 |
重要問題をピックアップして解説する点では同等。 講義はフォーサイトがコンパクト(約6時間)。 ユーキャンは丁寧(約30時間)。 アウトプット講義は少なくても支障はないため、人それぞれ好みによる。 ⇒ アウトプット講義の比較 参照 |
eラーニング | 〇 | 〇 |
スケジュール管理機能は同等。 問題演習機能は、フォーサイトの「確認テスト」とユーキャンの「〇×チェック」は、ほぼ同等。 ただし、ゲーム版があるという点では、フォーサイトの方が楽しみながら問題演習ができる。 過去問演習に関しては、ユーキャンの方が動画講義もそのまま聴けて、図解などの解説まで入っている。 いずれも素晴らしく、甲乙つけがたい。 ⇒ eラーニング機能の比較 参照 |
サポート体制(質問対応) | △ | 〇 |
いずれもEメールで質問可能。 ただし、フォーサイトには回数制限があるが、ユーキャンは回数無制限に質問できる。 ⇒ サポート体制の比較 参照 |
総合評価 | 〇5 △3 ×1 |
〇7 △2 |
全体としてユーキャンの方が優勢という判定結果 ただし、フォーサイトもユーキャンも、業界トップクラスの宅建講座であり、いずれも非常に優れた講座であることに違いはない。 |
公式サイト | フォーサイト宅建講座![]() |
ユーキャン宅建講座![]() |
宅建講座
受講料の比較【フォーサイト vs ユーキャン】
まず、宅建講座の受講料について比較すると、フォーサイトの宅建スピード合格講座(バリューセット3)は、69,800円で、ユーキャンの宅地建物取引士講座は、63,000円となっており、フォーサイトの方が若干高めですが、ほぼ同等です。
一般的な宅建の通信講座と比較してみても、ほぼ相場どおりの受講料になっているかと思います。
ただし、フォーサイトには、「不合格者全額返金制度」が用意されていますので、その点を考慮すれば、フォーサイトの方がコスパは高いと言えそうですね。
宅建講座
カリキュラムの比較【フォーサイト vs ユーキャン】
では次は、フォーサイトとユーキャンの宅建講座のカリキュラムについて比較してみたいと思います。
カリキュラム | 内容 |
(1)基礎講座 | 宅建業法→法令上の制限→その他の法令→権利関係 ※適宜、「確認テスト(一問一答Web問題集)」 |
(2)過去問講座 | 宅建業法→法令上の制限→その他の法令→権利関係 |
(3)科目別答練講座 | 4回 |
(4)直前対策講座 | 法改正・統計資料対策編、択一対策編 |
(5)模試 | 1回 |
カリキュラムの大きな流れとしては、フォーサイトは、「基礎講座」で、テキストに沿った解説講義でインプット学習をしつつ、適宜、「確認テスト(一問一答Web問題集)」で知識を確認しながら学習を進め、全科目のインプット学習が終わってから、「過去問講座」で過去問演習を行う、というカリキュラムになっています。
カリキュラム | 内容 |
(1)権利関係 | 基礎テキスト1→添削課題1→実戦テキスト1→添削課題1 |
(2)宅建業法 | 基礎テキスト2→添削課題2→実戦テキスト2→添削課題2 |
(3)法令上の制限/税・その他 | 基礎テキスト3→添削課題3→実戦テキスト3→添削課題3 |
(4)完成テキスト | 完成テキスト→添削課題7 |
※基礎テキストには、適宜「〇×チェック(一問一答Web問題集)」あり |
一方、ユーキャンは、3科目に分かれる学習範囲について、科目ごとに、「基礎テキスト」によるテキスト学習と解説講義でインプット学習をしつつ、適宜、「〇×チェック(一問一答Web問題集)」で知識を確認しながら学習を進め、1科目のインプット学習が終わった段階で「添削課題」を出し、そして、「実戦テキスト」を使ってその科目の過去問演習を行う、という流れを科目ごとに繰り返すカリキュラムになっています。
このように、フォーサイトとユーキャンのカリキュラムでは、科目ごとに分けるか分けないかという違いがありますが、いずれのカリキュラムも、インプットとアウトプットとを平行して進めるという方式を採用していますので、いずれも学習効率の高いカリキュラムになっていると思います。
また、フォーサイトでは、「科目別答練講座」が4回と「模試」が1回あり、ユーキャンでは、添削課題7回のうち1〜6回が「答練」に相当するもので、最後の1回が「模試」です。
このように、答練・模試については、回数に若干の違いがあり、また、答練に取り組む時期にも違いはありますが、そう大きな違いではないかと思います。
なお、講義時間数のボリュームにかなりの違いがありますが、その点については、下記の「講義の比較」のところで触れたいと思います。
宅建講座
テキストの比較【フォーサイト vs ユーキャン】
次は、テキストについて見ていきたいと思います。テキストは、まさしくフォーサイトにとってもユーキャンにとっても、最大のセールスポイントと言える部分です。
まずは、外観から比較してみます。
まず、サイズとしては、上の写真のように、フォーサイト(左)がB5サイズ、ユーキャン(右)はA5サイズで、フォーサイトの方が一回り大きいサイズです。
次に、厚みとしては、上の写真のとおり、ほぼ同じ厚みです。
次はいよいよテキストの中身です。
フォーサイト宅建講座のテキスト
出典:フォーサイト宅建講座
ユーキャン宅建講座のテキスト
出典:ユーキャン宅建士講座
フォーサイトもユーキャンも、業界では数少ないフルカラーテキストを採用していますが、フォーサイトは業界で初めてフルカラーを導入し、毎年改訂を繰り返しながら完成度を高め、洗練されたフルカラーテキストに仕上がっています。
一方、ユーキャンは、2021年向けのリニューアルで初めてフルカラー化したばかりです。基本は黒と赤の2色刷りで、そこに適宜、項目の見出しや表の見出し、アイコンなどに、アクセントとして黄や青の色を配色しているような程度です。
このため、フルカラーとしての色使い、色分け、デザインなどについては、フォーサイトが優れていると思いますね。ここまで色使いに気を配ったテキストは他に存在しないと思います。
では、本文はどうかというと、フォーサイトは、文章による解説が少なく、本文そのものがコンパクトに簡潔な言葉で記載されており、それがそのまま重要箇所として色枠で囲まれています。この色枠は重要度に応じて配色を区別し、1〜5つの星マークが記されています。
一方、ユーキャンは、文章でしっかりと解説したあとに、そこまでの内容の重要箇所を「CheckPoint」として整理して囲むという構成です。
このように、フォーサイトは、文章による解説は少ないため、自分で読み進めて、しっかりと理解しながら学習するようなテキストではありません。
一方、ユーキャンは、しっかりと文章で解説されているため、読んで理解しながら学習を進めることができるテキストです。
個人的には、ユーキャンのテキストの方が私は好きですね。解説を読んで、重要ポイントを整理してくれる、というパターンになっていますので、理解しながら勉強できますし、重要箇所もはっきり認識できます。
このユーキャンのテキストの編集は、かなり画期的なものだと思います。重要部分を表で整理する、という編集はどんなテキストでもよくありますが、すべての項目、すべての内容について、重要知識をその都度、整理し尽くすという、ここまで明確に解説と重要事項とを区別して構成したテキストは見たことがありませんから。
フォーサイトのテキストは、カラフルでやる気は出るかもしれませんが、最小限の解説ですので、ポイントだけそのまま暗記する、という勉強方法になってしまうように感じます。
一方、ユーキャンのテキストは、理解しながら読み進めることもできますし、重要箇所も別途しっかり整理してありますので、理解と暗記をしっかりとメリハリをつけて勉強できますね。
公式サイト | フォーサイト宅建講座![]() |
ユーキャン宅建講座![]() |
宅建講座
問題集の比較【フォーサイト vs ユーキャン】
次は、問題集について比較してみたいと思います。ユーキャンの問題集は、「実戦テキスト」という名前ですが、これが実質的には問題集になっています。
まず、サイズとしては、上の写真のように、フォーサイト(左)がB5サイズ、ユーキャン(右)はA5サイズで、フォーサイトの方が一回り大きいサイズです。
次に、厚みとしては、上の写真のとおり、フォーサイトの方が分厚いです。
中身に関しては、フォーサイトは4肢択一式の過去問題集で、テキストに出てくる順番に収録した分野別問題集になっています。印刷は、2色刷りです。
一方、ユーキャンは一問一答式の過去問題集で、テキストに出てくる順番に収録した分野別問題集です。印刷は2色刷りです。一問一答式の分野別問題集というのは、つまり、過去に出題された4肢択一式の過去問を、1肢ごとにバラして、一問一答式の〇×問題として、重要な肢をテーマ別に整理し、編集したものです。
フォーサイト宅建講座の問題集
出典:フォーサイト宅建講座
ユーキャン宅建講座の問題集
出典:ユーキャン宅建講座
ページ構成については、フォーサイトは左ページに問題、右ページに解答解説という構成で、一方ユーキャンは、問題と解答解説が縦に並んでいます。(上の画像では、Q1として問題がありますが、そのすぐ下にA1として解説が記載されているという構成です。)
収録問題数は、フォーサイトは4肢択一式で、およそ650問収録されています。1年分で50問ですので、およそ13年分に相当する問題数です。(肢別に換算すると、2600肢になります。)
一方、ユーキャンは肢別の過去問がおよそ1800肢収録されています。4肢択一に換算すると、450問になりますので、1年分は50問ですので、9年分の過去問に相当します。
なお、フォーサイトでは、各問題ごとに、難易度がAランク(易しい問題で必ず正解しないといけない問題)〜Dランク(超難問で演習不要のため、飛ばす問題)まで分類されており、さらに、難問奇問で学習不要な肢については、「捨」というマークも記載されています。
問題数はフォーサイトの方が1.4倍ほど多いですが、そもそも重要でない問題も含まれていますし、「捨て問」と表示されている選択肢も含まれていますので、その分、無駄があります。その代わり、難易度ランクで重要度が区別されています。
ユーキャンには難易度ランクはありませんが、そもそも肢別になっているため、捨て問などは収録されておらず、重要な問題のみが収録されています。
さらにユーキャンは、基礎テキストと同じ「CheckPoint」が掲載されているというのも大きなポイントですね。基礎テキストの重要知識を集約した「CheckPoint」をここにも掲載することにより、実戦テキストで問題演習をしながら、基礎テキストに戻って知識を確認するという手間を省くことができるというわけです。これは、全ての重要知識を「CheckPoint」に集約し尽くしているからこそできる編集方法ですね。
このように、私の主観的な比較によると、ユーキャンの問題集の方が良さそうですね。
皆さん、いかがでしょうか。ユーキャンのように、重要知識の選択肢だけで構成された肢別問題集の方が私は好きですし、効率的に勉強できると思います。さらに、テキストと同じCheckPointが掲載されていますので、学習効果も高まりますね。
宅建講座
講師の比較【フォーサイト vs ユーキャン】
では次は、講師について見ていきたいと思います。
フォーサイトの宅建講座は、窪田義之 専任講師が、講義内容の作成からテキストの執筆まで、すべて一貫して担っています。
フォーサイト宅建講座講師
出典:フォーサイト宅建講座
一方、ユーキャンの宅建講座の講師は、下記の写真の左から順に、高野 敦 講師、青山 真也 講師、朝比奈 信之 講師、井上 哲二 講師、江嵜 浩 講師の5名を中心とした講師陣となっており、権利関係は朝比奈講師を中心に、法令上の制限は高野講師を中心に、といった具合に、それぞれで分担して解説動画が収録されています。
ユーキャン宅建講座講師
出典:ユーキャン宅建講座
フォーサイトの窪田講師の講義は、決してスマートな語り口調ではありませんが、とても誠実で、わかりやすい言葉で丁寧に解説してくれるのが印象的です。
ただし、予備校講師のような百戦錬磨のトークができるわけではありませんし、テキスト自体がコンパクトで洗練されているため、基本的にはテキストをなぞるような解説となっています。
しかし、受講生への語り掛けは常に忘れず、受講生に対するモチベーションアップのためのフォローは、しっかりと丁寧にしてくれます。
バーチャル講師による講義も受講可能に!
さらに、2021年向け講座からは、窪田講師のほか、「バーチャル講師」による講義も受講できるようになりました。
バーチャル講師というのは、フォーサイトが独自に開発し、CGで制作したバーチャルキャラクターです。
2020年8月4日にデビューし、現在、2人の美少女と1人のイケメンがバーチャル講師としてフォーサイトの各資格講座を担当しており、宅建講座については、真鍋サキ講師が担当しています。
講義自体は、講師が監修しているため、言葉の言い回しなどに違いはありますが、ほぼ同じ内容です。
窪田講師はオジさんで、お世辞にも見た目はイケメンとは言い難いですし、喋りもスマートとは言えません。
一方、このバーチャル講師は、美少女ですし、聴き取りやすい声で解説してくれます。
一方、ユーキャンは、フォーサイトと違って、講師の個性や人柄といったものは一切、表に出さず、あくまでもテキストが中心であり、解説講義はテキストの理解を補うためのもの、というスタンスが貫かれています。
このため、講義は淡々と、ひたすら解説に徹します。
ということで、講師に関しては、フォーサイトの方が好印象ですね。もちろん、淡々と解説してくれる講師の方が好きだという人もいらっしゃるかと思いますので、人それぞれの好みによるかと思いますが。
公式サイト | フォーサイト宅建講座![]() |
ユーキャン宅建講座![]() |
宅建講座
インプット講義の比較【フォーサイト vs ユーキャン】
それでは次は、実際の講義の比較に入っていきたいと思います。
フォーサイトの講義は、フルカラーテキストを画面に映し出し、講師がそのテキストにアンダーラインを引いたりメモ書きしたりしながら解説していきます。
フォーサイト宅建講座インプット講義
出典:フォーサイト宅建講座
一方、ユーキャンの講義は、大画面の前に講師が立ち、そこにスライドを映し出して、講師がアンダーラインを引いたり、メモ書きしながら解説するスタイルになっています。
出典:ユーキャン宅建士講座
テキストを表示するか、スライドを表示するか、という違いがありますが、この点については、好みの問題かもしれませんね。
次に、講義時間数については、フォーサイトは12時間しかありませんが、ユーキャンは30時間の講義があります。
フォーサイトは、基本的にはテキストをなぞるような講義になっており、そもそもテキスト自体が文章で説明するようなものではなく、簡潔な言葉でコンパクトに結論のみが書かれているものですので、必然的に講義もコンパクトになります。
つまり、フォーサイトの講義は、そもそも結論しか書いていないテキストをなぞっているだけで、理解を深めるような解説講義ではない、と言えそうです。
一方、ユーキャンは、テキストとは別途作成されたスライドを使用し、CheckPointに至るまでの文章で説明されているテキストに沿って解説することから、講義時間は長くなりますし、テキストの理解を深めることができる講義ということになりますね。
ということで、講義内容や講義時間数から見ると、ユーキャンの方が充実していますし、理解を深めることができる講義と言えそうです。
宅建講座
アウトプット講義の比較【フォーサイト vs ユーキャン】
では次は、アウトプット講義について見ていきたいと思います。
フォーサイトの過去問講座では、重要な問題を講師がピックアップし、問題集の問題ページや解説ページを画面に表示しながら解説していくという形態が取られます。このため、自主学習と講義の受講とを平行して進めていく形になります。
一方、ユーキャンについても、実戦テキストの中の重要な問題について、解説動画がついており、解説用に作成したスライドを画面に表示して解説していきます。
このように、重要な問題についてのみピックアップして解説するという点は同じですね。
この解説講義は、フォーサイトでは、全過去問約650問(肢別に換算すると2600肢)のうち2〜3割程度について講義があり、講義時間数は約6時間です。
一方、ユーキャンでは、全過去問約1800肢のうち3割程度について解説講義があり、講義時間数は約30時間です。
この違いは、フォーサイトの解説講義は、問題と解説のページを画面に映し出してとてもシンプルに解説する講義になっているのに対し、ユーキャンの解説講義は、解説するために別途作成したスライドを画面に映し出して、丁寧に解説することから、このような差がついています。
ということで、アウトプット講義に関しても、フォーサイトはコンパクト、ユーキャンの方が充実、という比較結果です。
ただし、問題集については、解説を読めば大概はわかりますので、コンパクトな解説でも十分かもしれません。どちらがいいかは、人それぞれ好みによる、といったところでしょうか。
公式サイト | フォーサイト宅建講座![]() |
ユーキャン宅建講座![]() |
宅建講座
eラーニング機能の比較【フォーサイト vs ユーキャン】
次に、eラーニングシステムについて比較したいと思います。
スケジュール管理機能の比較
フォーサイトの宅建講座では、eラーニングにログインするとまず始めに、「学習スケジュール」の作成から始まります。
曜日ごとに、1日のおおまかな過ごし方(睡眠、食事、通勤・通学、会社・学校、入浴、空き時間、プライベート)を30分刻みに設定していくと、空き時間の何パーセント、通勤時間の何パーセントといった形で、学習することが可能な時間数が自動的に算出されるというシステムになっています。
このシステムで算出された学習時間数に基づいて、本試験当日までの学習スケジュールが組み立てられますので(例えば、〇月〇日に基礎講座の〇〇の講義を受講するといった形)、それに従って、学習を進めていけばいいようになっています。
ユーキャンの宅建講座も同様に、ログインすると、まず始めに学習スケジュールの作成からスタートします。
これを設定すると、自動的に試験日までの学習スケジュールが計算されるようになっています。
ということで、この点については、基本的には同様の機能と考えてよいかと思います。
問題演習機能の比較
フォーサイトの宅建講座では、各科目の一定の区切りのところで(例えば、宅建業法@が終わったところや、宅建業法Aが終わったところなど)、一問一答式のWeb問題集「確認テスト」を受けるというカリキュラムになっています。
この確認テストは、これまでの講義やテキストで学んだ基礎知識を確認し、記憶に定着させていくためのものです。画面に出題された問題に対し、「〇」か「×」かをクリックすると、即座に正誤が判定され、解説が表示されるというシステムになっています。
ちなみに、この「確認テスト」には、通常版とゲーム版の2種類あり、「通常版」というのは、通常通りのWeb問題集ですが、「ゲーム版」というのは相撲で相手を倒すというゲーム性を取り入れたWeb問題集になっています。
また、この確認テストとは別に、「過去問演習システム」が、バリューセット3で利用することができます。このシステムでは、問題を解いたデータが蓄積され、苦手な問題を効率的に復習できるようになっています。
一方、ユーキャンについては、フォーサイトの確認テストに相当するものとして、解説講義を聴き終わったタイミングで、〇×チェックという一問一答式のWebテストを受けます。「正しい」か「誤り」かを選択すると、その正誤が判定され、「解説を見る」を押すと解説が表示されるようになっています。
また、実戦テキスト(過去問)についてもWeb版があり、〇×チェックと同様に、「正しい」or「誤り」を選択すると、即座に正誤が判定され、「解答・解説を見る」を押すと、解説の画面に展開するという仕組みになっています。このWeb問題集では、復習の優先度を高・中・低の3段階に分類し、問題演習の復習ができる機能も備わっています。
また、このWeb問題集では、解説画面にも解説動画が貼り付けられていますので、問題を解いて解説を確認すると、そのまま解説動画を再生することができるというのが、フォーサイトにはない機能です。また、解説の画面には、図解などの解説も入っていますので、この点もフォーサイトより優れていると思います。
以上のとおり、フォーサイトの確認テストとユーキャンの〇×チェックは、ほぼ同等だと思います。ただし、ゲーム版があるという点では、フォーサイトの方が楽しみながら問題演習ができるというメリットがありそうですね。
過去問演習に関しては、ユーキャンの方が動画講義もそのまま聴けますし、図解などの解説まで入っていますので、ユーキャンの方が良いように感じます。
といったところで、いずれも素晴らしい優れたeラーニングシステムで、甲乙つけがたいですね。
宅建講座
サポート体制の比較【フォーサイト vs ユーキャン】
フォーサイトの宅建講座では、学習を進めるうえで疑問が生じた場合は、eラーニングシステムの「質問箱」から、いつでも質問メールを送信することができるようになっています。
質問には回数制限があり、バリューセット1は10回、バリューセット2は15回、バリューセット3は20回までとなっています。
一方、ユーキャンの宅建講座では、「学びオンラインプラス」という受講生専用サイトから、Eメールにより質問を送信できるようになっているほか、郵便による質問も可能です。しかも、質問回数は無制限です。(ただし、1日に3問までという制限はあります。)
ということで、サポート体制に関しては、ユーキャンに軍配が上がりそうですね。
フォーサイトとユーキャンの宅建講座の比較まとめ
以上のとおり、フォーサイトとユーキャンの宅建講座について、項目ごとに細かく比較してきました。
ここまでの比較結果を一覧表に整理すると、以下のようになります。
フォーサイトvsユーキャン 比較コメント |
判定 | |
受講料 |
いずれも6〜7万円で相場どおり。 さらに、フォーサイトには「不合格者全額返金制度」があるため、コスパは高い。 |
フォーサイト優勢 |
カリキュラム |
いずれもインプット・アウトプットの平行学習カリキュラムを採用し、効率的な学習が可能。 |
引き分け |
テキスト |
フルカラーの色使い・デザインは、フォーサイトが洗練されている。 ただし、フォーサイトは、要点のみを簡潔に記載したテキストのため、暗記学習になる。 ユーキャンは「文章による解説」+「重要知識を集約したCheckPoint」で、理解と暗記のメリハリをつけて学習できる。 |
ユーキャン優勢 |
問題集 |
問題量は、フォーサイトは13年分の過去問相当で、ユーキャンは9年分相当という違いがあるが、フォーサイトは4肢択一でユーキャンは一問一答で重要な肢のみに編集済み。 このため、ユーキャンの一問一答の方が無駄なく効率的。 さらに、ユーキャンは重要知識を集約し尽くした「CheckPoint」を再掲してあるため学習効果も高まる。 |
ユーキャン優勢 |
講師 |
フォーサイトの窪田講師の人柄や受講生への語り掛けによるモチベーションアップなどのフォローがしっかりしている。 さらに、バーチャル講師の講義も受講できる。 ユーキャンは、講師の個性や人柄は一切出さず、淡々と解説に徹する。 |
フォーサイト優勢 |
インプット講義 |
フォーサイトは、そもそも結論しか書いていないコンパクトなテキストを、なぞるだけの講義(約12時間)。 ユーキャンは、しっかりと解説のあるテキストについて、さらに理解を深められる講義(約30時間) |
ユーキャン優勢 |
アウトプット講義 |
重要問題をピックアップして解説する点では同等。 講義はフォーサイトがコンパクト(約6時間)。 ユーキャンは丁寧(約30時間)。 アウトプット講義は少なくても支障はないため、人それぞれ好みによる。 |
引き分け |
eラーニング |
スケジュール管理機能は同等。 問題演習機能は、フォーサイトの「確認テスト」と「〇×チェック」は、ほぼ同等。 ただし、ゲーム版があるという点では、フォーサイトの方が楽しみながら問題演習ができる。 過去問演習に関しては、ユーキャンの方が動画講義もそのまま聴けて、図解などの解説まで入っている。 いずれも素晴らしく、甲乙つけがたい。 |
引き分け |
サポート体制(質問対応) |
いずれもEメールで質問可能。 フォーサイトには回数制限があるが、ユーキャンは回数無制限に質問できる。 |
ユーキャン優勢 |
総合評価 | フォーサイト優勢:2 ユーキャン優勢:4 引き分け:3 |
ユーキャン優勢 |
以上のように、私が実際にフォーサイトとユーキャンの宅建講座を受講してみた結果、全体としてユーキャンの方が優勢という判定になりました。
ただし、フォーサイトもユーキャンも、業界トップクラスの宅建講座ですので、いずれも非常に優れた講座であることに違いはないと思います。
そのトップクラス同士で比較した結果、ユーキャンの方が優れていると私は感じたというだけのことです。
基本的な考え方としては、”コンパクトなテキストとコンパクトな講義”これがフォーサイトの特徴です。一方、”丁寧なテキストと丁寧な講義”これがユーキャンの特徴です。
といったところで、フォーサイトとユーキャンの宅建講座の徹底比較を終えたいと思います。
参考になったかどうかはわかりませんが、このページの検証結果を参考に、フォーサイトかユーキャンか、いずれかご自身に合った講座を選んでみてください!
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